3月と言えば卒業のシーズンですが、私もこの3月に卒業したことがあります。

日本建築家協会(JIA)の関東甲信越支部で発行している会員向けの広報誌に「Bulletin」があるのですが、私は今年度一年間、こちらの編集長として誌面づくりに関わっていました。一応一年限定と言うことで4月からは副編集長に退きますが、春号の発刊を終え、なんとか年間4号を発刊出来たということでようやく肩の荷を下ろしました。

編集長なんて書くと名ばかり編集長なんでしょう?などと思われるかもしれませんが、とんでもない、ガチ編集長です。この一年、誌面の構成から取材のアポイントや立ち会い、インタビューから校正まで。もちろん他の広報メンバーと共にですが、すべてに責任を持って関わっていました。

2021年度の年間テーマは『協働のかたち』

JIAの広報誌なので、当然会員である建築家たちの寄稿や紹介がメインにはなるのですが、敢えて今年度の特集には建築家の作品や思想ではなく、我々を取り巻く仕事人たち(エンジニアや職人、メーカーやデザイナーたち)にフォーカスを当て、ともに一つの目標に向かってものづくりをするチームのあり方を掘り下げたいと考えていました。

また普段原稿を書いたりする習慣を持たない方々も多いことから、寄稿ベースではなく、編集長の私が直接インタビューをして、対話ベースで内容を掘り下げてゆくという編集方針としました。このあたりは住まい手へのヒアリングで鍛えられた「聞く力」が功を奏したようにも思います。

それ以外にも、次世代を担う学生会員たちにもフォーカスを当て、学生関連ページを充実させたり、ややお堅い印象だった誌面デザインを一新し、柔らかく読みやすい誌面にするなど、私なりの改革は可能な限り断行したつもりです。

編集長としての一年で感じたのは、「編集は設計そのもの」だということ。
学んだことは大きかったです。

このBulletinはJIAの支部広報誌なので、会員以外は手に取ることはできませんが、太っ腹なことに以下のページより外部の方もPDFにて内容を読むことが出来ます。ご興味ある方は、是非覗いてみてください。

■ Bulletin 2021年度
https://www.jia-kanto.org/kanto/bulletin/2021/index.html

またこちらは最新号の春号の特集インタビューですが、うちの造園計画をいつもお願いしている造園家の小林賢二さんのインタビューも載っています。ご興味ある方はこちらもどうぞ!

■ 協働のかたち-4/デザイナーとの協働
https://www.jia-kanto.org/kanto/bulletin/2021/files/pdf/feature_291.pdf


さて卒業を迎えると、次は入学式です。

4月からは、JIA住宅部会にて第43代部会長をお引き受けする予定です。住宅部会でもやりたいことがいっぱい!部会員以外でも参加出来るセミナーなども企画して参りますので、どうかお楽しみに。
こちらのブログでも告知していましたが、昨年12月18日に東北工業大学主催のオンラインセミナーに登壇させて頂きました。このセミナーのことは建設通信新聞などでも報じて頂いたようで、同大学の石井先生よりこちらの記事も共有頂きました。大変ありがたく思います。

記事の中でも触れられていますが、今回は一般にも開かれたセミナーであったことに加え、推薦入試などで早期に来年春の入学を決めた高校生も多く参加すると聞いていました。そのため内容もこれから建築を学ぶ高校生にも届くように話したつもりでしたが、講演後の感想でも多くの高校生から「楽しかった」「これから建築を学ぶのが楽しみになった」という声が多く寄せられていました。

私の息子も、この春から大学生になります。彼もこの春から新しい学びに触れることになるわけですが、そんな声は息子の声のようにも思えて、本当に嬉しく今回の講演をお受けして良かったと思いました。

今回お声がけ下さいました石井敏先生、そしてご聴講下さいました参加者の皆さまにこの場をお借りして御礼申し上げます。



[建設通信新聞 2022年1月27日付]

22. 02 / 02

TECTURE MAG

author
sekimoto

category
> メディア


TECTURE MAGというWEBメディアに、いくつかの住宅を掲載頂きました。

TECTUREは、単に写真などを紹介するだけでなく、各所の仕上げ材料や採用製品などもわかるので、同業の設計者などにも人気があるようです。現在家づくり中の方々も、気になる素材などありましたら参考にして頂けたらと思います。

・玉川上水の家
https://mag.tecture.jp/project/20220124-tamagawa-aqueduct-house/

・蛍沢の家
https://mag.tecture.jp/project/20220202-house-in-hotarusawa/

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JIA関東甲信越支部の会報誌、Bulletin秋号が無事発刊されました。編集長としてまとめた2号目になります。ご寄稿や取材にご協力下さいました皆さま、誠にありがとうございました!

秋号の特集は「ビルダーとの協働」。
我々建築家が図面を描いただけでは建築は出来ません。我々とフラットな立場で、共に協働くださる監督や職人さんとの協働関係を今号では取り上げています。

○Bulletin秋号・オンライン記事はこちらより
https://www.jia-kanto.org/kanto/bulletin/2021/index.html


本編を読んだスタッフも、大工などとはよく話をするが、現場の電気設備の職人がここまで深く考えて仕事をして下さっているとは想像がつかなかったとのこと。確かに設備系の職人さんとこういう仕事論のような話をすることは希かもしれません。

設計者がよく現場で「ここにもコンセント(照明)を追加して欲しい」と言うことがありますが、電気設備職人の富永茂さんに言わせれば(そう言うと予測して)いかに段取りを組んでおけるかが肝になるとのこと。「3日かかる仕事を1日で済ませる」のが職人としてのやりがいであり、段取り力なのだそうです。

ほかにもスーパー板金職人の新井勇司さん、創業180年の老舗工務店、大和工務店の初谷仁さんなど、一流の現場の仕事人達へのインタビュー記事になっています。激アツの現場の流儀、会員以外の方も是非オンラインでお読み頂けたら嬉しいです!

■「ビルダーとの協働」
https://www.jia-kanto.org/kanto/bulletin/2021/files/pdf/feature_289.pdf

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今年度より、JIA(日本建築家協会)関東甲信越支部の会報誌Bulletin(ブリティン)の編集長を務めさせて頂くことになり、そんな私の責任編集による2021年度Bulletin夏号がようやく発刊されました。

たかが会報誌、されど会報誌。多くの方が関わり、人選から執筆依頼、取材、校正作業まで全てに関わることになります。今回はそれに加えて、表紙のデザインや、思い切って記事バナーを含めたデザインも一新させて頂きました。緊急事態宣言中のGWはこの作業に明け暮れ、、。

ようやく形になってくれて嬉しい!会報誌のため書店などには並びませんが、会員以外の方も、こちらより一部の記事はお読み頂くことが可能です。

Bulletin2021 夏号
https://www.jia-kanto.org/kanto/bulletin/2021/index.html

特集で取り上げた「エンジニアとの協働」では、古い友人でもあるArupの与那嶺氏にもご協力を頂きました(彼の自宅は私の設計で、私の自邸は彼の構造設計です)。ご興味ある方は是非お読み下さい!



さてそんなBulletinですが、すでに次の秋号に向けて取材が動き始めています。次に取り上げる「協働のかたち」は『ビルダーとの協働』です。

取材させて頂いたのは、江戸時代から創業180年を数える大和工務店の初谷仁さん、電気・空調設備のスペシャリスト、トミデンコンスの富永茂さん、そしてスーパー板金職人である新井勇司さんの3名です。

先の夏号ではエンジニアとのフラットな関係について取り上げました。エンジニアは意匠設計者の下請けではなく、対等なパートナーなのだということを伝えたかったのですが、秋号のビルダーとの協働でもまた伝えたいのは「現場の作り手との対等な関係」についてです。

我々建築家は、現場に出れば時に「先生」と呼ばれ、ある種特権的な立場に置かれることも多々あります。そして時にビルダーを下に見て、礼を失した対応をする人も少なからずいるようです。

しかし我々は図面は描けても、板金を折ることも、電気配線を結ぶことも、またそれらの職人を束ね現場の隅々まで目を配ることもままなりません。彼らは我々の仲間であり、エンジニアと同様に、対等にリスペクトを持って付き合うべき同志なのです。

この日はそんな彼らの仕事へのモチベーション、我々建築家と仕事をする喜び、そしてがっかりする瞬間など本音の数々を引き出し、誰でも膝を打つ”現場あるある”の数々に大いに盛りあがりました。

しかし一方では盛りあがりすぎて、たぶん一番過激な発言を連発していたのは編集長の私だったかもしれません。同席者からは、面白かったけれど2/3は使えない話では?と心配の声も、、汗。最後は責任を持って編集したいと思います。

「建築家は裸の王様になってはいけない」というメッセージが伝わることを願って。