17. 09 / 12

ご指名

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sekimoto

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いつの頃からか、トークイベントや講演の登壇者としてご指名を多く受けるようになった。今年は特に異常で、もう何本やったか記憶にないほど。今年はあと3ヶ月しかないというのに、お引き受けしている分だけで10本近く。困惑しつつ、やはりご指名を受けると嬉しくなってつい受けてしまう。

私はもともと人前でしゃべるのが苦手で、しゃべろうとすると頭が真っ白になってしまう。それをいつの頃からか克服した。今では人前でしゃべることに何も抵抗はないし、緊張することもない。慣れとはすごいと思う。

私の場合どこかの著名建築家と違い、自分の作品を自由に語るというよりは、誰かからお題を頂いて、そのテーマで話すということがほとんどだ。多くの場合スポンサーがいて、その依頼主を立てながらも、依頼主の意に沿った話をする。お世辞やおべっかを使うのではなく、自分の立ち位置に忠実であることだけを考える。

相手が自分を指名したということは、私に何らかの仕事のイメージや期待があるということだ。関本さんならこういう話をしてくれるだろう、という具合に。それを裏切らないことだけを考える。それは設計を依頼された場合も同じだ。サザンを買ったらサザンであって欲しいように。ミスチルを買ったらミスチルであって欲しいように。

私の場合、自らが登壇者となって話をすることもあれば、司会者やファシリテーターとして呼ばれることも多い。後者の場合、私は徹底して来場者側の目となり耳となり、みんなが聞きたいであろう適切な質問と仕切りを心がける。仕切りの悪いセミナーではイライラしてしまって、つい自分が出て行って仕切りたくなってしまう。

正直言うと、私は登壇者としてより、司会やファシリテーターとしての役割の方が向いていると思う。自分の話をするよりも、人の話を聞く方が好きなのだ。そこが住宅建築家としての私の居場所なのだろうと思う。

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sekimoto

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建築家の中西ヒロツグさんからのお声掛けで、パナソニック中西塾の講師を一日だけ務めさせて頂きました。

日頃のパナソニック製品に対する不平不満をぶちまけて頂きたい!というドM発言を真に受けて、かなり辛辣な意見をぶつけたつもりでしたが、まだ足りなかったようです。この勤勉さと探究心が日本の製造業を支えているのですね。

しかし吹けば飛ぶようなアリンコの意見を有難がって聞いてくださる巨大企業の懐の深さも見せつけられたようで、勝ち負けじゃないけど負けた!という一日でした。

お声がけを下さいました中西さん、そしてアリンコの戯言に付き合って下さいましたパナソニックデザインセンターの皆さまありがとうございました。写真は二次会にて。

プラナビという住宅の情報サイトの中のコンテンツに「プロが認めた匠の技」というのがあります。これは日頃あまり光が当たることのない職人さんにフォーカスを当てたもので、私はとても良いコンテンツだと思っています。

そこに私からもどなたか良い職人さんを紹介して欲しいというお話しがありまして、悩んだ末、板金工事で最近お世話になっている新井建築板金の新井勇司さんをご紹介させて頂きました。

プラナビ「プロが認めた匠の技」|新井勇司さん
https://www.pla-navi.com/professional/39/

新井さんは私がお付き合いする板金職人さんの中ではトップクラスの方で、今年竣工した「大和田の家」で板金施工をはじめて依頼しましたが、隅々まで工夫を凝らした非常に丁寧な(一部神懸かった?)お仕事をして下さいました。板金にこだわる私にとっては、救世主のような方です。

人に歴史あり。
とても面白い記事なので、是非読んでみてください!


伊礼さんのトークゲストとして呼んで頂きました、エディオン蔦屋家電@広島でのエクスナレッジ書店イベントは無事終了!伊礼さんの全国ネットワークのおかげで、私まで広島の皆さんに良くして頂きました。

地元広島の建築家川端さん、田村さんには、地元設計者の集まりである「レモンの会」の皆さんに声をかけて下さり、イベント前に広島の建築に案内して下さったり、会場の集客へのご協力、イベント後の打ち上げまでセッティングして頂きました。この場をお借りして御礼申し上げます。

またドレスコードとして?私のトレードマークである”水玉”着用で来て下さった方もありがとうございました!ベガハウスの鹿児島に引き続き、広島も私にとって思い入れ深い街になりました。




毎年夏になると学生のオープンデスク生(インターン)がやってきます。

今年は新潟の長岡造形大学の3年生、星成美さんがやってきました。3年前には現スタッフの砂庭さんも山形の芸工大からやってきましたので、私としては北から来る学生には思わず期待してしまいます笑

期間としては約一週間とすこしの間でしたが、前半の数日はまずは恒例の住宅の設計エスキース実習ということで、実際の計画敷地をモデルケースとして、住宅のプランニングをしてもらいました。

1日1プランを模型を含めて作成してもらい、一日の終わりに私がそれを添削してという作業を繰り返します。プランニングはひらめきではなく、果てしない論理の積み重ね、詰め将棋なんだということを理解してもらうのが目的です。

最後にはぎこちなくも?学生らしい個性的な形が立ち上がりました。まだまだつっこみどころはありますが、最後に私が考えた案を見てもらい、実務設計との違いを認識してもらいました。ここまでがLesson1。


次に彼女には別の課題を出しました。今度は制作の課題です

日頃我々ではA4サイズの大きさの模型を製作しています。これを運ぶ際に適当な袋がなく、いつもマチが大きめの菓子袋などで代用していましたが、今年はこの模型専用の手提げ袋をデザイン・制作してもらうことにしました。

しかし、ただの夏の工作課題と侮ることなかれ。要望と機能の整理、それに対応した寸法や素材の選択、その手配や制作期間の設定、ディテール処理など、そのプロセスはまさに建築そのものと言って良いと思います。

ともあれ彼女の悩みながらの制作の日々がはじまりました。


そして彼女が最後に作ってくれたのは合計3つのバッグでした。薄い紙でつくったもの、厚い紙でつくったもの、布でつくったもの。

彼女が最も苦労したのは素材でした。最初紙での制作を想定していたのですが、彼女には東京中のお店を探してもらいましたが、制作に必要な大きな紙がなかなか入手できません。これが思わぬ落とし穴でした。

建築にもそうした問題はつきものです。さて、どう解決するか?


彼女の制作は以下のプロセスを経ました。

タイプ1:適切な厚みを持った紙で作る/ただし大きさが足りない

タイプ2:十分な大きさのある紙で作る/ただし必要な強度が足りない

タイプ3:布で作る

この3つめの布で作るという選択肢に行き着いたのは、今回のファインプレーだったと思います。提出前夜、彼女は徹夜で針を縫ったそうです。ディテール処理もちゃんとしています。


紙袋のとじ方もなかなか可愛い。
こちらは紐付き封筒の応用ですね。


最後にスタッフによる使い勝手のチェック。

模型箱の出し入れもしやすく、上部もちゃんと留められるようになっています。シンプルなデザインはとても難しいのですが、学生らしい感性で、おしゃれで可愛らしいバッグが出来たと思います。





星さん、短い間でしたがお疲れさまでした!

アトリエ事務所の様子や、家づくりの現場がどう進んでいるかなど、なかなか学生には足が運べない場所まで案内させてもらいましたので、それなりに良い経験になったのではないかと思っています。

またこれからの学生生活も充実したものにされて下さい!