新国立美術館で開催中の、安藤忠雄展に足を運んだ。
学生時代の私にとってのヒーローは、間違いなく安藤忠雄さんだった。大学3年生の時に、池袋のセゾン美術館で開催された安藤忠雄展には大きな衝撃を受けた。
それから、大学を卒業したら安藤忠雄さんのアトリエで働きたいと強く願った。当時、安藤さんは所員をグーで殴るらしいとか、月給は5万円らしいとか、いろんな噂を聞いていたけれどそれでも構わないと思った。実際、就活で真っ先に電話をかけたのは安藤さんの事務所だった。(でも、結局雇ってはもらえなかった)
安藤さんの生き方も好きだったけれど、先の個展で衝撃を受けたのはそのドローイングだった。エンピツを使った精緻なドローイングには大いに引き込まれた。当時大学の課題はインキングが基本だったのだけれど、「建築家はエンピツだ!」と勝手に思い込み、そこからはエンピツだけを使った図面表現を研究した。つまりは安藤さんをとことん真似したのだった。
現在の、データを保存しておけばいつでもアウトプットできるという図面と異なり、世界に一つしかない、二度と再現できない学生の頃の図面は今でも大切に保管している。
展覧会の安藤さんのドローイングに再び出会い、かつての血が騒いだ。(以下は学生時代の私のドローイング。安藤さんへの憧れが詰まっています)
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