19. 09 / 15
『玉川上水の家』 あと少し…
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sekimoto
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> 仕事
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昨日「玉川上水の家」の施主検査がありました。
植栽も整い、内部も細部に至るまで精度の高い仕上がりになりました。工務店は我々にひとつも指摘をさせないという気概で社内検査を行い、そこをさらに深掘りして我々がチェックをし、チームとして建て主にはひとつも指摘をさせまいという意識で当日を迎えました。
建て主さんからは軽微なご指摘をいくつか頂戴しましたが、我々にとってこれは施主検査を迎える状態としてベストの状態と考えています。現時点で、お引渡しまでにはまだ2週間ほどを残していますが、この余裕がクオリティの確保には絶対的に必要なのです。
一般的なレベルからするともうお引渡しでも全く問題ない状態なのですが、我々にとってはまだ98%といったところ。残り2%くらいを残りの時間で磨き上げます。最高のプロ意識を共有して頂いた大和工務店さんには、あらためて感謝しかありません。
造園は小林賢二さんです。小林さんの造園もまた、完成度を更に高めてくれています。最高の仕事人たちとの仕事は本当に気持ちが良いものです。






19. 09 / 14
建築知識クロストーク終了!
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sekimoto
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> イベント
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東京デザインセンターでの、建築知識編集長 三輪さんとのクロストーク(ケンチク編集現場@ゲンバー④)が無事終了しました。
建築メディア界でも、もはや色物扱い?になりつつある突き抜けた特集記事と表紙(カバー)について、創刊号から歴史を紐解きながら、編集会議の裏側や業界の問題意識を踏まえてお話をお伺いしました。
歴史ある専門誌をあそこまで崩すのは相当勇気がいったはず。慣例と変革、ヒントになる良いお話を頂きました。今日来た方は、明日から建築知識を見る目が変わるでしょうね。いやぁ楽しかったです!私はやっぱり、人から話を聞く仕事が性に合っているようです。
もっとぐいぐい聞きたかったこともありましたが、また後でコッソリ聞きたいと思います笑。三輪さん、企画の船曳さん、今日はありがとうございました!




吉祥寺のカフェモイが閉店する。
ひと月ほど前にご連絡を頂きひどくショックを受けた。
カフェモイは私がフィンランド留学中に現オーナーの岩間さんから設計依頼を受けた、私にとって初めての仕事だった。岩間さんもその時点では会社員だった。
モイの仕事があったから私は帰国したし、迷わず独立できた。そしてわずか6坪のお店の設計から私のキャリアは始まった。
お店のロゴは私が作った。アールトチェアは幼馴染の山口太郎くんに輸入してもらった。(彼はそれをきっかけに北欧家具taloを立ち上げた)
カップ&ソーサーは、フィンランド時代の友人梅田弘樹さんにオリジナルで作ってもらった。お店の照明計画は、奥さんの梅田かおりさんが手がけた。写真は根津修平くんが担当し、遠藤悦郎さんが初期のサイトを作ってくれた。すべてフィンランドつながりのチームだった。
2002年にカフェモイは荻窪にオープンした。
しかし私には仕事がなく、お店に行くとお店にも客の姿がなかった。お店で岩間さんとおしゃべりしていても、誰にも気兼ねする必要がなかった。お店は大丈夫なのか心配だったが、私も人のことを心配している場合ではなかった。
私が忙しくなり始めた頃、カフェモイも北欧通の間では知られたお店になった。週末には行列ができるようになった。カフェモイを気に入って、設計を依頼くださる人もいた。岩間さんも来店された客にリオタデザインの宣伝をして下さっていた。
2007年に事務所を志木に移すと、カフェモイも吉祥寺に移転した。お店はやはり私が設計した。カフェモイのある通りには北欧系のお店が集まり、「北欧通り」と呼ばれた。雑誌にも取り上げられ、週末は中に入れないことも多かった。
年末には家族で「moi納め」と称して店に訪れた。息子は物心ついた頃からのカフェモイの常連だ。私もトークカフェとして、もう何回もこのお店で北欧の話をした。そこで知り合った若者がスタッフにもなった。
岩間さんに会うまで、私はコーヒーをおいしいと思ったことがなかった。開店前に岩間さんのお宅でご馳走になったコーヒーの味を私は一生忘れない。
閉店の知らせをもらった直後にお店に足を運ぶと、お盆でシャッターを閉めた通りの影響からか、お店にはお客さんの姿がなかった。そんなお店の姿は珍しかった。
いつもは混んでいるので控えていたけれど、客のいないお店で荻窪の時みたいに岩間さんとおしゃべりをした。17年ぶりだった。奇跡のような時間だった。
カフェモイは、昨晩オフィシャルに閉店のお知らせを出した。本日以降、カフェモイは閉店を惜しむお客さんで溢れるのだろう。次に誰もいないカフェモイを見る日には、おそらくいつものコーヒーの香りはそこにはない。
◇
岩間さんお疲れ様でした。活動の次なる展開に期待します!
モイの空間を愛して下さった皆さま、17年間ありがとうございました。
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『moi(カフェモイ)閉店と今後の展開についてのご報告』
http://moicafe.hatenablog.com/entry/2019/09/06/190000
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先週土曜日に、神奈川建築士会主催の「感境建築コンペ」のキックオフとなるシンポジウムに、伊礼さん甲斐さんらと登壇させて頂きました。今回は私も伊礼さんらと共に審査員を務めさせて頂きます。
性能だけでは語れない環境(感境=町と家のあいだを考える)について、それぞれの立場から提示された価値観はとても示唆深いものでした。
自立循環型住宅やZEHに代表されるように、住宅はそれ単体で性能やエネルギーが自己完結する方向性に向かっていますが、本当の豊かな環境というのは、完全なシステムに、いかに脆弱で不完全なものを取り込むかではないかというのが、シンポジウムの議論を通じて見えてきたことでした。
この性能の時代にレジスタンスを仕掛けて欲しい。閉鎖系を打ち破る開放系を提案して欲しい、そんな我々からのメッセージです。
「写真一枚だけでもいいよ」by 伊礼さん笑
是非とも幅広い提案をお待ちしております!
神奈川建築士会・感境建築コンペ
http://www.kanagawa-kentikusikai.com/osirase/compe/wordpress/
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性能だけでは語れない環境(感境=町と家のあいだを考える)について、それぞれの立場から提示された価値観はとても示唆深いものでした。
自立循環型住宅やZEHに代表されるように、住宅はそれ単体で性能やエネルギーが自己完結する方向性に向かっていますが、本当の豊かな環境というのは、完全なシステムに、いかに脆弱で不完全なものを取り込むかではないかというのが、シンポジウムの議論を通じて見えてきたことでした。
この性能の時代にレジスタンスを仕掛けて欲しい。閉鎖系を打ち破る開放系を提案して欲しい、そんな我々からのメッセージです。
「写真一枚だけでもいいよ」by 伊礼さん笑
是非とも幅広い提案をお待ちしております!
神奈川建築士会・感境建築コンペ
http://www.kanagawa-kentikusikai.com/osirase/compe/wordpress/
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ついに買ってしまいました。
イルマリ・タピオヴァーラのドムスチェアを、なんと2脚も!
今回購入したドムスチェアは、”ONNEA”という名の付いた特別モデルになります。ONNEAはフィンランド語で「おめでとう」という意味。表参道にオープンしたARTEK TOKYOの開店を記念したモデルで、限定50脚のみの限定販売品となります。
DOMUS CHAIR -ONNEA-
>> Artekのサイトへ
椅子の裏側に取り付けられた真鍮のプレートにはシリアルナンバーが入っています。ちなみに事務所のONNEAは#27と#29。「27/50」「29/50」と表記され、この世に50脚しかないことを証明しています。

このモデルの最大の特徴はその張り地で、スウェーデンの老舗レザーブランドであるタンショー(Tärnsjö)社のナチュラルレザーを無着色のまま使用しています。無着色無加工のため、購入後まずは自分で撥水オイル加工等を施すところから始まります。このひと手間がいい。
現時点では生まれたての仔牛のように初々しい生成色のレザーですが、これが経年と共にどんどん色が深まってゆきます。ちなみに以下の写真はArtek店頭の展示販売品。

写真右側の椅子よりも、左隣の椅子の方が気持ち色が濃くなっています。4月の開店直後からお店に置かれていたのでしょう。わずか4ヶ月程度でこのくらい色が変わるのですね。これからの経年がとても楽しみです!
ちなみに一番左側の椅子は、現行品の着色レザー品です。私が仕事を引退する頃にはこのくらいの色になっていたら嬉しいですね笑

ちなみにこちらは、私とフィンランドから一緒に帰国してきた古いドムスチェアとのツーショット。私のドムスチェアへのこだわりについては、過去のこちらのブログをご覧下さい。(どーでもいい人はスルーして下さい笑)
○ the chair ≠ a chair (16.10.08)
https://www.riotadesign.com/blog/161008.html
○ ドムスチェアの70周年記念ポスター (19.05.09)
https://www.riotadesign.com/blog/190509.html
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ところで、わが事務所のミーティングデスクでお客さんが座る椅子は長らくこれでした。

イームズのシェルチェア。一応これにも曰くがありまして、アレキサンダー・ジラルドのデッドストック生地を張り込んだ1998年当時の限定販売品です。結婚して、新生活のために買ったはじめての家具でもありました。
しかし、今では北欧通を自認する設計事務所として、椅子がイームズ(アメリカ)で良いのか?というのは(誰も気にしていないでしょうが…)個人的には気になっていました。
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それがこうなりました。

すごい、ぴったり!
ドムスチェアの傍らにあるアールトのスツール60もまた、ARTEK TOKYOのオープニングレセプションで頂いた、アイノ・アアルトの「KirsikanKukka」のファブリックを人に頼んで張ってもらった特注品(ブログ)。期せずして、ARTEK TOKYOを全力で祝福(onnea)した一角になりました笑
今後事務所にいらっしゃるお客様は、もれなくこちらにお座り頂けます。事務所のこれからにも、どうか祝福がありますように。
ARTEKにONNEA!
リオタデザインにONNEA!
