アールトはディテール。
ディテールにこそ、アールト建築のエッセンスは宿っていると思います。
建築の実現の前には必ず技術の壁があり、これを乗り越えてはじめて建築は世に誕生するわけですが、問題解決のために「芸術」と「技術」との交点に存在するもの、それこそがディテールです。
アールトらが設立したartekの社名が示すように、「芸術(Art)と技術(Technology)の融合」は、そのままアールトの建築世界そのものを表現しています。
そんなことで昨年、多くのアールト、北欧建築に関わる著書をお持ちの九州産業大学の小泉隆さんに、SADIでアールトをディテールで切る講演をして欲しいと打診をしましたら、「ちょうど3月にアールトをディテールで切る本を出すんですよ」とのこと。なんと!
小泉さんの著書はすでに発売されています。是非お手に取って頂きたいのですが、アールトのハンドルコレクションを含め、実に丹念にディテール採取をされ、的確な解説を寄せて下さっています。そして思いました。やはりアールトはディテールなんだと。
そんなことで、SADIとして私の肝いりで企画を進めてきました小泉隆さんの、書籍と同名タイトルのSADI講演会が今週金曜日(3月23日)にあります。アールトってよくわからない、という方はまずは視点をディテールに移すことをお勧めします。
(もちろん、ディテールには文字通りの”細部”という意味もありますが、全体構成を司るのもディテールであるということは付け加えておきます)
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SADI|小泉隆講演会
「アルヴァ・アールトの建築|エレメント&ディテール」
3月23日(金)19:00~
新宿・工学院大学中層棟8階ファカルティクラブ
※詳細はこちらより
https://sadiinfo.exblog.jp/28077872/
※事前申し込みはいりません。
※満席が予想されますので、お早めのご来場をお勧めします。
私の自宅兼事務所のすぐ近くで住宅の現場が始まり、設計者を見たら高野保光さんの現場で、着工時からずっと興味深く観察させて頂いています。
これもしかしたら、高野さんともつながるのある荻野寿也さんが造園に入るんじゃないかと期待していたのですが、どうやらビンゴだったようで、そしてなぜかビルダーズの木藤さんから今日、高野さんの現場の帰りに荻野さんらと寄らせてもらいますとのご連絡。
高野さんに荻野さん、、。今日はちょうど私の造園を担当する耕水の湊さんと打合せがあったので、湊さんとちょっと緊張しながらお待ちしていました。
同業の仕事はめったに褒めない湊さんも認める荻野さんと湊さんとをようやく引き合わせることが出来て良かったです。湊さんも楽しそうだったな。その後は地元のお店にお連れして、高野さん荻野さんのお話をお伺いしながらの贅沢な夜でした。
それにしても、志木の片隅の狭い一角に、私の家はともかく高野さん設計の住宅ができて、その造園がトップランナーの荻野さん。そして私の家の造園は湊さん。あぁすごくいい感じ!
建物はもちろん、優れた外構植栽が通りに溶けだして、道行く人たちの意識を変え、そうして街並は変わってゆくのだなと思います。この一角から志木の街並みがドミノ倒しのように変わっていってもらいたい。
高野さんの「これからは庭の時代」という言葉が心に残りました。本当にそう思います。とても幸せな気分です。
以前告知させて頂いた、OZONEでのホテリアアルトセミナーが昨日無事終了し、ようやく肩の荷を下ろすことができました。私はファシリテーターということで、全体の進行役を務めさせて頂きました。来場者数は80名を越えほぼ満席の状況でした。
昨年のビルダーズでは私なりの解説を書かせて頂いたつもりでしたが、昨日のセミナーではようやくその”答え合わせ”をすることもできました。
それにしても、昨日も「匂いを消す」「(柱を)2本にすれば空間になる」など、設計者の益子義弘先生の”名言”もいくつも飛び出し、壇上からなるほど・・と唸りつつ、すとんと落ちたこともたくさんありました。
私からは、ホテリアアルトにある随所のディテールについて全力で妄想解説。益子先生曰く「関本さんは深読みしすぎ!」。しかしご本人からご説明して頂くと、あながち私の深読みも間違っていなかったんじゃないかなとも思いました。
当初「居心地とは?」という着地点が見えず、どうしたものかと頭が真っ白になりながら進行していましたが、益子先生、そして宗像オーナーの言葉に助けられながらなんとかゴールすることができました。
総括すると、益子先生の建築に流れるゆるやかな空気とその居心地の良さに宿るものは、しっかりと細部までを詰めた上で、最後は消しゴムで引き算してゆくという大局観だったような気がします。
どうしても私などは、空間を細部までキレッキレに納めたくなるもの。まだ若いですね笑。引き算の手法こそが我々がホテリアアルトから学ぶべきものなのかもしれません。
終了後の打ち上げの席にて。
宗像オーナーからは、「会場では話せなかったけど」と裏トーク。そこからは益子先生を”居心地悪く“させる(褒め殺しで?)トークで大盛り上がり。ホテリアアルトな夜は終わりません…。
皆さまお疲れさまでした!
ご登壇下さった益子先生、宗像オーナー、ご協力誠にありがとうございました。
また企画をともに進めたOZONEの阿比留さんにも、この場をお借りして深く御礼申し上げます。楽しかったですね!また一緒に企画して何かやりましょう。
OZONEよりO-Cubeが届き、朝から益子先生のインタビューに強く引き込まれました。
後衛の役割ということや、住宅は生活の変化を包含するもの、といった言葉一つ一つに重みがあります。そして僭越ながら、自分の住まい観にも確信を与えてくれたような気がしました。あぁ、これでいいんだと。
中でも印象的だったのは「いったん細部までデザインした後、消しゴムで消すように緩める」という言葉でした。これこそが、益子建築を、そしてホテリアアルトの居心地を解き明かす言葉であるような気がしました。
私はまだまだ蒼いので、どうしても細部を詰め将棋のように詰め切ってしまうところがあります。それは私の住宅作法にとっては生命線でもあるのですが、ビルダーズの木藤さんにも、以前「詰め将棋の向こう側」の話をされたことをふと思い出しました。
ホテリアアルトは、鉛筆ではなく消しゴムで設計されている…。人が「もう一度、あの場に」と思えるかどうかが大切。そんな言葉のひとつひとつを噛みしめています。
思えば今年は、ビルダーズの巻頭特集でホテリアアルトの解説文を書かせて頂いたことからはじまり、来年2月の益子先生とのセミナーに至るまで、私の意志はそこにはありません。常に周りの方がそのように仕向けてくださり、私は素直にそれに乗っかっている(流されている)だけなのですが、何か不思議な力に導かれているような気がします。
無知な私にいろんな知恵を授けてくださろうとしているのでしょう。ありがたいことです。神様はいるのかもしれないなぁ、と思う年の瀬です。
17. 11 / 24
安藤忠雄展
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sekimoto
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> 建築・デザイン
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新国立美術館で開催中の、安藤忠雄展に足を運んだ。
学生時代の私にとってのヒーローは、間違いなく安藤忠雄さんだった。大学3年生の時に、池袋のセゾン美術館で開催された安藤忠雄展には大きな衝撃を受けた。
それから、大学を卒業したら安藤忠雄さんのアトリエで働きたいと強く願った。当時、安藤さんは所員をグーで殴るらしいとか、月給は5万円らしいとか、いろんな噂を聞いていたけれどそれでも構わないと思った。実際、就活で真っ先に電話をかけたのは安藤さんの事務所だった。(でも、結局雇ってはもらえなかった)
安藤さんの生き方も好きだったけれど、先の個展で衝撃を受けたのはそのドローイングだった。エンピツを使った精緻なドローイングには大いに引き込まれた。当時大学の課題はインキングが基本だったのだけれど、「建築家はエンピツだ!」と勝手に思い込み、そこからはエンピツだけを使った図面表現を研究した。つまりは安藤さんをとことん真似したのだった。
現在の、データを保存しておけばいつでもアウトプットできるという図面と異なり、世界に一つしかない、二度と再現できない学生の頃の図面は今でも大切に保管している。
展覧会の安藤さんのドローイングに再び出会い、かつての血が騒いだ。(以下は学生時代の私のドローイング。安藤さんへの憧れが詰まっています)
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