浴室に鏡をつけるか。設計打合せではこの問いに対して、「つける派」と「つけない派」はほぼ半々だ。

ちなみに我が家の浴室にも鏡がある。数年で白濁し、以降無用の長物となった。だから私は「つけても意味ない派」。

ところが知人のSNSの投稿ですごいアイテムを知った。「アルタクラフト超ハード」業務用のダイヤモンド研磨ブロック。なんだかすごく興味があって、早速買って試してみた。

これがすごいのなんの!
15年くらい曇りっぱなしだった鏡がピッカピカに。ホームセンターの研磨剤でも絶対落ちなかったのに。ダイヤモンドおそるべし、、!

うちの設計は浴室の出入口にもガラス扉をよく使うので、これは今後メンテナンスの切り札になりそう。実際うちのガラス扉もピッカピカになった。

これはオススメ!ちょっと高いけど効果は裏切りません。Amazonでも買えます。

25. 06 / 05

出世払い

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sekimoto

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先日うちに挨拶に来た若い営業がいた。そもそも挨拶に出向くという発想が間違っている。相手の時間ばかりを奪ってこっちには何も得るものがない。

その若者も例に漏れず、手ぶらでやってきて本当に「挨拶」だけに来たようだ。そこからずっと説教。昨今の叱っちゃいけない風潮なのか、仕事のなんたるかがわかっていない。きっと上司にも怒られたことがないのだろう。

普段どういう営業をしてんだと聞いたら、これまた消極的な紋切り型のやり方で、そこにもまた腹が立った。だからお前はダメなんだ。そもそも営業っていうのはという話から始まって、自分ならこういう売り込み方をする。相手の懐にはこうやって入って、こうやって口説くんだと。

なにこれ俺はこいつの上司か?腹の立つことにそいつは、私の説教を一字一句メモっている。まったく授業料もらいたいよ。

ちょっと言いすぎたかなと思ったけど、後日彼から電話がかかってきた。なんでもあのあと私に言われた通りのやり方をしたら、面白いように仕事が取れたとお礼の電話だった。やっぱりどこかズレている。そうか良かったな。上司はちゃんと仕事教えろよ。授業料は出世払いでツケておくから。

新建新聞社主催、飯塚豊さんによる工務店設計塾第7期も昨日で無事終了しました!私は通期で副講師を務めさせて頂きました。半年にわたり開催された設計塾、最終日は三重の津市での開催。ゲスト講師にはJIAでお世話になっている会田友朗さんにもお越しいただきました。

通期の最優秀関本賞は、タケシバ建設の芝尾公明さん、また敢闘賞はエコワークスの須田千秋さん、今回の第6回関本賞はツチクラ住建の笠井さんでした。おめでとうございます!副賞は私が選んでいますが、最優秀に贈ったレイヴィスカの作品集は、国内では手に入らない希少本で、このために海外から取り寄せて頂きました。事務局の高井さん、ありがとうございました。

このような工務店設計者を対象にした設計塾の講師は過去何度か経験していますが、レベルの差こそあれ、業務をこなしながら毎回課題を出して講義をこなしていくのは並大抵のことではないと思います。設計指導では厳しいことも言われるので、これは気の毒だなあと思うことも、、。でも受講生のポジティブな「設計が上手くなりたい!」という意欲にいつも救われます。実際メキメキ上達していくのがすごいです。

懇親会の席でも、会社の看板の下で働いているからこその苦労や、けして我々専業設計事務所とは同じようにできない(能力だけでなく立場として)という根深い悩みなどもいろいろ聞きました。逆に、設計を専業にしている我々の強みのようなものも強く感じて、言い訳できないなと思ったりもしました。

私は風邪が悪化して、珍しく声が潰れてしまい、懇親会でもほとんどエアでしゃべってしました。喋りすぎる私にはちょうどよかったかもしれません笑


一昨日は、津で開催の工務店設計塾の前乗りで熊野まで。家から6時間半、、遠かった!目的は念願のnojimoku訪問です。こういうことがなければ一生?来れないと思っていました。

原木置場から製材工場、木挽座までつきっきりでご案内頂きありがとうございました!野地さんの「木はどこから腐るかわかりますか?」という話から始まり、林業の抱える問題、木取りの難しさなどとてもわかりやすく教えて頂きました。

何より、熊野という過疎の進む地域を逆手にとって場所の取る自然乾燥の設備導入を進めたり、またのじもく酒場といった攻めた広報戦略、どれもが一本の線で繋がった一日でした。やっぱりすごい!そして逞しいと思いました。

木挽座にも行けてよかったです。まちに開かれた場所を持つという考えにも共感します!夜も遅くまで、じつに実に深いい、そしてすべらない話が続いたのでした。野地さん、遅くまでお付き合いくださりありがとうございました!!是非またリアルのじもく酒場やりましょう〜!



25. 05 / 28

旋律

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sekimoto

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プランの初期スケッチをしている時って、きわめて音楽的だなと思う。心地よい旋律を考えているみたい。動線とか機能も大事だけど、良いプランができる時って、そんなこと考えないで自由に鉛筆を走らせている時が圧倒的に多いように思う。

まるでグラフィックデザインのように美しい形にプランがまとまると、結果として機能もバッチリだし、法的にも穴はないし、スケールを当てればすべてが辻褄が合う。そういう体験をするたび、プランニングは人には教えられないとつくづく思う。

人が描いたプランにコメントすることはできる。でもどうやったら描けますか?という質問には答えられない。だから音楽的。どうやったら曲が書けますか?と聞かれて答えられないのと同じように。

教えてできることは、AIに置き換えができることだと思う。人には教えられないことが、その人にしかできない仕事なのだと思う。