13. 08 / 03

ミセス取材

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sekimoto

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> メディア
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今日は「ミセス」(文化出版局)誌の取材があり,「オープンテラスの家(2011竣工)」へお邪魔してきました.お施主さんはお二人とも建築・インテリア畑ということもあり,設計時から我々にない素材のボキャブラリなども多くお持ちでした.今ではうちの定番となっている広葉樹系の床,石調の大判タイル,金属素材の黒塗装などもすべてこの住宅から生まれたディテールです.

特に奥様は家具・インテリア業界に身を置いていたとあって,この日はすべての小物が美しく計算され尽くした配置となって我々を出迎えてくれました.担当の編集者さんもこれには感激!テンションも上がって滞りなく撮影も終了しました.

我々の設計はシンプルな”容れ物”を作るという役割に徹していることもあり,このように高感度のお施主さんが住みこなして下さると,かくも空間は格調高く美しさを保てるものだということを再認識しました.

下の写真にある娘さんと一緒に映っている家具は,娘さんの2歳の誕生日のためにご家族みんなで作ったキッチンなのだそうで.これがまた,値札がついていたら高くても思わず買ってしまいそうな完成度で・・いやお見それしました.

とこのように美しいもの,本物を見る目をお持ちのお施主さんが家づくりのパートナーに選んだのは我々リオタデザインだったということで…えっと,皆さん何が言いたいかわかりますよね?笑

Fさん,今日はお騒がせしましたが,取材にご協力下さいましてありがとうございました.雑誌は9月発売だそうです.どうかお楽しみに!


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sekimoto

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> STAFF
> 求人


※募集は締め切らせて頂きました.ご応募ありがとうございました(8/12)


突然ですが,新スタッフを募集致します.

前回,去年の暮れ頃にも募集をかけさせて頂きましたが,基本的な待遇その他は昨年の募集要綱に書かせて頂いたので,そちらをご覧下さい.

〇昨年の募集要項
https://www.riotadesign.com/blog/121214.html

今回求めているのは以下のような方です.

1.来年3月に卒業する見込みの大学生・専門学校生(新卒採用)
ただし,建築学科かそれに準ずる学科に在籍されている方を対象とします.インテリア(商空間)系の学科に所属で,どうしても住宅をやってみたいという方は面談の上で考慮します.CADが使える方,模型が得意な方はより優遇します.採用を決めた後は,卒業前であっても研修目的で,学業に支障を来さない程度に事務所にも顔を出してもらうことがあります.

2.現在設計事務所等にお勤めの方(中途採用)
こちらは即戦力を求めていますので,当然スキルを重視します.CADはもちろん,設計から現場監理まで一通りのことができる人であれば尚可です.採用を決めた後は,なるべく早い時期にこちらの業務に合流して頂きます.

3.過去に設計事務所等にお勤めされていて,現在は主婦などの方(パート採用)
子育て等の都合でフルタイムで働けなくても結構です.残業なしなども考慮します.週2日~程度出社してもらって,業務の補佐をしてもらいます.こちらもパートタイムだけに当然スキル重視です.かつては設計事務所でバリバリやっていたけれど,再就職は難しいし…という方は是非ご応募下さい.(ただし勤務期間を限定させて頂く可能性があります)


どの募集枠で応募されてきた方とも,条件が合いそうな方とは面談させて頂き,本人の意欲と我々との相性,スキルなど鑑みて相応しいと判断した方を1名のみ採用致します.別に早い者勝ちなどはありませんが,希望者が一定数を超えましたら一旦締め切らせて頂きます.

漫然と仕事をする人は求めていません.設計事務所は修業の場です.私も仕事では厳しいことも言います.将来の夢や目標を明確に持っている人,とにかく建築が好き!という方は是非門を叩いて下さい.(気質は体育会系です)

【ご応募のながれ】
まずはメールか電話にてご連絡ください.履歴書を事前に郵送して頂き,基本的な条件に適った方とは追って面接日を設定してお会いさせて頂きます(平日or週末).条件にぴったり来る方がいれば仮採用させて頂き,研修期間を経て本採用と致します.
メール: riota@riotadesign.com
TEL: 048-471-0260  担当: 関本まで

13. 07 / 25

にんげんだもの

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sekimoto

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> 思うこと
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現場監理は間違い探し.で,間違いは適切な時期に探してあげないと,のちのち致命的なことになる.最悪なのは竣工検査の段階になって間違いに気づくというパターンで,そうなるとどうしようもなくなることも多い.

今日はスタッフに任せて現場はパスしようと思っていたのだけれど,やっぱり行って良かった.今この時期に指摘しないと手遅れになる食い違いを,まとめて発見することができた.

でも,これはけして大工の手落ちではない.ミスという意味では手落ちなのだけれど,ミスをしない人間なんていないわけで,ミスをいかに未然に防げるかという部分に我々の図面密度の部分がかかっているといつも思う.

ということで近年の我々の図面は現場ミスの回避という使命を帯びて,その密度は年々上がる一方.びっしり描き込まれた図面には,最初から細かい施工指示レベルの記載があるので,現場には大変喜ばれるのだけれど,あまりに細かすぎて現場も見落とすほど.だから責められないのだ.

我々は常に完璧を目指しているのだけれど,未だに満点を取ることができない.なぜなら人間はミスをするからだ.でもある意味,人間が生活する容れものとしては90点くらいでちょうど良いのかもしれないと思うことがある.なぜならそこに住む人間も完璧ではないからだ.

だからある意味,現場でミスをしてくれるとちょっとほっとする.もちろん,そのミスからリカバーする方法はその場で考えるのだけれど,その瞬間ヨゴシというか,なんとなく我々の観念的な完璧空間がちょっと崩れて,人を許容する空間になるような気がする.

そうそう,誰だってミスはあるものね.にんげんだもの.
生活の空間はそういう具合でちょうど良い気がする.

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sekimoto

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> 大学
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今日は大学2年生前期の設計,最後の授業がありました.今年は6年任期の6年目,前期の授業を担当するのはこれで最後となります.「住宅」と「パブリックスペース」を教えるのもこれが最後.なので今期は自分ができる指導を出し切って,悔いの残らない半期にしたいという思いが強くありました.

今回私が受け持ったクラスの学生達は,一言で言うと「雑草」のような,と言ったら語弊があるでしょうか.飛び抜けた才能の集まりというよりは,どんぐりの背比べ.でも皆泥臭く,粘り強くこちらの指導に耳を傾け,1日に何度も何度も指導を受けにやってくるため,毎回の設計指導は深夜にまで及びました.

でも彼らとのエスキース(設計指導)はとても楽しく,私も毎週大学に行くのが楽しみでした.また仕事をしながらも,「あいつら大丈夫かな」とか「どう指導したらもっと良くしてあげられるだろう」ということをいつも考えていました.彼らの作品は私の作品でもあり,すべての学生達と一緒に悩んで作り上げてゆく,というプロセスそのものに「建築」があったようにも思います.

今日の授業の終わりには,学生達から寄せ書きの色紙をサプライズでプレゼントしてもらいました.これまで教えてきて,こんなことは初めてのことでびっくりしました.帰りの電車の中でちょっと読んでいたら,ちょっと泣きそうになってしまってあわてて仕舞いました.彼らはこんなことを書いていました.

「これまで設計はあまり好きではなかったけど,先生とのエスキースで設計が好きになりました」「自分の作品を自分が一番好きにならなくてはいけないということを先生から学びました」「いつも丁寧に話を聞いてくれてそれが一番嬉しかった」

あぁ…自分の言葉のひとつひとつがしっかりと学生達にも届いていたんだと思うと本当に嬉しくて涙が出ます.一方ではこんなことも.「熱心に指導してもらったのに,最後にがっかりさせてしまった」「自分の努力や考えが足りず申し訳なかった」 

どうしてそんなこと思うんだろう?がっかりした学生なんて一人もいないのに!でもそれは私が彼らに十分な指導をしてやれなかった(かも)と思っている引け目と似ているのかもしれませんね.

それにしてもこんなにびっしり書き込まれた寄書きを私は初めて見ました.私が彼らに注ぎ込んだものと同じくらいの熱い思いを返してもらった気がします.これからつらいことがあっても,これを見たら大抵のことは乗り越えられそうです笑.

本当にどうもありがとう!短い間でしたが,半期間お疲れさまでした.

13. 07 / 16

役割

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sekimoto

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> 思うこと
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自分が思う自分の姿と,人が思う自分の姿との間には常に一定の距離感がある.たまに人から思わぬ自分評をもらって戸惑うことがある.自分はそうではないと思っているのにそうだと思われたり,しっかり者だと思われたり,あるいはその逆だと思われたり.

人の目に映る自分の姿は,社会から求められている自分の正確な立ち位置を示している.社会はその人にその役割を演じてもらいたがっている.だからその役割は裏切ってはいけない.自分がどう思おうが,結局は自分の評価と存在価値は人が決めるものだからだ.

その人の適正や本質のようなものはなかなか自分には見えないものだ.それを見ている第三者の目は実に的確に,時に残酷に,その人の本質を捉えている.ある意味我々の設計という仕事も,我々の目を通したクライアント像の投影行為だとも言える.

そしてクライアントもまた,我々の設計にそれぞれのイメージを投影し,それぞれの思惑と期待を膨らませ我が事務所へとやってくる.そこで語られる”私”という人物像は,とても私と同一人物とは思えない.けれども不思議なことにそれらの傾向は一定しており,私が受け入れようが拒もうが,どうやら他人から見た私は,自分が思っている私ではないらしいということがよくわかる.私はその役割に忠実でありたいと思う.

求められる自分に徹するということ.それが仕事である.少なくとも私に社会に求められる要素があるとすれば,それは大変ありがたいことだと思う.