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sekimoto

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> 大学
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昨日は日本大学2年生前期の第2課題「パブリックスペース」の全体講評会がありました.我がクラスの学生達も,それぞれの考えで最後まで悩み抜いて案をまとめていた姿が印象的でした.

要領が悪いのかいつも私の設計指導は他クラスと比べてもダントツに遅いのですが,今期は学生の熱意に押されて23時~0時近くまでやっていたこともあり(もっとも他学年や他クラスの学生も見ていたからなのですが),非常勤講師として任期最後の年ということもあるのですが,ちょっとした思い入れあるクラスとなりました.

ネタバレとなりますが,今回のパブリックの全体講評会は,山中先生をはじめ講師陣の間で「いかにして講評会を盛り上げるか」ということで,用意周到に演出を試みました.

講師だけではなく学生達による人気投票,講評会後の打ち上げというのもそうですが,司会の山中先生の各講師からのコメントの引き出し方や,褒め言葉をぐっと呑み込んでの厳しいコメント,あえて他の講師と違う意見をぶつけるなど,講師陣も意識して言葉を選んでいたことに学生達はどこまで気づいたでしょうか.

また講評会には出られなかった次点作品も並べて,打ち上げの席で他の講師や友人達からコメントをもらうというのも良い試みだったと思います.こんな斬新な講評会というのは,私が学生時代にはあり得なかったことです.

一方で,華やかな講評対象作品とは別に,選ばれなかったけれども本人なりにとてもがんばっていた作品,苦労していた作品というのももちろんたくさんありました.そういう人に細やかにフォローしきれなかったことが悔やまれるのと,そして講評会に出たけれど,思うような評価をもらえず悔しい思いをした人もいたと思います.

一般論ですが,これまでの経験上,1~2年生でダントツだった学生が3~4年生でもダントツであるということも(もちろん本人次第ですが)希で,どこかで逆転現象が出てきます(特に男は高学年に上がるほど伸びる傾向あり).そしてそれをまた乗り越えて,返り咲いてゆく人もまたたくさんいます.

そろそろ計画/構造・環境などの進路を迫られる時期と聞いていますが,積極的に構造・環境系に進むのであれば望ましいことですが,計画系を”あきらめて”構造・環境系に進むという選択だけはしないで欲しいと思います.何かに”あきらめて”進路を決める人は,将来もすべて何かに”あきらめて”道を決める人になるからです.

設計好きなら設計に行けば?シンプルにそう思います.
「昔はお父さんもプロ野球選手になりたかったんだけどな」と当時その努力もしなかったのに,語る大人にだけはならないでください.

まだ前期の設計の授業は残っていますが,最後まで楽しくやりましょう!
(以下は我がクラスの優秀作品)

[caption id="attachment_8096" align="alignnone" width="560" caption="大城義弘案"][/caption]

[caption id="attachment_8097" align="alignnone" width="560" caption="大津晋隆案"][/caption]

[caption id="attachment_8098" align="alignnone" width="560" caption="太田みづき案"][/caption]

[caption id="attachment_8099" align="alignnone" width="560" caption="金子由香里案"][/caption]

[caption id="attachment_8100" align="alignnone" width="560" caption="大野史織案"][/caption]

[caption id="attachment_8095" align="alignnone" width="560" caption="学生投票風景"][/caption]

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sekimoto

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> 建築・デザイン
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昨日はJIAセミナーで「伊東豊雄氏x山本理顕氏」の対談に行ってきました.とても面白かったので,一部内容を抜粋して紹介したいと思います.(私の記憶で咀嚼して書いているので,その通りの発言ではありません)

伊東豊雄氏

「僕は海外留学なんてしなくて良かったと思ってる.英語がうまくなっちゃったら作る建築も変わってただろうね.内と外をあいまいにする建築は日本人じゃないとできない.海外で講演すると通訳の人がうまく訳してくれるんだけど,あいまいな表現で言ったことをすぐ断定口調に変換しちゃって,合ってるんだけど違うみたいな.それにいつも違和感を感じる」

「うちに入ってくるスタッフでも,建築は基礎の上に建ってるってことすらおぼつかないのが多くて,そのくせコミュニティの話とかになると蕩々と語り出すんだよ.それにもすごく違和感がある.大学は2年生くらいで一度実際に家を建てさせる経験とかさせるべき.でも大学制度に物申すみたいなことは時間の無駄だから,自分で建築塾を作ることにした」

「みんなの家とか,うちの担当スタッフは「こんな楽しい仕事はない」て言うわけ.現場行くのも楽しみで,出来上がってからあんなに感謝されたこともこれまでなかった」

「ケンカするより相手の言うことを呑み込んだほうが面白いものができる可能性があると思う.建築家は迎合が苦手だから,上から目線で我が道を行くみたいになるけど,それじゃあ社会からどんどん取り残されて,しまいに仕事もなくなって,それでも建築家はそれでもいいんだっていう.でもそれは違うでしょと.もっと社会に綱渡りみたいに飛び込んで行かなかったら建築家はだめなんだと思う」

山本理顕氏

「群馬の町役場ではコンペで決まったのに町長が変わっちゃって,この案じゃダメだっていう.だから会いに行って提案の趣旨を説明したんだけど「うるせえ」って.それでクビになっちゃった.監理もできなくなっちゃったんだよ.設計者が上に物申すなんて想定になかったんだろうね.ところが韓国で同じくメディアが騒いで,デザインが改変されそうになって市長に手紙を書いたんだよね.そうしたら感激したって返事が来て.山本さんの案で行くって言ってくれたんだよ.なんなんだろう,この違いはって思った」

「何に対して我々は仕事しているんだろうってことをいつも考える.普通は発注者なんだろうけどそうじゃない.それは最終的に施設を使う利用者や入居者,もっと言うと地域社会に対してだと思ってる.だからそう思ってない発注者(行政)とはいつもぶつかることになる」

「建築士の定期講習ってあるじゃない.あれ行ったんだよね.そうしたらモニターに知らないオヤジが出てきてさぁ,教科書開いて説明するわけ.ここ試験に出ますとか言って.あんな屈辱的なことないよね.おまえに建築教わりたくないよって.誰だよおまえって」

「海外だとディプロマと言って,大学卒業したら建築家の資格が与えられるわけでしょう.つまり教育側にその権限があるんだよね.日本にはないんだよ.国の枠組みの中に建築士制度があって,それにあわせて大学のカリキュラムが組まれてる.この授業を何コマやらないと建築士試験が受けられないみたいなことになってる」


目の前の社会的矛盾に,正面から断固として異を唱えてゆくのが山本理顕氏だとすると,そんなの無駄とばかりにひらりとかわす,あるいは一緒に泥にまみれるのが伊東豊雄氏.その噛み合わない対話が両者の違いを浮き彫りにしていた.これまで私もよくわかっていなかった二人の対極的な仕事のスタンスと,根底で共有されているビジョンがとても印象的でした.

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> 仕事
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ここ5年ほど据え置きにしておりました弊社の設計監理料ですが,このたび見直しと改訂を行いました.これは来るべき来年以降の消費増税の波や,相対的な物価の上昇,そして折からの事務所運営上の事情などによるものです.

過去のお施主さんなどからも,うちの設計料はその業務内容に比べたら「安すぎる」という指摘を頂いたこともありました(そうはお感じにならなかった方もいたかもしれませんが汗).でもそれは私の考えによるもので,敷居が高くて頼めないと思われがちな設計事務所を,もう少し身近に感じてもらいたいと思う部分があったためです.

もちろんうちより安い設計事務所さんもたくさんあると思いますが,うちの質・量ともに濃密な設計監理業務の内容からすると,確かに破格の設計料率だったかもしれません.結果としてか,現在業務集中のため逆に本来の業務に支障を来たし始めている部分があり,バランスを考え直そうと思うに至りました.

といっても,ここで一気に倍にするわけにもいきませんので汗,せめて外税とさせて頂き,単価もささやかながら引き上げさせて頂きました.
(新築@9万→10万,改装@6万→8万)

特に改装の場合は,うちは全面改装のお仕事が多いのですが,”ほぼ新築(いやそれ以上?)”の設計内容を大出血でやっていた部分もありましたので,ここも改めさせて頂きました.

なお,現在すでに設計契約を頂いている方,土地があって具体的な設計相談が進んでいる方(※9月末までに設計契約を頂ける見込みの方)についてはこの限りではありませんので,旧料金体系にてお請けさせて頂きます.今後,新規でご相談をお受けする方に関しましては,新料金体系になりますのでどうかご注意ください.

なお依然として業務集中のため,ご相談から竣工までのスケジュールは(新築・改装問わず)2年ほど頂いておりますので,こちらもどうかご理解の程お願い致します.今後ともリオタデザインをよろしくお願い致します!


新・設計監理料体系 (今月より施行)
https://www.riotadesign.com/service/



13. 07 / 05

準備

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> 仕事
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朝事務所に下りていくと,今日午前中の打合せの図面や材料がすべて机の上に揃っている.これはとても気持ちがいいことで,こちらも気が引き締まる.作業机の上も整頓して,ゴミ箱の中身も空にしてから帰宅する.

これは僕が徹底させていることではなくて,スタッフ達が自主的にやっていること.ある意味先代のスタッフから脈々と受け継がれているうちの伝統ともいえる.基本的に前日(おおむね2~3日前)までにすべての準備を整える.朝までかかって図面を仕上げるなんてことは一切ない.みんな偉いなぁ,と朝この机を見るといつも思う.
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昨日の「窓の家」オープンハウスにも多数の方にご来場頂きました.いらして下さった皆様,誠にありがとうございました!

わずか14坪ほどの狭小地.空間構成もシンプルにまとめているので,見学といってもあっという間に見れてしまうかなと思っていましたが,思いのほか皆さん長時間滞在して下さったのが嬉しかったです.

またスタッフさんを同行していらして頂さった建築家仲間も数組.私もそうですが,スタッフを同行するオープンハウスというのは,スタッフにも見せておきたいという所長の意志が働いています.それに応えてか,スタッフさん達も実に熱心に研究されていかれました.我々もオープンハウスでは勉強させて頂くことばかりなので,目で見て盗めるものは何でも盗んで頂きたいと思います.結局同じものにはなり得ないですから笑.

またあらためて竣工した「窓の家」は,随所に設けた窓から立ち位置を変えただけでその景色が様々に変化し,自分で言うのもおこがましいですが,14坪の狭小地とは思えない広がり感が獲得できたのではないかと思います.道路対岸は絶好の撮影ポイント.オープンハウス中窓の外を覗くと,多くの方がこちらにカメラを向けていました.

夕方は恒例のお施主さんとの打上げ.暗くなるにつれて灯りを落とし,お酒を呑みつつこれまでの経緯やハプニング,また熱い仕事論?に至るまで話は尽きず,我々にとってもこれまでの労が報われる最高の時間でもありました.外に出て眺めると,暗くなった街に窓の明かりが浮かび上がり,まさしく「窓の家」にふさわしい姿がそこにはありました.

施工に携わって下さった和光建設の皆さま,最後まで献身的な施工と誠意ある対応をありがとうございました.おかげで最高の結果が残せたのではないかと思います.

また施主のHさん,最後までお気遣いを頂き,打合せの初回から竣工に至るまで我々も気持ちよくお仕事をさせて頂くことができました.ここにあらためて感謝致します.お疲れさまでした!今後とも末永いお付き合いをよろしくお願いします.







恒例の打ち上げ!皆様おつかれさまでした.