大学の2年生第2課題の「住宅」が今日提出を迎えました。
学生にとって住宅設計ほど難しいものはないのではないでしょうか。美術館に馴染みのない学生がいたとしても、住宅を知らない学生はいないはずです。それなのに、彼らが一番難しいと口を揃えるのが住宅なのです。
人生経験の浅い彼らは、これまでの生活体験だけで空間を作ろうとします。実家の間取りが彼らに固定観念を植え付け、また生活実感の乏しさから、住宅とは本来どういう場所であるべきかという思考になかなか辿り着くことができません。
この点においては、我々のクライアントの方が専門教育を受けているはずの彼らよりも、よっぽど住宅の本質をわきまえていると言えるかもしれません。
根気強く指導したこともあり、プランニングは皆とても良くなりましたが、そこに生活のストーリーや”空間”を作れた学生は一握りでした。もっとも私も二年生の住宅課題など恥ずかしくて人に見せられるようなものではありませんでしたので、あまり偉そうに言えることではないのですが。
授業の最後に「建築」と「建物」の違いは何だと思うか?という問いをしました。この問いに答えはありません。私も今も考え続けていますが、その都度その答えは変化してゆきます。授業ではそんな私の考えを話し、放課後残った学生ともそんな話を続けました。
建築学科の学生であるならば、建築を作り続けてもらいたい。建築とは何かを考え続けてもらいたいと思います。
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