author
sekimoto

category
> 北欧
> 社会



北欧建築・デザイン協会SADI、年に一度の一大イベント「北欧クリスマスの集い」が、今年は自由学園明日館にて開催されました。去年まで私は実行委員としてこのクリスマスの集いをまとめてきましたが、今年は会長として、一歩引いた立場で実行メンバーの後方支援に徹しました。

今年の司会は藤木さん。去年のクリスマスに来ていた藤木さん、江田さんに声をかけご入会頂きましたが、今年はこの二人が協会でも大活躍!SADI新体制の原動力になってくれました。



また例年開催の工学院大学が改修工事のため、明日館で開催させて頂きましたが、空間も素晴らしく、アットホームでとても良い会になったと思います。昨年からはじめた「北欧蚤の市」企画も大盛況!

これは会員が持ち寄りで旅のお土産や所有品をご提供頂き、それを欲しい!という方に抽選でプレゼントするという企画です。こちらも今年もたくさんの提供品が並びました。



9月の北欧アールトの旅からも多くのご入会者があり、テーブルでは同窓会のように話が盛り上がっていたり、多くの出会いや再会もあちこちの場所であったり、会場こそ変わりましたが、いつもと変わらぬSADIクリスマスになったと思います。お越しくださった皆さま、本当にありがとうございました!

今年は後方支援と言いつつも、今日の日がずっと心配で、今月はまだまだ越えないといけない山がいっぱいあるのですが、もう半分くらい終わったような気がしています。ヤレヤレ、、。事務局の皆さま、企画委員会の実行メンバーの皆さま本当にお疲れさまでした!!




JSACA主催によるスウェーデンの建築家レヴェレンツの映画『LEWERENTZ DIVINE DARKNESS』の上映会へ行ってきました。

レヴェレンツはアスプルンドと協働した森の葬祭場近くにある聖マルコ教会には足を運びましたが、その鬼気迫る空間と、常軌を逸したディテールの数々に、ちょっとヤバいもの見てしまった感が半端なかったのですが、その人となりはほとんど知られておらず、このドキュメント映画がいかに貴重な映像であるかがわかります。

それもそのはずで、アスプルンドとは対照的に社交性ゼロ、取材やインタビューはすべて断るという偏屈ぶり。残っていた数少ないアーカイブ記録がスウェーデン南部の地下室から発見される、というところから映画がはじまります。

映画アールトでは「動くアールト」に感動しましたが、ここでは人前に姿を現さない幻のレヴェレンツの動く映像が衝撃的でした。現場での異常なこだわりぶりに、あの常軌を逸した空間の意味もわかった気がしました。

アスプルンドとの森の葬祭場では、彼が設計を担当した復活の礼拝堂で、そのあまりの完璧主義から設計変更が多すぎ、当局から更迭され、アスプルンドと仲違いしていく有名なエピソードもドキュメントベースで描かれています。

アスプルンドとの関係でいうと、まるでアールトとブリュッグマンの関係のようでもあって、ライバルはいつも太陽と月なんだなと関係ないことまでぐるぐると考えてしまいました。

JSACA(ジェイサカと読むそうです)は、日本スウェーデン建築文化協会という団体で、今年発足したばかりとのこと。代表の藤井亮介さんにもご挨拶させて頂きました。同じ北欧建築を啓蒙する団体として、SADIとも今後交流を温めさせて頂ければと思います。

author
sekimoto

category
> 北欧
> 生活



整理をしていたら、ふと見慣れない古いアルミフレームが出てきました。中にはポスターが入っています。よく見るとムーミンの作家で有名なトーベ・ヤンソンさんのポスターでした。ムーミンは描かれていませんが、タッチでわかります。

はて?こんなポスター持っていたっけ。妻に聞いても彼女も知らないという。幸いフレームに入っていたので無傷で状態も良い。

我々も展覧会に行っても滅多なことではポスターは買いません。だとしたら、これは誰かにもらったものだろうか?大事にフレームに入れてあったから、もしかしたらそうなのかもしれません。記憶の片隅に、かすかに誰かにもらったような記憶もあるのだけれど、やはり思い出せません。下さった方がいらしたら、申し訳ありません、、。

興味を持ちこの絵について調べてみました。どうやらこちらは、トーベ・ヤンソンさんが1955年にヘルシンキのアウロラ小児病院の壁画制作コンペのために提出したスケッチの一つのようです。

彼女の提案「遊び (Lek)」はそのコンペで採用され、小児病棟の階段や診察室の壁などに描かれたそう。彼女がのちにムーミンで世界的ブレイクスルーを果たす直前の重要な時期の作品とのこと。

私は行けませんでしたが、この夏六本木の森アーツセンターギャラリーで開催されていた「トーベとムーミン展」でもこの絵が紹介されていたようです。
https://madream.jp/sp/yomimono/0461-tove-moomins/


さて気になるのはこのポスターです。

普通に売られているものなのか調べたのですがヒットしません。少なくとも、現在国内では入手できないもののようです。フィンランドでは昨年ヘルシンキ市立美術館(HAM)でトーベ・ヤンソン展があり、そこでは我が家のものよりもうひとまわり小さいポスター(W550xH420)がミュージアムグッズとして販売されていました。

ちなみにこの小ポスターは、国内の輸入ポスター販売サイトでなんと1万円以上の値を付けていました。高っ!(当時の現地販売価格は6EUR/日本円で1,000円)

そうしたらありました!こちらは海外のオークションサイトに出品されていました。我が家と同じ、W700xH500 のポスターサイズです。

それがいくらで落札されていたかというと、






なんと、171 EUR!(日本円で約30,000円)

ポスター1枚で3万円ですよ。びっくりでした!ある時期に(展覧会などで)限定的に売られて、それが今では激レアポスターになっているというパターンかもしれません。ますますこれを下さった方に感謝です!もしくは当時何気なく買って、それを大事にとっておいた自分を褒めたいと思います。

ちなみに我が家にはそんなお宝がいくつもあります。別にお宝のつもりではなく、フィンランド留学当時などに日用品として使っていたものたちが、今ではビンテージとしての価値を付け始めているというパターンです。

同じオークションサイトを見ていたら、古いムーミンマグカップなども一部のものは価値が上がっていてびっくり。


たとえば上のマグカップは、今でも普通に毎朝コーヒーを淹れている妻のお気に入りマグカップなのですが、オークション価格なんと96EUR!(日本円で17,000円)

びっくりですよ。洗うときに流しで手を滑らせたらと思うと、もう日常では使えないかもしれません(汗)

先ほどのヤンソンさんのポスターは、ちゃんとした額に入れて家の中の良い場所に飾ろうと思います。なんか良いことがありそう!

今回のフィンランド旅行では自分のものはほとんど買わなかったのだけれど、唯一パイミオサナトリウムで売っていたオリジナルポスターに一目惚れして買ってしまった。アールトのいろんなデザインアイコンが擬人化されていて、ユルくてとてもかわいい。早速額装して、事務所の廊下の壁に。

下の写真は7年前にフィンランドに行った時に買ったもの。皆川明さんがアルテックとコラボして作ったドムスチェアのオリジナルポスター。当時、ドムスチェアを買ったらもれなく貰えるというめちゃくちゃハードルの高いノベルティだったのだけれど、ヘルシンキのアルテック本店に行ったら普通に売ってた笑。しかも誰もそれに気づいていないという。

めちゃくちゃ掘出し物見つけた気分で買って帰り、やはり額装して事務所の廊下へ。次買ったら掛けるところないな。でもまた買っちゃうだろうな。


一部の方にはお話ししていましたが、9月2日~9日までの間フィンランドに行っていました。今はもうすでに帰国して仕事の波にすっかり呑み込まれ、あの夢のような日々はすでに遠い昔のことのようです。

その旅行の一部始終については、以下のJIA関東甲信越支部のサイトにレポート記事を上げさせて頂きました。ご興味ありましたら是非お読みください。

■JIA住宅部会『北欧アルヴァ・アールトを巡る旅』レポート
https://www.jia-kanto.org/kanto/activity_event/tour/13148.html


今回は個人旅行ではなく、日本建築家協会(JIA)の住宅部会で主催したアールト旅行の、一応私が主査ということで企画した旅行でした。

参加者はJIA会員のみならず、SADI北欧建築・デザイン協会や一般の方もご参加下さいました。その人数実に30名、、多かった(汗)最後はキャンセル待ちまで出る事態でさすがのアールト人気を実感しました。

早くも来年も、、なんて声もかけて頂いていますが、とてもとても。たぶん私死んじゃう。あと数年はいいかな、、。ゆっくり今回のごちそうを消化していきたいと思います。