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板金は端部を見ればすべてわかる。

たてはぜ葺き屋根もやはりその端部にすべてがあらわれる。はぜの端部がそのままぶつ切りで終わるというのは最も無粋な納まりで、心ある設計者や施工者ならせめて45度に折って納めるところだろう。

しかし、以前アンドウアトリエの安藤さん設計の住宅を見学させて頂いた際、端部をこんな風に全部折りにしてぺったんこにしていた。

これは素晴らしいと思った。鋏を入れないから穴が開かないのだ。これからはこれを標準としたいと思う。しかし重なった6枚もの板がこんなにもぺったんこにできるものなのか?

現在東松山で進む現場は、この安藤さんから紹介して頂いた工務店。そして同じ板金屋が屋根を葺く。大谷真悟、板金界のネイマール。板金打合せが楽しみで仕方がない。

今日の板金打合せでは、開口一番にこの仕舞いをどうやっているのかを聞いた。ここでは書かないけど、ディフェンス4人を置き去りにするようなテクニックだった。なんてったって、ネイマール。そんなネイマールにして「それは難しい!」と言わしめる、もっと高度な納まりをお願いしてみる。

さて、そんな大谷さんに過去に別の板金屋に施工頂いたトップライトの納まりを見せる。こんな感じでお願いします。しばらくその写真を見て「これ新井さんですか?」

すごい!凄腕の板金屋は、折りを見ただけで誰の仕事かわかるらしい。新井勇司、板金界のリオネル・メッシ。

18. 06 / 30

チーム詰め将棋

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先週のかざみちの家と立て続けになりますが、昨日は西新小岩で進めていたKOTI(I邸)が上棟しました。

建て主のIさんとは、資金のこと、地盤のこと、土地取得上のことなど、挙げたら切りがないほど多くの困難を乗り越えてここまで辿り着きました。

Iさん、引続きプロセスを共有して現場も楽しみましょう!


さて現場がはじまり、ここで今回の工務店さんについてもご紹介しておきたいと思います。今回現場で采配を振って下さっている監督は、大和工務店の初谷仁さんです。

大和工務店さんには、過去にもお見積りをお願いしたことがあったのですが、その時は金額が折り合わず、今回は私から指名をさせて頂きこの工事を担当して頂きました。

過去に金額が折り合わなかったにもかかわらず、今回特命としたのには理由があります。それはシンプルに、この人と一度仕事がしてみたいと思ったからです。

前回の見積りではこんなことがありました。それは少し難しい納まりのある住宅だったのですが、まだ積算の段階にも関わらず、その部位の詳細な施工図を描いてきて、こうやったら上手く納まると熱心に指南して下さったのです。

それは単なる親切心というより、自分達が実際にやるということを強くイメージしての行動だったのだと思います。結局金額が折り合わずお願いすることはできなかったのですが、私はこういう熱い仕事人が大好きです。


現場は昨日上棟しましたので、通常の現場ではここから細かい納まりなど施工図のやりとりがはじまるのですが、初谷さんからはまだ上棟前、基礎工事中だというのに現場造作の細かい施工図がバンバン送られてきます。(施工図というのは現場で工務店が描く製作前の確認図面のことです)

それがこちら。


おそらく、初谷さんの中では間もなく”竣工”してしまうに違いありません笑。熱心な監督とはずいぶん仕事をしてきましたが、上棟前にここまで詰め切る監督ははじめてです。

どうやら初谷さんは何事も先読みするタイプの人間のようです。それは私とほぼ同じ気質とも言えるかもしれません。(生まれ年も私と同じ1971年。他にも、すぐに仕切りたがる癖も私とそっくりです笑)

我々の設計は「詰め将棋」だとよく言われます。
頭の中でシュミレーションを重ねながら、何十手も先を織り込みながら設計をしてゆきますので、我々の図面はいつも膨大な密度になってしまいます。

初谷さんはそんな我々の図面を前回の積算で初めて見て、我々と仕事がしてみたいと強く思ったそうです。ちなみに、今年の2月頃に上げたブログは、この住宅を巡ってのやりとりになります。

この歳になると、こういう仕事人との仕事が楽しくて仕方がありません。初谷、半端ないって。今回そんな”チーム詰め将棋”による現場、ますます楽しみです!

18. 06 / 29

平面図トレース

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先日取材立会いのために「大和田の家」に行くと、額に入れられた図面が飾られていました。ん、こんな図面描いたかな?

聞くと息子さんの学校の技術科の授業で、自宅の図面を描いてみようという課題があったそうです。我々の図面を見ながら、苦労して作図していたとのこと。しかし、クラスにもこんな立派な家に住んでいる子もいないでしょうに…。

平面図はただ漫然と眺めるだけでなく、このように自分でトレースをすると、その意味や建築の奥深さなどをより深く理解することができます。現在大学でも2年生に住宅設計を教えていますが、図面が…まぁひどい。一度こういうトレースを彼らにもやらせると良いのかもしれません。

こちらの彼は将来有望のようです!
6LDK。大きな家よくがんばりました。


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サイトの「これまでの作品」を更新しました。
https://www.riotadesign.com/works/

・蛍沢の家(H邸新築|軽井沢町)
・さつきの家(O邸新築|行田市) 
写真:新澤一平

蛍沢の家は軽井沢に建つ週末住宅です。軽井沢には珍しい谷に向かう傾斜地に面した敷地で、その眺望を取り込み、また一方で厳しい冬の寒さにも対応した住宅です。建て主さんのご希望もあり、内装には、リオタデザインには珍しく前面木張りとしています。一方で繊細なディテールを織り込むことで(現場泣かせでしたが・・)とても軽やかな空間を作ることができたと思います。

一方のさつきの家は、住宅の建て替え計画でしたが、古くからの土地や建物の記憶を継承する部分と、現代、そして次の世代へと引き継ぐ新しい計画とを重ね合わせた計画でした。人間も建物も、こうした新旧の継承というのはいつの時代も大きなテーマになるものです。手前味噌ながら、先代の建物や土地の面影を残しながら、まったく新しい価値観の建物へと更新できたように自負しています。

ともに写真家の新澤一平さんに素晴らしい写真を撮影して頂きました。以下サイトのページよりご覧下さい。
https://www.riotadesign.com/works/

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東松山市の「かざみちの家」が上棟しました。Kさん、上棟おめでとうございます!

リオタデザインの住宅はフラットルーフや、少し変わった屋根架構が多いのですが、今回は”ザ・切妻屋根”。いいですね、この潔い感じが。6寸勾配の屋根プロポーションも絶妙です。(と、自分で褒めてしまいます)

一方で我々の定番架構となっているディメンションランバー(ツーバイ材)による細やかな登梁架構も空間を引き締めていると思います。(と、これまた自分で褒めてしまいます)


上棟した架構を眺めていると、いろいろと空想や妄想がむくむくと浮かんでしまって、ここは全部ガラスにして架構をもっと見せちゃおうかとか、この壁も取っ払っちゃおうか、な~んていろいろ頭に浮かびますが、そんなことをすると積み上げた設計がすべて台無しになってしまいますので、必死に理性で押さえます。(監督や大工さんの怖い顔も目に浮かびます)

我々には完成形が見えていますが、この写真だけを見るとどんな家になるんだろう?と見た方も妄想が膨らみますよね。はい、完成形を楽しみにしていて下さい。

松本建設さん、引続きよろしくお願いします!