18. 04 / 20

HOUZZ

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sekimoto

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> 仕事
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リオタデザインのメインサイトとは別に、いくつかの建築・インテリア系のオンラインコミュニティに登録しているのですが、そのうちHOUZZというサイトにもリオタデザインのプラットフォームがあります。

ご存じない方も多いと思うので、この場をお借りしてご紹介しておきたいと思います。

HOUZZ|リオタデザイン
https://www.houzz.jp/pro/ryotasekimoto

うちも過去の住宅を抜粋して掲載させて頂いていますが、一般の方も気軽に好きな画像やデザインを保存したり参考にしたりして、家づくりにも活用されているようです。私も建て主さんからのレビューに、当時の家づくりを思い出して感慨にふけることができました。

なおHOUZZへのリンクは、以下の通り私の顔写真の下にも張り付けておきました。トップページの「リオタデザインについて」よりお入り下さい。

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18. 04 / 18

光井戸の家

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sekimoto

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> 仕事
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サイトの「これまでの作品」に、昨年竣工した「光井戸の家」の写真をアップしました。都内の狭小地に建つ中庭住宅です。

光井戸の家(写真:新澤一平)
https://www.riotadesign.com/works/17_hikariido/#wttl

中庭住宅は都心のプライバシーが求められるエリアではとても人気のあるプランなのですが、比較的敷地に余裕がないとなかなか成立しません。

今回はわずか20坪ほどの狭小敷地に中庭住宅という、かなりアグレッシブな解き方をしています。中庭というより光井戸…ということで、光井戸の家と名付けています。

こんな小さな坪庭でも、光や風、自然といった要素をしっかり1階まで届けられるということを知って頂けたらと思います。もちろん、それを担保するために様々な工夫も随所に行っています。

撮影は竣工から1年も経ってしまいましたが、竣工当時のままとてもきれいに暮らしてくださっていて感激しました。建て主さんのセンスの良さが伝わってきます。

18. 04 / 16

時間こそが価値

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sekimoto

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> 仕事
> 思うこと



ギフトの本質は時間そのもの。
誰かがそんなことを言っていました。誰かのことを思って何を贈ったらと悩む時間や、特別な品をお取り寄せする時間、あるいは出来あいのものではなく敢えて手作りするという時間…。

贈られたものそのものよりも、その向こう側に見えるそんな”時間”にこそ、我々は心が躍り、幸せな気持ちで満たされるのかもしれません。そう考えると我々の作る住宅はまさに「時間そのもの」と言えるかもしれません。



昨日、TRという住宅の内覧会がありました。建て主さんのご希望もあり、告知は行わず内輪だけの内覧会とさせて頂きました。その中で多くの方に今回の住宅における施工精度や密度のようなものについて、多くのお褒めのお言葉を頂きました。

今回の住宅はいつも通りの設計で、いつもと同じような素材を使った住宅です。建て主さんも特殊なお仕事をされているような方ではありません。敷地にもとりたてて特殊な条件はありませんでした。とにかくいつもと同じ。家を建てようという方、全ての方が同じようにお持ちの条件の上に建っている家だと思って下さい。

その上で、この家を特殊たらしめているのは、建て主さんが手っ取り早く建てる方法はいくらでもあるこの世の中で、我々のような設計事務所に設計をご依頼くださったこと。それに尽きると思います。

とにかく打合せにも時間がかかりましたが、それもすべて建て主さんが望んだことでした。建て主さんは心からプロセスを楽しみ、そしてその様は、まるで我々との家づくりが永遠に続いて欲しいと願っているかのようでもありました。



前述のように、この住宅には特別な素材は使っていません。きわめていつも通り。しかしそれをきわめて丁寧に設計し、そして施工して頂きました。

今回の施工にあたっては、建て主のご要望を受けて望みうる最高の施工チームを編成しました。大工、板金、塗装、建具、家具、そして植栽。それらを束ねる工務店。すべてが私が認める一流の仕事人達です。

一流は高いのか?と言われると実は必ずしもそんなことはありません。ただ時間はかかります。よくありがちな”レンジでチンすればできあがり”みたいな仕事ではないからです。



最後に棟梁に「この家で最も手間がかかったのはどの部分か?」と訊ねたら「子ども部屋」だと答えました。これはある意味我々の作る家を象徴しています。

子ども部屋はローコストに仕上げるために、今回壁と天井はすべてシナベニヤで仕上げました。シナベニヤは確かにローコストな素材ですが、石膏ボードの上から塗装したり、クロスを張ってしまうような仕上げと違ってごまかしが利きません。

だから細心の注意が要求されます。ちょっと採寸を誤ったら、それだけで材料はロスになります。同時にシナの色味や節などが、見る人に違和感を感じさせないように吟味しなくてはなりません。それは新鮮な食材を、最小限の包丁入れと味付けだけで成立させる料理が最も難しい、という領域とよく似ています。

それが一分の隙なく完璧に納められた瞬間、シナベニヤ仕上げは漆喰仕上げにも劣らない、背筋が伸びるような気品溢れる仕上げへと変わります。その向こう側に途方もない手間(時間)を封じ込めているからです。さもなくば、ただの”安っぽい仕上げ”に成り下がるばかりです。



外装の板金仕上げもそうです。ガルバリウム鋼板と言えば少しは聞こえは良いですが、要は”トタン”です。かつては安普請の代表選手のようにも言われていました。実際ガルバリウム鋼板はとても安い素材です。

それがどうでしょうか。この外壁を見て安普請だと思う人はあまりいないかもしれません。これは私が板金職人を指定して葺いて頂きました。今この仕上げができるのはこの人しかいないからです。どこがどうという説明はここでは省きますが、これをそのまま真似して施工できる職人は、かなり限定されるはずです。

スーパーで買ってきたキャベツでも、最高の料理人が調理すれば気品溢れるフレンチになるということになりましょうか。申し添えれば、火加減(施工)だけでなくレシピ(設計)が重要だということは言うまでもありませんが。

これもまた、安価な素材であっても、その向こう側に膨大な手間(時間)を封じ込めることによって、タダモノではない佇まいになるという一例でもあります。



こんな風に書くと、なんだ安い素材だけで作られているのかと。
「安い素材x安い素材=安い工事費」ですか?と言われると、必ずしもそうではないというのも不思議なものです。すごく高いということはありませんが、住宅メーカーさんの坪60~70万円の家というわけにはいきません。どうしてでしょうか?

それは手間(時間)がかかっているからです。

ここまで書いてわかって頂けたでしょうか。我々の家づくりは「時間にお金を使う」家づくりなのです。我々は素材そのものというより、手間という名の時間にお金をかけているのです。時間こそが最高のギフト、そして時間こそが価値なのです。

スマホでポチッとすれば翌日に物が届く時代だからこそ、我々の家づくりは貴重なのだと思います。今回建て主さんは、どんな裕福な方よりも豊かな体験をされたに違いありません。今回の家づくりを通してつくづく感じたのはそのことです。

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sekimoto

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> 仕事
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明日はいよいよ流山市・TR(H邸)のお引渡し。昨日は耕水さんによる植栽工事の確認のため現場に参りました。

この季節の竣工はやはり良いですね。庭も華やいで見えます。7.5ヶ月(220日)の工期で仕上がった建物と、たった一日で施工された植栽のウェイトはやはり同じ。建物だけでは住宅にあらず、そして植栽だけでももちろん住宅にあらず。悔しいですが、やっぱり植栽は偉大だなと思います。

ちなみに植栽チェックの日は、私は植木用の鋏持参で参ります。設計者の目線で、最後に枝に注意深く鋏を入れ、生け花のように美しく映える状態にします。

耕水さんの仕事に不満があるわけではなく笑、最後に自分で鋏を入れることで植栽が建物と仲良くできるように仲立ちをするんですね。転校生が教室に馴染めるように配慮してあげる先生のような心境とでも言いましょうか。






内部もチラッと。
もちろんこちらも素晴らしい仕上がりです!


今回は山崎工務店さんの施工でしたが、監督さんの細やかな気配りもあり、大工さんにもふんだんに腕を振るって頂きました。以前ブログでもご紹介しましたが、新井勇司さんによる板金も神業のレベルで仕上がっています。

できれば多くの方に見て頂きたかったところですが、明日はクローズでの内覧会を開催予定です。個別にご案内が届いている方は是非足をお運び下さい!


18. 04 / 08

脱お約束へ

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sekimoto

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> 仕事
> 思うこと



数日前の新聞にこんな見出し。

お約束というのは、つまり「そういうものだよね」という内向きなコンセンサスのこと。どうしてそうなのかは「言わなくてもわかるでしょ」という世界。去年流行った永田町の”忖度”という言葉もこれにあたる。

内向きなコンセンサスというのは、その外側にいる人たちを置き去りにする。それをわかっている人たち、専門家のような人たちだけで分かり合っている世界というのは、共感性に乏しいコンセンサスだろう。本来はその外側にいる人たちのために作られているものなのに、その人達に届かないって何?とも思うから。

今は内向きのコンセンサスから、外側にひろがる共感性の時代なのだと思う。