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> 仕事
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代々木八幡/代々木公園の集合住宅(A-FLAT)もようやく足場が外れました。

テナント、バレエスタジオ、賃貸住戸x4戸、オーナー邸x2戸という実に複雑なプログラム。工事も着工したのが去年の9月ですから、もう1年くらいやっていることになります。長っ!戸建住宅ならもう3~4件分くらい仕事した気分です。

木造の場合は上棟時にまず全体形が現れ、そののちに幕が張られて数ヶ月後に足場が落とされます。最初に全体を見ているので、その時に壮観だなあとか、意外とコンパクトだなあとか、印象が植え付けられるのですが、RCの場合は下階から打ち上げられてゆくプロセスがすべて”幕の内”となるため、全く全体形が見えないんですね。

で、今日初めて対面しました。本当に不思議な気分です。

この不思議さ加減をどう表現したら良いでしょう。例えて言うならば、我が子が生まれたのに全く会わず、初めての対面が成人式でしたみたいな。うわっ、知らないうちに大人になってる!?みたいな。

そっか、お前こんな顔だったんか。

顔を見たのは初めてでしたが、もちろん設計者ですから、中身のことはすべて熟知しております。その辺の教育はしっかりしてきたつもりです。


外観を特徴付けているルーバー手摺りは、リオタデザインの住宅ではおなじみのものですが、ここでは天然木ではなく合成木といって、樹脂とおが屑を混ぜて作ったような素材で作っています。

高所なので、メンテナンスフリーとするためです。でも機能は同じ、通風を確保しつつも洗濯物を見せないバルコニーになっています。あ、天端はちゃんとカバーが付きますよ。


5階のオーナー邸からは新宿副都心が一望できます。きっと夜景がきれいでしょうね。6階のフロアからは、今度は代々木公園の緑が独り占めできます。


賃貸ルームは一部コンクリート打放し。なかなかクールです。

写真の住戸にはオリジナルのアイランドキッチンも付きます。代々木八幡/代々木公園駅より徒歩3分の一等地です。渋谷・原宿は徒歩圏内。そこのオシャレなあなた、一部屋借りませんか?

・タカギプランニングさんの賃貸情報
http://www.t-p-o.com/rent/A02.php?property_id=273

今のところ内覧会を9月5日(土)に予定しています。
また近くになりましたら、この場でも告知させて頂きますね!

15. 07 / 26

花火

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> 生活
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5年ぶりの志木市民花火大会。混雑を考えると、荒川の河川敷まで行くのは気がひけるなと思っていたら、家の前の通りからもこんなに大きく見えました。

日常の景色に非日常が重なって、思いのほかの感動でした!


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> OPENHOUSE
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本日「はねだしテラスの家」オープンハウス、無事終了しました。大変な猛暑の中、また少々不便な立地ではありましたが、お越しくださいました皆さまに感謝申し上げます。

住宅はわずか18坪強の敷地に、計4つのフロアをスキップさせながら積層させた住宅です。高い吹き抜けと、将来子ども部屋となるロフトが空間を特徴づけています。


いつもこういうロフトを作ると、子供たちに大人気となります笑。子どもは猫に近いのでしょうか。少し高くて小さな空間があると、そこに自分の居場所を作ろうとします。

今回はそれに加えて、スキップした中間階にも小部屋を作り、来場者の方からは「ここは何の部屋なんですか?」と訊かれましたが、それは私にもわかりません笑。きっと住まい手の生活が定まった頃に、その部屋にも用途が与えられていることでしょう。


ダイニングから延びた先には、今回のタイトルにもなっている”はねだしテラス”があります。外壁から2mもはね出したテラスというのはあまり見ないかもしれません。しかも北側に。

北側のテラスって、結構いいんですよ。テラスは単に洗濯物干す空間だと思っていませんか?ここには洗濯物は干しません。植物を置いたり、ここでお茶を飲んだりします。小さな子どもを遊ばせるのもこんな場所が良いかもしれません。秋になると涼しい風が吹き抜けることでしょう。


ご来場下さった方は、この掟破りのテラスがどのように構造的に処理されていたかお分かりだったと思います。意外とシンプルにやっています。

こういう”庭”のような余剰空間があるだけで、住宅というのは一段と広がりのある表情を見せてくれるものです。


さて、そろそろこの住宅の核心に迫りましょうか。

この住宅はとてもローコストにできています。ご来場下さった人の目にはそう見えなかったと思いますが、実はそうです。いくらだったかは言いませんが。(工務店に口止めされています笑)

そんなにオトクならお願いしようかしら、と思われるかもしれません。ただ我々は安請負をしません。なんといっても完成させなくてはいけない責任がありますから。だから「それじゃ無理」と思えるときは、お仕事を安易にお引き受けしないようにしています。

実はこのクライアントさんがうちにいらした時、とてもご予算が厳しく、今だから言えますが、正直「それじゃ無理」って思いました。責任持てないと思ったんです。でもすごく純粋で、まじめな良いクライアントさんだったんですね。

それでも心を鬼にして、ずっとお断りしていたんです。はっきりとは言いませんでしたが、それじゃ無理です的なニュアンスをずっと含ませてお話ししていました。


すると、ある時ぷつりと連絡がなくなったんですね。あぁ諦められたのかなあと思っていたら、メールが届きました。そこにはこう書かれていました。

「関本さんにお願いできないんだったら、もう家は建てなくていいと思っています」

これは効きました。もうガツン!という感じです。
このクライアントはここまで覚悟を決めている。ここで受けなくてどうする?そう思いました。


そうなんです。家づくりは覚悟なんです。家を建てるという覚悟。その人にお願いするという覚悟。そしてその覚悟を決めた人に対して、我々も覚悟を決める。そういうものだと思います。私は腹をくくりました。そこからはトントン拍子で話は進みました。

このクライアントさんがすごいなと思ったのは、覚悟ともうひとつ、相手を信じる力です。我々の提案をすべて受け入れ、全幅の信頼でお任せ下さいました。

なにより、我々がご提案する度に目を輝かせて感激して下さるんですね。我々も気づけばずいぶん乗せられてしまいました笑。いつしかこのクライアントさんに喜んでもらいたいと、心から思うようになっていました。


私が思うに、家づくりで得をする人というのはこういう人だと思うんですね。人を信じることの出来る人。文字通り、得というのは徳なんでしょう。すべては人徳がなせる業なんですね。

今回の仕事では我々も勇気をもらいましたし、貴重な経験もさせて頂きました。
やればできるんだなあ、とも笑。

そんなクライアントさん、そして意気に感じて素晴らしい施工をして下さいました和光建設さんに、この場を借りてあらためて感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました!

15. 07 / 24

Will Cafe

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> 生活
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姉が谷保で焼菓子のお店をやっています。Will Cafeというのですが、吉祥寺のカフェmoiなどにも卸しているので、知らぬ間に口にされている方も多いかもしれません。

もしかしたら身内の評価は当てにならないかもしれませんが、はっきり言います。かなり美味しいです(キッパリ)。いやほんと、いつもちょっと感動するくらいです。

事務所のお中元では、その年にお世話になった方にいつもWill Cafeのケーキを送ります。実際かなり喜ばれるのですが、今年はキャラメルジンジャーのケーキがかなり評判が良かったので、試しに自分でも頼んでみることにしました。

姉に連絡すると、私の息子の誕生日(昨日)だということでタダでいいと。しかも、特別にバースデーケーキ仕様で作ってくれました。(ありがとう!)

どうだったかって?
ちょっとありえない美味しさでしたよ。
気になる方は是非ご注文を!

[キャラメルジンジャーとナッツのケーキ]
http://www.will-cafe.com/?pid=78660350

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> メディア
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ライター・萩原健太郎さんの新刊「北欧とコーヒー」の献本が送られてきました。こちらでは、「北欧・コーヒーを愛する人たち」というコーナーで健太郎さんにインタビュー取材を頂きました。

「北欧とコーヒー」 萩原健太郎・著 (青幻舎)

同著では、ほかにも私の設計したカフェmoiの店主岩間洋介さんや、moiのオリジナルカップEclipseをデザインして下さった梅田弘樹さんも登場します。

思えばmoiを荻窪(現在は吉祥寺に移転)に設計して、早13年が経とうとしています。岩間さんも、梅田さんもそれぞれのスタンスでこれまで自身の仕事を積み上げて来られたわけですが、同じ本に3人が集うというのはおそらく初めてではないでしょうか(紹介のパートは異なりますが)。私はちょっとした同窓会気分です笑。


ところで、いつから「北欧=コーヒー」になったのでしょうか。

私が留学中は、”北欧のコーヒーはまずい”が留学生の間では合言葉でした。ついでに言うなら、北欧の料理もまずい、と。ところが友人の森百合子さんも「北欧のおいしい話」という本を出していますし(これを読むと実際においしそう!どこにそんなものが?と思うくらい)、ノルウェーのコーヒーチェーン、フグレンの進出もあってか、今では北欧のコーヒーはおいしい、おしゃれ、がキーワードになりつつあるようです。

実際、世界一のバリスタを決める大会で上位を独占するのは北欧勢ばかりという時代です。しかし私が当時フィンランドで呑んでいたのは、すっぱくて煮詰まった、場末の喫茶店で出てくるような代物でした。牛乳で半分くらいうめないと飲めない。だから、カフェにはどこも牛乳がジャグに入ってドンと置いてあるのでした。

いや、きっとその文化(?)はまだ残っているに違いないと思うのですが、この本に出てくる”北欧通”たちはみなこぞって、この「煮詰まった酸っぱいコーヒー」の話をしていて、私にとっては「そうそう、北欧のコーヒーといえばやっぱそれだよね!」とばかり、懐かしくなりました。


ところでもう一つ面白かったのは、前述の”同窓会”のごとくmoiの関係者が一同に会した(クドいようですが別々のページでの紹介で、実際には我々は会っていません)この著書で、私も、岩間さんも、梅田さんも、語っているのはカイ・フランクのことなんですね。

フィンランドデザインの良心といわれた巨匠デザイナー、カイ・フランク。私は建築ですが、その発想の源にいつも規範のようにあるのはアールトではなく、むしろカイ・フランクの方かもしれません。梅田さんはカイ・フランクに惹かれてフィンランドに渡り、カフェオーナーの岩間さんは、コーヒーカップの理想型はカイ・フランクだと語ります。

それを読んで、我々が当時どうして惹かれあったのかわかるような気がしました。そしてあれから10年以上の時を経てなお、我々はカイ・フランクなんだなあと。このことが気恥ずかしくも、とても嬉しかったです。健太郎さん、ありがとうございました!