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川越市で進めている「越屋根の家」がまもなく竣工します。計画から2年半がかかりました…感慨もひとしお。竣工に向けて現場は臨戦態勢、そしてカウントダウンがはじまっています。

今週はようやく藤沢木工所による家具が入り、だいぶ空間の輪郭が見えてきました。ほんと、もうあと少し!です。

この住宅では建物以外にも、家具のデザインなどにもいくつか力を入れているところがあります。詳細は完成してからのお披露目になりますが、我々のお楽しみは、リオタデザインオリジナルのスツールがこの竣工に合わせてお披露目予定であること!

このスツールの座面はいくつか種類が選べるのですが、そのうちのひとつに好きな生地を張ってご提供するというのがあり、一旦サンプルとして私の好きなミナ・ペルホネンの生地バーションを作ってみることに。


実は9月に北欧家具taloさんに伺ったのは、この椅子の生地張りのやりかたを教えてもらうためでもあったのでした。おかげで”日本一の張り地職人”を自称する山口太郎くん(オーナー)から直々にコツを伝授して頂き、この時に撮った神動画をみんなで何度も見直しながら作業をさせてもらいました。




この通り、なんとか2種類の座面がこの通りできあがりました!
はじめてにしては上出来だと思いませんか?

とはいえ細かいところに目を凝らすとツッコミどころも多々ありまして、、張り地職人への道はまだまだ遠いね、というところをスタッフとも共有しました。やっぱtaloのオーナーはすごいな!というのが結論です笑

こちらのスツールのラインナップ、そしてオリジナルテーブルなどもこの住宅に間に合わせて製作予定です。ついでに外部で使えるデッキベンチ家具などもデザインしています。こちらもどうかお楽しみに!!

クロス張りの案件で、現場に入ってからあっと思った。開口をアーチ状にしている部分があって、クロス張りでは上手く張れないだろうということに気づいたからだった。

監督さんからクロスやさんに聞いてもらうと「できないことはない」みたいな曖昧な答え。どうしよう、いっそアーチ状の見切りを入れるか迷った挙げ句、クロスやさんのワザに賭けてみることにした。

結果この仕上がり。すごい、3次元に張っている!継ぎ目もほとんどわからない。どうやって張ったの?と聞いた私が間違いだった。職人さんはそう聞くといつも嬉しそうに教えてくれるのだけれど、理解できたためしがない。結局私にはちんぷんかんぷん。

へぇなるほど~!と大げさにリアクション取りながら、かくして私の中でこれは「普通にできる」ものとなった。

23. 09 / 21

椅子張り講座

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sekimoto

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今日はスタッフを連れて、秦野市にある北欧家具taloまで。たびたび書いていますが、オーナーの山口太郎くんとは幼なじみの間柄でもあります。

北欧家具talo | https://www.talo.tv/

訪問の目的は、今進めている案件についての意見交換と、椅子座面の張り替え講座!なんで椅子の座面の張り替えを学ぶ必要があるのかというのはまた追々ご説明しますが、この日はスタッフ揃ってプチ遠足気分で秦野までやってきました。


まずは太郎先生のレクチャーから!

当たり前ですけど、さすがプロ。北欧家具taloの座面張り替えはほぼ1人でやっているというだけあって、ツールの使い方や選び方、シワの入らない生地の張り方まで実に細かくレクチャーしてもらいました。

事前にYouTubeでもやり方を調べていたのですが、やっぱり色々と違いがありました。百聞は一見にしかず。やっぱり実演に勝る学びはないですね。




私もスタッフも早速の実践です。流れるような太郎くんの手順を見ていたのに、自分でやるとなかなかうまく行きません。隣からも厳しい太郎くんからの叱責が飛びます!

最後はようやくぐるっとステープルを打ち終えて、失敗はあったものの、なんとか張り地を張り終えることが出来ました。もう少し練習が必要ですが、スタッフも張り字交換のコツや勘所をだいぶ学べたようです。

リオタデザインは家具屋でもやるのかって?まぁまぁ、それもそのうち話します。


太郎くんは先週までフィンランド。そしてまた2週間後にはふたたびフィンランドと、日本にいる暇がありません。そんな中ピンポイントに押しかけたというのに、この手厚さ!ほぼ神です。

taloには太郎くんに会いに定期的に押しかけて、お互いの近況報告をするのが私にとっても何よりの楽しみになっています。お互いほぼ同年代ということもあって、これからの仕事のしかたや展望、お互いの夢なども語り合って、この日もとっても実のある時間となりました。

太郎くん、本当にありがとう!!来るべき協働の機会も楽しみにしています。

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sekimoto

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世の中にはさまざまなアワードがあって、それに応募することで受賞が決まる。この秋などはアワードの結果発表の季節でもあって、毎年この時期になるとSNSなどでも受賞報告の投稿などが溢れることになる。

毎年それを見るとすごいなあと感心し、来年は自分も応募してみようかなと思ったりもする。でもやっぱり私は応募しない。いつもこうしたコンテストの募集要項を見ると尻込みしてしまうためだ。

こうしたコンテストやアワードは、普通ではない、突出したアイデアやコンセプトを募るものが多い。いやほとんどそうだ。普通のものでも何でもいいならアワードは成立しない。だって受賞作にはやっぱり社会的インパクトが必要だし、そうした一種トガったコンセプトが社会を未来に導くとも言えるだろうから。建築ってそういうものだ、と言われればたしかにそうかもしれない。

けれど、私は自分の仕事がけして退屈で凡庸なものだとは思っていないけれど、これの一体どこがすごいんですか?と聞かれるといつも答えに窮してしまう。

もちろん、敷地に内在する特性やポテンシャルを読み解き、それを丁寧に掬い上げているという自負はあるし、依頼者の生活像を深く想像し、細部に至るまで考えを巡らした設計にしているという自覚もある。でもそれって普通でしょ、と言われたらその通りだ。それでいいと自分では思っているけれど、でもそれってアワード向きの考えじゃない。

住宅の設計とは、注意深く観察していないと見過ごしてしまうようなデリケートな微差を、どれだけ見つけられるかが勝負だと思っている。そこには誰にでもすぐにわかるような大きな違いは見いだせないに違いない。

そんなことを思い始めると、途端に気持ちが萎えてしまって、結局出せずじまいで終わってしまう。

これからはもっと積極的に社会に出していこうかなあ。
と書いてはみるけど、やっぱり自分の仕事は突出したものがないことが売りなんだろうとも思う。
近著「すごい建築士になる!」の中で、「仕事はある時にはあって、ないときにはない」と書きました。

これは本当にその通りで、うちの事務所の場合は去年から今年の前半辺りまでは、閑古鳥が鳴きまくりの状態。事務所のキャッシュもどんどんなくなるし、この時間があったらどんどんプレゼンをして仕事を取りたいのに、こういう時に限って誰も頼んでくれないんですよね。

そんな時は、この仕事は取りたい!と思ってアプローチしてもことごとくスベったり、建て主さんの土地もなかなか決まらなかったり。本当に仕事というのは思い通りにならないものです。

ところが何かの拍子にそんな周期が底を打つと、今度はお断りしなくてはならないほどの仕事の波がやってきたりします。うちの事務所の場合は、今がそんな時期と言えそうです。もちろん調子に乗ると一寸先は闇ですので、謙虚に謙虚にいかないといけませんが…。

ただこういうことを書くと風評被害も発生したりもします。過去にも何度か痛い経験があって、「リオタデザインは忙しいらしい」「○年待ちらしい」という噂が立ちはじめると、相談にも至らずにスルーされてしまうことも何度かありました。そういうときに限って事務所は閑古鳥が鳴いていたりするんですよね。皮肉なものです。

今現在の状況は、今ご依頼頂くとお引渡しが約2年後くらいになるイメージです。設計の着手までには少しお待ち頂くかもしれません。ただうちの場合、順調に進めても1年半くらいはかかるので、長く住む家ですし、もうちょっとだけでもお待ち頂けたら、、ともおこがましくも思っちゃうのですが。

ここのところご相談の方にも、ご予算のこと以上にこのスケジュール感を確認することが多くなってきているので、この場でもそんなことに触れてみました。

ただうちはどんなに忙しくても一軒あたりにかける設計の時間は変えませんし、図面密度も仕事の流れも変わりません。設計品質は我々の生命線だと思っているからです。(だからお待たせしちゃうのですが、、すみません)

そんな我々の状況にもお付き合い頂ける寛大な方は、どうか引続きご相談下さいませ!よろしくお願いします。