以前「建て主インタビュー」という名目で、2017年竣工の[DECO]という住宅の建て主に、家づくりの経緯や住み心地などをヒアリングさせて頂き、その記事をアップさせて頂いたことがありました。
【建て主インタビュー】DECOの場合 (2018.2.11 update)
https://www.riotadesign.com/blog/interview_deco.html
この時はこれだけで終わってしまったのですが、今読み返すと設計事務所で家を建てようという建て主さんにとって、先輩建て主の話はとても役に立つ情報になるように感じました。そこで今後もシリーズ化して、お引渡しをした住宅の1年点検時などのタイミングで、我々の業務上のフィードバックも含めたアンケートを定期的に実施させて頂こうかと考えています。
今回はそんな新装開店【建て主アンケート】シリーズ(続くのか?)の第一弾として、2021年に竣工した「通り土間の家」の建て主さんにご協力を頂きました。公開の許可も頂きましたので以下に共有させて頂きます。
【建て主アンケート】 通り土間の家|2021年竣工
[通り土間の家]
DATA
○家族構成:5人家族/ご夫婦(30代)+お子様3人(0~5歳)※設計当時
○竣工写真:https://www.riotadesign.com/works/21_toridoma/#wttl
◇
■この一年を暮らしてみて
Q. 良かったこと/気に入っているところは何ですか?
家族全員が心地よく暮らせていること。皆それぞれ家の中に好きな場所が沢山あり、集まって団欒したり、1人の時間を楽しんだりしています。
Q. これは失敗だった/後悔しているところはありますか?
気になるところは事前に色々と説明していただきましたので特にありません。
Q. 生活してみて、それまでの生活と変わったことはありますか?
「日々の暮らしがとても豊かになった」と感じています。植栽が季節ごとに姿を変えたり、自邸にくる鳥や虫を眺めたり、土間を素足で歩いたり、庭で採れた野菜を皆で食べたり、などなど・・・色々ありますが五感に響く生活だと感じます。
■リオタデザインについて
Q. 設計事務所で家づくりをしようと思ったのはなぜですか?
私も妻も昔から家に対する希望が沢山あり、将来それを全部叶えてみたいと話していました。また子供たちにとって良いスタート地点となる家を作りたいとも考えていました。既成概念にとらわれず、「家に対して本当に求めている事」についてじっくり話し合ってくれる方が必要だと思い、設計事務所での家づくりを希望しました。
Q. リオタデザインをどのような経緯で知りましたか?
数多の設計事務所HPやハウスメーカーを調べた末に辿り着きました。どの会社さまもHPはみな素敵に仕上げているので選ぶのはとても大変だった記憶があります。リオタデザインさまのHPは心地よい雰囲気でとても優しい印象ですが、その中に職人的なこだわりや頼もしさを強く感じました。またHP内のblogは次々と読み進めてしまう面白さがあり、一度お会いしてみたいと思うきっかけになりました。
Q. リオタデザインに決めた理由は何ですか?
理由はいくつもありますが、
・これまで設計された家がとても素敵だったこと
・最初に描いていただいたデッサンに対して「ここに住みたい!」と感じたこと
・仕事に対する熱意や責任感など、一生住む家をお任せしたくなる方だったこと
・(大変な事も沢山あるとは思いますが)楽しそうに仕事をされていたこと
・建物の快適性や防災性などについてもしっかりと考えてくださったこと
・大事な場面では忖度しない妻が「ぜひ頼もう!」と乗り気だったこと
などなど・・・
Q. 弊社以外に検討した選択肢(ハウスメーカーや他の設計事務所)はありましたか?
沢山調べて話も聞きに行きましたが、具体的な話まで進んだところはありませんでした。
Q. 設計依頼前と依頼後で、印象が変わったことはありましたか?
印象が変わらないことが印象的でした笑
最後まで最初の雰囲気で丁寧に仕事をしていただきました。
Q. 家づくりのプロセスで大変だったことや、印象に残っていることはありますか?
どのプロセスも楽しさや感動の連続でした。設計の段階では、この家族が本当に求めていることはなんだろうかと常に考察していただいているのが伝わってきました。自分達が言葉にした要望だけでは本当に納得いくものはできなかったと思います。
現場が近かったこともあり、作業が開始されてからはほぼ毎週のように様子を見にいきました。上棟時は初めて現した姿にとても感動しましたし、その後も家が生き物のように成長していく姿を見守れたことは今の強い愛着につながっていると思います。
Q. リオタデザインに改善してもらいたい点はありますか?
特にありません。皆様にとても良くしていただきました。
■その他思うことがありましたらなんなりと!
自分達はこうやって生活して、こうやって生きていきたいんだというのを見事に形にしていただいたと思っております。このような出会いは本当に偶然の出来事ですが、私たちはとても運が良かったと思います。共に創っていただいた住まいのポテンシャルを最大限活かせるよう、これからも大切に住まわせていただきます!
◇
[竣工1年を迎えて] ~関本から
建て主のUさんが最初に事務所にいらした時はまだ土地が見つかっておらず、土地探しからのご相談でした。はじめていらして頂いたときご主人のお名前が私の息子と同じで、息子の名前の由来を話すと深く共感して下さり話が盛りあがったのを覚えています。
ご家族の皆さんに共通しているのは「動物好き」「虫好き」であるということ。虫は苦手な奥様も多い中で、Uさんの奥様は昆虫も素手でつかまえてしまうくらい!お子さんがどろんこになって遊んでいる姿も、とても楽しそうに優しく見守る姿も印象に残っています。
そんなワイルドで賑やかなUさんご一家の住まいは、Uさんそのものの懐の深さで、いろんなところに設えた居場所をお子さん方も使いこなしてくれている様子(ダイニングで話していても、家中に響き渡るお子さんの2階を駆け回るドタバタ音、、笑)。
土間コンクリートに入った経年のひび割れもなんのその。すべてを受け入れて日々の発見を楽しみながら暮らして下さっているさまは、1年点検でもこちらにビンビン伝わってきました。なんでも楽しんでしまうUさんご一家に、設計者としても励まされ、そして癒やされました。
どうかご家族の成長とともに育ってゆく住まいでありますように!
このたびはご協力ありがとうございました。
【建て主インタビュー】DECOの場合 (2018.2.11 update)
https://www.riotadesign.com/blog/interview_deco.html
この時はこれだけで終わってしまったのですが、今読み返すと設計事務所で家を建てようという建て主さんにとって、先輩建て主の話はとても役に立つ情報になるように感じました。そこで今後もシリーズ化して、お引渡しをした住宅の1年点検時などのタイミングで、我々の業務上のフィードバックも含めたアンケートを定期的に実施させて頂こうかと考えています。
今回はそんな新装開店【建て主アンケート】シリーズ(続くのか?)の第一弾として、2021年に竣工した「通り土間の家」の建て主さんにご協力を頂きました。公開の許可も頂きましたので以下に共有させて頂きます。

【建て主アンケート】 通り土間の家|2021年竣工
[通り土間の家]
DATA
○家族構成:5人家族/ご夫婦(30代)+お子様3人(0~5歳)※設計当時
○竣工写真:https://www.riotadesign.com/works/21_toridoma/#wttl
◇
■この一年を暮らしてみて
Q. 良かったこと/気に入っているところは何ですか?
家族全員が心地よく暮らせていること。皆それぞれ家の中に好きな場所が沢山あり、集まって団欒したり、1人の時間を楽しんだりしています。
Q. これは失敗だった/後悔しているところはありますか?
気になるところは事前に色々と説明していただきましたので特にありません。
Q. 生活してみて、それまでの生活と変わったことはありますか?
「日々の暮らしがとても豊かになった」と感じています。植栽が季節ごとに姿を変えたり、自邸にくる鳥や虫を眺めたり、土間を素足で歩いたり、庭で採れた野菜を皆で食べたり、などなど・・・色々ありますが五感に響く生活だと感じます。
■リオタデザインについて
Q. 設計事務所で家づくりをしようと思ったのはなぜですか?
私も妻も昔から家に対する希望が沢山あり、将来それを全部叶えてみたいと話していました。また子供たちにとって良いスタート地点となる家を作りたいとも考えていました。既成概念にとらわれず、「家に対して本当に求めている事」についてじっくり話し合ってくれる方が必要だと思い、設計事務所での家づくりを希望しました。
Q. リオタデザインをどのような経緯で知りましたか?
数多の設計事務所HPやハウスメーカーを調べた末に辿り着きました。どの会社さまもHPはみな素敵に仕上げているので選ぶのはとても大変だった記憶があります。リオタデザインさまのHPは心地よい雰囲気でとても優しい印象ですが、その中に職人的なこだわりや頼もしさを強く感じました。またHP内のblogは次々と読み進めてしまう面白さがあり、一度お会いしてみたいと思うきっかけになりました。
Q. リオタデザインに決めた理由は何ですか?
理由はいくつもありますが、
・これまで設計された家がとても素敵だったこと
・最初に描いていただいたデッサンに対して「ここに住みたい!」と感じたこと
・仕事に対する熱意や責任感など、一生住む家をお任せしたくなる方だったこと
・(大変な事も沢山あるとは思いますが)楽しそうに仕事をされていたこと
・建物の快適性や防災性などについてもしっかりと考えてくださったこと
・大事な場面では忖度しない妻が「ぜひ頼もう!」と乗り気だったこと
などなど・・・
Q. 弊社以外に検討した選択肢(ハウスメーカーや他の設計事務所)はありましたか?
沢山調べて話も聞きに行きましたが、具体的な話まで進んだところはありませんでした。
Q. 設計依頼前と依頼後で、印象が変わったことはありましたか?
印象が変わらないことが印象的でした笑
最後まで最初の雰囲気で丁寧に仕事をしていただきました。
Q. 家づくりのプロセスで大変だったことや、印象に残っていることはありますか?
どのプロセスも楽しさや感動の連続でした。設計の段階では、この家族が本当に求めていることはなんだろうかと常に考察していただいているのが伝わってきました。自分達が言葉にした要望だけでは本当に納得いくものはできなかったと思います。
現場が近かったこともあり、作業が開始されてからはほぼ毎週のように様子を見にいきました。上棟時は初めて現した姿にとても感動しましたし、その後も家が生き物のように成長していく姿を見守れたことは今の強い愛着につながっていると思います。
Q. リオタデザインに改善してもらいたい点はありますか?
特にありません。皆様にとても良くしていただきました。
■その他思うことがありましたらなんなりと!
自分達はこうやって生活して、こうやって生きていきたいんだというのを見事に形にしていただいたと思っております。このような出会いは本当に偶然の出来事ですが、私たちはとても運が良かったと思います。共に創っていただいた住まいのポテンシャルを最大限活かせるよう、これからも大切に住まわせていただきます!

◇
[竣工1年を迎えて] ~関本から
建て主のUさんが最初に事務所にいらした時はまだ土地が見つかっておらず、土地探しからのご相談でした。はじめていらして頂いたときご主人のお名前が私の息子と同じで、息子の名前の由来を話すと深く共感して下さり話が盛りあがったのを覚えています。
ご家族の皆さんに共通しているのは「動物好き」「虫好き」であるということ。虫は苦手な奥様も多い中で、Uさんの奥様は昆虫も素手でつかまえてしまうくらい!お子さんがどろんこになって遊んでいる姿も、とても楽しそうに優しく見守る姿も印象に残っています。
そんなワイルドで賑やかなUさんご一家の住まいは、Uさんそのものの懐の深さで、いろんなところに設えた居場所をお子さん方も使いこなしてくれている様子(ダイニングで話していても、家中に響き渡るお子さんの2階を駆け回るドタバタ音、、笑)。
土間コンクリートに入った経年のひび割れもなんのその。すべてを受け入れて日々の発見を楽しみながら暮らして下さっているさまは、1年点検でもこちらにビンビン伝わってきました。なんでも楽しんでしまうUさんご一家に、設計者としても励まされ、そして癒やされました。
どうかご家族の成長とともに育ってゆく住まいでありますように!
このたびはご協力ありがとうございました。


少し前に、うちの事務所の元スタッフでもある柴秋路くん(akimichi design)から連絡がありました。彼が改修設計を手がけた「北鎌倉の舎」が、エクスナレッジから出る新しいムック本に収録されるとのこと。しかも巻頭に掲載になるということで彼もとても喜んでいました。そんな掲載誌が昨日手元に届きました。
『時を重ねる家』
https://amzn.asia/d/iry40HY
この「北鎌倉の舎」は竣工当時私も見学させて頂きましたが、彼らしい美意識に貫かれた、丁寧な素晴らしい仕事でした。本書を手に取ってやはりと思ったのは、彼だけでなくその建て主の美意識も素晴らしいということ。
一般的には、建て主から見たら住まいは設計者のセンスに委ねられると思われがちですが、私からすると建て主は触媒のようなもので、その化学反応によって設計者の能力は何倍にもなりますし、なんなら違う物質にすらなってしまうものです。
引き渡されたのちに、ご自身で手を入れられたというお庭や、置かれている小物すべてに愛着と美意識が感じられ、柴くんは素晴らしい建て主と出会ったのだなと本当に嬉しく思いました。
柴くんはもう10年以上も前にうちに在籍していたスタッフです。出会いは私が手がけたカフェの常連さんだったということから、カフェのオーナーが引き合わせてくださったのでした。
初期の仕事でも彼との協働は数多くありますが、当時最も苦労した仕事のひとつであった築70年超の住宅再生「池上の家」は、私にとってもそうですが、彼にとってもその後改修の仕事を多く手がけてゆく上でベンチマークになったのではないかと思います。その後彼とも「あれを経験したら、もう怖いものはないよね」とよく笑いあったものでした。
うちから独立して事務所を構えるスタッフは多くいますが、彼は早くから”リオタデザイン”から抜けだし「自分らしさ」を確立していったように思います。私は彼を高く評価していましたが、なかなか継続的な好仕事に恵まれずに苦労している様子も見ていましたので、今回の掲載を本当に自分のことのように嬉しく思っています。
うちから独立したスタッフたちは、経歴にリオタデザインの名前を誇らしく冠してくれているようです。
過去にある独立したスタッフからは「しばらくはリオタデザインの名前で食べていきますので、関本さんももっと活躍してください!」と言われて、おまえの実力じゃないんかい!とツッコんだことがあるのですが、これからは「最近活躍している○○って、あれうちの元スタッフなんだよね」と積極的に弟子自慢をしてゆきたいと思います。笑
柴くん、もっと有名になって僕を食べさせてくださいね!
*
柴 秋路(あきみち)|akimichi design
https://akimichi-design.com/
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昨日のブログ内容とも少しリンクするのですが、最近感じる自身の仕事観について書いてみたいと思います。
私は現在51歳。50代になりたてです。同じく10年前は40代になりたての年代でした。40代から見て50代ははるか先のこと。今の私にとっての60代と同じくらい未来の話でした。
私にとっての40代というのは、仕事も少しずつ安定してきてはいるものの、まだまだ上り坂。まだ見ぬ世界に向かって仕事を積み上げている状態でした。当時の私にとって50代の建築家たちというのは当代のトップランナーたちという位置付けで、とても眩しく、必死にそこに追いつこうとしていました。
ところが自分が50代になってみるとどうかというと、50代というのはなかなか微妙なお年頃だなということに気づくのです。
どう微妙かというと、確かにかつて出来なかったことも、今や出来るようになっています。知らなかったことは、今や知識が備わっています。あの頃お近づきになれなかった人とは、今や親しい間柄になっていたり。なにもかもが、あの時よりも進歩していることを感じます。歳を取るって素晴らしい。出来ないことが出来るようになるってなんて素晴らしいのだろう!と心から思います。
ところがです。理屈の上では「出来ないことが出来るようになっている」のに、実際には少しずつ「出来ないこと」が増えていくんです。それが50代ってやつなんです。それはこの歳になってわかったことでした。
これは体力が落ちたからとか、そういう身体的なことじゃないんですね。成功体験を積み重ねると、失敗ができなくなるってことなんです。
もう少し正確に言うと、失敗できないというより「失敗しなくなる」といったら良いのでしょうか。どうして失敗しなくなるかというと、それまでたくさん失敗をしてきて、どうやったら失敗しないかを身をもって知るからです。失敗することを知っていながら前に進む人はいませんよね。これは電気がビリビリってなる棒を、一度体験したら二度と触れなくなるのと同じことなんです。
もちろん今でも細かいレベルではたくさん失敗はしているのですが、大きな失敗をするかもしれない道は自分でも直感でわかります。だから出来なくなるし、結果として失敗もしなくなるんです。
失敗をしないって、これって良いことなのかな?社会的には良いことでしょうね。でも私の中の直感は、それって良くない!と言っています。そんな人生つまらない!でも失敗はしたくないんです。電気がビリビリする棒はもう二度と触りたくないんです…。
これが私の思う、50代という微妙なお年頃の正体です。
これってどうしたらいいんでしょうね。失敗だらけの若い子にはわからないかもしれませんが、失敗しないって実は怖いことなんですよ。固まりつつある自身の思考回路をどこまで柔軟にしていられるか、追いかけてくる老いとの戦いだなと最近つくづく思います。
私は現在51歳。50代になりたてです。同じく10年前は40代になりたての年代でした。40代から見て50代ははるか先のこと。今の私にとっての60代と同じくらい未来の話でした。
私にとっての40代というのは、仕事も少しずつ安定してきてはいるものの、まだまだ上り坂。まだ見ぬ世界に向かって仕事を積み上げている状態でした。当時の私にとって50代の建築家たちというのは当代のトップランナーたちという位置付けで、とても眩しく、必死にそこに追いつこうとしていました。
ところが自分が50代になってみるとどうかというと、50代というのはなかなか微妙なお年頃だなということに気づくのです。
どう微妙かというと、確かにかつて出来なかったことも、今や出来るようになっています。知らなかったことは、今や知識が備わっています。あの頃お近づきになれなかった人とは、今や親しい間柄になっていたり。なにもかもが、あの時よりも進歩していることを感じます。歳を取るって素晴らしい。出来ないことが出来るようになるってなんて素晴らしいのだろう!と心から思います。
ところがです。理屈の上では「出来ないことが出来るようになっている」のに、実際には少しずつ「出来ないこと」が増えていくんです。それが50代ってやつなんです。それはこの歳になってわかったことでした。
これは体力が落ちたからとか、そういう身体的なことじゃないんですね。成功体験を積み重ねると、失敗ができなくなるってことなんです。
もう少し正確に言うと、失敗できないというより「失敗しなくなる」といったら良いのでしょうか。どうして失敗しなくなるかというと、それまでたくさん失敗をしてきて、どうやったら失敗しないかを身をもって知るからです。失敗することを知っていながら前に進む人はいませんよね。これは電気がビリビリってなる棒を、一度体験したら二度と触れなくなるのと同じことなんです。
もちろん今でも細かいレベルではたくさん失敗はしているのですが、大きな失敗をするかもしれない道は自分でも直感でわかります。だから出来なくなるし、結果として失敗もしなくなるんです。
失敗をしないって、これって良いことなのかな?社会的には良いことでしょうね。でも私の中の直感は、それって良くない!と言っています。そんな人生つまらない!でも失敗はしたくないんです。電気がビリビリする棒はもう二度と触りたくないんです…。
これが私の思う、50代という微妙なお年頃の正体です。
これってどうしたらいいんでしょうね。失敗だらけの若い子にはわからないかもしれませんが、失敗しないって実は怖いことなんですよ。固まりつつある自身の思考回路をどこまで柔軟にしていられるか、追いかけてくる老いとの戦いだなと最近つくづく思います。

今日は久しぶりに「しだれ桜の家」へ。しだれ桜の家は2013年に竣工したので、かれこれ10年になります。ちょっと気になることが出てきたとご相談を受け、それでは10年点検を兼ねましょうということでお邪魔させて頂きました。
ただこちら、本当にきれいにお使い下さっていて、浴室の木製建具もほとんどカビなし、水栓も竣工時のままピカピカでびっくり!感動しました。建て主さんの住まいへの愛着を感じました。


もう10年、あるいはまだ10年…。
この10年でいろいろなことが変わりました。当時のスタッフのこと、各所の素材使いや仕様のこと、はたまた身の回りの人間関係やら自分自身のこと。なんだかあれから20年くらい経ったんじゃないかと、まるで浦島太郎のよう、、。点検と共についそんなことを考えてしまいました。
10年後、自分はどうしているだろう?ちょっと想像がつきません。この10年と同じくらい成長できていることを願います!

カーテン類などは住宅のオプションのようなもので、竣工後に建て主さんが好きなものを付けるというのが通例ですが、うちが設計する住宅では竣工時にカーテンの代わりにロールスクリーンを取り付けた状態でお引き渡ししているケースがほとんどです。ないとご入居後に困ってしまいますので。。
私の自邸も含めて、いつもニチベイさんにお願いして定番仕様のスクリーンを取り付けて頂いているのですが、今回タイアップのお話を頂きまして築15年の我が家のスクリーンの一部を交換して頂き、取材までして頂きました。ニチベイさんありがとうございました!
【なるほどブラインド】
“透明な壁”とロールスクリーンで家族も街もつなぐ家
https://www.nichi-bei.co.jp/column/58/
今回庭側と道路側には「ha・na・ri」というブラインド風のスクリーンを取り付けて頂いたり、ロールスクリーンも色をグレージュ系のこれまで使ったことのない色を使ったりと、リビング周りのスクリーンを一新してみました。上記のリンクから、どうかサイトのインタビュー記事もどうかご覧頂けたらと思います。


