
少し前になるのですが、2月にSUUMOさんのYouTubeチャンネルで私の自邸「OPENFLAT」を取材したいという話があり撮影していただきました。
こちらが本日公開となりましたので以下お知らせします。
■SUUMO 住まいの買う売るちゃんねる
【ルームツアー】
建築家が設計した家族と繋がる自邸。日常に緑を取り入れた中庭のある暮らし
https://youtu.be/nO9Or-M45zk
ルームツアーでは、先行して公開されている相羽建設さんのルームツアー動画はご好評頂いているようで、すでに50万回以上再生頂いているようです。
今回はすべて自分で解説しないといけないので、ちょっと緊張している感じかもしれません、、苦笑。たださすがはSUUMOさん、当日の撮影チームのプロフェッショナルぶりはなかなか素晴らしかったです!
こちらもご興味ございましたら、是非ご覧ください。

飯田善彦×宮崎晃吉×菅原大輔「場の運営で変わる設計論」
トークセッションにお邪魔してきました。
これからの事務所のあり方についてことあるごとに考えます。建築家が侍であるならば、時代は明治維新に差しかかっているのでしょう。いつまでちょんまげ姿で歩くのか、我々はその決断を迫られているような気もしています。
そんな折刊行された菅原大輔さんによる『プロジェクト図解 地域の場を設計して、運営する』は、ここ数年考えていたことが分かりやすく実例を交えて紹介されているタイムリーな一冊でした。
セッションは管原さんの仕切りのもと、それぞれが設計事務所の傍らカフェなどを運営する飯田善彦さんや宮崎晃吉さんによる話は、実践者にしか言えない言葉ばかりでとても説得力がありました。
設計事務所を街にひらこうとする取り組みはもはや珍しくはないかもしれませんが、それを「採算なんて合わない」とする飯田さんと、そこに経営のリアリティを見出そうとする宮崎さんや管原さん。そこにも時代のフェーズの変節点を感じたりして、新しい時代の感触を感じました。
久しぶりに、これは行かなくては!と思わせるイベントで、実際足を運べて良かったです。ありがとうございました。

今日は久喜の「双庭の家」の撮影があった。建主さんは60代の女性。自分なら60代から家づくりをできるだろうか?家づくりは、ある意味自分の人生をリセットするような出来事に近い。
でもこの女性にとってはリセットではなかった。より活き活きと生きるための通過点、そんな気もした。本当に若々しく10歳は若く見えるのに、おっしゃることはいつも人生経験に裏打ちされた含蓄ある言葉で説得力がある。
この日は五月晴れの絶好の撮影日和。この住宅は庭のあり方に住宅のコンセプトの大半を割いたような住まいだったのだけれど、それに応えるように庭は隅々まで手入れが行き届き、光に輝く新緑は本当にため息しか出なかった。
家の中だってちり一つ落ちていない。随所に観葉植物が置かれ、ちらっと覗いた納戸の中だって完璧に整っている。覗かれて困る部屋なんてひとつもない。
うちの建主さんは皆さんおしゃれ番長ばかりで、撮影といえばビシッと整えた住まいにしてくれる。この建主さんも例外ではなかったけれど、なんというか別格だった。
高価なデザイン家具が並んでいるわけではなく、むしろ無名の家具であったり民芸品のようなものが棚には飾られているだけなのだけれど、その方の生きてきた人生の深みや見識の高さ、人としての品格のようなものが滲み出ていて、唯一無二の空間を作り出していた。そのことに心から感動してしまった。
あぁ住まいって、その人そのものなんだ。
いつもそう思っているし、何度もそう語ってきたけれど、この日は心底そう思った。我々設計者が設計したことなんて、これっぽっちのことしかないのだ。それを我々の作品だなんて、どう逆立ちしたって言えるはずがない。
あるいはこうも言えるかもしれない。その方は、自分だけの住まいを手に入れたことで、ようやく自分本来の姿になれたのだと。そうであったら嬉しい。
25. 05 / 06
day off
author
sekimoto
category
> 生活
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慣習としてGWは住宅産業は稼ぎ時とされ、住宅展示場はこの月にいくつ契約が取れたかで年度末の業績が決まるとも言われている。
家を建てるのに時間のかかる設計事務所は、この時期に仕事を取ったからといって直接決算が上向くことはないけれど、世間のそうした動きに同調してこの時期多くの面談予約が入る傾向がある。
だからGWは昔から遠出ができない。今年はまさしくで、台風の当たり年のようにこの二週間で異例の面談予約が入り、その対応で明け暮れた。
そんなGWもせめて一日は休みを取ろうと、昨日はなるべく予定を入れずに死守した。休みが取れたらずっと行ってみたかったお店があった。
予約を取って、妻と訪れたお店は期待通りだった。こういう隠れた名店を探すのが得意だ。リフレッシュできたので、明日からまた張り切って働きます!


少し前にオープンハウスにやってきた学生がいた。聞くと私の母校の学生だった。珍しい。母校の教育傾向かはわからないけれど、母校の学生は我々が日々向き合うような実務的な木造住宅には興味を持つ者が少ない(ような気がする)。
しかしその子と話して驚いた。その子の家は事務所のすぐ近所にあるという。うちの事務所のことを知ったのは中学生の時のことで、それがきっかけで建築を志すことを決め、高校は私と同じ大学の系列校に進んだという。その後同大学の建築学科へと進み、この夏には私の事務所のオープンデスクに来たいという。
もうひとりいた。聞くとやはり私の母校の学生だった。珍しい。インスタで私のことを知り、自邸のYouTube動画はもう20回以上は見たという。彼もこの夏にオープンデスクに来たいという。でも断られたらどうしよう、そんな不安でこの一週間はずっと緊張していたそうだ。
オープンデスクは原則として断ることはないけれど、今どきこんな熱心な学生もいるんだと驚いた。しかも母校の学生で(と言ったら怒られるかもしれないけれど)。最近の学生の新傾向かもしれない。だとしたら希望が持てる。そしてちょっと嬉しい。
気をよくしたこともあり、このGWに大学の課題の課外エスキスをしてあげることにした。大学の課題を学生と一緒に考えるのは何年ぶりだろう。思えば非常勤をやっていた当時はGWにはよく学生が課外エスキスにやってきた。実務を離れて「建築ってなんだろう」を考える時間はとても貴重で私も頭の柔軟体操になる。
他にももうひとり、、この話はまたおいおい。
最近仕事が増えないのに人ばかりが増える、、まあいいか。この夏は賑やかになりそうだ。
