恒例の夏のオープンデスク、一人目は芝浦工大2年生の中村莉緒さん。

設計課題を出し、初日は2年生にありがちなセオリーを無視した観念的建築?でしたが、ひとつひとつ住宅の基本を教え、彼女も事務所の本を持ち帰って勉強。毎日1時間のエスキースを重ねるとみるみる上達。わずか一週間で別人のような案を作るようになりました。これまでのオープンデスク生で一番伸びしろがあったかもしれない。最後に模型までちゃんと作ってプレゼンしたのも見事でした。

リオタデザインではオープンデスク生には、仕事を一切触らせません。学生に触らせられるような仕事はうちにはないからです。その代わり、私が設計課題を出して毎日のように設計指導をします。大学ですら10分くらいのエスキースを、私がマンツーマンで毎日1時間も指導するというのはスタッフですらないことです。中村さんはそれを知っていてうちを選んだとのこと。我ながら授業料を取りたいくらい。

大学では課題を出して、次の週に案を持ってくる学生はほとんどいません。口先だけでコンセプトを語る者。ノートの片隅に抽象的なスケッチを描いてくる者。どうして唯一無二の敷地に向き合って、三角スケールを使って図面を引かないのか。答えはそこにしかないのに。

一週間を使っても一案も作れなかった子が、一日で何案も作るようになり、わずか一週間でプレゼンが出来るクオリティまで持って行くことが出来る。この成功体験を作ることが我々のオープンデスクの目的なのです。

うちのオープンデスクを経験すると、後期からすごく伸びるという話をしたら、目を輝かせて「後期課題が楽しみです!」と言って帰って行きました。彼女の”真夏の大冒険”も終了です。

☆ 来週からも別のオープンデスクが来るので、案の詳細は伏せておきます笑