今日は西小岩で現場が進むKOTIという住宅にて、気密試験がありました。
高気密高断熱住宅というのは、建て主にとっても、また設計者にとってももはや当たり前の時代となっています。
断熱については設計者側である程度コントロールができます。断熱材の種類や厚みなどは図面に指定することができますし、それを前提として温熱計算(UA値・Q値)などもすることができます。(ちなみにこの住宅の断熱性能はUA=0.53。いわゆるHEAT20のG1グレード程度の高断熱仕様です)
ですが、もう一方の気密(C値)についてはどうでしょう?
意外なことに、設計者はその住宅がどのくらい気密性が高いかについて語ることはできないんです。なぜなら、我々は設計上は隙間はないことにしているからです。
でもどんなに気密フィルムを張り巡らせたところで、完全な気密空間を作ることは不可能です。そこで、その家にどのくらい隙間があるかについて調べる、これが気密試験ということになります。これは実際に作られている現場で実施するほかないんですね。
◇
さて、そんな偉そうな前置きをしておきながらお恥ずかしいのですが、実は今回はじめて気密試験というものをやらせてもらいました。(いや、ほんとお恥ずかしい)
方法としては、冒頭の写真にあるようなラッパ型の機械を目張りした窓に設け、そこからファンで室内の空気を外側に抜いてゆきます。そうすると室内がどんどん負圧になってゆきます。するとどうなるか?
室内側に施工された気密フィルムが風船のように膨らみはじめます。
外壁側には耐力壁として、全面構造用合板を張っています。一見するとどこにも隙間がないように見えますが、空気ってやつは侮れません。どんな小さな隙間からだって入ってくるんですね。逆に言うと、この室内側の気密フィルムの施工を徹底していないとどうなるか。これは誰でもわかると思います。
最初の計測では、建物の隙間面積は「135cm2」と出ました。C値は1.7です。
高気密住宅と呼ぶには最低2.0を切っておきたいところですが、これはなんとかクリア。ですが、昨今のハイクオリティ住宅は1.0を切る世界ですから、あまり褒められた数字とも言えません。
ただここからが本番です。室内を負圧にした状態で、隙間らしい隙間に手をかざして、隙間風がどこから入ってくるのかを調べてゆきます。大工さんもウレタンスプレーを片手に、怪しそうな隙間を地道に埋めてゆきます。
すると監督の初谷さんが、「見つけた!」といって喜んでいます。
行くと、クローゼット内部に設ける予定の分電盤の配管スペースから、かなりの量の空気の流入が見られました。状況を見れば「でしょうね」といったところ。
こうした部位をあらためて塞いで、再計測。
今度は建物の隙間面積は「104cm2」と出ました。C値は1.2です。
う~ん、本当は1.0を切りたかった。ただ善戦した方かと思います。
◇
さてここで、今回の気密試験を実施した趣旨をご説明しておきます。
試験ですから、もちろん数値は良い方がいいに決まっています。ただ今回は「一年間みっちり受験勉強して、いざ本番に臨む受験生」というよりは、「志望校を選ぶに当たって、まずは模試を受けてみる受験生」の状態に近いと言いますか。
さしあたり、まずは我々の普段通りの設計でどのくらいの性能が出せるのか知っておきたかった、というのが今回の主な目的です。
ただ、もちろん悪い成績を取ることは本意ではないですから、今回は現場とも気密試験をやるというコンセンサスの元で、いつもよりはがんばって気密処理を行ってもらいました。つまり、いつもよりちょっとだけがんばって「C値=1.2」。
今回は初回にしては、良い結果だったと思っています。
もうちょっと頑張れば確実に1.0は切れるなとも思いました。もっと数字を上げるためにはどうすれば良いかもわかりました。
ただ、ここで思うんですよね。
学力を極めて、東大に入ることだけが我々のゴールなのかと。敢えて美大に行きたい、でもいいじゃないですか。でも一定の学力(性能)があれば選択肢は広がるんですよね。限られた予算と現場の職人さんのモチベーションとの狭間で、できることの幅を今後も探ってゆきたいと思います。
今回は今後の設計の指針を考える上で、とても良い経験をさせて頂きました。ご協力下さいました大和工務店さん、どうもありがとうございました!
オープンデスクの学生と話していて、セミナーや講演会の正しい受講の仕方についての話になりました。年間少なからずのセミナー講師や司会を引受ける身としても、以下の人はとても好印象で、モチベーションがとても上がります。
1. できれば最前列、無理でも2列目くらいまでに陣取る
2. 講師の話をうなずきながら聴く
3. 話を聞きながら質問を3つ以上考える
4. そのうちの一つを最後に手を挙げて質問する
5. 最後に講師のところに行って挨拶する
1は居眠りしたり、スマホをいじったりしないための自分へのプレッシャーとして。2は講師がとても話しやすくなるのと同時に、自身も話に引き込まれてゆきます。
3は話の骨子を頭の中でまとめる訓練になります。4はみんなが一番聞きたがっているものを代表質問するというもので、会場のみんなから(心の中で)感謝されます。
そして5に至っては、講師の方に顔や名前を覚えてもらえることはもちろん、講師にとって一番嬉しい瞬間にもなります。(逆に誰にも来てもらえないと、講師はかなり心をへし折られます)
これを自然体でできる人は、きっと良い出会いを味方にできる人ですね。1〜3くらいまでは、誰でもすぐに実践できると思いますので是非!
1. できれば最前列、無理でも2列目くらいまでに陣取る
2. 講師の話をうなずきながら聴く
3. 話を聞きながら質問を3つ以上考える
4. そのうちの一つを最後に手を挙げて質問する
5. 最後に講師のところに行って挨拶する
1は居眠りしたり、スマホをいじったりしないための自分へのプレッシャーとして。2は講師がとても話しやすくなるのと同時に、自身も話に引き込まれてゆきます。
3は話の骨子を頭の中でまとめる訓練になります。4はみんなが一番聞きたがっているものを代表質問するというもので、会場のみんなから(心の中で)感謝されます。
そして5に至っては、講師の方に顔や名前を覚えてもらえることはもちろん、講師にとって一番嬉しい瞬間にもなります。(逆に誰にも来てもらえないと、講師はかなり心をへし折られます)
これを自然体でできる人は、きっと良い出会いを味方にできる人ですね。1〜3くらいまでは、誰でもすぐに実践できると思いますので是非!
18. 08 / 11
パーゴラテラスの家・配筋検査
author
sekimoto
category
> 仕事
Warning: Undefined array key 1 in /home/riotadesign/riotadesign.com/public_html/wp-content/themes/rd/blog/cat_sekimoto.html on line 48
COMODO夏の配筋まつり。昨日は山田事務所のスタッフ・中さんと、宇都宮のパーゴラテラスの家の配筋検査へ行って参りました。チームCOMODOのお出迎え(てか人多すぎじゃね?)。
建て主さんまで駆けつけて下さり、ありがとうございます。
そして謎のキノコ型配筋。今月末の上棟も楽しみです!
先日まで都内某所の敷地にて、木造による賃貸住宅の提案をさせて頂いておりました。いわゆる”木賃アパート”ですが、街によくある木賃アパートと言えば昭和な匂いのするものが多いですね。外部に鉄骨階段があり、片側廊下で部屋がずらっと並んでいるという。
私も学生時代は一時期、そのようなところに下宿していたのですが、木造なので音が下階に筒抜けで、よく下の先輩からうるさいと怒られていました。
この住宅は、全戸がメゾネットでできているので、上下階を自己使用することができます。しかも共用部を持たず、全戸に中庭と専用庭、そして専用玄関があるという”ほぼ戸建て”の生活ができるような作りになっています。
こういう共用部を持たない共同住宅を「長屋」と呼ぶのですが、こちらは全戸長屋形式による賃貸住宅です。
個人的に気に入っていたのは、全戸に中庭があるということもそうなのですが、道路に向かってアルコーブ(へこみ)を設け、そこにベンチ等を設けることで街行く人たちとささやかながらの交流や、自転車を置いたり、またそれを整備したりと外部を開放的に使える仕掛けを施していたことです。
なんとなく賃貸というと、隣の人とはむしろ極力関わり合いたくないといったところかと思います。ましてや街の人たちとは孤立した存在になりがちです。
建物をそんなつくりにしたら街が変わるのにな、とそんな願いも込めて設計しました。ですが、残念ながら建て主側の事情もありお蔵入りとなってしまいました。残念!
ということで、折角なのでブログに上げておこうと思います。
リオタデザインでは戸建て住宅だけでなく、こんな賃貸住宅のご提案もできます。どなたかこんなの建てませんか?
category









