17. 12 / 11
こうありたい こうなりたい
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sekimoto
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> 思うこと
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保険のCMなどで「人生設計」という言葉をよく聞く。
大学を出て就職し、結婚そして夢のマイホーム。そんなあなたにはこんな保険。はたしてそんなシナリオ通りの人生などあるのだろうか?
しかし建て主と打合せをしていると、私はよくこの「人生設計」という言葉がよく頭に浮かぶ。我々が行っているのは単なる間取りの設計ではなく、その方の人生の設計そのものではないかと思うのだ。
建て主にとって「家を建てる」ということはどういうことか、ということをいつも考える。そのパートナーとして我々を選んだという意味についても同様に。
家づくりをする上で最も大切なことは、これから自分たちが「どういう暮らしをしてゆきたいか」ということで、それはその人が「どう生きてゆきたいか」ということでもある。いわば、建て主の「こうありたい、こうなりたい」を形にするのが家づくりの本質であると思う。
ところが、往々にして「これまでがそうであったから、これからもそうだろう」という過去の経験からの未来予測が、住宅の計画を支配してしまう。
だから我々はその方達の「どうしたいか」を拾い上げながら、「こうあるべき」を説き、「こうなりたい!」につなげてゆかなくてはならない。勇気を持って、建て主の背中を押してゆかなくてはならないと思う。
建て主は家を建てることによって生まれ変わるのだ。ヒアリングは単なるアンケート調査ではない。ところが世間一般では、建て主のご要望をそのまま聞くことが、建て主に寄り添うことのように思われている気がしてならない。
よほど自己プロデュース能力に長けた建て主ならば、相手に正確に自分たちの「こうありたい」を表現することが出来るだろう。でも実際には「どう表現してよいかわからない」というケースがほとんどではないだろうか。それを引き寄せて、言葉にならない空気のようなふわふわしたものに輪郭を与える、それこそが設計ではないかと思う。
目の前の精緻に描き込まれた図面は、その方の人生設計そのものだ。日々の食事がその人の体をつくるように、日々の生活がその人の人生をつくる。
自分たちの「こうありたい、こうなりたい」を具体的な形で表現できた人は、それからの人生でも具体的なビジョンが描けるようになるだろう。無理だろうと思っていたことが実現できた人は、これからも自分を信じることができるようになるに違いない。
私もそうして生きてきたから、間違いないと思う。
家づくりは人生そのものなのだ。
17. 12 / 08
路地の家|DECO 写真をアップしました
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sekimoto
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> 仕事
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竣工写真をアップしました。
5月に竣工した「路地の家」と、9月に竣工した「DECO」の2件になります。
路地の家
https://www.riotadesign.com/works/17_roji/#wttl
DECO
https://www.riotadesign.com/works/17_deco/#wttl
いずれも写真は新澤一平さんになります。
路地の家は、狭い路地に開いた街と一体化する住宅の試みと、3層吹き抜けの本棚という大仕掛けのある家です。DECOは郊外の住宅地に建つ、ハイサイドライトから光を導いた端正な住宅です。
いずれも、建て主さんの住まい方が素晴らしく、撮影時も大きく物を移動することはありませんでした。前回の大和田の家同様、建て主さんのセンスが光る家です。
どうかじっくりとご覧下さい!
以前、タニタハウジングウェアさん主催の「屋根のある建築作品コンテスト」の住宅部門において、「緩斜面の家」で優秀賞を受賞したことをブログで書きましたが、土曜日はその授賞式がありました。
ところが、当日私は別に北欧建築・デザイン協会主催のクリスマスパーティがあり、私は企画の総責任者ということもあり、どうしても授賞式に出席することが適いません。
どうしよう!ああ、こんな時に自分のコピー人間がいれば…。
ということで、スタッフの矢嶋くんに私のお気に入りの水玉シャツを着てもらい、本人として授賞式に列席してもらうことに。この替え玉作戦がまんまとはまり、「関本=水玉シャツ」と思っている多くの方には全く気づかれませんでした。
…というのはまっかな嘘で、審査員の伊礼さんには思い切りツッコまれたようです笑。でもスタッフが私の水玉シャツを着てきたということで、会場は大盛り上がりだったとか。ヨカッタ!
◇
週明けに列席したスタッフより、受賞の盾と副賞?の”蝶ネクタイ”を渡されました。この蝶ネクタイ、どんなのかと言いますと、
なんと、タニタハウジングウェアさんの商品で、私も試作に関わったensuiというくさり樋でできた蝶ネクタイ!さすがタニタさん、ユーモアが効いています。
これ、オリジナルはnugi-tiechoという、手ぬぐいを蝶ネクタイにするという蔵堂さんが出しておられるアイテムなんですね。蔵堂さんというのも、雑貨屋さんではなくて居藏さんという方がやっておられる工務店さんだという、これもまたユニークな話なのですが。
ということで、あらためて水玉シャツとensui蝶ネクタイを身につけ、盾を手にパチリ!タニタハウジングウェアさん、また伊礼さんをはじめとした審査員の皆さま、素晴らしい賞を本当にありがとうございました!
17. 11 / 28
セミナー 『ホテリ・アアルトから学ぶ 居心地の解き方』
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sekimoto
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> イベント
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来年の2月に新宿のOZONEにて、建築家の益子義弘先生と共に以下のタイトルによるセミナーを開催させて頂きます。
『ホテリ・アアルトから学ぶ 居心地の解き方』
講師:益子義弘(建築家|東京藝術大学名誉教授|益子アトリエ主宰)
ファシリテーター:関本竜太(建築家|リオタデザイン主宰)
日時:2018年2月2日(金)17:00~19:00
場所:OZONE 5Fセミナールーム
お申込・詳細: https://www.ozone.co.jp/pro/seminar/detail/392
◇
このホテリ・アアルトを巡っては過去に何度かブログや、建築知識ビルダーズの巻頭特集などにその魅力について記事を書かせて頂き、一宿泊者の立場で、どこがどう良いのか、素晴らしいのかについて私なりに掘り下げさせて頂きました。
OZONEさんからも、同様のセミナーを開催したいとのご相談を以前から頂いていたのですが、ホテリ・アアルトを設計者でもない私が勝手に解説すると誤解を生む可能性があることから、益子先生がご登壇くださるなら、ということで私自ら益子先生にご登壇をお願いして実現したという企画でもあります。当日私はファシリテーターとして、益子先生のお話の引出し役に徹したいと思います。
◇
実は、拙著「おもてなし住宅のつくりかた」の”おもてなし”という言葉は、ホテリ・アアルトに宿泊したときに強く浮かんだもので、今では私の住宅設計のよりどころにもなっています。おこがましくも、「ホテリ・アアルトみたいな家を設計したい!」というのが、私の今の設計裏テーマにもなっています。
当日はそんな私自身の問いかけとも併せて、会場の皆さまと「居心地とは?」というテーマを掘り下げてゆきたいと思います。
OZONEの担当者さんのお話によると、まだ2ヶ月前だというのに、定員(60名)のうちすでに半分が埋まってしまったとのこと。益子先生のご登壇は希少ということもあり、一般メディアもこれからこぞって告知を報じるようです。
おそらく年内には満席になる可能性が高いので、ご興味ある方は是非今のうちにお申し込み下さい。以下は駄文ながら、過去の私のホテリ・アアルト関連のブログ記事になります。
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・ブログ(17.3.4)|「ホテリ・アアルト」
https://www.riotadesign.com/blog/170304.html
・ブログ(17.5.30)|「建築知識ビルダーズ#29|居心地の解き方」
https://www.riotadesign.com/blog/170530.html
・建築知識ビルダーズNO29|巻頭特集「ホテリ・アアルトから学ぶ 居心地の解き方」
http://amzn.asia/112ubsF
17. 11 / 24
安藤忠雄展
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sekimoto
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> 建築・デザイン
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新国立美術館で開催中の、安藤忠雄展に足を運んだ。
学生時代の私にとってのヒーローは、間違いなく安藤忠雄さんだった。大学3年生の時に、池袋のセゾン美術館で開催された安藤忠雄展には大きな衝撃を受けた。
それから、大学を卒業したら安藤忠雄さんのアトリエで働きたいと強く願った。当時、安藤さんは所員をグーで殴るらしいとか、月給は5万円らしいとか、いろんな噂を聞いていたけれどそれでも構わないと思った。実際、就活で真っ先に電話をかけたのは安藤さんの事務所だった。(でも、結局雇ってはもらえなかった)
安藤さんの生き方も好きだったけれど、先の個展で衝撃を受けたのはそのドローイングだった。エンピツを使った精緻なドローイングには大いに引き込まれた。当時大学の課題はインキングが基本だったのだけれど、「建築家はエンピツだ!」と勝手に思い込み、そこからはエンピツだけを使った図面表現を研究した。つまりは安藤さんをとことん真似したのだった。
現在の、データを保存しておけばいつでもアウトプットできるという図面と異なり、世界に一つしかない、二度と再現できない学生の頃の図面は今でも大切に保管している。
展覧会の安藤さんのドローイングに再び出会い、かつての血が騒いだ。(以下は学生時代の私のドローイング。安藤さんへの憧れが詰まっています)
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