13. 01 / 10
猫の給仕頭
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sekimoto
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> 仕事
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クライアントより「設計の助けに」と,ジャコメッティの猫をお預かりしました.
まさに猫の手も借りたい我が事務所にとっては,またとない救いの神の降臨です.この猫,タイトルは「猫の給仕頭」といってブロンズでできています.猫なのに背筋がピンと伸びています.この姿勢,見習いたいものです.
ご本尊はさっそく事務所の窓際に安置されました.おそらく今年一杯は,リオタデザインの仕事を見守ってくれることでしょう.設計に迷いが生じたら,この給仕頭に相談することにします.
「身の程を知れ,でございます」
万福招来,満願成就.ご利益がありそうです.
13. 01 / 06
新年のごあいさつ
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sekimoto
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> 旅行
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新年あけましておめでとうございます!
と書き出しておきながら,季節外れな写真で申し訳ありません.しかしリアルです.このお正月は,家族で石垣島で過ごしていました.平均気温20度.雨期のため,毎日梅雨のように重い雲が空を覆っていましたが,たまに日が差すともう暑くてとても上着など羽織っていられません.まさに常夏の島です.
寒い季節にフィンランドに行くことはあっても,南の島に行くのははじめてでした.今年は仕事始めの5日が週末にかかることもあり,それならばいっそ遠出してゆっくり過ごそうということになったのでした.GWは意外に来客や仕事が入ってしまったり,お盆は暑くてどこにも行きたくなかったりと,お正月休みは私のような仕事をしている者にとっては,最もゆっくり休める時期かもしれません.
石垣島では川平湾の近くに宿を取り,ステイ中は近くの島々にも足をのばしました.竹富島では自転車で巡りながら,ため息の出るような青い海と美しい琉球の民家に魅せられました.黒島ではウミガメの放流体験などにも参加させて頂きました.
冬ということからか,どこものんびりと,人も少なく快適な滞在でした.なにより暖かくて,食べ物もおいしかったし,こじんまりとしていて移動も楽で良かった.竹富島や黒島は,自転車でぐるりと廻れるスケール感も心地よかったです.旅行に来て,仕事のことを考えず,頭をからっぽにして楽しく過ごせた旅行は久しぶりでした.沖縄本島にも行ったことはありますが,沖縄に行くなら絶対に島がお勧めです.
さて,そんな休みもそろそろ終わろうとしています.明日はいよいよ仕事始め.今年はビッグプロジェクトが目白押し!ビッグと言っても規模が大きいというよりは,いろいろな巡り合わせで,これまでとひと味違うテイストの住宅や,大きなチャレンジとなるプロジェクトが目白押しということを意味しています.年明けから心してかからないといけません.
スタッフの皆さん,どうか今年の年末も達成感を持って迎えられるよう,精一杯設計に向き合ってゆきましょう!
また施主の皆さま,いつも温かく我々との家づくりにお付き合い下さいましてありがとうございます.今年も変わらず精一杯仕事をしてゆきます.本年もどうぞよろしくお願いします!


12. 12 / 31
継続は力なり
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sekimoto
category
> 仕事
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今年はリオタデザインも10周年を迎え,代々木上原のケースギャラリーで10周年イベントが開けたことも,我々の中では大きな出来事でした.それを期にそれまでを振り返り,今後の仕事に思いを馳せられたという意味でも良い節目となりました.
「継続は力なり」という言葉を40代になってからより強く感じます.
これまでの蓄積が生かされるという意味でもそうですが,少し型にはまりかけていた我々のスタイルのようなものが,ここに来て一皮むけようとしている兆しも感じます.それもひとえに,無謀な背伸びではなく,それまでの蓄積が礎となり,基礎がしっかりしてきたからこそ跳べるジャンプが今あるようにも思えます.
また,ここにきてそれまでにお付き合いさせて頂いたお施主様からの再依頼が続いているというのも嬉しい傾向です.設計させて頂いた建物に対する発展的改装ということもありますし,我々もお施主様も想定していなかった家族の変化に,次の大きな一手を選択された方もいらっしゃいました.改装から始まったお仕事が,今度は新築という形でまた引き継がれたケースもあります.
今でもことあるごとにお邪魔して晩ご飯をごちそうになるお宅もあれば,年末にひょっこり手土産を持ってきて下さる方もいらっしゃったり,そんな素敵なお施主様に囲まれ,その信頼関係や友好関係が損なわれることなく仕事が続けられている喜びをあらためて感じます.
継続といえば,このブログというのもフィンランド留学時代から,約15年来途切れることなく続いている私の習慣でもあります.当時は「ブログ」という言葉すらなく,自分でFTPソフトを駆使してサイトに文章をアップしていました.今お付き合いさせて頂いているお施主様は例外なく,私のブログから我々の仕事や私自身を知って下さった方々です.
私も特に営業目的でやっているわけではありませんし,時に辛辣なこと,時に子供のことや趣味のことなどを書き連ねていますが,ここで書いたことは不思議と自分では忘れず,一度整理して頭にしまわれているので,いろんな局面で過去の経験を”ネタ”のように引き出して,オチまで付けて語ることができるという”特技”も身につきました笑.
また頭のモヤモヤを文章にしてみると,いろんなことがストンと落ちて気持ちに区切りがつきますし,ことあるごとに目の前のモヤモヤに対して,その場でわかりやすい言葉に置き換え理解するというスキルも身につきます.これはお施主さんの話に耳を傾けるときや,学生の自分でも理解できていないシュールな主張を,その場で翻訳してあげる作業などにも生かされている気がします.
これもひとえに「継続は力なり」.
どんなにつまらないことも,継続して積み上げると時にそれは大きな物事を成し遂げる原動力にもなるのだということを,つくづく感じます.これからも小さな事の積み重ねによって,大きな仕事をしてゆきたいと思います.
来年もリオタデザインをどうかよろしくお願いします!
この一年出会った全ての人に感謝して.皆さま良いお年を.

12. 12 / 29
ある新聞記事
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sekimoto
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> 社会
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この人はまずある建築士事務所に、自分が一級建築士だと偽って入社した。そこで4年の実務を積み(ただし設計業務ではない)、大学の建築学科を卒業したと偽って一級建築士を受験して、晴れて資格を取得した。
一級建築士試験は、一定の実務経験年数がないと受験ができない。そればかりか、大学の建築学科など所定の建築教育課程を修めていないと、やはり受験資格が得られない。だからうちのスタッフには学歴の壁に回り道をしながら苦労している者もいるし、一方でうちで地道にキャリアを積みながら受験勉強を続けている者もいる。
この人はその二つとも偽装したというのだから、これは偽装というより詐欺というほかない。しかも、勤めているのならその設計内容について第三者のチェックや監督もできるだろうが、この人は独立して自分の事務所まで立ち上げてしまった。建築教育も受けず、前職でも設計業務に関わっていないのにもかかわらずだ。これはハンドルも握ったことがない人が、いきなり公道に飛び出すようなものである。こんなに怖ろしいことはない。
それにしても受験にあたっての学歴のチェックも厳しいはずなのに、どうしてすり抜けてしまったのだろう。謎だ。発覚して本当に良かったと思う。
◇

12. 12 / 27
S/M
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sekimoto
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> 仕事
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来月の竣工に向けて臨戦体制に入った「しだれ桜の家」の現場。片隅では佐々木棟梁と担当の牛島がなにやらモメている。やれ納まるとか納まらないとか。
この佐々木棟梁に現場に入って頂くのは、これで既に4件目だろうか。もうすっかりおなじみのはずなのに、毎回現場に行くたびに怒られる。怒られなくとも、いつも聞こえよがしに文句を言われる。難しい設計にしやがって。これまでで一番大変だよ!と。
それを聞くと僕はいつも嬉しくなってしまう。性格が悪いかもしれないけれど、現場で職人さんが苦労している姿を見るのはなかなか悪くない。これは建築家のS(サディスト)としての側面。こっちとしてはそれなりの挑戦状を叩きつけたわけだから、それなりにもがいてもらわないと。簡単な現場だなんて言われるのは心外である。
一方で難しい敷地や、お施主さんから無理難題を持ちかけられると、よせばいいのに喜んで受け入れてしまう。これは建築家のM(マゾヒスト)としての側面。
建築は最初のハードルの設定が高ければ高いほど素晴らしいものができる。それが経験的にわかっているから、より困難な道を求めて突き進んでしまうのだろう。困難の先には常に達成感と高揚感が待っている。それはひとつの麻薬のようなものかもしれない。
