日芸デザイン学科2年スペースデザインI、第2課題「NEST」は先週月曜日に最終日を迎えました。この課題ではクラス内コンペで選ばれた案をモデルに、最終的に原寸製作まで行うというもので、製作はグループワークで行い、試行錯誤を重ねて学食前の屋外階段の下に無事セッティングを完了させました。
材は20x30の角材を用いて、クロスジョイントはジャンボ輪ゴムで束ねるというJIAの子どもワークショップで使われているノウハウを参考にさせて頂きました。私はなるべく口出しや手出しをしないで見守りに徹しましたが、どうなることかと思っていると、最後は集中力でまとめ上げるところは本当にすごい。
この半期は彼らひとりひとりをアーチストとして扱ってきましたが、同じく自由人の息子と接しているかのようでとても楽しかったです。
こちらは先週末のオープンキャンパスでも、途中のスタディ模型と併せてそのまま展示して頂きました。
オープンキャンパスは私も様子見に足を運んで来ましたが、学生達の力作に足を止めてくださっている方も多かったです。来年に向けての改善点もいくつかありましたので、またこれを材料により発展した課題にしてゆきたいと思います。学生の皆さん。お疲れさまでした!
昨日は打合せのため、後期から非常勤講師を務めることになった長岡造形大学へ。長岡造形大は大学同期の与那嶺をはじめ、旧知の川島茂さん、津村泰範さんらが教授陣を固める。私は後期、住宅の課題を担当する。
カリキュラム打合せのあとは、キャンパス内の施設をひと通り案内して頂く。大学だから広いのは当たり前としても、日芸や息子の通っていた東京造形大ともまた雰囲気が異なり、とてもおおらかで伸びやかな印象。空気感が一番近いと思ったのはアールト大学。キャンパスに漂う木の香りまでそっくりだった。
とても良いなと思ったのは、学生のための製図室やワークスペースがしっかり確保されていること。ちょっとしたラボのようになっていて、放課後も居残って図面を描いたり、学生同士が課題のディスカッションをしている光景がそこかしこにあった。こんなところあったら居心地良くて帰らないだろうな。
3Dプリンターも使い放題らしく、この日もフル稼働で動いていた。原寸のワークショップも、敷地が広いのでいくらでもできる。まさに工房の中で学んでいるような環境だ。
学生のほとんどは一人暮らしとのことで、都市型大学と違って誘惑が少ない環境が、純粋に創作へと向かわせている印象も受けた。それもまたオタニエミの森に閉ざされたアールト大学のようだった。遠いと思っていたけれど、秋からの長岡通いが急に楽しみになった。
フィンランド的といえば、ただ打合せのために来たのに、学科主任の佐藤先生をはじめ何人も先生が出てきて半日がかりで案内をしてくれたり、長岡まで来てくれたのだからと夜も席を設けてくださったりと、これまたここはフィンランドかというおもてなし。心に沁みました。
かつて日大理工学部で非常勤講師をしていた時、授業のアシスタントを務めてくれていた歴代のTA(ティーチングアシスタント・おもに現役の大学院1年生が務めてくれる)を集めて、TA会と称する呑み会を毎年定期的に開いていた。メンバーも年々増えて、一時期は10人くらいの規模で集まっていたこともあった。
ずいぶん長いこと続けていたこの会だったけれど、コロナ禍とメンバーの子育て時期とが重なりしばらく休止。そして今年ひょんなきっかけで、久しぶりにまたみんなで集まろうということになった。
当時のメンバーと揃って対面で会うのは実に7年ぶりくらいのこと!そこまで経っていないでしょと思っていたけれど、数えてみたらそうだった。時間が経つのはオソロシイ。
また当時のオリジナルメンバーに加えて、このブランクの期間にあらたに知り合った学生さんや新社会人の子にも声をかけ、この日もまたかつてのような新旧入り混じっての楽しい交流会になった。
なかなか社会に出ると、社内のつながり以外の人間関係を持つことは難しくなる。同じ建築でも、設計事務所、ハウスメーカー、コンサルと多方面で活躍する仲間の近況を聞けば刺激になるし、また現役生や新社会人にとってはきっと励みや目標にもなる思う。
メンバーには私が36歳ではじめて非常勤に着任した時の初代TAもいれば、私がはじめて教えた一年生だった子もいる。あれから18年、当時一年生だった子は今や当時の私と同じ歳になり二児の母。感慨深いし、こんなにも長い期間変わらぬ人間関係が続いていることにも感謝したい。
メンバーも皆今や社内で重要なポストを担い、子供もそろそろ小学校にあがる頃だという。新しい仕事の考え方も、今度は私の方が学ぶ立場になりつつある。皆さんどうもありがとう。これからも細く長く続けていきましょう!
月曜日は非常勤講師として指導を行っている日芸デザイン学科2年スペースデザインI 「NEST」の中間講評を行いました。
この課題は私のオリジナル課題ですが、アールト大学時代のカリキュラムに倣い、スタジオ内でコンペを行い一点を実物制作まで行うというフィンランド式のワークショップです。
先週まで三週に渡って、割り箸を使った1/10スケールの造形スタディを行いましたが、学生の造形力が本当に素晴らしく、伸び悩んでいるかと思いきや、最後は鳥肌が立つくらいすごい力作が揃いました。本当に素晴らしいです。
出揃った造形を前に、参加者全員で一次選考、そして二次選考経て最後は二案の決選投票!最後に制作案を勝ち取ったのは薄井くんでした。これから彼を中心に制作スタディを進めてもらいます。先生は口を挟まず、学生主導でチームで実物制作まで行うというのもフィンランドメソッドのひとつ。
はじめて尽くしで内心不安で仕方がないのですが、来週からのスタディは彼らをサポートしながら見守ろうと思います。がんばれ!
こちらは中間講評の様子を収めたショート動画です。
https://youtube.com/shorts/JUTmOjxsetI?feature=share
月曜日は非常勤を務める日芸2年生のスペースデザインⅠ、前期第一課題「Folding Space」の提出でした。
ノースケールではじめた手作業(手遊び)による造形に、最後はスケールと用途、そしてストーリーを与えて、それぞれの造形の延長線上に建築の”種”を見いだしてもらいました。
手のひらサイズの造形が、スケールを与えることでハンモックのようなものから、街のランドマークになりうる巨大建築にまで化け得るという建築の魔法。最後は皆個性的なアウトプットで楽しい講評となりました。学生同士で張ってもらった付箋の数(いいね!)が励みになってくれることを願います。
それにしても今回義務づけたイメージスケッチ、美大生らしくどんな表現を使ってくるかと思いきや、8割方は画像生成AIでした。
これは今回考えさせられたことで、元になっている造形は学生本人のオリジナルなので安易にAIで成果物を作ったわけではなく、彼らはそれをどう見せるか、どう表現するかというツールとしてAIを使っているに過ぎないということ。プロンプトの使い方に創造性が試されているともいえます。
少し前だと、画力のない学生は素朴な絵に色鉛筆みたいな表現で、イラレや3Dを使いこなす学生と表現の格差が開いていましたが、良い意味で皆が同じ土俵に並んだ感があります。
教育とAIの話はこれから向き合わなくてはいけない問題ですが、画力のあるなしにかかわらず、彼らのイメージをよりクリアに表現してくれるという意味では学生にとっては十分なクリエイションツールになっているように感じました。久しぶりの非常勤でちょっと浦島太郎状態です。
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