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sekimoto

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整理をしていたら、ふと見慣れない古いアルミフレームが出てきました。中にはポスターが入っています。よく見るとムーミンの作家で有名なトーベ・ヤンソンさんのポスターでした。ムーミンは描かれていませんが、タッチでわかります。

はて?こんなポスター持っていたっけ。妻に聞いても彼女も知らないという。幸いフレームに入っていたので無傷で状態も良い。

我々も展覧会に行っても滅多なことではポスターは買いません。だとしたら、これは誰かにもらったものだろうか?大事にフレームに入れてあったから、もしかしたらそうなのかもしれません。記憶の片隅に、かすかに誰かにもらったような記憶もあるのだけれど、やはり思い出せません。下さった方がいらしたら、申し訳ありません、、。

興味を持ちこの絵について調べてみました。どうやらこちらは、トーベ・ヤンソンさんが1955年にヘルシンキのアウロラ小児病院の壁画制作コンペのために提出したスケッチの一つのようです。

彼女の提案「遊び (Lek)」はそのコンペで採用され、小児病棟の階段や診察室の壁などに描かれたそう。彼女がのちにムーミンで世界的ブレイクスルーを果たす直前の重要な時期の作品とのこと。

私は行けませんでしたが、この夏六本木の森アーツセンターギャラリーで開催されていた「トーベとムーミン展」でもこの絵が紹介されていたようです。
https://madream.jp/sp/yomimono/0461-tove-moomins/


さて気になるのはこのポスターです。

普通に売られているものなのか調べたのですがヒットしません。少なくとも、現在国内では入手できないもののようです。フィンランドでは昨年ヘルシンキ市立美術館(HAM)でトーベ・ヤンソン展があり、そこでは我が家のものよりもうひとまわり小さいポスター(W550xH420)がミュージアムグッズとして販売されていました。

ちなみにこの小ポスターは、国内の輸入ポスター販売サイトでなんと1万円以上の値を付けていました。高っ!(当時の現地販売価格は6EUR/日本円で1,000円)

そうしたらありました!こちらは海外のオークションサイトに出品されていました。我が家と同じ、W700xH500 のポスターサイズです。

それがいくらで落札されていたかというと、






なんと、171 EUR!(日本円で約30,000円)

ポスター1枚で3万円ですよ。びっくりでした!ある時期に(展覧会などで)限定的に売られて、それが今では激レアポスターになっているというパターンかもしれません。ますますこれを下さった方に感謝です!もしくは当時何気なく買って、それを大事にとっておいた自分を褒めたいと思います。

ちなみに我が家にはそんなお宝がいくつもあります。別にお宝のつもりではなく、フィンランド留学当時などに日用品として使っていたものたちが、今ではビンテージとしての価値を付け始めているというパターンです。

同じオークションサイトを見ていたら、古いムーミンマグカップなども一部のものは価値が上がっていてびっくり。


たとえば上のマグカップは、今でも普通に毎朝コーヒーを淹れている妻のお気に入りマグカップなのですが、オークション価格なんと96EUR!(日本円で17,000円)

びっくりですよ。洗うときに流しで手を滑らせたらと思うと、もう日常では使えないかもしれません(汗)

先ほどのヤンソンさんのポスターは、ちゃんとした額に入れて家の中の良い場所に飾ろうと思います。なんか良いことがありそう!

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sekimoto

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リオタデザインの元スタッフ砂庭陽子さんが、地元青森の八戸に戻って独立するというので、リオタデザインのオリジナルスツールmuniをプレゼントすることに。最近元スタッフにポンポンあげちゃうので大赤字です、、笑

彼女の隠れた特技は書道。師範の資格まで持つ彼女の地元での独立戦略は、「習字教室をひらくこと」。すでにオンライン教室も開いていて全国の生徒さんへの指導が始まっているようです。「設計事務所+習字教室」なんてとっても新しい!

ポートプラウ
https://www.instagram.com/port_plough

先のJIA建築家大会では、地方で活躍する若手建築家のセッションにも参加しましたが、もはや「建築家=建築をつくる・図面を描く」という図式から離れて、その定義や職能がより拡張していることをますます実感しました。

地域のコミュニティに市民と同じ目線・立ち位置でフラットに活動することで、はじめて聞ける声が無数にあると思います。建ものをつくるばかりが建築ではありません。地方になんて建築家の需要はないと諦めているより、彼女のように鉛筆ならぬ筆一本から社会とつながれることはきっとあるはず。

彼女は学生の時にうちにオープンデスクでやってきて、その後入所、退社後もずっと連絡を取り合い見守ってきました。建築から離れてしまった時期もありましたが、戻ってきてくれて本当に嬉しい。宮城の設計事務所LPDで実力を蓄えいよいよ独立。

頭で考えるより、手を動かし心で動く。これからも見守っていきたいと思います。


先週木曜日(16日)は、JIA住宅部会の企画でarflex「CASA MIA 河口湖」の見学ツアーがありました。CASA MIAは完全予約制の体験型モデルハウス。広大な敷地に、arflexが提案する3棟のモデルハウスがあり、内部はarflexのソファをはじめ、普段見ることのできない工夫の凝らされた建具や、プレミアムなキッチンや家具の数々を見学することができます。

そのどれもがため息が出るものばかり!そこまでやるかという徹底した作り込みやゆったりとした空間スケールなど、世の中にはこういうライフスタイルがあるのだということ、そしてそれは全て理にかなったホスピタリティの延長線にあるものであることがよくわかりました。まさに「これが住宅の正解」

学生の設計はもとより、設計塾などで教える受講生の図面に共通するのは、ライフスタイルの不在です。生活が見えない、ソファをどこに置いて良いかわからない、そこに座って何をするのかイメージできない。あぁ、これを見てほしい。本当に豊かな暮らしとはこういうことなのだということが実感を伴って腹落ちするのを感じます。

部会員でarflexの重鎮でもある稲川さんには、arflexの歴史やエピソードなどもたくさん聞かせて頂きました。もはや本国のarflexを超えるブランドに成長した日本のarflexは、もはや日本のブランドであるということもよく分かりました。

ご担当の久保田さん、中村雅子さん、企画してくださりありがとうございました。こんな贅沢な企画を貸切で。こういうことができるのが住宅部会の素晴らしいところですね。大満足の一日でした!





一昨日はうちのOBスタッフとの会でしたが、昨日は我が師である棚橋廣夫さんのご自宅に訪問。事務所の方は数年前に畳まれたので今は稼働していませんが、場所は仕事をしていた当時のまま時間が止まったようになっています。

今思えば生意気なスタッフでした。私は人の一生分この事務所で叱られたと思っていますが、よく口答えしていましたし、納得がいかないと反抗的な態度をとって所長を困らせたこともありました。まさに反抗期の息子そのもの。そんな息子も結婚(独立)して子供(スタッフ)を持つと、かつて所長に言われたことをそのまま諭すようになります。

自分も大人になったと思う一方で、所長にもあの時はごめんなさいという気持ち、そしてこの師を持てて本当に良かったと感謝の思いです。まさに子を持ち、はじめて親になる心境というのでしょうか。私が事務所に入所した時の所長の年齢に今自分がなりました。

今年で85歳になるという棚橋さん。相変わらずしっかりされていて安心しました。かつてスタッフ時代から何度も聞いている話も一字一句変わらず聞けて、あの頃に戻ったような気もしました。一方で私なりに齢を重ねてお聞きする話は、もはや師弟を超えて分かり合える領域もあり感慨深いものがありました。

その昔、棚橋さんには「啐啄(そったく)」という言葉を教えて頂きました。
雛鳥と親鳥が卵の殻を内側と外側から同時に叩いて世に出る、という師弟の呼吸を説いた禅の教えですが、なんだか今日はそんな答え合わせをさせて頂いたような気がしました。自分のスタッフともいつかはそんな時が来るでしょうか。

今日はお忙しい中お時間を取ってくださり、ありがとうございました。近々OB会を招集しましょう!




銀座蔦屋書店で開催中の建築家・光嶋裕介くんの個展へ。光嶋くんとは本当に久しぶり。同様にお久しぶりな田中友章さんともばったりでした。

フィンランドに留学中の20数年前、いつものように当時仲の良かった日本人の友人宅に行くと、見慣れない日本人学生が。それが当時バックパッカーで北欧を旅していた光嶋裕介くんでした。当時からスケッチブックにびっしり素晴らしいスケッチを描いていました。

彼が独立後も何度かお目にかかっていますが、今日はそんな話にも花を咲かせつつ、今日は彼の小池水音さんとのトークイベントにも参加させて頂きました。会いたい人には自分からオファーして、初対面でセッションするという彼の話にもすっかり引き込まれて、あっという間の90分でした。

またいつか彼ともセッションできる日を楽しみに。今日はアツい話をありがとう!