
今日はビックサイト、建築知識実務セミナーへ久しぶりの登壇。この日は「美しい断熱住宅を提案する方法」というテーマで、It’s Houseの八島社長とのデュアルセミナー。
It’s Houseさんは、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの高断熱企画住宅を売り出すハウスメーカー。イノアックの超高性能断熱材サーマックスを肴に、それぞれの立場から「美しい断熱住宅」を掘り下げました。
建築知識実務セミナーはスポンサードによるセミナーのため、来場者には期待通りの学びを、スポンサーには企業価値を(商品名を連呼することなく)広報するというミッションを同時に背負う、単独セミナーよりずっと高度なオトナのセミナー。
過去には板金や防水、畳に至るまで毎年のように無茶ブリを受けてきましたが、今年はとうとう断熱材トーク!自分が一番苦手なやつ。仕方ないので開き直ってリオタデザインの断熱意識改革の歴史をお話しさせて頂きました。冷や汗を悟られずになんとか終了。
今年も勉強させて頂きました!

昨年竣工した川越市の「通り土間の家」を取材して頂きました。こちらは以下の番組にて今週末オンエアされます。
■ 渡辺篤史の建もの探訪
2022年10月29日(土)4:25~ テレビ朝日系列にて
https://www.tv-asahi.co.jp/tatemono/
.
○通り土間の家 (2021年竣工)
https://www.riotadesign.com/works/21_toridoma/#wttl
◇

なお、首都圏以外の放送につきましては、以下の放送日程になるようです。一部変更もあるかもしれませんので、事前に放送局のプログラムをご確認下さい。
衛星放送ではBS朝日にて、11月6日に放送予定とのこと。地上波で視聴できないエリアの方は、どうかこちらでご覧下さい!
○ BS朝日11月6日(日)8:30~
https://www.bs-asahi.co.jp/tatemono/
◇

最近は週末になると事務所にこもって一日中原稿を書いています。詳細は明かせませんが、また来年に本を出す予定です。
原稿の内容はいつも書いているブログの延長のような内容なのですが、一日に長文のブログを7~8本書いている感覚なので、すでにブログを半年分くらい書いているような感覚、、。そのためこちらの更新が滞りがちで申し訳ありません。
さて以前も書きましたが、野地木材工業さんのYouTubeチャンネル「建築家たちの飲まずにいられない話」は、4月から始まり早半年。こちらには告知していませんが、毎回のように業界の著名人の方々がゲストに来て下さり、面白くも深イイトークが繰り広げられています。
■建築家たちの飲まずにいられない話(YouTube)
https://www.youtube.com/playlist?list=PL8U10lwp4E-Z57YEFcBIXMb0HLVqYZ1zT
まだ動画は上がっていませんが、先日のゲストは建築家の佐藤重徳さん。ひょんな流れから、建築家の自邸の話になったのですが、私も小谷さん、伊礼さんも住宅建築家というのは”リアクション芸人”的な性質があって、自分から「こういう家に住みたい」というのはないという話が、みんなそうなんだなぁと共感が持てておもしろかったです。
私も自分の自邸(OPENFLAT)を作る際に、「こうしたい!」というものがほとんどなく、とても困ったという経験がありました。ご依頼頂く他人様の住宅はとにかくがんばりますが、自分の家だとどうでも良くなってしまう、、。そんなユルさがかえって心地よい空間を生んだとも思っています。
まったくオチのない話ですみません。文章も原稿は「他人様」、ブログは自分事なので今私は脳みそをオフにして書いています笑
さてそろそろ原稿に戻ろう、、休憩おわり!
原稿の内容はいつも書いているブログの延長のような内容なのですが、一日に長文のブログを7~8本書いている感覚なので、すでにブログを半年分くらい書いているような感覚、、。そのためこちらの更新が滞りがちで申し訳ありません。
さて以前も書きましたが、野地木材工業さんのYouTubeチャンネル「建築家たちの飲まずにいられない話」は、4月から始まり早半年。こちらには告知していませんが、毎回のように業界の著名人の方々がゲストに来て下さり、面白くも深イイトークが繰り広げられています。
■建築家たちの飲まずにいられない話(YouTube)
https://www.youtube.com/playlist?list=PL8U10lwp4E-Z57YEFcBIXMb0HLVqYZ1zT
まだ動画は上がっていませんが、先日のゲストは建築家の佐藤重徳さん。ひょんな流れから、建築家の自邸の話になったのですが、私も小谷さん、伊礼さんも住宅建築家というのは”リアクション芸人”的な性質があって、自分から「こういう家に住みたい」というのはないという話が、みんなそうなんだなぁと共感が持てておもしろかったです。
私も自分の自邸(OPENFLAT)を作る際に、「こうしたい!」というものがほとんどなく、とても困ったという経験がありました。ご依頼頂く他人様の住宅はとにかくがんばりますが、自分の家だとどうでも良くなってしまう、、。そんなユルさがかえって心地よい空間を生んだとも思っています。
まったくオチのない話ですみません。文章も原稿は「他人様」、ブログは自分事なので今私は脳みそをオフにして書いています笑
さてそろそろ原稿に戻ろう、、休憩おわり!

ようやくこの告知ができることを心から嬉しく思います。JIA住宅部会の主催にて、11月8日に益子義弘氏のオンラインセミナーを行います。
益子先生のセミナーは、私の部会長任期中にどうしても実現したいと思っていた企画のひとつです。私が今期部会長をお引き受けしたのも、先生も過去に部会長を務められたということも大きかったように思います(私は第43代、益子先生は第10代)。固辞される先生を説得して約1年、、ようやく実現にこぎ着けました。
今回のセミナーのために、これまでのご自身の歩みを総俯瞰したお話をご準備くださっているようです。M&Nでの永田昌民氏との協働や師吉村順三氏のこと、これまでの住まいづくりに対する思考の変遷から近作ホテリアアルトまで、、。
私は進行役と後半の聞き役を務めますが、今から楽しみでなりません!一般参加が可能ですので、是非ご参加頂けたらと思います。
◇
【JIA住宅部会特別企画|益子義弘氏オンラインセミナー】
『時代-自分史-住まいづくり』
講師:益子義弘 氏(建築家・益子アトリエ主宰)
日時:2022年 11月8日(火)18:30~20:30(ZOOM 入室 18:15~)
会場:オンライン開催(ZOOM ウェビナー予定)
参加費:無料 (事前申込をお願いします)
対象:すべての方(JIA 会員/一般)
定員:500 名 (申込先着順)
■参加を希望される方は下記 google フォームよりお申し込みをお願いします。
https://forms.gle/N1NpS76aKiXwEhAZ7
申込締切:11月7日(月)まで
■セミナー詳細情報はこちらより
https://www.jia-kanto.org/jutaku/news/2426/

昨日は代官山で開催中の写真家・髙橋恭司さんの個展「Ghost」へと足を延ばした。恭司さんとは20年も前にフィンランドで出会った。
エクスナレッジが社運をかけて創刊するという雑誌「エクスナレッジホーム」が、その創刊特集号に選んだのはアルヴァ・アアルトだった。そして編集部がその目玉であるアアルトの建築を撮影する写真家に選んだのは、建築写真家ではけしてない髙橋恭司さんだった。
当時私はフィンランドに留学中で、たまたまその創刊号の現地コーディネーターを引き受けることになった。ほかにも一線のクリエイター陣で固められた創刊号のキャスティングは錚々たるものだった。
恭司さんは不思議な写真家だった。私は最初の夜の食事をご一緒させて頂いた。インディアンのような風貌の大男だった。その傍には不釣り合いに華奢な女性のカメラアシスタントがいた。
次の日から取材は始まった。取材班は二つに分かれ、私は別の取材班をガイドしていたのだけれど、これはもう一つの取材班で恭司さんのガイド役をしていた友人から聞いた話だ。
*****
マイレア邸が近づき、小高い丘にハンドルを切ろうとしたら、恭司さんはおもむろに「真っ直ぐ進んで欲しい」と言った。そっちはマイレア邸ではないのに、と思いながら言われた通りに車を走らせると、川のほとりに辿り着いた。恭司さんはおもむろにそこで写真を切り始めた。
同行した編集者は撮ってほしいのはその景色ではないのにと困惑していたそうだが、のちにマイレア邸に着いてその話を管理人に話すと「どうしてその川がわかったのか?」と言われたそうだ。その川のほとりは、アアルトが最初にマイレア邸の敷地として選んだ場所だったという。マイレ夫人の反対にあって翻意したものの、そこには何か念のようなものが残っていたのかもしれない。
*****
マイレア邸では、その川の写真を含めて、恭司さんが切った写真はわずか6枚ほど。海外ロケである。普通の写真家なら内外観含めて何十枚も切ったかもしれない。創刊号には、そんな川の写真もなんのキャプションもなく挿入されているので、ページをひらいた人には一体なんの写真だかわからなかっただろう。
恭司さんの個展にはまさかアアルトの写真はないだろうと思って行ったら、あった。マイレア邸のグリーンルームでの一枚だった。見た瞬間に、あっと声をあげてしまった。
作品集にはもう一枚フィンランドでの写真が収録されていた。苔むした岩の写真。これはアアルト夏の家の近くで撮られた一枚だ。ここでも切られたのはわずか数枚。岩の写真は雑誌にも収録されていた。相変わらず、アアルトの建築写真ではないのだけれど。
恭司さんはスピリチャルな写真家だ。目の前の被写体ではなく、その向こう側の、あるいは手前の霊的な何かを切り取る。それはある意味、広義の心霊写真とも言えるのかもしれない。今回の個展のタイトル「Ghost」もまた示唆深いタイトルだ。
今回限られた展示の中に、あの時の写真が2枚もあるとは思わなかった。20年ぶりに私が恭司さんのことを思い出し、会場に足を運ぶことを予期していたのかもしれない、というのは考えすぎだろうか。


写真は左側は髙橋恭司さんの作品集から。右側はエクスナレッジホームの誌面より。
