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sekimoto

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> 北欧
> 思うこと



新年あけましておめでとうございます。

米の人類学者エドワード・ホールによると、アメリカやイギリスのように、多くの人種や宗教が入り乱れる低文脈(ローコンテクスト)の文化においては、自分の考えを人に分かってもらうために、言葉を駆使してコミュニケーションを図る必要性がはるかに高くなるのだそうです。

一方、高文脈(ハイコンテクスト)な文化においては、人々が同じような期待や経験、背景を持ち、遺伝子まで似ている。このような人々は言葉によるコミュニケーションの必要性が低くなります。日本もそんな国の一つと言えますが、北欧の国々の本質もまた、この高文脈と同質性にあるような気がしています。

昨年は11年ぶりに家族でフィンランドに訪れ、自分の根の所在をあらためて確認しました。私は20代後半で北欧と出会い、以来北欧とその文化に深く関わり現在に至ります。単なる北欧好きという枠を越えて、私は自分の生き方が本質的に北欧と同じ文脈にあることを感じています。

私は家族の中にいると無口になります。究極の高文脈(ハイコンテクスト)の中にいるからかもしれません。居心地とは高文脈の中にこそ宿る。あるいは、居心地の良い空間には高文脈があるとでも言いましょうか。あたたかな部屋で年始に思うのはそんなことです。

遠い北のかの国に憧憬を抱きながら、今年も空間の居心地に思いを馳せてゆきたい。言葉の要らない空間をつくりたい。「ハイコンテクスト」が今年のテーマです。

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sekimoto

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> 生活
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大晦日、今年はいろんなことがありましたと真面目に振り返ろうかと思いましたが、いろいろありすぎて忘れました。

そんなことより水玉シャツです。そんなに水玉シャツばかり、どこに売っているの?とよく訊かれるのですが、目が合ったらすぐに買うとしか言いようがありません。

レア物入荷しました。五味太郎"きんぎょがにげた"バージョン。
2017年はこれでいきます!

16. 12 / 30

VALO

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sekimoto

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> 仕事
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今年最後の作品更新です。

3月に竣工したVALOをこの秋にようやく撮影を行いました。リビング空間を架け渡す張弦梁構造、素材使い、設え、造園、すべてにおいて今我々にできるすべてを注ぎ込んだ空間です。以下リンクよりご覧下さい。

VALO
https://www.riotadesign.com/works/16_valo/

16. 12 / 28

仕事納め

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sekimoto

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> STAFF
> 仕事



我が事務所も昨日ようやく仕事納めをしました。

今年の後半は特に忙しかったのですが、12月初旬でピークを迎えてからは調整業務が多く、暮れは少し安らかに終えられるかなと思っていたのですが、やはりダメでした。仕事納め当日は結局掃除もできず、納会ギリギリまでスタッフと打合せという有様、、。

そんな中、毎年恒例の納会にはOBスタッフや、お世話になっている出版社エクスナレッジからも西山さん、上野さんも駆けつけて下さいました。OBスタッフらの活躍や近況を聞くのは、私にとって何よりの楽しみです。皆それなりに社会に揉まれて活躍を続けてくれているようです。

皆さま、お疲れさまでした!
地方出身のスタッフは今頃帰省の途についていることと思います。どうか郷里でゆっくりしてください。年明けからまたばりばり働きましょう。




このクリスマスを絡めた3連休は、皆さまいかがお過ごしだったでしょうか。我が家はちょっと変わったこんな場所に泊まってきました。BOOK AND BED TOKYO(泊まれる本屋)です。

BOOK AND BED TOKYO
http://bookandbedtokyo.com/

コンセプトがとてもユニークで、詳しくはサイトをどうぞ。おそらく説明しなくても、上の写真一枚でどういうことなのか大体理解できるのではないかと思います。設計は建築家の谷尻誠さんで、是非一度泊まってみたいと思っていたのでした。

場所は池袋なので、我が家のある志木からも20分ほどで行けてしまいます。こんな近い場所に家族で泊まるというのは初めてのことでしたが、この日は帰らなくても良いのだと思うと、いつも馴染みの池袋がちょっとした旅先の街となり、とても新鮮な体験となりました。


駅から徒歩3分ほどのビルのエレベーターを降りると、唐突にこんな感じの壁が現れます。これ以外は木の扉がひとつだけ。木の扉にはロックがされていて中に入ることができません。

どうやって中に入るのだろうと壁際の呼び鈴を押すと、写真の木の壁の一部がパカッと外れて、そこがいきなりフロントに早変わり。手続きを済ませると、扉の暗証番号を教えてもらえます。


中に入るともうこんな感じ。
宿泊しなくても、昼間だけの利用も出来るようです。街の中のちょっとした秘密基地のようですね。この日はクリスマスだったこともあり、カップルでいっぱいでした。

私たちもこの日はいろいろ歩いて疲れていたので、ソファでひと休みできるのはとても癒やされました。


本棚には至る所に穴が開いていて、中の空洞に人が泊まれるようになっています。いわゆるカプセルホテルみたいなものかもしれませんが、みんな思い思いの格好で読書に興じていることからすると、マンガ喫茶のようでもあります。

この”穴ぐら”は狭すぎず広すぎず丁度良い広さで、ここに入ると本当に落ち着いて自分だけの世界に籠もることが出来ます。ちょっとした冬眠のクマの気分でしょうか笑


部屋は男女の区別はなく、またシャワールームも共同です。
この辺もどうなんだろう?と少し不安を覚えましたが、皆それを理解して来ているためか全く違和感はなく、ちょっとした合宿気分もあり、気取ったホテルよりもむしろリラックスできる気がしました。

この[BOOK AND BED TOKYO]は今とっても人気があって、週末などは数ヶ月先でないと予約が取れないようです。

建築やデザイン関係者には是非一度この空間体験をして頂きたいのと、また地方の方で東京に一泊するという方も、どうせ泊まるならこんな場所はどうでしょう?安ホテルと同じくらいの値段で、より刺激的な体験ができますよ。