鈴木マサルさんは、フィンランドのマリメッコなどにもデザイン提供をされているテキスタイルデザイナー。その特徴はなんといっても、そのカラフルな色使い!そしてユニークで可愛らしいイラストタッチです。

最近で一番びっくりしたのは、富士吉田市役所の壁画(リンク)。これ、描くほうも頼む方も相当勇気がいったと思うんですが、もう大好き!そうですよ、こういうことなんですよ。地元の志木市役所の壁にも描いてもらいたいくらいです。

私は数年前に青山のスパイラルで開催された、鈴木マサルさんのカラフルな傘の展示に一目惚れしてしまい、その場でご本人に話しかけ、その数年後には私が企画担当を務めるSADI(北欧建築・デザイン協会)で講演もお願いしました。のちに購入したマサルさんデザインの傘もお気に入りで、雨の日に大切に使っています。

そんなマサルさんがCAMPER(カンペール)とコラボした靴が発売されるという情報をマサルさんのSNSで知り、翌日には即お店に行って予約した靴がようやく入荷しました。それがこれです!


TWINSというタイトルがついていますが、なぜTWINSなのか、この靴に込めた想いをマサルさんがご自身のブログで語っていますので、ご興味ある方は是非こちらもご覧下さい(読むときっと欲しくなると思います笑)。
https://ameblo.jp/ottaipnu/entry-12648555602.html

靴を買うと、オマケにこんな可愛らしいシューズケースもついてきます。ちなみにリバーシブルです。もったいなくて使えないのが玉に瑕です。




私が鈴木マサルさんのデザインに惹かれる理由は、前述のようにその色使いです。以前、SADIの講演会にお呼びした際、講演の中でこんなお話をして下さいました。

「服や傘を選ぶとき、普通は無地の地味なものを選ぶ人が多いですよね。色を選ぶというのは勇気なんです。そこで自分に気合を入れるように、カラフルな色や柄を身につけると元気でいられるような気がします。皆さんも勇気を出して、もっと色を楽しみませんか?」

言葉は正確ではありませんが、趣旨としてそんなことをおっしゃっていて、その言葉に心底共感したのを覚えてます。私に会った方も、きっと私がいつも派手な柄のカラフルなシャツを着ていることに気づくと思います。それはまさに、そんなマサルさんの思考とまったく同じだからなんです。同じ事を考えている人がいた!ということが、その時は嬉しくて仕方がありませんでした。

私ももうすぐ50歳になります。特に男性なら次第に歳相応に落ち着いた服装になってゆくと思うのですが、私は若く見られたいということではなく、いつまでも自分に正直に生きたいと思っています。

この靴を履いて街に出るとイイですよ。人の目なんて気にしない!自分は自分の好きなものに囲まれて生きていくんだ、という意思表示をしているようで背筋が伸びるんです。何より楽しい!それこそがデザインの力だと思います。

惜しむらくは、雨の日にマサルさんの傘を差す日は、この靴はきっと靴箱の中であろうということです笑

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※2019年10月に開催したSADIでの鈴木マサルさんの講演レポートはこちらより
https://luchta.jp/report/lecture/review-sadi202001



21. 01 / 27

鬼になる

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sekimoto

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> 仕事
> 思うこと


たまに鬼になる。相手の仕事に「こんなもんでいいだろ」という油断だったり、甘さのようなものを感じると、ついスイッチが入ってしまう。

世の中には怒らない人というのもいる。仏様のような人格で、すべてを慈愛で包み込んでしまうという人もいるのかもしれないけれど、それ以外の人は、物事を「こんなもんでいいだろ」と思っている人なのではないかと思う。

自分が自分に甘いから、人のことを怒れない。自分が相手以上にやっているという自覚や自信がないから、人のことを言えないのだ。自分は相手よりも真剣に取り組んでいるという自覚があってはじめて、人は人のことを怒ることができる。怒れない人は優しいのではなく、ただ単に自分に甘いのだと思う。

もちろん怒らないに越したことはない。自分も後味が悪いし、言われた方も、そのまた周りの人もきっと嫌な思いをしているかもしれない。でも怒りは自己表現でもあって、時に相手に自分のことや本当のことをわかってもらうための手段になることもある。

たぶん、私は人が思っているほどお人好しではないのだと思う。でもそれは、私にとって何より仕事の原動力にもなっているとも思う。

21. 01 / 08

負けてたまるか

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sekimoto

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> 仕事
> 思うこと


私には悪い癖がある。いくつもあるけれど、そのうちの一つは目上の人に噛み付くという癖だ。

思えば下積み時代から私は生意気だった。当時の所長にはいつも噛み付いてばかりだった。黙って「はい」と言えない。いや、たまには言っていたかもしれないけれど、どちらかと言うと自分の意見を曲げなかった。上司にとっては一番面倒くさい部下だったに違いない。

目上の人にはなぜか歯向かいたくなるのだ。負けてたまるかって思ってしまう。その気質は行政や民間審査機関などとの折衝にも遺憾なく発揮される。ふざけんな。負けてたまるか。屁理屈を総動員してでも、絶対にこっちの法解釈を通してみせる!というところに全エネルギーを注ぎ込んでしまう。

さすがにお施主さんには優しい?けれど、それでもスイッチが入れば言い返してしまう。そんな時はいつもスタッフの方がヒヤヒヤしているようだ。

うちのスタッフはおとなしい。もっと言い返せばいいのにって思う。こんちくしょう、負けてたまるかって思わないのかな。言い返されると私は相手との距離感が掴める。これ以上踏み込むとこの人は怒るんだなとか。それは結果的に本人も自分を守る防御の砦となる。

負けてたまるか。なめられてたまるか。
理不尽を感じたら、相手が誰だろうと向かっていかなくちゃダメだ。

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sekimoto

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> 思うこと
> 社会


私が内装設計をさせて頂いた吉祥寺のカフェmoiは惜しまれながらも2019年10月に閉店した。ただその後、年が明けてからのコロナ騒動を考えると、表現が難しいけれど「タイミングが良かった」と言わざるを得ない。

年末年始は「moi参り」と称して、家族でお店に訪れるのが恒例行事だった。お店がなくなり、吉祥寺に足を運ぶ口実がなくなってしまったのだけれど、久しぶりに吉祥寺に寄ったのでお店の前を通ってみたら、日本茶を出す素敵なお店になっていた。

客を装って(ていうか客なんだけど)中に入ると、一部の作りは微妙に残しながらも、ほぼ面影なくきれいに作り替えてあった。少し寂しくもあり、でもとても感じの良いお店だったので、志が継承されたような気もして救いを感じた。

思えばカフェmoiのコンセプトは「まちの茶室空間」だった。コーヒーが日本茶になり、moiのあった場所は、よりリアルな”茶室空間”になったというわけだ。

久しぶりに歩く大正通りは、嵐の後のように多くのお店がなくなり、ガランと空いたテナントが目立った。間違いなくコロナの影響だろう。多くの北欧好きと吉祥寺ファンに愛されたカフェmoiが、コロナではなく自らの意思でこの地を去り、美しく思い出を残したことは不幸中の幸いだったと思う。

○当時のカフェmoi閉店を惜しむページ
https://kichifan.com/2019/10/02/cafemoi_closed/

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20. 12 / 31

ほしいのは時間

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sekimoto

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> 仕事
> 思うこと



この暮れに一年を総括することでも書こうかと思うものの、今年はいろんなことがありすぎて考えもまとまらない。今年はなんといっても、新型コロナウィルスの蔓延によって、生活様式がいろんな意味で大きく変わった年でもあった。

私をとりまく様々なことも変わったし、それらのいくつかは残念だったこと(対面で会えないこととか)もあったけれど、それすらも日常の中に取り込まれて、テレワークやオンライン会議、オンラインセミナーなどが当たり前になった年でもあった。新しいモノやコトが好きな私にとっては、これまでの無意味なしがらみから離れて、自由に活動できた良い一年だったとも思う。

また今年は例年になく設計依頼やご相談が相次いだ年でもあった。何が起こったのかは自分でもよくわからない。「建もの探訪」などにも2件ほど登場した年でもあったので、その影響はあったと思うものの、けしてそのOAを見た人ばかりではなかった(むしろ半数以下だったかもしれない)。10年以上前から依頼したいと思っていたという方も少なからずいて、継続することの尊さのようなものを感じた。

また本業からも離れて、所属する諸団体のお役目のようなものも急増した年でもあった。そのうちのいくつかは、役職を伴って一定の責任を背負うものも。本業をしっかり回しながら、こうしたお役目も疎かにしないで活動することには神経を使う(もちろん時間も)。本業の足も引っ張るし、お金にならないという意味でも一般的にはメリットがあるとは思えないこうした取り組みの数々も、自らの社会活動としてやはり外せないものになっている。

それに加えて、、セミナーに執筆活動と、もう体がいくつあっても足りない!という状況。毎日分刻みで動いているので、事務所の中でも私はいつも小走りだ。車を運転していても、わずか10分でも短縮できるなら迷わず有料道路を選ぶ。今一番欲しいのは「時間」。

そんな、何の示唆にもならないとりとめない総括。この年末年始はゆっくりと、と月並みなことを書きたい衝動があるものの、やはりゆっくりはしていられないのだろう、、。

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皆さま、今年一年お世話になりました。
どうか良いお年をお迎えください!