12. 05 / 26

隅切りの家

author
sekimoto

category
> 仕事



写真はとある計画中の敷地.
右奥に住宅が建っている場所がその敷地で,川沿いの桜並木を独り占めにする家にしたい,というのが敷地を見てまず最初に考えたことでした.

ただ,この敷地を見たらきっと誰でもそう考えるでしょうね.我々はそこから踏み込んで思案に思案を重ね,この眺めの良い敷地の魅力を120%引き出すために,建物の角をすべて隅切りにしたプランというものを考えてみました.

▼上から見るとこんな感じ.

▼土手沿いからの眺めはこんな感じになります.

▼通り側からはこんな感じ.

街との向き合い方にいろんな表情が生まれると同時に,視線があらゆる方向に抜ける拡がりのある空間が生まれます.とても個性的な建築のありかただと思います.

プランはクロスした十字形の1階プランの上に,八角形の2階プラン.そしてその上に多面形の屋根が乗るというとても複雑な構成ですが,でもこの形何かに似てるな~と思っていたらこれでした.


そのスケール,約1/6.

そして今日は敢えてこのテーブルの上でプレゼンテーションをすることにしました.我ながらベタなアイデアでしたが,お互い実に深いレベルで(?)理解と共感を深めることができました,というお話.

Tさん,今日はありがとうございました!
気が早いですが,完成したら一緒に桜を見ながら一杯やりましょう♪





12. 05 / 24

美大と日大

author
sekimoto

category
> 思うこと


現在事務所で研修中の吉里くんは元多摩美生.いろいろ話をしていると,わが母校の日大とは気質がずいぶん違うようだ.

かつては学生として,今は非常勤として関わる日大(理工)の建築は,良くも悪くも「コンセプト教育」という気がする.つまり実際に建つ/建たないは別として,まずは建築への向き合い方や考え方をみっちりと教え込む(ように感じる).そして実際,私もそういう切り口で学生に接している.

建築のスタイルも,素材感や空間の”匂い”のような情緒的・感覚的なアプローチよりも,論理的で竹を割ったようにダイナミックな案がおしなべてウケが良い.内部というよりは,建築を都市との関わりなど外側から考える.学生に図面よりもまずは模型から作らせるという方針にも,そういう考え方は表れているかもしれない.まさに「構造の日大」である.

美大系の建築は,理屈よりも先に手を動かして考える.工房を持ち,竹を裂き,木を削ることから素材との向き合い方を学んでゆく.語弊があるかもしれないけれど,どちらかというと感覚的で直感的なアプローチとも言えるかもしれない.

学生の気質にもそれが色濃く反映されている.日大の学生はおしなべて堅実で安定志向だ.就職はこぞって大手に行く傾向にある.設計が優秀な学生ほどその傾向は強く,著名アトリエで武者始業を積もうという者はごく一握りだ.

美大生の場合は卒業してから就職活動をはじめるというケースも珍しくない.「建築」以外へ就職する者も多いようだ.そこまで焦りがないというのは,手に技術を身につけている者の自信や余裕なのか,単に世間知らずなだけなのかはわからないけれど.

最近の日大生を見ていると,私たちの時代以上に「建築好き」な学生が増えたような気がする.もちろんそれはとても良い傾向だと思うけれど,最近ではスポーツ系サークルに入る学生は少ない(理由は「課題が忙しいから」)こととも併せて考えると,学生には「おたく」になりすぎず,もう少しバランス良くいろんな経験を積んでもらいたいとも思う.

美大系の「奔放さ」と,理工系の「堅実さ」を兼ね備えた建築や建築家が,今社会では最も求められているのだから.

12. 05 / 24

[SPH] 引渡し

author
sekimoto

category
> 仕事



先日告知したとおり,今週末はSPH/H邸のオープンハウスです.
昨日は無事引渡しも完了しました.ほっと一息です.それにしても昨日は良い天気で,小さいながらも中庭が最高に気持ちが良かったです.

ご見学にお時間・ご興味ある方は,どうかお気軽にご連絡下さい.
一般・学生・プロの方,どなたでもご見学頂けます.
>>[SPH/H邸・オープンハウス]

昨日運び込んだ我が家のソファーもこのとおり.

author
sekimoto

category
> 生活



設計打合せの最初のヒアリングで必ず聞くことは,「ソファ派か,床派か」ということ.リビングにソファーを置くということになると,必然的にそのサイズや向き,それに伴ってテレビの配置や窓の位置まで,すべて計算しながら設計する必要があるからだ.

ちなみに我が家は「床ごろごろ派」.ソファの安楽よりもフレキシブルで広く空間を使えるメリットを選んだ.ところが去年,母世帯のソファーの買い換えに伴い,古いソファを設計中のお施主さんにお譲りすることになり,それが完成するまでの間,我が家のリビングでしばしそれを「保管」させて頂くこととなった.

というわけで,去年から我が家はにわかにソファ生活となった.ところがこれが快適きわまりない(その様子は昨日のブログを見ればわかります).ここに横たわってテレビを見る快楽といったら!いけないいけない.我が家にはそもそもソファは置かない設計になっていたはず.この生活に根っこが生えないようにしなくては.

というわけで,ようやくこのソファの新しい持ち主となるお施主さんの住宅が,本日晴れて引渡し.今朝はソファをばらして車に積み込んだ.さよならソファ.けして広いとは言えない我が家のリビングは再びささやかな広さを取り戻したのでした.

にしても,最初はこんな感じだったんだナァ.(遠い目で・・・)

[caption id="attachment_4640" align="alignnone" width="560" caption="竣工当時(2007)"][/caption]

12. 05 / 21

金環日食

author
sekimoto

category
> 子ども


「お父さん早く起きて!金環日食だよ!!」

息子の声に今朝はたたき起こされる.時計を見るとまだ6時.ん~まだ早いだろ?しかし子どもには関係ないらしい.すでに観測用グラスを片手に興奮気味に太陽を眺めている.あのねぇ,それはただの太陽.金環日食っていうのは太陽が完全に欠けた状態のことを言うんだよ.

テレビをつけると,各地でこの世紀の天体ショーを眺める人たちの映像が続々と流れている.7時半が近づき,テレビでも次第にボルテージが上がり始める.最初は覚めていた私も,金環に近づいた太陽に少しずつテンションが上がりはじめ,グラスを片手に何度も空を見上げる.

「わぁ,ほらほら見てごらん!ついに金環日食だよ!!」の私の声に,
「ふ~ん」とマンガを読みながら答える息子であった.