今日はかつて山田憲明さんの構造事務所で弊社の構造を担当してくださり、現在はノルウェーの構造事務所でお勤めの中太郎さんが一時帰国中で事務所まで遊びに来てくれました。
もう彼もノルウェーでの生活が2年半となったとのこと。現地での生活のこと、子供の学校のこと、仕事のことなどスタッフみんなで根掘り葉掘り質問大会でした。彼も元気そうで何より。
この夏は北欧から多くの友人知人達が一時帰国中で、毎回お話を聞くのがとても楽しみになっています。
食事後は気密試験を予定していた坂戸市の「回廊の家」に中さんも一緒にお連れして全員で移動。
イレギュラーな納まりのある大空間でしたが、結果的にC値で0.3といううちの事務所としてはまずますの数値で、工務店さんとも胸をなで下ろしました。
この住宅ではほかにも長期優良住宅・耐震等級3・断熱等性能等級6・BELS・LCCM認定を取得していてソーラーパネルも9.9kw搭載というハイスペック。リオタもやればできるんです。
とても楽しく賑やかな一日となりました!
設計することは哲学することとと同じ、と書くと大げさに聞こえるかもしれないけれど、実際に設計するということは常識を疑うことだと思う。すべてのことに「?」マークをつけて考えていくと、これまで当たり前だったことが当たり前ではなくなる瞬間がある。
だから所内の私とスタッフとの設計打合せは、はたから見たら「禅問答」をしているように見えるかもしれない。
スタッフ「ここは〇〇にしました」
私「なんでそうしたの?」
スタッフ「なんでって、、いつもそうやってますよね?」
私「なんでいつもそうしているの?」
スタッフ「えっと、、なんででしたっけ?」
スタッフは面倒くさいだろうなと思うけれど、私は問いをやめない。そんな素朴な問いかけから、瓢箪からコマみたいなアイデアが生まれたり、目から鱗のディテールが産み落とされたりすることが無数にあるからだ。
少し前まで、ラジオのJ-Waveで哲学者の永井玲衣さんとナビゲーターの長井優希乃さんが「哲学対話」というコーナーをやっていて、毎週それを聞くのが楽しみだった。
毎回素朴な日常の「あたりまえ」について、どうしてそうなのか?本当にそうなのか?と問いを発しながら、女性ならではの視点でモヤモヤに輪郭を与えながら核心に迫っていく。まさにジャズセッションのようにどんどん話が展開していくのがとても面白くて刺激的だった。今はコンテンツがポッドキャストに移っているので、ご興味がある人は是非聴いてみて頂きたい。
>> 『Wナガイと哲学対話』 (Spotify)
最近で秀逸だったテーマは「レトルトカレーを温めるのは自炊なのか?」
そもそも自炊とは何か?趣味は料理と言うと高尚な感じがするのに、趣味は自炊と言わないのはなぜか?など、どんどん問いがドライブしていく。一人で運転する時はこれを聴いていると頭の中がぐるぐる回転して眠くならない笑
先ほどの「建築対話」に話を戻すと、スタッフを相手にこれをやると1〜2ターンくらいで簡単に相手が論破されてしまってちっとも面白くない。そりゃそうか。あまりやるとパワハラって言われそうだけど、私はやり込めるのが目的ではなくて、対話によってどんどん意味を深めていきたいだけなのだ。
こんな私に付き合ってくれる骨のあるヒト、どこかにいないかなあ?
だから所内の私とスタッフとの設計打合せは、はたから見たら「禅問答」をしているように見えるかもしれない。
スタッフ「ここは〇〇にしました」
私「なんでそうしたの?」
スタッフ「なんでって、、いつもそうやってますよね?」
私「なんでいつもそうしているの?」
スタッフ「えっと、、なんででしたっけ?」
スタッフは面倒くさいだろうなと思うけれど、私は問いをやめない。そんな素朴な問いかけから、瓢箪からコマみたいなアイデアが生まれたり、目から鱗のディテールが産み落とされたりすることが無数にあるからだ。
少し前まで、ラジオのJ-Waveで哲学者の永井玲衣さんとナビゲーターの長井優希乃さんが「哲学対話」というコーナーをやっていて、毎週それを聞くのが楽しみだった。
毎回素朴な日常の「あたりまえ」について、どうしてそうなのか?本当にそうなのか?と問いを発しながら、女性ならではの視点でモヤモヤに輪郭を与えながら核心に迫っていく。まさにジャズセッションのようにどんどん話が展開していくのがとても面白くて刺激的だった。今はコンテンツがポッドキャストに移っているので、ご興味がある人は是非聴いてみて頂きたい。
>> 『Wナガイと哲学対話』 (Spotify)
最近で秀逸だったテーマは「レトルトカレーを温めるのは自炊なのか?」
そもそも自炊とは何か?趣味は料理と言うと高尚な感じがするのに、趣味は自炊と言わないのはなぜか?など、どんどん問いがドライブしていく。一人で運転する時はこれを聴いていると頭の中がぐるぐる回転して眠くならない笑
先ほどの「建築対話」に話を戻すと、スタッフを相手にこれをやると1〜2ターンくらいで簡単に相手が論破されてしまってちっとも面白くない。そりゃそうか。あまりやるとパワハラって言われそうだけど、私はやり込めるのが目的ではなくて、対話によってどんどん意味を深めていきたいだけなのだ。
こんな私に付き合ってくれる骨のあるヒト、どこかにいないかなあ?
昨年の暮れですが、我々が川越市で設計した「越屋根の家」が埼玉建築士会主催の「埼玉建築文化賞」の住宅部門において最優秀賞を頂いたことをお伝えしました。
https://www.riotadesign.com/blog/241225.html
こちらの受賞は受賞式典がなかったこともあって、当時は表彰状も手元になかったのですが、ここにきてようやく表彰状が送られてきました!建て主さんには、クリスタルのトロフィーも。(設計者と工務店にも表彰状を頂きました)
昨日はこちらをお届けに「越屋根の家」まで。ようやく半年遅れの「表彰式」を玄関先で行うことができました!
サプライズに建て主さんにも大変喜んで頂きました。Aさん、あらためておめでとうございます!!また埼玉建築士会さま、誠にありがとうございました!
◇
さて「越屋根の家」は農家さんなのですが、少し前に別のご相談を頂き、付属の事務棟の外壁を塗り替えたいのだけれど、どんな色にすれば良いか相談に乗ってほしいとのこと。
もともとは黒っぽい外壁でしたが、確かに少し色がくすんできているようです。工務店に「黒」と伝えると本当に真っ黒にされてしまいそうですしね。「黒」も「白」も無限のグラデーションがあって我々もそこにこだわっていつも仕事をしています。
私の方で、母屋やほかの建物との調和を考えて各所の色を選定してみました。その塗装工事がようやく終わったそうなので、こちらの確認も同時に行いました。
■こちらが元の外壁(BEFORE)↓↓
■そして改修後がこちら(AFTER)↓↓
建物自体は変わっていませんが、キリリッと引き締まったような気がしますね。
寝ぼけまなこで顔を洗ってシャキッ!みたいな笑。ちょっと色を考えるだけで、建物の印象は変わるということを知って頂けて嬉しかったです。
Aさん、また用がなくても無駄に遊びに行きますね!!笑
埼玉県内で進めてきましたTreeTerraceと名付けた住宅が今月竣工します。以下日程でオープンハウスを行いますので、もしご興味ある方は個別にご連絡ください。折り返し、詳細のご案内をお送りさせて頂きます。
TreeTerrace(S邸新築工事)
7月20日(日)10:00〜16:00
7月23日(水)11:00〜15:00
場所: 埼玉県北本市 | JR北本駅より徒歩15分
ご希望の方はこちらまでメールをお願いします
info@riotadesign.com
元伊礼智設計室にいらした福井典子さんの住宅を見に北鎌倉まで。
アーキロイドによるAI設計支援のもと、私から見るとおおよそAIとは真反対にいる(ように見える)福井さんが、彼らとどのような協働と設計の着地点を見出したのかにとても興味があった。
出来上がった空間は拍子抜けするくらいアナログで、伊礼さん譲りの丁寧なディテールの中に見え隠れする彼女らしい素材の選択や設計判断を見つける。しかし話を聞いても極めて感覚的で掴みどころがない。やっぱりAIとは対極にある人だと思う。
アーキロイドの佐々木さんとの立ち話がとても面白かった。我々は近い将来、我々の仕事はAIに取って変わられるのではと密かに危機感を感じている。しかし、その世界のトップランナーである彼の口から聞くAIの限界と人間の優位性の話には大いに勇気をもらった。
つまり何億通りもの可能性のうち、瞬時に数種類の解を掴み取るザルの網目は我々の感性そのものであり、その掬い方そのものに個性があらわれるということ。
だからこれからのAI設計支援によって最もクリエイティブな成果を出せるのは、彼女のように言語化されない自由な感性なのだろうとも思った。逆に性能など定量化された入力のもとでは、画一的な結果しか生まないこともわかった。であれば、それはじきにAIに取って変わることだろう。
今回の設計打合せをすべてVRで行ったというプロセスにも大きな可能性を感じた。それを見せてもらうのも今回の目的のひとつだった。VRゴーグルによる空間追体験は、建主だけでなく設計者にとっても設計の微修正や納まりの不具合を発見するのに大いに役立つに違いない。
あとはすべていつも通り。けして建築家はAIに脅かされることなく高いレベルで共存する。何より空間が気持ちよかった!良かった、もう少しこの仕事続けていけそうだ。
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