2019年に竣工した「パーゴラテラスの家」が以下の番組に取材を受けまして、金曜日にオンエアされることとなりました。
■となりのスゴい家/BSテレ東
「パーゴラテラスの家」オンエア
5月31日(金) 21:00-22:00
https://www.bs-tvtokyo.co.jp/sugoie/backnumber/index.html?trgt=20240531
当日はアンガールズの田中さんと遼河はるひさんが取材に来て下さいました。BSになりますが、ご視聴できる環境の方は是非ご覧下さいませ!
パーゴラテラスの家
https://www.riotadesign.com/works/19_pergola/#wttl
いよいよ今週末になりますが、弊社設計による「FPR(K邸)」が、建もの探訪にてオンエアされます。
渡辺篤史の建もの探訪「FPR」
3月30日(土)4:25〜 テレビ朝日(関東圏)
https://www.tv-asahi.co.jp/tatemono/
早朝の時間帯ですので、寝坊に備えてタイマー録画の準備をお願いします!関東圏以外の方のオンエア日については、上記のサイトをご覧ください。
なお見逃した方は、4月7日(日)8:30より、BS朝日でも再放送があります。
ご興味ある方はぜひ!
禅問答に「富士山を三歩前に歩かせてみよ」というのがある。
富士山が歩くわけないじゃないか!と言ったら負け。禅問答はいつだってこんな調子でムチャ振りからはじまるのだ。思えば我々の仕事だっていつもそう。この模範回答のひとつに「自分が前に三歩歩けば良い」というのがある。私はこれがとても好きで、問題に行き詰まったらいつもこれを思い出す。相手が動かないなら、自分が動けばいいのだ。
小泉さんの仕事って、いつも禅問答みたいだなと思う。とんちの得意な一休さん。「この橋渡るべからず」だったら”端”を歩かず”真ん中”を歩けばいい、みたいな。切れ味鋭いとんちで、誰も解決できなかった問題をすっと引いた一本の線で解決してしまう。
解決したらなんとも当たり前の形で、それ以外のデザインなんてありえないと思えるくらいなのに、誰もそこには行き着けない。だから今もなお地方にはいろんな問題が山積している。
え、ズルい!そんなことしていいの!?
いいんです!だってルールは常に自分の中にあるものなのだから。もうちょっと柔軟に考えてみたら?小泉さんのデザインにはいつもそう語りかけられているように思えるのだ。
◇
そんな小泉誠さんの本が出た。
『小泉誠のものづくりの方程式|素材x技術=デザイン30 』
エクスナレッジ刊
出ると聞いてすぐに予約!届いてひらくと、本当に面白くてあっという間に読み終わってしまった。これまで全国各地のメーカーや職人さんと協働し、数え切れないほどのデザインや空間を生み出してきた小泉さんの、これまでのライフワークを網羅した一冊だと思う。
網羅したというのは、けしてこれまでの作品がすべて載っているという意味ではなく、小泉流の”禅問答”があらゆる切り口で紹介されているという意味において。
最初の問題提起から、現地に出向き、人と会い、素材と触れる中で発見に至り、最後は円満解決!という良くできた読切り小説を読んでいるようでもあって、一度読んだら最後までページをめくる手が止まらない。長町美和子さんによる文章の力もあるけれど、ここでもまた小泉マジックにかかってしまう。
私が小泉さんのデザイン手法で好きなのは、「人と人との接点でものを考える」ところ。頭でっかちなコンセプトではなく、現地に足を運び、いつも人との対話のなかに答えを見いだそうとする仕事のスタンスはとっても共感を覚える。いつも答えは人と人の間にしか存在しない。それは私も人生で経験的に学んできたことだ。
そして「短所は個性になる!」ということ。ダメなところを直すんじゃなくて、ダメだと思っているところが、実は長所でありいちばんの個性なんだという逆転の発想。
南部鉄器の銑鉄を使ったプロジェクトでは、鉄の持つ重さをいかに軽くするかではなく「重いんだから重いなりに、重くてよかったというものをつくればいいじゃないか」と、「どっしり動かないテープカッター」をつくりだす。思わず涙が出そうになるくらい優しいデザインアプローチだ。
◇
できあがるデザインはシンプルで美しく、さらにこの本で語られているような軽妙なデザインプロセスを読むと、読者は小泉さんはいつも飄々と、そして軽々と仕事を成し遂げている人のように思うかもしれないけれど、私は知っている。小泉さんはそんな簡単な人ではないということを。
この本の元となっているのは、全日空の機内誌『翼の王国』で2007年から2013年にかけて連載されていたものを再編集したものだという。しかも2020年に武蔵野美術大学を退官した際の退官記念書籍として刊行されたものだとも。でもどう考えても時制がおかしい。
すでにある過去の連載記事がベースにあるのであれば、どんなにのんびり編集したって半年で本になるはずだ。追加取材があったとしても1年もあればなんとかなる。
その本が今年、2024年にようやく刊行されたという事実こそが、小泉さんの仕事の真実なんじゃないかと私は睨んでいる。そうは問屋が卸さない!複雑怪奇なコイズミワールド。
だがしかし、刊行された本はどこまでも美しく、読みやすく、ところどころでクスッと笑えて、勇気をもらって、よしガンバルゾ~!ってなれる。途中に何があったかなんて関係ない。終わりよければ全てよし。これぞまさしくコイズミワールド!
こんな本、なかなかない。いやない!やっぱりすごいな小泉さんは。これからも元気をもらうために何度も読み返します。小泉さん、ご出版おめでとうございます!!
国立のこいずみ道具店にて(2023.7)
建築知識3月号は模型特集。「花小金井の家」をプロのモデラーに模型制作して頂きその制作プロセスを解説いただいたほか、我々がつくるスタディのラフ模型やプレゼン模型の勘所についても解説させて頂きました。
また昨年竣工の「越屋根の家」についても再取材&撮影をいただき、見開き4Pにわたってご紹介頂きました。こちらもご掲載をありがとうございました!
企画段階では、CGが全盛になりつつある今、模型の特集を組むことについて担当編集者さんにも不安や迷いがあるようでした。
うちはいまだに模型主義を貫いています。単にそういうソフトを扱うスキルがないこともあるのですが、模型の本質は設計の抽象化にあるような気もしていて、リアルの追求ではなく、抽象化するからこそ見えてくる骨格やプロポーションの確認は、図面と同じくらい重要なプロセスのような気がします。
何より建主さんに喜ばれるんですよね。模型を見せると「わぁ!」となりますし、担当スタッフにとっても、私が考えた案を自分の手で立体にすることで、自分に引き寄せて空間を理解することにつながっているとも感じます。
最近では事務所にも模型の置き場がなくなり、竣工すると建主さんにプレゼントしてしまうのですが、これもまた喜ばれます。玄関などに特注のアクリルケースを被せてディスプレイして下さっていたり、それを見るのもやっぱり嬉しいものです。
我々は修行した事務所で手描き図面を描いた最後の世代だと思っていますが、今いるスタッフにはプレゼンで模型を作る最後の世代になるよと言っています。そのうち、スコヤを使ってスチレンボードを面取りしながら模型を作った経験を、彼らも懐かしく語って聞かせる時代が来るかもしれませんね。
今日は「渡辺篤史の建もの探訪」にて、狭山市FPRの撮影がありました。本当は先月の撮影予定が荒天により延期、今日は雲ひとつない晴天でした!
■FPR
https://www.riotadesign.com/works/22_fpr/#wttl
■渡辺篤史の建もの探訪
https://www.tv-asahi.co.jp/tatemono/
建主のKさんは大の建もの探訪ファン。どのくらいのファンかというと、これまでの放送回をすべてブルーレイに録画して保存しているほど。そのKさんをして、9年前にオンエアされた川越市FPの回を越えるものがいまだにないということで、4年前に設計のご相談にいらっしゃいました。
完成したら篤史さんに来て頂きましょうというのが合言葉になっていたので、やっと来て頂けて私もやっと肩の荷を下ろしました。
小さな中庭を取り巻くようにスキップフロアで構成された内部空間と、半地下に計画したシアタールームは数千枚のDVDが保管され、まるでTSUTAYAのようです笑。これには撮影スタッフも大興奮でした!
オンエアは、地上波は3月30日(土)4:25~、BS版は4月7日(日)8:30~の予定です。どうかお楽しみに!Kさん、撮影のご協力誠にありがとうございました。
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