14. 12 / 11
モルタル
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sekimoto
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> 仕事
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外壁のモルタル下地が仕上がったのを見ると「あぁ,いいなあ」といつも思う.モルタルの色って質素でなかなか素敵だ.私が外壁にライトグレーを好むのは,どこかモルタル仕上げに対する憧れがあるんだと思う.
以前とある住宅を見学させて頂いたのだけれど,その住宅の外壁はモルタル仕上げだった.おっ!と思ったのだけれど,住まい手の方は「建築家の先生が現場でモルタルのままがいいと言って変更してしまった.いまだに完成していないみたいで恥ずかしい」とおっしゃっていた.
う~ん,やっぱ建築家の嗜好って世間とズレてんだっていうそんな話.モルタルさんさようなら.隠れキリシタンのように,今回も私はライトグレーを吹くことにします.
14. 12 / 10
青焼きって
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sekimoto
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> 思うこと
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若いスタッフに,「青焼きっていいますけど,一体どうやって焼いてるんですか?」と素朴な質問を受けた.そうか,設計事務所のスタッフももはや青焼きを知らない世代になってきたということか.
私が設計事務所に入所した頃は,まだ事務所も手描きが主流だった.トレーシングペーパーに線を引いたら,感光紙と重ねて感光機にかける.皺がよった図面などは,ローラーによく巻き込まれて大変だった.メリメリッという断末魔のような音が聞こえたら,すぐに感光機を止めないと大変なことになるのだ.
そしてここからが一番嫌な作業なのだけれど,筒の中に入れて,その下のアンモニア原液の蓋を厳かに開ける.もちろん息は止めたまま.それでも揮発した原液のせいで目はちかちかするし,手に傷があったりするとそこもピリピリと痛むことになる.今考えてもあれは大変な劇薬だったのだろう.
それまでクリーム色だった感光紙は,揮発したアンモニア原液で”焼かれて”ブルーの線が浮かび上がる.図渡しの前日などはもう大変だった.先輩スタッフが最後の追い込みで描き上げた原図を,片っ端から青焼きを繰り返してゆく.眠さとアンモニア臭で意識は朦朧・・.今のようにワンクリックで何枚でも出力できる時代が来ようとは夢にも思わなかった.
・・なんて話をしていて,はっと気づいた.
自分とした事が,なんだか大昔の話をしているみたいだ.
実際スタッフは「へぇ・・」という感じで,「お父さんが子どもの頃はな」と終戦直後貧しかった時代の話に付き合わされてるみたいな空気になっている.
ちがうちがう!そんな昔の話じゃないんだって.ついこの間の話なんだって.
つまり,えっと15年前とか,20年前くらい?だからつい最近の話なんだって.
「つまり僕が幼稚園か小学校に上がったくらいの話ですね」
今の子にとっては十分に大昔の話だったようです.

14. 12 / 09
ベーシックブレッド
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sekimoto
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> 思うこと
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現場の帰りによく寄るパン屋さんがある.
たまたまそこのパンを買ったら,とてもおいしかったからだ.
そのパンは定番ということなのだろう,ベーシックブレッドという名が付いていてそのパン屋さんでも一番安く,売れ筋の商品らしい.やがてそのパンを買って帰ると奥さんの機嫌が良くなるくらい,我が家では定番のパンとなった.
何度かそれを買ったあと,今度は少し欲を出してみることにした.
プレミアムブレッド,そのお店で一番高い商品である.
なんといっても一番安いベーシックブレッドがこれだけおいしいのである.プレミアムといったら・・もう想像するだけですごいことになるではないか!しかも,値段も100円も違うのだ.でも買える.(大人で良かった!)
思いきり期待して一口食べてみる.
ムムッこれは!さすがにおいしい.
ところが・・
結末は思いがけなかった.食べ終わって,奥さんと同時に発した言葉は
「ベーシックの方がおいしかったね」だった.
プレミアムには”どや感”があるのだ.普通よりいい材料たくさん使ってます.普通より手間かけてます.すべてにおいて最高を追い求めました.ねぇ,すごいでしょ?おいしいでしょ?ね?ね?
うるさいよ,もう.
私は何も主張しない普通がいいなあって思ってしまう.
だって毎日食べるものでしょ?たまにスペシャルがあってもいいけれど,毎日食べるとしたら,私は断然ベーシックだ.
これは我々も仕事で陥りやすいワナだと思う.
普通よりいい材料たくさん使ってます.普通より手間かけてます.すべてにおいて最高を追い求めました.ねぇ,すごいでしょ?格好いいでしょ?ね?ね?
うるさいよ,もう.
そういうんじゃなくていいから.普通でいいから.
でもね,私たちは近所のコンビニのパンじゃ嫌なんです.
顔の見える職人さんが,精魂込めて作った”普通のおいしいパン”が食べたいんです.それだけなんです.
そして,そういう家に住みたいと思っているんです.
14. 12 / 06
MUUR
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sekimoto
category
> はまりもの
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またメガネが増えてしまいました.以前[モノコト]にMUURというメガネを載せたのですが,そのまた色違いです.(一番手前のえんじ色)
KAMUROという眼鏡屋さんのオリジナルデザインなのですが,とてもよくできていて大変掛けやすく,私の顔にぴったりフィットしてくれます.
そうは言ったって,どうせなら違うフレームにすれば良いのに,とお思いかもしれませんが,なんというのでしょう,ここまで来たら全色コンプリートしたくなるというのが人の性なのです.
ただもうそれは叶いません.今回はセールで買ったのですが,実はもうこのフレームは生産しておらず在庫限りとのこと.今回その在庫品を買ったのですが,残る「ブルー」のフレームはもうありませんでした.
ただフレーム色を替えているだけではありません.レンズにも少し色を入れています.今回買ったえんじ色のフレームには,淡いワイン色のレンズが入っています.(人生バラ色!というわけです)
以前から持っていた焦げ茶色のフレームにも,もともと淡いブラウン色を入れていたのですが,今回もう少し濃い色にレンズ交換をしました.
その日の気分でメガネを替えるというのも,なかなか楽しいものです.毎日同じ服を着ないように,実はメガネも私は毎日違う色を掛けています.それに気づいて,たまに指摘してくれると本人はとても嬉しかったりします笑.(この写真に写っていないメガネも実はたくさんあります・・)
