新年あけましておめでとうございます。
昨年の暮れは、多くの方より「良い年でしたね」というお言葉をかけて頂きました。確かに昨年は念願の著書を出すことができ、多くの住宅も竣工しました。またご依頼を頂き、多くのセミナー等にも登壇をさせて頂きました。
出版社とのつながり、建築家・伊礼さんとのつながり、OZONEさんやアールト、北欧のつながり、これまでの細く長かったいろんなつながりが、いろんなきっかけで一気に束のようになってつながった、昨年はそんな一年だったように思います。本当に幸せな一年でした。
独立してからもう15年を数えますが、筋を違えず、ずっと一本の道を歩んできました。一本の幹からは様々な枝が伸びて、その先に葉や果実をつけるようになってきたことを実感しています。リオタデザインを卒業したスタッフも、多方面で活躍しているようです。
石の上にも3年と言いますが、3年などという時間は、まるでバスを降りて登山口に立つまでの時間のようなものだとあらためて思います。まだ10年早いという言葉もありますが、10年という時間もまた、振り返れば苗から育ててようやく蕾を付けるまでのような、そんな時間に過ぎないかもしれません。
少なからずの住宅を設計し、多少は経験を積み、知恵が備わり、気力満ち、そして優秀なスタッフが集いました。リオタデザインは今最も充実した仕事を成し遂げようとするその帳にあります。この戦力とモチベーションで、今年はこれまでで最も優れた仕事を残したい。今年一年の様々な方との出会いや、出来事が今からとても楽しみです。
皆さま、本年もどうかよろしくお願い致します。
2018年1月1日
関本竜太|リオタデザイン
OZONEよりO-Cubeが届き、朝から益子先生のインタビューに強く引き込まれました。
後衛の役割ということや、住宅は生活の変化を包含するもの、といった言葉一つ一つに重みがあります。そして僭越ながら、自分の住まい観にも確信を与えてくれたような気がしました。あぁ、これでいいんだと。
中でも印象的だったのは「いったん細部までデザインした後、消しゴムで消すように緩める」という言葉でした。これこそが、益子建築を、そしてホテリアアルトの居心地を解き明かす言葉であるような気がしました。
私はまだまだ蒼いので、どうしても細部を詰め将棋のように詰め切ってしまうところがあります。それは私の住宅作法にとっては生命線でもあるのですが、ビルダーズの木藤さんにも、以前「詰め将棋の向こう側」の話をされたことをふと思い出しました。
ホテリアアルトは、鉛筆ではなく消しゴムで設計されている…。人が「もう一度、あの場に」と思えるかどうかが大切。そんな言葉のひとつひとつを噛みしめています。
思えば今年は、ビルダーズの巻頭特集でホテリアアルトの解説文を書かせて頂いたことからはじまり、来年2月の益子先生とのセミナーに至るまで、私の意志はそこにはありません。常に周りの方がそのように仕向けてくださり、私は素直にそれに乗っかっている(流されている)だけなのですが、何か不思議な力に導かれているような気がします。
無知な私にいろんな知恵を授けてくださろうとしているのでしょう。ありがたいことです。神様はいるのかもしれないなぁ、と思う年の瀬です。
17. 12 / 23
二宮の仕事
author
sekimoto
category
> STAFF
Warning: Undefined array key 1 in /home/riotadesign/riotadesign.com/public_html/wp-content/themes/rd/blog/cat_sekimoto.html on line 48
愛媛在住のリオタデザイン初代スタッフ二宮くんから、彼が関わった懸造りの少彦名神社改修工事の立派な工事報告書が届きました。改修を終えたこの建物は、昨年ユネスコアジア太平洋文化遺産保全賞にて最優秀賞を受賞しました。
彼からは以前より、この建物の保全に関わっている旨を聞き、また今回の受賞にも喜びつつも、彼がどこまで関わっているのか(実は末席でちょこっと絡んでるだけなんじゃないかとか)など、ちょっと疑っていたのですが(二宮ごめん)、クレジットに設計者として堂々と彼の名前を見つけ、とても誇らしい気持ちになりました。
しかし図面を実に良く描いてある。今のスタッフにも見せたいくらい。新築と違って、この手の復元図面は正確に描くことがとても難しいのだけれど、根気強く丁寧に仕事に向き合ったことが伝わってきます。
そして何より、私が徹底して教え込んだリオタデザインの図面流儀が端々に見て取れて、それが彼の中に今も流れ続けていることを感じ、それが何より嬉しかったことでした。
今のスタッフにもそうですが、私は図面を前にすると鬼になります。本当に申し訳なくなるくらい(みんなごめん)。彼も本当に落ちこぼれスタッフだったけど(二宮ごめん)、別の事務所に移ったのちに暮れに電話をかけてきて、私から叩き込まれた仕事の流儀がとても役立っていること、同僚からも一目置かれていることなどを嬉しく話してくれて、涙が出そうになったことを思い出しました。
彼がこの報告書を箱いっぱいの愛媛みかんと共に送ってきてくれたことを、無言のメッセージとして受け取りたいと思います。二宮、重いよ。
17. 12 / 19
猫朝日
author
sekimoto
category
> メディア
Warning: Undefined array key 1 in /home/riotadesign/riotadesign.com/public_html/wp-content/themes/rd/blog/cat_sekimoto.html on line 48
今週発売の週刊朝日は全力で猫特集。猫も杓子も猫ばかり。天下の朝日も猫朝日。猫をやると当たるって、六本木にある出版社さんも言ってました。
招福猫のように、先のベストセラー猫知識のご利益は絶大のようで、あそこに載ってからは電話が鳴りっぱなし、という事実は全くありませんが、確実に猫仕事が増えていることは確かです。ありがたやありがたや。
来年2月は大阪で猫住宅セミナーやります。ありがたやありがたや。
17. 12 / 14
カーポート問題
author
sekimoto
category
> 仕事
Warning: Undefined array key 1 in /home/riotadesign/riotadesign.com/public_html/wp-content/themes/rd/blog/cat_sekimoto.html on line 48
カーポート問題というのがありますね。
駐車場に屋根を架けたいという気持ちはわかるけど、折角作った住宅の前にデンッと既製のカーポートを置かれるのはやはり萎えます。もちろん建て主さんもそれは本心では望んでいない。でも製作で作るとすごく高いものになってしまう。やっぱカーポートは必要悪!?
これが世に言うカーポート問題。(言わないか)
ちょっとそんなことをずっと考えていて、これは構造家の山田憲明さんのところに行ったついでに雑談しながら設計したカーポートです。
鉄骨柱を4本立てたらあとは全部大工工事。材はツーバイ材(2x8)しか使いません。さすがに既製のカーポートのほうが安かったけれど、差額は約15万円でした。だったらこっちでやりましょう!と建て主さんにはご理解を頂いたのでした。
今日行ったらカーポートの全容が見えていてちょっと感動。屋根もちゃんと葺かれます。これは行田で進めている「さつきの家」にて。住宅を含めはやく全体を見せたい!かなりイイ感じです。
category







