
今、木造建築業界を暗い雨雲が覆っています。第三次ウッドショックといわれている問題です。木造住宅を建てるために必要な構造材が、今入手困難になっているのです。
構造材がなければ木の家は建てられません。これまで震災の影響でグラスウールがないとか、合板が手に入らないとかいうことはありましたが、構造材が手に入らないというのは最も大きい致命的な問題といえます。
この問題の背景にはコロナも影響しています。昨年コロナ禍で世界経済が一時的に停滞しましたが、その後中国経済が回復し、その建設ラッシュと歩調を合わせるように、超低金利政策と在宅需要の高まりからアメリカでも空前の住宅建設ラッシュとなりました。そのため、世界的に木材の供給が追いつかなくなっているのです。
そのため木材価格は異常に高騰、国内価格に転嫁出来ない商社は買い付けに消極的になり、さらにここにコンテナ不足という物理的な問題も加わり、結果的に日本に入ってくる輸入木材が大幅に減ってしまっている。問題が複雑に絡み合っていますが、これがウッドショックの核心の部分のようです。
そもそも日本人は世界一木にうるさい国民です。良材しか買わない日本と違って、中国はなんでも受け入れてくれるので、世界市場は日本を通り越して中国と取引しているというのも、以前から言われてきたことです。そんなことも問題の素地にはあると思います。
そして、その影響はとうとう国産材にも飛び火してきました。ベイマツなどの輸入材が入らないということで、それまで国産材に見向きもしなかった市場が国産材を買いに走っています。結果としてこちらも高騰、そして品薄になるという負の連鎖が起こっています。
大手ビルダーでは、すでに契約を済ませたものの上棟が出来ず、工事が止まっている現場もあると聞きます。幸い我々の直近の現場は問題なく上棟を迎えられそうですが、この問題は長引くとも言われています。この後着工してゆく現場については、少なからずの影響を受ける可能性はかなり高そうです。
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我々リオタデザインでは、ここ数年ベイマツ一辺倒だった木材仕様を見直し、少しずつ国産材へのシフトチェンジに布石を打ってきました。
商社を介さずにつながる木材企業との連携も強化してきています。木材もあるところにはちゃんとあることもわかってきました。時代の潮目が大きく変わるときというのは、大手ではなく我々のような小規模なネットワークが強いということを実感しています。
これをきっかけに、国内の木材生産者さんとの連携を一層強めたいところです。今は脱輸入材にシフトチェンジをする大きなチャンスの時です。我々なりの新しい取り組みを、これからさらに加速してゆきたいと思います。
21. 04 / 06
幻のカレーうどん!
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sekimoto
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> 生活
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以前ブログで書いたツッコミどころ満載の食堂の話。
その後現場に通う度に前を通るのだけれど、いつ通ってもお店のシャッターが閉まっている。前を通るのは午前中のことが多いので、開店時間が遅いのかな?あるいは、もしかしてもうやってない…?などと不穏なことも考えたりしていたのだけれど、やっぱり通るたびに思う。
ここのカレーうどんを一度食べてみたい!
そうしたら、今日現場帰りに前を通るとなんと暖簾がかかってるではないですか。もしかして開いてる!?と思った次の瞬間にはお店に入っていました。感動!中に人がいた。

中は想像した以上に小さかったのだけれど、感じの良い店主が一人で切り盛りしている様子。注文は、もちろんカレーうどんでしょ!
これがまた。
味、具材、うどん、すべてにおいて期待通りでとってもおいしかったです!
この期待通りって嬉しいですよね。うちのは一工夫してコリアンダー使ってますとか、麺は細めにしてみましたとか余計なこと一切なし。そうそう、それで良いんです。カレーうどんが食べたい!と思ったときに食べたい味がこれ。まさにそういう一品でした。
最後に店主に「開店時間はいつなんですか?」と訊くと、「基本この時間は仕込みをしているので、仕込みの合間に気まぐれ的に開ける」とのこと。そうか夜がメインなのか。この昼のカレーうどんを食べたい人は、赤のれんを見たら迷わず入るべし!もはや幻のお店です。
ちなみに夜もカレーうどんは食べられるそうです笑


「大屋根の家」にてオープンハウス二日目。朝行くと玄関前に私宛ての荷物が。ん??
中からは板金の折り鶴が3羽!板金職人新井勇司さんからの差し入れでした。それにしてもいつ来たのだろう?ちょうど飾っていた板金折り鶴の隣に添えさせて頂きました。

21. 04 / 02
『緑と暮らす。』
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sekimoto
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> メディア
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今年刊行を楽しみにしていた本が届きました。
『緑と暮らす。』(エクスナレッジ) >> Amazon
2年ほど前に出た『緑の家。』が大変好評だったようで、その第二弾という位置付けのようです。前回の書籍には自邸(OPENFLAT)を取材掲載頂きましたが、今回は「パーゴラテラスの家」を取材掲載頂いています。ご夫婦もお住まいも、初々しくて大好きな家です。
前著に続き、テキストは松川絵里さん、そして写真は飯貝拓司さんによるもので、しっとりと生活感を切り取って頂いています。松川さんの文章は校正でもほとんど赤を入れられないくらい完成度が高くて、いつも唸らされます。


今回はそれに加えて、造園家・小林賢二さんが大フューチャーされています。そのページなんと38ページ!我々との協働仕事となった「KOTI」「扇の家」「花小金井の家」も紹介頂いています。
小林さん、人気者になってうちの仕事請けてくれなくなったら困るなあ、、。
他にも伊礼さんをはじめ、「緑と暮らす」ため息の出るような家が多数収録されています。発売日は4月5日とのこと。どうかお手に取って頂けたら幸いです。

