日芸2年生のスペースデザインⅠ、前期第一課題「Folding Space」の今日は中間発表を行いました。A4サイズのケント紙に切り込みを入れて単純操作を繰り返してできる造形、その偶然の発見を大切にする。考えるのではなく感じて欲しい。美大生のポテンシャルを最大に引き出すために考えた課題です。
それにしても日芸の学生はみんなとても個性的。髪の毛もカラフルで、それがとっても良い!こういう子たちは大好きです。この日も思いもよらない造形が並びました。私は評価には参加せず、みんなで投票し合ってもらうことに。
授業後半は私が設計した電車で二駅の「ながめの家」に移動して課外授業。設計事務所が設計した住宅を見たことがない彼らに、建築をつくるとはどういうことなのか、空間体験をもとに学んでもらいたい。考えるのではなく感じてほしい。屋上のルーフテラスはそんな彼らには一番人気のスペースでした。
少人数の学生を自由に教えられるこの教育環境は素晴らしいと思います。
開院前のお忙しい時期にお時間を頂き、「minäこころのクリニック」の内覧会を開催させて頂きました。設計期間2ヶ月、開院まで半年という制約の中、予期せぬトラブルも多々ありましたが、施工のエークラフトさんのご尽力もありなんとかこの日を迎えることができました。
心に光をあてる心療内科の医療行為に寄り添う「ひかりの空間」を提案させて頂きました。連続するひかり壁が患者さんの背中を少しだけ押し、不安に寄り添い、心を落ち着かせてくれるような居場所を待合室につくりました。
ひかり壁は空間に奥行きをつくり出し、人の心の持つ多面性や個の尊重といったことも同時に表現しています。
入口正面に下げたアールトのビンテージ照明A335Aは、院長先生自らが待合室に下げてほしいとご用意された特別なもの。各診察室にも先生が選ばれた思い思いのアールトランプが下げられました。
クリニックの計画というのは、一般的にはクリニック設計に長けた業者が担い、我々のような設計事務所が計画に関わる機会は少ないのが実情です。今回は先生のご自宅を私が設計していたことから、設計者として白羽の矢を立ててくださり、不慣れながら短期間の設計を全力でまとめました。やれることは限られますが、小規模クリニックのあり方として少しは爪痕が残せたのではないかと思います。
見学では人数を制限しつつも、多くの方々にお越しいただきました。前日には近所に事務所のあるTOIVOさんご一行や、蔵楽さん、福井からわざわざお越しくださった伊藤瑞貴さんもご案内し、夜は事務所で楽しい会も催してくださいました。友政さん、ありがとうございました!
お越しくださいました皆様にも、この場を借りて深くお礼申し上げます。
練馬区「ながめの家」もあと少し。今日は完了検査。週明けから造園がはじまります。
もともとここにお住まいの方で、今回は建て替えの計画。2階の窓からいつも見ていた遠景の高木があり、これを毎日眺められるようにというご要望がありました。
ところが今回は平屋の計画。この木は一階の窓からは見えないのです。そのために、これを眺めるためのルーフテラスを設けました。屋根の上から景色を眺めるから「ながめの家」。
ところがこの日、びっくりしたことがありました。
玄関から入って正面に大きめのハイサイド窓を設けたのですが、ここからやけに向こうの緑がよく見えることに気づきました。おや、この先は自転車集積場で木なんてなかったはず?
なんと今回眺めようとしていた木が、そこだけ切り取られて部屋の窓から見えていたのでした。1階からは見えないと思っていた木が奇跡的なトリミングで室内に取り込まれたというミラクルと、あんなに遠くにある木がこんなに近くに感じられるという驚き!
家の近くにも、ある位置から富士山を見るとすぐ近くにあるかのように大きく感じる場所があるのですが、これもそういう現象なのでしょうか。向こうの木に想いが通じたというのか、祝福されたかのよう。建主さんも思わぬギフトに大喜びでした。
毎回お誘いを頂くもののなかなか足を運べない若原一貴さんの北鎌倉の住宅に、無理を言って内覧会前にスタッフと共に訪問して見学させて頂きました。
道すがら、ここ前に通ったことがあると思ったら、去年福井典子さんの住宅を見せてもらった時に通った道でした。場所が目と鼻の先!偶然のようで、我々の世界では意外とあるあるかもしれません。
住宅は建主からの要望やリアルな生活と、建築的主題とのせめぎ合いで出来上がります。若原さんの住宅は、空間が勝っているように見えて優しい。ちゃんと寄り添っている。そのツンデレ感が若原さんの魅力なんでしょうね。少ない要素でちゃんと世界を作り上げているのもさすがです。
びっくりするくらい施工精度が高いのも、若原さんの建築を成立させている大切な要素。今回の大工さんの仕事も素晴らしかった。現場と息が合っているのですね。こういう住宅は清々しいです。今日は貴重な機会をありがとうございました!
帰り道、同じく北鎌倉にある風景研究所の「多重の家」にお忍び訪問。
建築家の小松さん大島さんのご自邸でもあり、お二人に気を遣わせるといけないので外観だけこっそりスタッフに見せて帰るつもりが、大島さんにばっちり見つかってしまい、お仕事中なのに図々しく中庭や事務所内を案内して頂いてしまいました。
実は5月29日公開予定の是枝監督による映画「箱の中の羊」の舞台としてこの「多重の家」が使われています。撮影秘話も聞かせていただきましたが、劇場公開も楽しみです。こちらもご案内ありがとうございました!
https://youtu.be/tQVRMANDa7Y
などと寄り道してたら、駅でふたたび若原さんとばったり。ふたりで仲良くグリーン車での帰路も楽しかったです笑。充実の一日でした。
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