JIA関東甲信越支部の会報誌、Bulletin秋号が無事発刊されました。編集長としてまとめた2号目になります。ご寄稿や取材にご協力下さいました皆さま、誠にありがとうございました!

秋号の特集は「ビルダーとの協働」。
我々建築家が図面を描いただけでは建築は出来ません。我々とフラットな立場で、共に協働くださる監督や職人さんとの協働関係を今号では取り上げています。

○Bulletin秋号・オンライン記事はこちらより
https://www.jia-kanto.org/kanto/bulletin/2021/index.html


本編を読んだスタッフも、大工などとはよく話をするが、現場の電気設備の職人がここまで深く考えて仕事をして下さっているとは想像がつかなかったとのこと。確かに設備系の職人さんとこういう仕事論のような話をすることは希かもしれません。

設計者がよく現場で「ここにもコンセント(照明)を追加して欲しい」と言うことがありますが、電気設備職人の富永茂さんに言わせれば(そう言うと予測して)いかに段取りを組んでおけるかが肝になるとのこと。「3日かかる仕事を1日で済ませる」のが職人としてのやりがいであり、段取り力なのだそうです。

ほかにもスーパー板金職人の新井勇司さん、創業180年の老舗工務店、大和工務店の初谷仁さんなど、一流の現場の仕事人達へのインタビュー記事になっています。激アツの現場の流儀、会員以外の方も是非オンラインでお読み頂けたら嬉しいです!

■「ビルダーとの協働」
https://www.jia-kanto.org/kanto/bulletin/2021/files/pdf/feature_289.pdf

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sekimoto

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> 仕事



昨日は「小川の家」の検査機関による完了検査があり、問題なく終了しました。

担当以外のスタッフも見たいというので、昨日は所内オープンハウスを実施。ベテラン矢嶋の担当案件は、いつもコテコテのディテール満載で皆勉強になったことと思います。(今回は公のオープンハウスは行いません)

ウッドショックに呑み込まれることなく、しかも契約工期を前倒しての竣工。松本建設さんの神施工にも感謝です!週明けからの小林賢二さんによる造園工事も楽しみです。

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sekimoto

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> 思うこと
> 生活


人生、皿まわし。バースデーケーキの上に毎年一本ずつのローソクと、その上にさらに皿がまわりはじめる。

毎朝目覚めると、寝ぼけた頭で「今日は何だっけ?」と考える。そっか、あれとこれと、あとあれもやらなくちゃ。忘れないうちに枕元のメモに書き留めて一日がはじまる。昔なら数ヶ月に一度くらいのイベントや重要な打合せが、今では毎日のように、時に一日にいくつもある。

かつてなら一枚の皿だけをぎこちなく慎重に回していたというのに、今ではコツを覚えた。自分の皿が回せるようになると、隣から「こっちも回してよ!」とお声がかかる。お望みとあらば、と引き受けているうちに、今では自分でも数え切れないほどの皿がまわっている。

それをたまにふと冷静に眺めて怖くなる。どの皿も落としてはいけない!と思うと、おそろしくて仕方がない。

大量にまわる皿の中には、グラグラと不安定なもの、いまにも止まって落ちそうなものもある。新しい皿をまわしながら、あっちの皿、こっちの皿にも気を配る。両手両足、それでも足りなければ口も使って、器用な姿勢で皿をまわしつづける。

今では一緒に皿を回してくれる仲間やスタッフも増えた。ステージいっぱいに回り続ける大小様々な皿は壮観そのものだ。皿をまわすたびに起こる喝采は、私の折れかかった心を奮い立たせる。

こんな綱渡りのような皿まわしはいつまで続くのだろう。そろそろしんどい。しかし皿はまわり続ける。そして本日、50枚目の皿がまわりはじめた。

自分史上最多を更新。
おめでとう、自分。おつかれさま、自分。

先週末は、元スタッフ柴秋路くんのリノベーションを見せて頂きました。

すでに独自の建築観を持って活動している彼に、もはやリオタデザインの影を見ることはありませんが、これは真似されるよりもずっと嬉しいことだとしみじみ思います。

一方の図面を覗き見ると、これがまた実にえげつない!これが彼の仕事を支える礎となっていると思うと、感慨深いものがありました。




夏休み二人目のオープンデスクは、芝浦工大3年の中島桃さん。

行ったことはないけれど、北欧にすごく興味があるということで、「北欧、オープンデスク」のキーワードで検索したらリオタデザインがヒットしたのだとか。そんな検索でヒットすること自体がびっくりですが、こんな子もはじめて。

いつものように設計課題に向き合ってもらう一方で、ちょっとした建築見学も。夏休みはどこにも行けなかったそうなのでかなり嬉しかったようです。元オープンデスクの学生も合流して、束の間の楽しいひとときでした。

これはオープンデスクに思うことですが、学生に実務を教えることには意味はないと思いますが、実務の現場にしかない建築の真実というものはあるような気がします。この学生さんも、大学ではけして言われることのなかったことばかりを指摘されてずいぶん戸惑っていましたが、最後は生活感の見えるプランを描き上げてくれました。

建築を考える上で一番大切なことは、ハートで考えることです。それは本には書かれてはいないのです。ルールに従うのではなく、自分の気持ちに正直に従うことが、正しい決断と自身の幸せにつながる。私はそれをフィンランドで学んだのですが、たぶん最後に話したそんなことが彼女には一番深く響いたような気がします。