伊礼さんのトークゲストとして呼んで頂きました、エディオン蔦屋家電@広島でのエクスナレッジ書店イベントは無事終了!伊礼さんの全国ネットワークのおかげで、私まで広島の皆さんに良くして頂きました。
地元広島の建築家川端さん、田村さんには、地元設計者の集まりである「レモンの会」の皆さんに声をかけて下さり、イベント前に広島の建築に案内して下さったり、会場の集客へのご協力、イベント後の打ち上げまでセッティングして頂きました。この場をお借りして御礼申し上げます。
またドレスコードとして?私のトレードマークである”水玉”着用で来て下さった方もありがとうございました!ベガハウスの鹿児島に引き続き、広島も私にとって思い入れ深い街になりました。
私の敬愛するデザイナーに深澤直人さんがいます。彼のデザインに対する思想は、僭越ながら私の建築への向き合い方とも重なる部分が多く、レクチャーなどでもよく深澤氏の「Without Thought」の話を引き合いに使わせて頂いています。
仮に深澤直人さんの名前を知らない人でも、彼のデザインを見たことがない人は少ないと思います。無印良品でよく買い物をするという方なら、無印良品に並んでいる製品の多くは深澤さんによるものですし、その他国内外の数多くの製品のプロダクトデザインを手がけていらっしゃいます。
そんな深澤直人さんの(意外ですが)国内初となる個展が、パナソニック汐留ミュージアムにて開催中です。
AMBIENT[深澤直人がデザインする生活の周囲展]
https://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/17/170708/
深澤さんのデザインの特徴は、氏が毎年開催しているワークショップのタイトル「Without Thought」に象徴されるように、”無意識のデザイン”にあります。
私なりに咀嚼するならば、「デザインの本質は人が意識することなく、なにげなく普段の生活の中で行っている仕草や習慣のなかにこそある」といったところでしょうか。
もう少しわかりやすく例えると、雨の中家に帰ってきて傘をたたむとき、そこに傘立てがなかったらどうするでしょうか?おそらく人に尋ねるまでもなく、たたんだ傘を床のタイル目地と壁に斜めに立て掛けることでしょう。
深澤さんはこれが「傘立て」なのだと言います。「壁から15cm離れた7mmのタイル目地は傘立てである」というのが、深澤さんの主張です。
我々は傘立てをデザインしようとして、あるいは傘が立てられるものを求めて、つい玄関に筒型のオブジェクトを置いてしまいがちです。けれども本当にそこに求められていることは、必ずしもそこに筒を置くことではないのです。
深澤さんのデザインは、デザインが”普通”であることの大切さを説きつつも、その普通のディテールを極限まで洗練させてゆくと、けして凡庸ではない佇まいに行き着くことを教えてくれます。
それは我々の住宅設計にも同じことが言えます。住宅にとって大切なのは日常です。普通だけれど、普通を突き抜けた先にあるちょっと特別な日常とでも言いましょうか。
私の身の回りや事務所には、北欧デザインと同じくらい、深澤さんがデザインしたプロダクトがたくさん置かれています。私個人の好みもありますが、デザインは思想であり、共感する思想を常に手元に置いておくことは、ぶれない仕事のベンチマークになると考えています。
17. 08 / 17
伊礼智さんトークイベント@広島
author
sekimoto
category
> イベント
Warning: Undefined array key 1 in /home/riotadesign/riotadesign.com/public_html/wp-content/themes/rd/blog/cat_sekimoto.html on line 48
建築家の伊礼智さんの新刊「伊礼智の住宅デザインDVDデジタル図面集」の出版と、建築知識ビルダーズ30号記念を兼ねて、全国各地の書店でトークイベントを行うそうです。
私は初回の広島でのイベントに、トークゲストとして登壇させて頂きます。なんといっても広島なので、、東京~埼玉の方は参加するわけにもいかないと思いますが、もし広島方面の方で、伊礼さん目当てでついでにリオタの話でも聞いてやるかという方は是非いらして下さい!(広島はやっぱりお好み焼きかなぁ)
詳細情報はこちらより
http://www.xknowledge.co.jp/kenchi/event/flyer_a4.pdf
私は初回の広島でのイベントに、トークゲストとして登壇させて頂きます。なんといっても広島なので、、東京~埼玉の方は参加するわけにもいかないと思いますが、もし広島方面の方で、伊礼さん目当てでついでにリオタの話でも聞いてやるかという方は是非いらして下さい!(広島はやっぱりお好み焼きかなぁ)
詳細情報はこちらより
http://www.xknowledge.co.jp/kenchi/event/flyer_a4.pdf
17. 07 / 21
アールトセミナー『森と建築』
author
sekimoto
category
> イベント
Warning: Undefined array key 1 in /home/riotadesign/riotadesign.com/public_html/wp-content/themes/rd/blog/cat_sekimoto.html on line 48
現在AALTO120というグループのメンバーとして活動しています。来年がアールト生誕120周年にあたることから、この秋口から精力的にアルヴァー・アールトの関連セミナーなどを企画して参ります。
AALTO120の記念すべき第一弾イベントはこちら!
◇
ALVAR AALTOトークシリーズ vol.1
『森と建築』
講師:藤本壮介氏(建築家・藤本壮介建築設計事務所主宰)
ファシリテーター:和田菜穂子(建築史家・東京建築アクセスポイント代表)
AALTO120 第1回目のゲストスピーカーは建築家・藤本壮介氏を迎えます。1999年「青森県立美術館」のコンペで敷地が森に囲まれていたことから、それ以来、自然と建築の対峙について常に思考を巡らすようになったという藤本氏からみた「森と湖の国フィンランド」の建築家アルヴァ・アアルトとは―さらに藤本氏が取り組む自然と建築との関係性について掘り下げていきます。
◇
日時:2017年10月31日(火)18:30~20:30
場所:リビングデザインセンターOZONE 8Fセミナールーム
定員:60名
お申し込みは以下より↓
https://www.ozone.co.jp/pro/seminar/detail/332
人気の高い建築家のレクチャーです。日程はまだ先ですがすぐに定員に達してしまう可能性がありますので、ご興味ある方はどうかお早めにお申し込み下さい!
AALTO120の記念すべき第一弾イベントはこちら!
◇
ALVAR AALTOトークシリーズ vol.1
『森と建築』
講師:藤本壮介氏(建築家・藤本壮介建築設計事務所主宰)
ファシリテーター:和田菜穂子(建築史家・東京建築アクセスポイント代表)
AALTO120 第1回目のゲストスピーカーは建築家・藤本壮介氏を迎えます。1999年「青森県立美術館」のコンペで敷地が森に囲まれていたことから、それ以来、自然と建築の対峙について常に思考を巡らすようになったという藤本氏からみた「森と湖の国フィンランド」の建築家アルヴァ・アアルトとは―さらに藤本氏が取り組む自然と建築との関係性について掘り下げていきます。
◇
日時:2017年10月31日(火)18:30~20:30
場所:リビングデザインセンターOZONE 8Fセミナールーム
定員:60名
お申し込みは以下より↓
https://www.ozone.co.jp/pro/seminar/detail/332
人気の高い建築家のレクチャーです。日程はまだ先ですがすぐに定員に達してしまう可能性がありますので、ご興味ある方はどうかお早めにお申し込み下さい!
少し時間が経ってしまいましたが、先週水曜日は六本木の国際文化会館にて、建築家・伊礼智さんの設計セミナーのゲスト講師として呼んで頂き、伊礼さんと共に約3時間ほどのセミナーをやらせて頂きました。
実務者向けのもので、また受講料も1万円以上もしていたのでこの場では告知しませんでしたが、全国から50人近い方がご来場下さいました。
構成はまず伊礼さんが1時間、そして私が1時間話した後に、建築知識ビルダーズ編集長の木藤さんをファシリテーターに、伊礼さんとクロストークをさせて頂きました。
最後のクロストークでは、会場から回収した質問シートが山ほどあり、これらの質問に一問一答式でそれぞれお答えさせて頂きましたが、こういう筋書きのないトークが一番盛りあがりますね。時間が足りず、あともう1時間やりたかったくらいです。
◇
例えば、そこではこんな質問がありました。
「現在一人で仕事をしていますが、スタッフは雇った方が良いでしょうか?」
これに対する答えは、私も伊礼さんも「絶対スタッフはいた方が良い!」でした。時間がなくて、お答えもさらっとしかできませんでしたが、この場を借りて私がスタッフは不可欠だと思う理由を書かせてもらいたいと思います。
ひとつに、仕事を客観的に進めることが出来るということがあります。
人は他人には「もっとこうすれば良いのに」とアドバイスができるのに、自分のことになるとどうして良いかわからなくなるものです。
仕事をチームでやるようになると、お互いがお互いの仕事や思考を客観的に見れるので、自分にはないものを発見したり、間違いや勘違いを未然に防ぐことが出来ます。
また瓢箪から駒のような斬新なアイデアというものは、天から降ってくるものではなく、私の場合常に対話から生まれます。スタッフと議論したり話を聞いてもらったりすることで、アイデアが確信に変わります。それは私は一人ではできないことだと思っています。
次に、強い意志を持つことが出来るということがあります。
人間は弱いもので、ひとりだとどうしても現実に流されてしまったり、逆境に陥ると抜け出せなくなりがちです。スタッフがいると、私の場合は弱みを見せたくないので、いつも強気で振る舞うことになります。「大丈夫、なんとかなる!」という言葉は、きっと自分への言葉なのでしょうね。
また仕事が正しくない方向に向かおうとしているとき、本質を見失いかけているとき、そんな時にスタッフを叱り飛ばす言葉は、同時に自分を奮い立たせてくれます。矜持を持って仕事をしよう!という前向きな気持ちになれます。
伊礼さんは私が尊敬し、目標とする建築家のひとりです。そんな伊礼さんの答えの一つ一つもまた、私と同じような思考の延長線上にあるように思え、大いに勇気を頂くことができました。
伊礼さんからは「(私の)45歳は建築家が一番伸び盛りの時期」「自分のセミナーには自分が認めている人しか呼ばない。関本さんはその一人」とのお言葉を頂けたことがとても嬉しく、これからめげそうになるたびに思い出したいと思います笑
ご参加下さった皆様、ありがとうございました!
写真:塚本浩史(3枚とも)
category







