author
sekimoto

category
> メディア
> 仕事


久しぶりにアマゾンを覗いたら、拙著『伝わる図面の描きかた』が「ギフトとしてよく贈られている商品第3位」に入っていました。

『伝わる図面の描きかた 〜住宅の実施設計25の心構え』
https://amzn.asia/d/6FZP333

すでに2年半も前に出した本です。どんな状況で誰に贈られているのだろう、、とても不思議です。すごく売れている本ではないかもしれませんが、何のきっかけかわかりませんが、こうしてたまに思い出したようにランキングに顔を出すのは面白いものです。

この本は、我々が実施設計で描き上げている図面へのこだわりや、ノウハウについて書いた本になります。

実施設計の流儀は事務所ごとに大きく異なります。その密度もあっさりの事務所から、コッテリの事務所まで。たぶん我々は後者の方だと思いますが、「描きすぎ」と言われることもある我々の図面も現場ではとても評判が良いので、当事者には伝わっているのだと思います。

しかしながら、実施設計をコッテリやったら良いものができるかと言われると、実はそういうわけではないので、そこは分けて考える必要があると思います。要は最初に全部考えておくか、後から考えるかの違いなのでしょう。

私は何事においても、最初に考えておくタイプの人間です。すべて段取りを決めておいた上で、現場はアドリブで乗り切る。セミナーやファシリテーターを頼まれた時もいつもそうです。

我々の図面は各所の寸法や、素材や、仕上げ色までもすべて事前に決められているので、現場は段取りが組みやすい。最初の図面読み込みこそ時間がかかりますが、上棟した時には監督曰く「すでに竣工している(段取りが読めている)」ので職人手配にロスがなく、引渡し時期もずれないというのが、現場に喜ばれる点なのだろうと思います。

脚光を浴びることのない、地味な日々の取り組みをこうして書籍化して下さったことにも感謝。たまに思い出したように買って頂けていることにも感謝です!


この服いいな、この靴いいなと思うと、たいがいそこには「Lady's」と書かれている。そこには私のサイズはない。とても残念だ。一方の「Men's」と書かれたものは、やたらとワイルドだったり無骨だったりして、全然かわいくない。これもいつも残念に思う。

私はなにもフリルの付いた服が欲しいわけではなく、ニュートラルなデザインのものが欲しいだけなのに。そういうカテゴリーの決めつけに遭遇すると、ついイラッとしてしまう。男は男らしく、女は女らしく、みたいな。

じゃあ男らしいって何だ。革ジャン着てトガッた靴を履いたら男らしいのか。それはある意味「男らしさ」のわかりやすい記号ではあるけれど、浅はかだし、そこに安易に乗っかるのはしゃくに障る。

かくして「男は男らしく」「女は女らしく」の無意識な決めつけや刷り込みが、社会に無意味な同調圧力を生んでゆく。

それは建築にも言える。
たとえば一般の人が口にする建築の評価に「格好いい」がある。

でも私は「格好いい建築」にはあまり興味がない。そもそも「格好いい建築」って何だ。光と影的な?コンクリート打放しとか。はたまた、スポーツカーが停まっていそうな空間?うす暗くて、イケメン俳優がワイン飲んでそうな空間とかだろうか。

それより私は「かわいい」といわれる方が嬉しい。「かわいい」には愛嬌や、ひらかれた価値観としての明るさや普遍性がある。人を寄せ付けないカリスマではなく、すべて受け容れてくれる懐の深さとか、お茶目さとか、そういうものがある空間っていいなと思う。

私は仕事においても、個人においても、いつもニュートラルでありたいと思う。あらゆる派閥やグループから距離を置きたい。団体に所属はしても、所属先のためにではなく共に活動する誰かのために汗をかきたい。どこまでも個人でありたい。

だから北欧が好きなのかもしれない。

先日も訪問記を少し上げましたが、ライター松川絵里さんによる人気ルームツアー動画チャンネルCozy houses in Japanにて、2019年竣工の「パーゴラテラスの家」を撮影して頂きました。

4年を経てほど良い経年変化のある状態も、なかなか美しいと思いました。建て主さんのセンスも相変わらず素晴らしいです!
ルームツアー動画は以下よりご覧下さい!

パーゴラテラスの家 [ルームツアー]
https://youtu.be/V99x8hUA-g0

.



昨晩は、北欧建築・デザイン協会(SADI)創立40周年記念レセプションがありました。

来場者は110名を数え、過去最多の来場者数を記録しました。我々実行委員会は、3月からおよそ9ヶ月間の準備期間を経てこの日を迎えましたが、最後の一週間は一部の関係者はほとんど仕事にならなかったのではないかというくらい密で緊迫感漂うメールが飛び交っていました。

第一部にはスウェーデン人落語家、三遊亭好青年さんの軽妙なフリートークで場を温めて頂き、第二部ではトロムスさんによる絶品の北欧料理のご提供がありました。記念誌も発刊され、会員によるフォトコンテストの受賞発表では、W受賞、トリプル受賞をする人も続出しました。

北欧家具talo、ラボットプランナー(ホテリ・アアルト)、フィンエアー、アンドフィーカ、e-octといった名だたる北欧関連企業、また各国大使館からも豪華プレゼントの提供を頂き、かつての賑やかなSADIクリスマスが帰ってきたと、私も感慨ひとしおでした。

嬉しかったのは、私の出した「DOMUS」の写真が見事「北欧家具talo賞」を射止め、artek90周年モデルであるSTOOL60・ロイムをゲットしたこと!また、実行委員会が司会を務める私に極秘裏のサプライズとして「MVP賞」を用意してくださり、実行委員長である私に特別賞を贈って下さったことです。

あれほど念入りに段取りを共有したのに、予定にないスライドが出てきたときは私も狐につままれたようでしたが、川上会長から記念品を渡され、労いのお言葉を頂けたことは本当に嬉しく、一生の思い出に残る出来事になりました。こちらも本当にありがとうございました。

景品として、遠藤悦郎さん秘蔵のフィンエアービジネスクラスでかつて販売していた、ハッリ・コスキネンデザインのグラス(グレーバージョン)を頂きました。二度と手に入らない激レアグラスとのこと、こちらも宝物にします!


SADIのメンバーは皆本当に穏やかで優しく、人のことを非難することもありません。目上の先輩方も実行メンバーになにか思うことがあっても、いつも尊重して下さり我々のやりやすいように気を遣って下さいます。
会では何人もの方から温かな労いの言葉を掛けて頂きました。心から尊敬できる大人って実際にはそんなにいないものですが、ここにはそんな方で溢れています。

これこそが私が北欧に惹かれる根そのものであり、私のホームグラウンドだと思える所以です。そんなSADIの40周年を盛り上げることが出来て本当に良かったです。

多くの来場者の皆さま、本当にありがとうございました!実行委員会の皆さん、お疲れさまでした。まずはゆっくり休んで下さいね。









author
sekimoto

category
> 仕事
> 告知


このたび設計監理料率を改定させて頂きました。
https://www.riotadesign.com/service/

従来:12万円/坪+20万円(確認申請が必要な場合)
+構造設計料(新築の場合@1.5万円/坪)
↓↓
改定後:15万円/坪+20万円(確認申請が必要な場合)
+構造設計料(新築の場合@2.0万円/坪


多くの設計事務所が工事費の○%という料率を採用している中で、弊社は面積ベースで設計料を計算させて頂いています。

これは過去の苦い経験があったためで、工事費の○%の場合、基本的に予算が厳しい案件は設計料が低くなり、余裕がある場合は高くなることになります。しかし往々にして、設計は予算が厳しい方がより手間もかかりますし、見積調整にも時間がかかったりするものです。

そこで建て主さんのご予算に関係なく、大きい建物は多めに、小さな建物はその逆ということで、原則として面積ベースで設計料を決めるという方法を採ってきました。

では、工事費ベースに直すと、うちって何%くらいなんだろう?ということになるのですが、いまうちの設計で見積調整をして契約に至る工事費は、おおよそ坪130万(税別)くらいというのが平均値になっています。そうすると、30坪の住宅では工事費は3,900万、設計監理料は425万ということになります。

そうすると工事費ベースの料率に直すと、、なんと約11%という激安設計料だったことが判明しました!汗

といっても、一般の方にはそれが高いのか安いのかもわからないですよね。一般的に住宅を設計する設計事務所の場合、私のようなベテラン設計者の場合、設計料の相場は13~15%くらいだと思います。11%なんて、正直うちを卒業して独立した若手スタッフより安い設計料です。オソロシヤ、、

そういうことにずっと無頓着で来たことや、ここ数年の工事費高騰に、自分たちの設計料が実情と乖離していることに気づいていませんでした。今契約ベースで進んでいる建て主さんは、本当にラッキーだったと思います笑

改定後の設計監理料では、30坪の住宅では工事費3,900万に対して、設計監理料は530万となり、工事費ベースの料率では13.5%となりますので、まぁまぁ相場並みかなと思っています。

実のところ、うちの設計は本当にコテコテに密度の高い業務をするので、もっともらっていいんじゃないかと思わなくもないのですが、あまりに一気に上げると干される恐れもあるので、、まずはこの辺りで手を打っていこうと思います。(それでも相当おトク感があります!)

現在ご相談を頂いております建て主さんも、まだ契約前の案件につきましてはこちらをベースに算定させて頂きますので、何卒ご理解の程お願い致します。