
日本橋高島屋にて、北欧照明の展覧会「北欧のあかり展」が3月5日(水)よりはじまります。
展覧会には、私が個人的に所蔵するフィンランドの建築家、ユハ・レイヴィスカによるオリジナル照明器具4点を出展させて頂いております。
また、フィンランド在住のデザイナーの友人、遠藤悦郎さんによるレイヴィスカの教会を撮影した美しい動画も会場で流される予定とのこと。こちらも私も楽しみにしています!
事前に会場構成を図面で拝見したのですが、九州産業大学の小泉隆氏が監修しているだけあって、百貨店の展覧会とは思えないほどの規模とクオリティでの開催で、私の出展以外にも数多くの北欧の名作照明が揃い、大変見応えのある展覧会になりそうです。
この機会に北欧の美しい照明の魅力に触れて頂きたく、是非会場まで足をお運び下さい!
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ヒュッゲな暮らしをデザイン
『北欧のあかり展』
日本橋高島屋 S.C.本館8階ホール
2025年3月5日(水)~3月24日(月)
入場時間:10:30~19:00(19:30 閉場)
※最終日3月24日(月)は17:30まで(18:00閉場)
■詳細はこちらより
https://www.takashimaya.co.jp/store/special/hokuou_akari/
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うちの事務所にお越し下さったことのある方でしたら、ミーティングテーブルの上に下がっていたこちらの照明をご記憶の方もいらっしゃるかもしれません。
これは実はレイヴィスカ設計によるグッドシェパード教会(2002)のためにデザインされたオリジナルモデルになります(非売品)。どうしてそれを私が持っているかの詳細は割愛しますが、とある経緯で入手し、それを見て一目でレイヴィスカによる照明であるとはわかったものの、それがどの建物のモデルなのか(レイヴィスカは設計した建物ごとにオリジナルの照明をデザインします)が長年わかりませんでした。
それが2018年にフィンランドに行った際にこれまで訪れたことのなかったグッドシェパード教会に立ち寄り、それが事務所の照明と同モデルであることにはじめて気づきました。ずっと生き別れになっていた兄弟に再会したような気分でした。


レイヴィスカをこよなく愛する私が長年気づけなかったのは、私が持っている作品集には収録されていない比較的新しい教会のモデルだったからでした。
レイヴィスカの建築は私にフィンランドに渡ることを決意させた建築です。それほど私はレイヴィスカの建築が自分の建築の原点であるとすら思っています。そんなレイヴィスカの照明を事務所に下げて毎日眺めることのできる幸せを思わずにはいられません。
それ以外にも我が家のダイニングには、レイヴィスカのJL341が下がっています。

こちらはヘルシンキのアルテック本店に行けば購入することができますが、日本国内では手に入らない照明です。私が設計する住宅のいくつかには、これを下げているので見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。
これも本当に美しい照明で、日々の食卓を彩ってくれています。
それ以外には、以下の照明器具を出展しています。


いずれも現在では日本国内では手に入りません。うちJL340は過去唯一国内で販売されたレイヴィスカランプで、当時はヤマギワが扱っていました。
会場にはそんな国内では(我が家以外では?)ほとんど見ることのできないレイヴィスカランプの数々も展示されていますので、是非この機会にご覧頂けると嬉しいです。
東京展のあとは、大阪、そのあとは九州に巡回するそうです。うちの事務所に戻ってくるのはまだまだ先になりそうです。(寂しい・・)

諸事情あって、しばらくダイニングのレイヴィスカランプが使えなくなってしまったので、期間限定で他の照明を下げることになった。ほんの数ヶ月のことだから裸電球でも下げておこうかと思っていたところ、まさかのIKEAで出会ってしまった。
ここでIKEAの話をしたい。誤解を恐れずに言うと、私はIKEAが嫌いだ。あんなの北欧デザインでもなんでもない、ただのアメリカ的消費文化の象徴だと今でも思っている。あぁ、こんなこと書いていろんな人に怒られそうだけど、そう思っているから仕方ない。
そんなIKEA大嫌い人間が、自宅にIKEAの照明を下げる。これは革命的なことでもある。そのくらい、このKNAPPAという照明は優れている。これだけは認めざるを得ない。
この複雑な形状を作り出しているのは、ほぼ全て同じ形をした鱗型のセルシートとわずか8本の弓形のパーツ、そして上下2枚のリング。たったこれだけ。組み立ても実に簡単。これが、わずか20センチ四方くらいの小さな箱に入って売られている。これがこんな小さなパッケージに納まっているのがまずもって信じられない。
そしてお値段、¥2,499。嘘でしょ?これを優れたデザインと言わずしてなんと言おうか。悔しいけど、潔く負けを認めたい。

今日は川越蔵の会の皆さまを、「越屋根の家」にご案内。メンバーの一人である建築家の守山登くんは大学の同級生で、昨年の川越景観表彰の授賞式で卒業以来の再会を果たしました。彼は川越ではちょっとした有名人。風の噂で彼の活躍は知っていましたが、これまで会う機会がありませんでした。
日大理工って、同期だけで300人いるので、在学中はほとんど絡んだこともない友人が大多数だったりするんですよね(日大あるある)。今仲の良い日大同期の建築家仲間も、在学中はそこまで仲良かったわけではない人がほとんどだったり。
そもそも長いものに巻かれがちな日大気質の中で、アトリエという茨の道を選んだ奇特な面々は、どこかで惹かれあっていつかは出会う運命にあるとも言えそうです(日大あるある)。
彼には授賞式で案内を約束し、今日ようやくご案内ができました。お仲間の皆さまとも話が弾み、いつも気さくにご対応くださる建主さんにも本当に感謝です。本日はお越しくださりありがとうございました!



深雪のホテリアアルトへ。
ホテリアアルトはこれが5回目くらいでしたが、オーナーの宗像さんによるとホテル開業以来最大の積雪量とのこと!一階部分が完全に雪で埋まり、いつものロビーからの眺めも雪の壁状態でした。
フィンランドからの友人ヤリさん夫婦をお招きし、アールトグループと呼び合う23年前に開催されたアールト住宅展を企画した懐かしい面々が集い、夜遅くまで語り明かしました。
帰りには少し遠回りしてこれまた深雪の大内宿まで。ただでさえなかなか来れない場所ですが、この雪景色に昔の人たちの暮らしぶりも想像できて、得難い経験となりました。
また益子氏設計のゼノアック本館も見学させて頂き、その丁寧なつくりにも大変感動しました。
細部に至るまで気遣いと最高のホスピタリティでフィンランドからの大切な友人をおもてなしくださったホテルスタッフ、宗像家の皆様、万全のアレンジをして下さいました益子さん、本当にありがとうございました!







直近でうちの事務所にいらっしゃった方はギョッとされたかもしれませんが、現在自宅には前面道路側も足場がかかり、改修工事を行っています。
我が家も今年で築18年になります。RC造でありながら外部周りにも木をたくさん使っていて、それが自邸で気に入っている部分でもあるのですが、木は定期的な手入れをしないと傷みが早まります。
人間のお肌と同じで、一度劣化が進んでしまったものはあとからオイルを塗っても元には戻りません。とにかく経年変化を遅くするしかないんですね。
先だって、建築家の隈研吾さんが設計したとある美術館の外装の木部が腐ってきたと大騒ぎになりましたが、劣化を抑える特殊な処理をしたとしても時間の流れは完全には止められません。
メンテナンスフリーという言葉は過信せず、やはり管理者による定期的なメンテナンスは心がけなくてはいけないと思います。


一般的に外装の木部は、最初は3年後、そのあとは5年周期で塗り替えて下さいと建て主さんには説明していますが、なかなかそんなにこまめにお手入れをして下さる方は少数派です。私としては、少なくとも5~8年周期くらいでは再塗装を行うと良いように感じています。
我が家のケースでは、道路側の木製ガラススクリーンの木部は、すでに過去2回ほどは足場を架けて塗り替えをしています。今回は3回目の再塗装で、前回が2018年だったので今回は7年ぶりの再塗装ということになります。
中庭側は植物が被い繁っているのと、あまり直射日光が当たらないこともあってもう少し頻度が低いです。前回が2015年で今回は実に10年ぶり!ずっとサボっていましたが、ついに重い腰を上げました。そのために愛着のあったツタをばっさり切った話は以前も書きましたね。


今回はそれに加えて、竣工以来打ち替えていないコーキングの打ち替え工事、庇の防水のやり替え、手の届かないガラスのクリーニング、また個室のエアコンや便器の交換など、これを機にいろいろお願いしてまとめて施工頂いています。
気になるお値段ですが、我が家の場合3階建てで足場範囲も広いのですが、外部の塗装工事だけでしたら100万円もかかりません。その他の付帯工事の方が高く付きました。意外と安いと思ったでしょうか?
一般家庭の一部の木部再塗装でしたら2~30万くらいでできるんじゃないでしょうか。これを放置して腐らせてしまうと100万円じゃ済まないでしょうね。だからメンテナンスをこまめにした方が、トータルで安上がりだし美観も維持できるということになります。
、、ということを、私が実践しないと説得力なくなっちゃうんで笑
来週には足場が外れそうです。またきれいになった我が家を見るのが楽しみです!
