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<ワークショップ・4日目> 8月10日(水)

この日午後に大学に行った際には、もしかしたら大体できているんじゃないかという淡い期待は裏切られました。やはりワークショップ、そんな甘いもんじゃありません。つまづくのそこ?という些細な問題でも学生の手は止まってしまうものなんですね。

この日は土壇場になって材料や道具が足りないなどのハプニングもあり、買い出しチームが東奔西走。でも現場では着々とできるところから作業は進んでゆきます。


こちらはプレゼンボード班。今回は実物のモックアップとともに、コンセプトを表現するボードを製作しなくてはいけません。

ところがやはり3年生ですね。自前のパソコンでささっとイメージパースを描いてみせます。この辺りのプレゼンスキルは目を見張るものがあります。

ただ申し訳ありませんが、作業も佳境なので本当にプロセスが見せられないのです。残念!ひとつだけ言えるのは、前回も書いたように、彼らの構想力やチームワークは本当に素晴らしいということです。

最後にこれは私が街角で撮った写真です。これがチームのメインボードに貼られています。要はこれがチームでシェアすべきイメージだということです。え、余計にワケわからない?


明日はいよいよ最終日。彼らの最後のプレゼンと、他のクラスの成果物がようやくお披露目となります、次回その全貌が明らかになります。楽しみにしていて下さい!

それにしても、終わるのかなあ…?

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<ワークショップ・3日目> 8月9日(火)

さて、ワークショップも3日目に突入です。暑いです。めちゃくちゃ暑いです・・。でも学生達は元気です。

素材の竹は、また大量に補充されました。竹はメンバーの木村くんの実家から調達。材料費はタダですが、伐採と運ぶのは人力です。みんなのフットワークにただただ脱帽。

この日の午後は昨日のアイデアを元に、試作のモックアップが完成していました。思った以上に上手くいったようで、学生達も明るいトーンで状況を報告してくれました。確かに、なかなか素晴らしい機構に仕上がっています。

また、実際の製作寸法を竹の材料取りなどから検討し、こちらも丁度良い寸法が決定されました。細かいジョイントのディテールは私のほうでもバックアップしてゆきます。


問題は最後に全体を覆う”布”の選択と、その固定方法。学生からもいくつかアイデアが出されましたが、やはりディテールの部分で甘さを残してしまいます。う~ん、もどかしい!

私もとうとうこの日は大学を離れて街に素材探しに出かることにしました(やっぱり暑い・・)。イメージに近いものがいくつか見つかり大学に戻ると、そのうちの一つを彼らも気に入ってくれたようです。(ホッ!)


素材も決まり、ディテールもFIXされました。あとは作るのみ!ですね。
しかし困りました。企業秘密のため、これ以上はお見せできないんですよ。いや~でもこれほんと素晴らしいんです。製品化したいくらい。日大生恐るべし!

彼らは今晩も遅くまで作業されているようです。お疲れさま。夏ばてしないようにね(それは私か)。引続き、乞うご期待!

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非常勤講師を務める日大理工学部建築学科の、夏休み恒例カリキュラムに「デザインワークショップ」があります。これは大学3年生を中心に、その年ごとのテーマに沿って5日間ほどの短期間でデザインの原寸製作を行ってゆくというもの。今年は6年ぶりに指導を担当することになりました。

今年のテーマは「シェルター」

被災地などでは、身を寄せる体育館などに十分なパーティションがなく、プライバシーの問題など避難生活に多大なストレスが生じています。今回はそんな被災地の体育館などでも活用できそうで、なおかつ建築としても美しいシェルターのデザインを提案してもらいます。

<ワークショップ・初日> 8月6日(土)


こちらが私が担当する班の構成メンバー。ワークショップは全4班で、他の班は他の講師が別に指導に当たっています。この日までに異なる切り口による3つの案を持ってきてもらいました。

製作期間は実質3~4日程度のため、あまり複雑なものは消化不良で終わってしまう恐れがあります。かといって、あまりに簡単なものではワークショップになりません。建築学科の3年生が製作するものとして恥ずかしくない、高度かつシンプル、そして構造的にも合理的で、プロダクトとしても美しく優れたもの・・。

な~んて、そんなこと口ではいくらでも言えますよね。

とにかく時間が無いので、早急に製作の目標を定めなくてはなりません。先週のミーティングでは3つの案のうち、最も合理的で製作にも無理のない以下の案をプロトタイプに選びました。


竹を使ってアーチ構造を作り、それを手がかりとしてヒモ(又は布)でそれを覆うというアイデア。竹を弓形にしならせる糸を外せば、簡単に折りたたむことができます。

ただ…構造も含め問題は山積みです。私も方向性についてゴーサインを出したものの、モヤモヤが晴れません。さてどうしたものか…。

<ワークショップ・2日目> 8月8日(月)


さて、週が明けて今日が2日目の指導日。

まずはこの日までに竹などの素材を入手し、実際にアーチ構造を作るところからはじめてみようということになっていました。この日の午後に大学に行くと、すでにいくつかのアーチの試作が。この辺りの手の早さがさすが3年生といったところです。

ところが、ここからまたもや壁にぶつかります。

当然ですが、これに模型のような糸を張ろうとすれば当然アーチは内側に倒れてしまいます。もちろん、アーチ端部を強固に台座に固定すればなんとかなるかもしれませんが、少々強引なやり方で、今回のように仮設的な構築物を作るにはあまり賢明な構造とは言えません。


私からのダメ出しに、学生達の議論が再び始まります。しかし私の中では6年前のワークショップで一つ大きな反省がありました。それは議論に時間をかけすぎて、結果的に彼らの製作時間を大きく削ってしまったということです。

作りながら考えよう!ということで、着地点は見えませんが、とりあえず思いつきをどんどん形にしていってもらうことにしました。




なんか楽しそう笑

女の子もたくましくドリルやノコギリを使いこなしています。さすが建築学科です。私もつい口や手を出したくなってしまうのですが、ここはぐっとこらえて学生達の成り行きを見守ります。

方向性がカオスに陥りそうになった頃合いで、学生達のスタディから全体をひとつにまとめるアイデアが生まれました。これなら行けるかもしれない!?このライブ感こそワークショップの醍醐味かもしれませんね。

それは何か?本当にうまくいくのか?
それはまた明日以降の作業で次第にクリアになってゆくことでしょう。乞うご期待!

大学の前期2年生の住宅課題も無事終了。各課題が終わると、各班選出の学生が全体講評会に登壇します。学生にとって、この全体講評会に選ばれるというのは、実に栄誉あることなのです。

全体講評会は、発表する学生にとっても勝負の場ですが、学生達のわかりにくい説明(失礼!)をその場で聞いて、アドリブでコメントしないといけない講師陣にとっても真剣勝負の場となります。

学生が仕掛けてくるトラップの数々に我々は翻弄されます。

本当は主題はそこではないのに、あたかもそこにあるかのような説明をする学生。混乱した思考そのままに、これまでの試行錯誤の累積をすべて表現してくる学生。取捨選択ができない彼らはやっぱり論点がブレてしまいます。(結局やりたかったのは何?)

それを眉間に皺を寄せて、じぃっと読み込んでいくわけですね。
でもわからない。モヤモヤしてる。この案の要はいったいどこにあるんだろう?

ところがクリティックの口火を切る講師の切り口は実に鮮やかです。問題の所在をピンポイントで言い当て、あぁそこか!とか、うまいこと言うなぁ!と感心しながらついクリティックに聞き入ってしまいます。(聞き入ってる場合ではないのですが・・)

思うに、建築とはモヤモヤした抽象的な概念や問題点を、いかにシンプルな図式に置き換えるかということだと思うんですね。それが形なら建築ですが、言葉になれば批評となります。だから講評会の場というのは講師にとっても建築力を試される場なのです。

もっとも、アイコンタクトを交わしながらモヤモヤがスッキリに変わっているのは我々だけで、当の学生達にとっては依然として「何を言われているかサッパリわからない」という可能性も否めませんが・・。

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大学の2年生第2課題の「住宅」が今日提出を迎えました。

学生にとって住宅設計ほど難しいものはないのではないでしょうか。美術館に馴染みのない学生がいたとしても、住宅を知らない学生はいないはずです。それなのに、彼らが一番難しいと口を揃えるのが住宅なのです。

人生経験の浅い彼らは、これまでの生活体験だけで空間を作ろうとします。実家の間取りが彼らに固定観念を植え付け、また生活実感の乏しさから、住宅とは本来どういう場所であるべきかという思考になかなか辿り着くことができません。

この点においては、我々のクライアントの方が専門教育を受けているはずの彼らよりも、よっぽど住宅の本質をわきまえていると言えるかもしれません。

根気強く指導したこともあり、プランニングは皆とても良くなりましたが、そこに生活のストーリーや”空間”を作れた学生は一握りでした。もっとも私も二年生の住宅課題など恥ずかしくて人に見せられるようなものではありませんでしたので、あまり偉そうに言えることではないのですが。

授業の最後に「建築」と「建物」の違いは何だと思うか?という問いをしました。この問いに答えはありません。私も今も考え続けていますが、その都度その答えは変化してゆきます。授業ではそんな私の考えを話し、放課後残った学生ともそんな話を続けました。

建築学科の学生であるならば、建築を作り続けてもらいたい。建築とは何かを考え続けてもらいたいと思います。