またあらたなプランニング始動.
今回はうってかわって広い敷地.ひとつ前にやっていた敷地の10倍はあるかも.スケール感が追いつかない.配置がうまくいかず,迷いが消えない.そしてこうしてブログなど書いている.もちろん現実逃避である.
これまで,もう何十件の住宅をプランニングしてきただろう.結果から言えばプランニングがまとまらなかったことなんて一度もない.そしてどのプランニングでも自分なりに納得のゆく解決をしてきたつもりだ.けれども,そのどの住宅でも最初にはいつも同じことを思う.
ダメ!ムリ!!
ああ,こうして産みの苦しみがはじまる.おそらくどんなヒットメーカーだって,ひとつの曲をつくる時には頭をかきむしっているに違いない.そして心ではこう叫んでいる.
ダメ!ムリ!!
ああ,プレゼンまでにいつもの自信に満ちたプランができているとは到底思えない.
ああ,逃げ出したい!けれども数週間後にはきっとこう思っていることだろう.
オレって天才かも!?
これもいつものパターンである.
今回はうってかわって広い敷地.ひとつ前にやっていた敷地の10倍はあるかも.スケール感が追いつかない.配置がうまくいかず,迷いが消えない.そしてこうしてブログなど書いている.もちろん現実逃避である.
これまで,もう何十件の住宅をプランニングしてきただろう.結果から言えばプランニングがまとまらなかったことなんて一度もない.そしてどのプランニングでも自分なりに納得のゆく解決をしてきたつもりだ.けれども,そのどの住宅でも最初にはいつも同じことを思う.
ダメ!ムリ!!
ああ,こうして産みの苦しみがはじまる.おそらくどんなヒットメーカーだって,ひとつの曲をつくる時には頭をかきむしっているに違いない.そして心ではこう叫んでいる.
ダメ!ムリ!!
ああ,プレゼンまでにいつもの自信に満ちたプランができているとは到底思えない.
ああ,逃げ出したい!けれども数週間後にはきっとこう思っていることだろう.
オレって天才かも!?
これもいつものパターンである.
11. 08 / 18
建築知識 9月号
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sekimoto
category
> メディア
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建築知識9月号(エクスナレッジ社)に,昨年竣工の築76年の住宅改修 『池上の家』 の改修事例を掲載して頂きました.
建築知識はいわゆる建築専門誌で,一般の人向けというより,建築関係者の座右の書という位置づけでしょうか.ですから「書店で見かけたらお手にとって」頂いても,一般の方にはちんぷんかんぷんだと思います.建築関係者の方は是非お目通しを.
池上の家は,たびたび書いていますが,我々にとっても非常に難易度の高い計画でした.構造家の山田憲明さんをはじめ,多くの専門家のご協力があってようやく着地点を見いだした計画です.それらひとつひとつの事象は地味な解決の積み重ねですが,あきらめずに最後まで積み上げたことでバランスの良い改修計画になったように思います.
それをこういう形で発表できたことは,我々にとってこの上ない喜びです.
また我が事務所でも,設計でわからないことがあればまず開くのが「建築知識」ということもあり,そこに我々の仕事が掲載され,我々の知らぬ誰かの手引きとなることは大変光栄でもあり,気が引き締まる思いでもあります.
建築知識 2011年9月号
最高のデザインを実現する最高の「耐震改修」を提案する方法

[caption id="attachment_1556" align="alignnone" width="560" caption="池上の家"]

11. 08 / 17
明日から
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sekimoto
category
> 生活
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やっと夏休みが終わった.「やっと」というのがふさわしい.
そんな長くて暑い夏休みだった.
この休み,子どもと川遊び,テーマパーク,サッカーにプール….もうへとへと.
小学生を子に持つ親は大変だ.もうちょっと大きくなったら,友達同士で行くようになるんだろう.そのときはそのときで寂しくなるのかもしれないけれど.
僕はというと,仕事がオフになると本当に頭もオフになってしまうようだ.中途半端なテンションでどうにも落ち着かない.明日から仕事と考えると少し嬉しい.バリバリいきたい.そんなこと,スタッフ時代は考えたことなかったなと思う.
そんな長くて暑い夏休みだった.
この休み,子どもと川遊び,テーマパーク,サッカーにプール….もうへとへと.
小学生を子に持つ親は大変だ.もうちょっと大きくなったら,友達同士で行くようになるんだろう.そのときはそのときで寂しくなるのかもしれないけれど.
僕はというと,仕事がオフになると本当に頭もオフになってしまうようだ.中途半端なテンションでどうにも落ち着かない.明日から仕事と考えると少し嬉しい.バリバリいきたい.そんなこと,スタッフ時代は考えたことなかったなと思う.
11. 08 / 15
うんざりする
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sekimoto
category
> 思うこと
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あーあと心の中でつぶやく。
僕はいつも投げなくてもよい石を放ってしまう。なんでも曖昧にするのがいやで、ついつい白黒をつけたくなってしまう。けれども世の中は、だいたい白黒つけられないことがほとんどで、あるいはつけるのを放棄して皆平和に暮らしている。もしかしたら皆鈍いのかなと思うこともあるし、大人なのかなと思うこともある。
石を投げればその波をかぶることは目に見えている。
やめておけばいいのに、でも僕は投げずにはいられない。
けれども一時的に高まる波をかぶることさえ覚悟すれば、ふたたび波が静まるころには前よりも状況は良くなっている(と信じたい.幻想だろうか)。言わなくても察してもらえることもあるけれど、やっぱり言わないとわかってもらえないことも多いものだ。
そして石を投げてから、あーあとまた心の中でつぶやく。
投げなくてもいい石をまた放ってしまったという気持ちになる。
今抱えている別の問題についても、掴みかけた石を放るのか、放すのか、その判断が頭の中をぐるぐると駆けめぐっている。多くの場合、掴んだ石は放すのが賢明だ。けれども僕は結局放ってしまうような気がする。そしてそのことと、そのあとにやってくるであろう高波を想像して今からうんざりするのだ。
僕はいつも投げなくてもよい石を放ってしまう。なんでも曖昧にするのがいやで、ついつい白黒をつけたくなってしまう。けれども世の中は、だいたい白黒つけられないことがほとんどで、あるいはつけるのを放棄して皆平和に暮らしている。もしかしたら皆鈍いのかなと思うこともあるし、大人なのかなと思うこともある。
石を投げればその波をかぶることは目に見えている。
やめておけばいいのに、でも僕は投げずにはいられない。
けれども一時的に高まる波をかぶることさえ覚悟すれば、ふたたび波が静まるころには前よりも状況は良くなっている(と信じたい.幻想だろうか)。言わなくても察してもらえることもあるけれど、やっぱり言わないとわかってもらえないことも多いものだ。
そして石を投げてから、あーあとまた心の中でつぶやく。
投げなくてもいい石をまた放ってしまったという気持ちになる。
今抱えている別の問題についても、掴みかけた石を放るのか、放すのか、その判断が頭の中をぐるぐると駆けめぐっている。多くの場合、掴んだ石は放すのが賢明だ。けれども僕は結局放ってしまうような気がする。そしてそのことと、そのあとにやってくるであろう高波を想像して今からうんざりするのだ。
11. 08 / 11
あの日のゲーム
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sekimoto
category
> 子ども
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小学校低学年の頃,ちょうど今のうちの子と同じくらいの時,父とプロ野球を観に行った.僕も父も特に野球が好きだったわけでもなく,またいつもは家族みんな一緒とか,兄弟と一緒が多かったのだけれど,この日はなぜか父と二人だった.
この日は夕方にまだ仕事をしている父の会社に連れて行かれた.執務室で黙々と仕事をしている父の姿はどこか怖くて,その姿を見て一瞬ほころびかけた表情がまたこわばった.黙々と父の仕事が終わるのを待っていた,あの居心地の悪いソファの感触を今でもよく覚えている.
皮肉なことにゲームの記憶はまったく残っていない.とにかく帰り道が異常に眠くて,電車の中で立っていられなかったことだけは覚えている.その日父と交わした会話すら覚えていない.今でもあれは何だったんだろうと思う.楽しかったというより僕は父と二人きりという状況にただ緊張していた.こんな時父とどんな話をすればいいんだろうと思っていた.
もしかしたら,僕がそんな子供だったからあえて父は僕を誘ったのかもしれない.父は僕が学生の時に他界した.今父が生きていたら,と思うことが今もよくある.
昨日は地元西武ライオンズのゲームが西武ドームであった.この日は地元のファンを招待するイベントがあり,僕も子どもも特に野球が好きだったわけではなかったけれど,僕もなぜかあの日のことがふと頭をよぎって仕事を早めに切り上げ,二人で西武ドームへと向かった.
子どもは終始上機嫌だったけれど,野球を見るのが初めてだったらしい.ルールがよくわからないといって,途中から隣で居眠りをはじめてしまった.特に野球に興味もない僕は一瞬途方にくれてしまったものの,幸いその日のゲームは好ゲームで,逆転に次ぐ逆転.ホームランも何本も飛び出す乱打戦で,素人にもわかりやすく楽しむことができた.
途中から起き出した子どもとも一生懸命声援を送って,夜遅くに帰宅した.あの日のことが頭をよぎって,途中まで車で来ていたのも功を奏した.
僕は無意識のうちに,あの日に戻っていろいろなことをやり直したいと思っていたのかもしれない.幸い子どもはそんな僕の心中を知る由もなく無邪気にふるまっていた.彼は大人になっても昨晩のゲームを覚えているだろうか.
子どもが言ってくれた「すっごく楽しかった!」という言葉を,あの日の僕は言えなかった.
