14. 12 / 10
青焼きって
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sekimoto
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> 思うこと
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若いスタッフに,「青焼きっていいますけど,一体どうやって焼いてるんですか?」と素朴な質問を受けた.そうか,設計事務所のスタッフももはや青焼きを知らない世代になってきたということか.
私が設計事務所に入所した頃は,まだ事務所も手描きが主流だった.トレーシングペーパーに線を引いたら,感光紙と重ねて感光機にかける.皺がよった図面などは,ローラーによく巻き込まれて大変だった.メリメリッという断末魔のような音が聞こえたら,すぐに感光機を止めないと大変なことになるのだ.
そしてここからが一番嫌な作業なのだけれど,筒の中に入れて,その下のアンモニア原液の蓋を厳かに開ける.もちろん息は止めたまま.それでも揮発した原液のせいで目はちかちかするし,手に傷があったりするとそこもピリピリと痛むことになる.今考えてもあれは大変な劇薬だったのだろう.
それまでクリーム色だった感光紙は,揮発したアンモニア原液で”焼かれて”ブルーの線が浮かび上がる.図渡しの前日などはもう大変だった.先輩スタッフが最後の追い込みで描き上げた原図を,片っ端から青焼きを繰り返してゆく.眠さとアンモニア臭で意識は朦朧・・.今のようにワンクリックで何枚でも出力できる時代が来ようとは夢にも思わなかった.
・・なんて話をしていて,はっと気づいた.
自分とした事が,なんだか大昔の話をしているみたいだ.
実際スタッフは「へぇ・・」という感じで,「お父さんが子どもの頃はな」と終戦直後貧しかった時代の話に付き合わされてるみたいな空気になっている.
ちがうちがう!そんな昔の話じゃないんだって.ついこの間の話なんだって.
つまり,えっと15年前とか,20年前くらい?だからつい最近の話なんだって.
「つまり僕が幼稚園か小学校に上がったくらいの話ですね」
今の子にとっては十分に大昔の話だったようです.
(写真はすべて私のスタッフ時代の図面です) 14. 12 / 09
ベーシックブレッド
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sekimoto
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> 思うこと
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現場の帰りによく寄るパン屋さんがある.
たまたまそこのパンを買ったら,とてもおいしかったからだ.
そのパンは定番ということなのだろう,ベーシックブレッドという名が付いていてそのパン屋さんでも一番安く,売れ筋の商品らしい.やがてそのパンを買って帰ると奥さんの機嫌が良くなるくらい,我が家では定番のパンとなった.
何度かそれを買ったあと,今度は少し欲を出してみることにした.
プレミアムブレッド,そのお店で一番高い商品である.
なんといっても一番安いベーシックブレッドがこれだけおいしいのである.プレミアムといったら・・もう想像するだけですごいことになるではないか!しかも,値段も100円も違うのだ.でも買える.(大人で良かった!)
思いきり期待して一口食べてみる.
ムムッこれは!さすがにおいしい.
ところが・・
結末は思いがけなかった.食べ終わって,奥さんと同時に発した言葉は
「ベーシックの方がおいしかったね」だった.
プレミアムには”どや感”があるのだ.普通よりいい材料たくさん使ってます.普通より手間かけてます.すべてにおいて最高を追い求めました.ねぇ,すごいでしょ?おいしいでしょ?ね?ね?
うるさいよ,もう.
私は何も主張しない普通がいいなあって思ってしまう.
だって毎日食べるものでしょ?たまにスペシャルがあってもいいけれど,毎日食べるとしたら,私は断然ベーシックだ.
これは我々も仕事で陥りやすいワナだと思う.
普通よりいい材料たくさん使ってます.普通より手間かけてます.すべてにおいて最高を追い求めました.ねぇ,すごいでしょ?格好いいでしょ?ね?ね?
うるさいよ,もう.
そういうんじゃなくていいから.普通でいいから.
でもね,私たちは近所のコンビニのパンじゃ嫌なんです.
顔の見える職人さんが,精魂込めて作った”普通のおいしいパン”が食べたいんです.それだけなんです.
そして,そういう家に住みたいと思っているんです.
14. 12 / 06
MUUR
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> はまりもの
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またメガネが増えてしまいました.以前[モノコト]にMUURというメガネを載せたのですが,そのまた色違いです.(一番手前のえんじ色)
KAMUROという眼鏡屋さんのオリジナルデザインなのですが,とてもよくできていて大変掛けやすく,私の顔にぴったりフィットしてくれます.
そうは言ったって,どうせなら違うフレームにすれば良いのに,とお思いかもしれませんが,なんというのでしょう,ここまで来たら全色コンプリートしたくなるというのが人の性なのです.
ただもうそれは叶いません.今回はセールで買ったのですが,実はもうこのフレームは生産しておらず在庫限りとのこと.今回その在庫品を買ったのですが,残る「ブルー」のフレームはもうありませんでした.
ただフレーム色を替えているだけではありません.レンズにも少し色を入れています.今回買ったえんじ色のフレームには,淡いワイン色のレンズが入っています.(人生バラ色!というわけです)
以前から持っていた焦げ茶色のフレームにも,もともと淡いブラウン色を入れていたのですが,今回もう少し濃い色にレンズ交換をしました.
その日の気分でメガネを替えるというのも,なかなか楽しいものです.毎日同じ服を着ないように,実はメガネも私は毎日違う色を掛けています.それに気づいて,たまに指摘してくれると本人はとても嬉しかったりします笑.(この写真に写っていないメガネも実はたくさんあります・・)
どんだけクリックしてんですか,というマウス.
見かねて,スタッフ全員のマウスとキーボードを一新することに.
朝机の上に置かれた新品に歓声を上げるスタッフ.
「ありがとうございます!」
「それ,今年のボーナスだから」
全員,ぴたっと止まった.
14. 12 / 01
第9回・設計事務所カフェ
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sekimoto
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> イベント
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以前告知しておりました「設計事務所カフェ」なるイベントが昨日ありました.建築家・奥山裕生さん主催によるイベントで,今回で第9回を迎えるそうですが,おかげさまでこれまでで最多参加人数になったとのこと.ご参加下さった皆様,ありがとうございました!
このイベントは,設計事務所を主宰する建築家を招いて,学生時代のことや設計事務所への就活,事務所開業にまつわる話やクライアントや工務店との付合い方まで,なかなかメディアには載らない(載せられない?)話も含めて赤裸々に語るという,そんな会で,当日は現役の学生から,転職活動中の方,設計事務所のスタッフ,建築家の方まで幅広くご参加下さいました.
ところで,参加者の大多数を占めていたのは,デザインファーム建築設計スタジオの学生さん.デザインファームをご存じでしょうか?私も実は最近知ったのですが,中野にある”建築家養成所”なのです.
正直言ってここの学生さんはすごいです.学生といっても,仕事をしながら夜間や週末通っている人や,今は違う仕事をしているけれど,建築の仕事がしたいと思って入り直している方も多く,平均年齢も高いです.つまり皆さん”マジ”なのです.
当日は日大の学生さんも数名参加下さっていたのですが,実際には日本が誇るマンモス大学,日大の学生が数で圧倒されるという笑,そんな温度差を見せつけられました.
その後は池袋の自由学園に流れ,こちらも任意参加での交流会となりました.
ここでもご多分に漏れず,デザインファームの学生さんの熱心なこと!取り囲まれて質問攻めとなりました(囲み取材ですか).でもこういう熱気はいいですね.こっちもついつい熱くなって話していたら,朝スタッフに「風邪ですか?」と言われるくらい声がガラガラに笑.
同業の建築家の方ともいろいろお話しができて楽しいひとときでした.あらためまして,ご参加者の皆さま,主催して下さった奥山裕生さん,スタッフの吉田さん,どうもありがとうございました!
>>以下参加者の感想など頂きました
http://d.hatena.ne.jp/yusei2000/touch/20141201
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