この時期の現場は酷ですね.
なにが酷って,一度出かけたら帰って来たくなくなる.現場に根っこが生えて,のんびり空でも眺めて,問題が起きたって「なんとかなるさー」とおおらかな対応もできるってもんです.
もっと酷なのはこの時期の事務所仕事.
窓からはそよそよといい風が入ってきて,なんでこんなところで仕事してなくちゃいけないんだろう?という疑問と闘い続けることになります.
もっとも厳しい冬と夏の日は,この上なくこの設計という職業を選んだことを神に感謝してしまうわけですが・・
昨晩,急遽お知らせしましたように,今朝TOKYO FMの「クロノス」という番組に出演させて頂きました.生放送と聞いて完全にビビっていたんですが,なんとか無事こなすことができました.聴いて下さった皆様,ありがとうございました.
ちょうど一週間ほど前,当番組のディレクターさんよりご連絡を頂きました.以前取材を受けたライターさんからのご紹介だったようで,ちょうど9月は住宅などをテーマにゲストからお話を聞いているとのこと.私からは北欧をテーマにお話しを伺いたいとのことでした.
しかし,ディレクターさんからの次の質問に思わずフリーズ.
「関本さんが北欧で学ばれて,設計の中で生かされていることって何ですか?」
え!?
いや,一言では言えないというか・・そもそもいつも仕事で「北欧」のこと考えているわけではないというか・・.そう,目の前の現実的な条件を整理したり,クライアントのご要望をその中にどう取りこむかという対応で正直精一杯なんです.
えっと,なんだろなんだろ.でもきっと,どうして北欧に惹かれたかということも含めて,現在の仕事に流れているものはあるはずですよね.今回はそういうことを考えるいい機会かも,ということでお引き受けしたまでは良かったのですが・・.
生放送なので,当日の質問事項などは予め送って下さるということだったのですが,これがなかなか届かず,何時にどのスタジオに行けば良いかなどもよくわからず・・ということで,いろいろはっきりしたのがようやく昨晩の話.朝も早いし,生だし,ということで昨日の晩はバタバタ.緊張してなかなか寝つけませんでした.
今朝スタジオに入った印象としては,自分の想像とは異なり,フロアはずいぶんこじんまりした印象でした.全国ネットという妄想もあったかもしれません.これはクライアントが着工する敷地を見て,思わぬ小ささにびっくりするようなものかもしれませんね.
ナビゲーターの中西哲生さんも高橋万里恵さんもとても気さくで,本番は比較的リラックスして望めました.本当に曲がかかっている間などは普通に雑談をしているし,スタジオからふらっと出て行ったりして,こっちの緊張とは対照的にさすがに慣れているのだなと感心しました.
たとえば出演直前の,中西さんや高橋さんとの会話.
私「毎日生放送なんてすごいですね.信じられないですよ!」
高橋さん「いや,建築の仕事の方が全然すごいと思いますけど笑」
中西さん「普通にサラリーマンが電車で職場に行くようなもんですよ.慣れもあるでしょうけどね.あぁ仕事これだけだったら,この後とかもゴルフとか行けるんだけどなー」
と,終始リラックスモード.
私「そうそう,うちのスタッフが中西さんのサイン欲しいそうです」
中西さん「あ,全然いいですよ!」
というわけで台本の片隅に頂いちゃいました.
中西さん,気さくに応じて下さってありがとうございました.
(ちゃんとスタッフに渡しましたよ)
高橋さんには,吉祥寺によく行くということで,カフェmoiの地図を描いてあげました.「行きます!」とおっしゃっていたので,moiの岩間さん,その節はよろしくお願いします.
話は北欧との出会いから,設計の考え方,北欧らしさのこと,視聴者に対するアドバイスなど.また,後半の出演時には北欧での生活のことや,北欧家具の魅力,選ぶ際に気をつけることなどお話しさせて頂きました.最後の方はほとんどアドリブでしたが.
私としては”普通”とはほど遠く,カミカミだった印象なのですが,聞いた方は「落ち着いていた」「流暢な感じだった」と言って下さったので,なぜそのように聞こえるのか不思議に思いつつ,”事故”なく終わることができてほっとしているところです.
皆さま,ご静聴ありがとうございました.
急な話ですが・・
明日の朝(18日),ラジオに出演することになりました.
生放送です.
TOKYO-FM(80.0MHz)
「中西哲生のクロノス」
AM6:00~9:00
私が出演するのは,
7:20 「追跡」 というコーナーと,
8:38(8:20くらいになる可能性もあり)「クロノス+(プラス)」
という2つのコーナーです.
出演時間は,それぞれ5~7分くらいでしょうか.
北欧をテーマにお話しすることになると思います.
どうしてこんなことになったのかという経緯は,また後日書きます.
忙しい朝に,なかなかタイミングが合わないかもしれませんが,お時間がありましたらどうかチューニング下さい.
18日の番組表はこちらから.
http://www.tfm.co.jp/timetable/?date=20140918
明日の朝(18日),ラジオに出演することになりました.
生放送です.
TOKYO-FM(80.0MHz)
「中西哲生のクロノス」
AM6:00~9:00
私が出演するのは,
7:20 「追跡」 というコーナーと,
8:38(8:20くらいになる可能性もあり)「クロノス+(プラス)」
という2つのコーナーです.
出演時間は,それぞれ5~7分くらいでしょうか.
北欧をテーマにお話しすることになると思います.
どうしてこんなことになったのかという経緯は,また後日書きます.
忙しい朝に,なかなかタイミングが合わないかもしれませんが,お時間がありましたらどうかチューニング下さい.
18日の番組表はこちらから.
http://www.tfm.co.jp/timetable/?date=20140918
『お店に一人で入って気後れしなくなったのは,自分が店員より年上になったからだ』と以前誰かが書いていて,まったくその通りだと思った.
私が人に対してまともに意見できるようになったのも,自分が相手より年上になったからかもしれない.父親くらいの相手ばかりだと思っていたのに,気がついたら周りは自分と同じか年下ばかりになっている.意識もいつからか,「教えて頂く」から「教えてあげる」になっている.
40は不惑の歳だといわれる.40の大台を迎えた当時はその境地がわからなかった.けれども最近は「こういうことか」と思う.若い頃は,あんなに相手からどう見られるかを気にしていたのに,最近どうでもいいやと思う.
歳を取るとどんどん生き方が楽になる.自分の適正や価値観がガッチリ固まってしまうので,つらい道は選ばなくなる.好きなものしか食べなくなる.他の人でもできることは他の人がやればいいと思う.それが良いことかどうかは置いておいて.
ただ迷いがないということは幸せなことなのだろう.
今となっては,あれほど追い詰められていた20代が懐かしい.
生きづらかった時代.全てを背負い込み,出口が見えなかった時代.
大人になるということは,きっといろんなものを捨てて身軽になっていくということなのだろう.しかしそれに反して,経験の蓄積は人を頑固にする.私の中の無数の失敗の経験は,無意識のうちに私をそこから遠ざけようとする.経験は時に謙虚を傲慢に変えることもある.凝り固まった考えは,そこにある可能性の芽を摘むこともある.
価値観が固まり,判断にブレがなくなった分だけ,自分は頑固になったと思う.
嫌だな.歳を取ったのかな.
そんな今日,またひとつ歳を取りました.
私が人に対してまともに意見できるようになったのも,自分が相手より年上になったからかもしれない.父親くらいの相手ばかりだと思っていたのに,気がついたら周りは自分と同じか年下ばかりになっている.意識もいつからか,「教えて頂く」から「教えてあげる」になっている.
40は不惑の歳だといわれる.40の大台を迎えた当時はその境地がわからなかった.けれども最近は「こういうことか」と思う.若い頃は,あんなに相手からどう見られるかを気にしていたのに,最近どうでもいいやと思う.
歳を取るとどんどん生き方が楽になる.自分の適正や価値観がガッチリ固まってしまうので,つらい道は選ばなくなる.好きなものしか食べなくなる.他の人でもできることは他の人がやればいいと思う.それが良いことかどうかは置いておいて.
ただ迷いがないということは幸せなことなのだろう.
今となっては,あれほど追い詰められていた20代が懐かしい.
生きづらかった時代.全てを背負い込み,出口が見えなかった時代.
大人になるということは,きっといろんなものを捨てて身軽になっていくということなのだろう.しかしそれに反して,経験の蓄積は人を頑固にする.私の中の無数の失敗の経験は,無意識のうちに私をそこから遠ざけようとする.経験は時に謙虚を傲慢に変えることもある.凝り固まった考えは,そこにある可能性の芽を摘むこともある.
価値観が固まり,判断にブレがなくなった分だけ,自分は頑固になったと思う.
嫌だな.歳を取ったのかな.
そんな今日,またひとつ歳を取りました.
「FP」(S邸)が本日上棟しました.
遠目から組み上がった躯体が見えてきました.「低っ」そのスケールにおもわずニヤッとしてしまいました.低く低く.今回クライアントとの合言葉はこれでした.
最高高さは5.6mしかありません.これは比較的プロポーションを低めにする我々の設計の中でも”最低”レベルとなります.下の写真で,隣の2階建て住宅と比べると,どれだけ低いかがよくわかると思います.
組み上がった躯体を見たクライアントさんも思わず,「低くてイイ感じですね!」
そうです,低くてイイ感じなのです.なかなかこの感覚を共有して頂ける方は少ないかもしれませんが.
道路に見える赤い車はクライアントの愛車フィアットパンダ.その愛車とまさに相似形を成しているような,そんな住宅です.パンダをデザインしたジウジアーロのデザイン哲学もまた,この住宅には濃厚に流れています.
ところが一方では,内部の構成は複雑に絡み合っています.床はスキップし,このスケールでありながら真ん中に中庭まで作っています.この中庭を通じて絡み合う視線やこぼし合う気配がこの住宅の肝となります.
施工は我々の仕事を最も理解してくださっている盟友・堀尾建設さんということで,こちらも今後の現場進捗が大変楽しみです.どうかよろしくお願いします!
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