
建築知識3月号は模型特集。「花小金井の家」をプロのモデラーに模型制作して頂きその制作プロセスを解説いただいたほか、我々がつくるスタディのラフ模型やプレゼン模型の勘所についても解説させて頂きました。
また昨年竣工の「越屋根の家」についても再取材&撮影をいただき、見開き4Pにわたってご紹介頂きました。こちらもご掲載をありがとうございました!
企画段階では、CGが全盛になりつつある今、模型の特集を組むことについて担当編集者さんにも不安や迷いがあるようでした。
うちはいまだに模型主義を貫いています。単にそういうソフトを扱うスキルがないこともあるのですが、模型の本質は設計の抽象化にあるような気もしていて、リアルの追求ではなく、抽象化するからこそ見えてくる骨格やプロポーションの確認は、図面と同じくらい重要なプロセスのような気がします。
何より建主さんに喜ばれるんですよね。模型を見せると「わぁ!」となりますし、担当スタッフにとっても、私が考えた案を自分の手で立体にすることで、自分に引き寄せて空間を理解することにつながっているとも感じます。
最近では事務所にも模型の置き場がなくなり、竣工すると建主さんにプレゼントしてしまうのですが、これもまた喜ばれます。玄関などに特注のアクリルケースを被せてディスプレイして下さっていたり、それを見るのもやっぱり嬉しいものです。
我々は修行した事務所で手描き図面を描いた最後の世代だと思っていますが、今いるスタッフにはプレゼンで模型を作る最後の世代になるよと言っています。そのうち、スコヤを使ってスチレンボードを面取りしながら模型を作った経験を、彼らも懐かしく語って聞かせる時代が来るかもしれませんね。



24. 02 / 20
ピン角合わせ
author
sekimoto
category
> 仕事
Warning: Undefined array key 1 in /home/riotadesign/riotadesign.com/public_html/wp-content/themes/rd/blog/cat_sekimoto.html on line 48

昨年竣工した川越の「越屋根の家」の向かいにある納屋を、現在二期工事として改修中。
横葺き屋根のコーナー部分の納め方について、これまでは下の写真のような納め方を標準としていて、私の中ではこれでも十分きれいな納まりだと思っていたのだけれど↓↓

板金屋さん(新井勇司さん)の提案でこの納まり(ピン角合わせ)に。正直いって納屋の屋根にしておくにはもったいない…。

この納まり、知らなかったのは私だけなのかな。横葺き屋根がここまでシャープに納められるのだということに驚きました。
どうやって折っているのかなんて、聞かれたって私にはわかりません!でもこれを知ってしまったからには、次の現場もこれでやってほしいと言うのでしょうね笑
たかが納屋、されど納屋。我々以上に職人さんがこだわってしまい、普通の納屋が芸術作品になりそうな予感なのですが、完成が実に楽しみです!

今日は「渡辺篤史の建もの探訪」にて、狭山市FPRの撮影がありました。本当は先月の撮影予定が荒天により延期、今日は雲ひとつない晴天でした!
■FPR
https://www.riotadesign.com/works/22_fpr/#wttl
■渡辺篤史の建もの探訪
https://www.tv-asahi.co.jp/tatemono/
建主のKさんは大の建もの探訪ファン。どのくらいのファンかというと、これまでの放送回をすべてブルーレイに録画して保存しているほど。そのKさんをして、9年前にオンエアされた川越市FPの回を越えるものがいまだにないということで、4年前に設計のご相談にいらっしゃいました。
完成したら篤史さんに来て頂きましょうというのが合言葉になっていたので、やっと来て頂けて私もやっと肩の荷を下ろしました。
小さな中庭を取り巻くようにスキップフロアで構成された内部空間と、半地下に計画したシアタールームは数千枚のDVDが保管され、まるでTSUTAYAのようです笑。これには撮影スタッフも大興奮でした!
オンエアは、地上波は3月30日(土)4:25~、BS版は4月7日(日)8:30~の予定です。どうかお楽しみに!Kさん、撮影のご協力誠にありがとうございました。


