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sekimoto

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昨日、ようやく2回目のコロナワクチンを打ちました。ワクチンはファイザー製。1回目を打った際は、直後にちょっとだけ倦怠感に襲われたものの、翌日も含め発熱もなくほぼ無症状でした。

しかし今回は2回目ということで覚悟をしていました。う~ん緊張する…
一般的にモデルナ製の方が副反応が大きく、相対的にファイザーのほうが軽いようですが、周りにはファイザーでも発熱で苦しまれた方もいましたので油断は禁物です。

2回目の接種を終えると、直後に前回よりも気持ち強めの倦怠感に襲われましたが、大きな異常はなくその後もそのまま仕事を続けました。私の場合、多少の風邪や微熱でも仕事をしていると元気になってしまうほうなので、昨日はほぼいつも通りでした。

ただ多くの場合、接種当日はなんともなくても翌日以降に熱が出ることが多いようなので、翌日以降の仕事に穴を開けないよう、昨日はいつも以上にピッチを上げて仕事を片付けることになりました。マシンガンのようにキーボード叩きまくり!

その心持ちは、さながら死期の迫った身で必死に身辺整理をする末期患者のよう。風邪やインフルエンザはある日突然来ますが、ワクチンの副反応は予見出来ることなので、ある意味準備が出来て助かります。

さて夕方に近づくと、ようやく我が身に異変が起こり始めます。気分が悪くなることはないのですが、私の場合頭がぼうっとしはじめて、湯上がりにのぼせているような感覚。喉がすぐにカラカラになるので、いつも以上にお茶を飲んでいました。

そのうち、複雑なことが考えられなくなってきて思考停止、いろんなことが億劫になってきました。これは明日はダウン確定だな、、そう悟って、ダウンに備えて各所に遺言のような申し送りメールを送りまくりました。

これはもう既に熱が出ているのだろうと思い、家に戻ってから体温を測ると拍子抜けするような平熱。あれ?夕食をとると少し元気も回復。しかし私にとっては最後の晩餐、明日はつらい日が待っている!

そのままこの世におさらばするつもりで涅槃に入ると、翌日の朝(つまり今朝)は快調そのもの。腕は痛いものの、熱も平熱で食欲も普通。そうしてこのキーボードを叩いています。

昨日遺言を送った皆さま、私は死にませんでした。
本日もよろしくお願いします。

恒例の夏のオープンデスク、一人目は芝浦工大2年生の中村莉緒さん。

設計課題を出し、初日は2年生にありがちなセオリーを無視した観念的建築?でしたが、ひとつひとつ住宅の基本を教え、彼女も事務所の本を持ち帰って勉強。毎日1時間のエスキースを重ねるとみるみる上達。わずか一週間で別人のような案を作るようになりました。これまでのオープンデスク生で一番伸びしろがあったかもしれない。最後に模型までちゃんと作ってプレゼンしたのも見事でした。

リオタデザインではオープンデスク生には、仕事を一切触らせません。学生に触らせられるような仕事はうちにはないからです。その代わり、私が設計課題を出して毎日のように設計指導をします。大学ですら10分くらいのエスキースを、私がマンツーマンで毎日1時間も指導するというのはスタッフですらないことです。中村さんはそれを知っていてうちを選んだとのこと。我ながら授業料を取りたいくらい。

大学では課題を出して、次の週に案を持ってくる学生はほとんどいません。口先だけでコンセプトを語る者。ノートの片隅に抽象的なスケッチを描いてくる者。どうして唯一無二の敷地に向き合って、三角スケールを使って図面を引かないのか。答えはそこにしかないのに。

一週間を使っても一案も作れなかった子が、一日で何案も作るようになり、わずか一週間でプレゼンが出来るクオリティまで持って行くことが出来る。この成功体験を作ることが我々のオープンデスクの目的なのです。

うちのオープンデスクを経験すると、後期からすごく伸びるという話をしたら、目を輝かせて「後期課題が楽しみです!」と言って帰って行きました。彼女の”真夏の大冒険”も終了です。

☆ 来週からも別のオープンデスクが来るので、案の詳細は伏せておきます笑


一昨年に刊行されました建築知識2019年7月号にて、「木造住宅できるまで図鑑」というタイトルで弊社設計「路地の家(2017)」ができるまでの現場プロセスを一冊まるごと特集をして頂いたのですが、こちらがこのたび書籍化されることになり、本日その見本誌が届きました。

詳細図解 木造住宅のできるまで|関本竜太著
エクスナレッジ・8月23日ごろ発売予定(予約受付中!)
https://www.amazon.co.jp/dp/476782916X/

中身は先の建築知識の内容とほぼ同じなのですが、判型がひとまわり大きくなり、またオールカラーで大変見やすくなりました。また、追加で各所にコラムや板金のちょっとした納め方など、内容を大幅に加筆させて頂いています。

ちなみにまだ発売前で、書店発売は8月23日ごろの予定です。


内容は設計者が現場監理のために知っておかないといけない内容から、「それ設計者が知ってる必要ある?」というようなものまで網羅した一冊になっています。

しかし案外図面を描いていると、ここってどうやって作るんだろう?とか、壁と天井はどちらを先に施工するのだろう?とか、意外とつまらないことで設計の手が止まってしまうことがあるものです。

本書はそんな施工プロセスを一つの住宅を軸に、コマ送りするように通しで見てゆけるので、初学者から中堅の設計スタッフさんまで、幅広く木造住宅の現場を学んで頂けるものになっていると思います。発刊されましたら、どうかお手に取ってみて下さい!



21. 08 / 08

vertebra03

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sekimoto

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> はまりもの
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ちょっと前からだいぶ残念な感じになっていた事務所のスタッフの椅子を、このたび一新しました。

vertebra03 / ITOKI
design: 柴田文江
https://vertebra.jp

座り心地もさることながら、デザインの良い椅子をずっと探していました。このvertebra03 は、事務家具大手のITOKIが出しているという点にまず驚いたことと、そのデザインを外部のデザイナー(柴田文江氏)に委託し、しっかりそれをクレジットしている点が素晴らしいと思います。

張地も自由に選べて、問い合わせたら山ほど送られてきた生地の中から、Knollの鮮やかなオレンジをスタッフと相談して選びました。このKnollのテキスタイルを選べるあたりも、デザイナーの意向が入っていそうで好感が持てます。

そして座り心地。これは最高に素晴らしいです!スタッフも大喜び。後ろにもたれかかると、座面が前にスライドするので、ちょっとリラックスする姿勢にもちゃんと追従してくれます。

私は別の椅子なのですが、私も欲しくなっちゃいました!


合わせるべきは屋根か、はたまた外壁か…。

軒どいの色を決めるときに、いつも悩みます。屋根や鼻隠しの色は濃いめの色で引き締めたい。しかし外壁は明るい色にしたい。軒どいをこげ茶にして、縦どいも共色にすると白い外壁にこげ茶色の縦どいのシルエットが入ってしまう。それならばと縦どいをシルバーにすれば、折角引き締めた軒先のラインもシルバーに…。

それなら軒どいと縦どいの色を変えればいいじゃないかと思うでしょう?そこのアナタはわかっていない。街を歩いていると軒樋と縦どいの色を変えている家をよく見るのですが、これがことごとく失敗している。とってもみっともないことになっている。

原因はおそらく縦どいと軒どいとのジョイント部。ここがすっきりしていないから、そこにどうしても目が行ってしまう。

現在進んでいる現場でもまたこの問題にぶつかりました。またこの問題か…。うんざりしながらどうしようかと悩んでいると、ふと去年の暮れにタニタハウジングウェアに訪問した際に見せられた、とある試作品のことが頭に浮かびました。それは同社のスタンダード半丸のトレードマークであるラッパ型の集水器ではなく、T形のジョイントにしたパーツでした。

これどう思いますか?と訊ねられたものの、正直私は現行のラッパ型集水器が気に入っていたので、これをどういう状況で使うのが良いかわかりませんでしたが、今はっきり理解しました。そうか、こういう時に使うんだ!

ジョイント部のサンプルを急遽取り寄せて現場に当ててみると、想像以上に良い感じ。実際に取り付けてもらいましたが、言わないとわからないくらいに馴染んでいる。長年の問題が今一気に解決した感じ!たぶんこういう用途に開発した商品ではなかったのかもしれませんが、今後はうちのスタンダードになるかもしれません。

この「T形ドレン」は、スタンダード半丸のラインナップに今年の5月末から加わっているようですよ。