13. 09 / 18

突風被害

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sekimoto

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> 仕事
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台風18号の影響で吹き荒れた突風は,熊谷市を中心とした埼玉県北部の地域に甚大な被害をもたらしました.

【報道】台風18号 突風、熊谷で26棟全壊

うちも2009年に熊谷で1件住宅を設計しています.「かたつむりハウス」といって,中庭を囲んだ木造2階建ての住宅です.心配していたのですが,お施主さんのKさんよりメールがあり,ご家族,家屋共に無事だったとのこと.ほっと胸をなで下ろしました.
Kさんからのメールを以下一部引用させて頂くと,

「突風の発生時は、もの凄い轟音と地響きで目がさめ、家ごと吹き飛ばされると、恐怖でいっぱいでした」

「両隣りの家は屋根瓦やカーポートの屋根がはがれたり、窓ガラスが割れたり、雨どいが取れてしまったり、、、裏のコンビニはガラスが割れて、商品が散乱していました。家の前の電線には、大きなトタン屋根が布切れの様にぶらさがっていました。 庭にはどこからか飛んできたガラスや瓦の破片、トタンが散乱し、昨日と今日はずっと掃除をしていました」

当時の様子はとても想像出来ませんが,さぞや恐ろしい状況だったとお察しします.
ところがお住まいの建物には何かがぶつかってへこんだ跡はあったものの,修繕の必要はなく,雨樋ひとつ飛ばずほぼ無傷であったとのこと.周囲に甚大な被害をもたらした災害の中,この家だけが受けなかった被害は奇跡のように思いました.

要因を分析すると,中庭を囲んだ壁が要塞のように突風を阻んだこと,駐車場の屋根も建物と一体で作ったこと,確かな施工,そしてなんといっても低く低く抑えたこの建物のプロポーションが,風を受け流し,建物へのダメージを最小限に抑えたのだと考えています.

周辺にもたらした被害を思うともちろん浮かれているわけにいきませんが,私にとっては,直接関係したKさんがご無事であったこと,そして我々が作った家が無傷でKさんを守ったということが何よりも嬉しく,誇らしく思いました.

当時遠景のこの住宅を眺めては,なんかフェラーリみたいだね,風を切って進みそうだね,と冗談交じりに話していたことを思い出しました.


先週土曜日(14日),笹塚にある富士見丘学園という中高一貫校にて,「町の中のデザイン」というタイトルで建築の特別授業をさせて頂きました.

受講生は中学部と高校部に所属する生徒さん約20名.富士見丘学園では毎週土曜日には今回のような自由な講座枠があり,外部講師を招いたり,教頭先生自らも哲学などをテーマとした対話型授業などをされているとのことでした.

今回は教育系コンサルタントをされている友人(清水葉子さん)のご紹介で建築やデザインにも造詣の深い大島規男教頭とお会いし,お互い意気投合して今回の授業の話となりました.大島教頭は事前に竣工間近の「隅切りの家」にも足を運んで下さり,その様子を編集してプロ顔負けの告知動画を作って下さったことは先にブログでも紹介させて頂いたとおりです.

さて建築の授業といっても,建築学科の大学生や建築家に向けて話すようなことは通用しません.建築の素養を持たない子達に「建築ってなんだろう?」という問いかけを,どうやったら易しく話すことが出来るだろうという点にはずいぶん苦心しました.大島教頭とも何度か議論をし,今回の授業は「対話型」にしようということ,そしていつも目にしている日常の風景から”デザインの芽”のような,気づきを促すような授業にしようということになりました.

授業は三部構成で,まず第一部は私の仕事の紹介ということで「隅切りの家」の話をさせて頂きました.
隅切りの家は一見すると八角形で,見たことのないような形をしているのですが,実際にはあたりまえの気づきから,ひとつひとつを風景や生活シーンに当てはめていった結果なのだということをお話ししました.持参した模型を見せると,皆さん興味深そうに見入ってくれていました.

第二部では,事前に参加する生徒さんから町中で気になった風景写真を提出してもらい,その紹介とそこにどういう気づきがあったかという点をそれぞれ発表してもらいました.事前に渡された段階ではそれがどういう意味の写真なのかわかりにくかったのですが,直接語ってもらうことでその意味がはっきりした部分もありました.あるいはシャッターを押した本人も意識していなかったことも,他の現象と組み合わせてみると意外と深い意味を持っているということも,第三部につなげてここで伏線を張らせてもらいました.



第三部では,今度は私の視点から街中でよく見かけるなにげない風景の写真を映し,それに対してそれがどういう意味を持つ写真なのか,その意味や問題点,あるいはそれを解決する方法などについて,参加してくれた生徒さんと一緒にディスカッションしてゆきました.

ところが,ここでちょっとしたハプニング.
この時に映し出した意味深な写真群は,実は一般の大人に見せると皆首をかしげて,その意味するところをほとんどの方が答えられないのですが,生徒さんに振ると実に鮮やかに皆さん答えてしまいます.私としてはもっと悩ませて,最後にその意味を説明しようと考えていたのですが,生徒さんの頭の柔軟さには本当に驚きました.

この授業の主旨は,先入観を捨てて,純粋に物事と向き合うことの大切さを教えたいと思っていたのですが,我々大人よりもよほど先入観なく純粋な目でこの子達は社会を見ているのだなということに,逆に私の方が気づかされ教えられたような気がします.

今回教室に集まってくれた20名弱の生徒さんだけを見て判断するのは早計かもしれませんが,富士見丘学園の生徒さんは皆さんとても純粋で,感性豊かな生徒さんの集まりなのだなという印象を強く持ちました.

今回の特別講義のように,外部の講師を招き,それも高校のカリキュラムとは関係ない建築家を招いてデザインの話をさせるなど,一般の中学高校では私が知る限り聞いたことがありません.

今回この講義をお受けさせて頂いた背景には,事前に動画で大島教頭の対話型授業風景を見ていて,それがとても印象的だったこともありました.感性豊かな生徒さんを育む,学校側の教育の土壌というものも今回強く感じたことです.生徒さんはこのような自由な校風の学校で,今後ものびのびと個性を伸ばしていってもらいたいと思います.

今回このような機会を設けて下さいました大島教頭とコアネットの清水さんにも,この場をお借りして深く御礼申し上げます.


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sekimoto

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> OPENHOUSE
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昨日は【TREEHOUSE】オープンハウス,無事終了しました.

この日はよりにもよって台風18号が直撃!上陸するかという緊迫した状況の中,朝からの大雨.あぁ今日はきっと誰もオープンハウスには来てくれないんだろうな…と思いきや,予想に反して開始直後からポツポツと来場者がいらっしゃいました.

そしてお昼を過ぎると雨が止み,晴れ間まで差してくるではありませんか.これはまさに奇跡!小康状態の天気に後押しされたのか,その後も続々といらして下さいました.さすがに一部の方は交通機関の乱れを懸念し断念された方もいらっしゃいましたが,まずはいらした方がずぶ濡れになるという事態は回避できて,スタッフ一同ほっと胸をなで下ろしました.

TREEHOUSEはエントランス脇のシマトネリコの高木が2階テラスを貫き,そのプラン構成は極めてシンプルな住宅です.ところが平面上の整然さとは裏腹に,立体では随所で床がスキップし,家族の居場所と視線が至る所で交錯する複雑な空間構成となっています.

シマトネリコを望む開放的な浴室などもこの住宅ならではのウリ.木製建具を駆使し,2階のフロア全体を有機的につなげています.結果として,これまで設計してきた住宅のディテールを結集したような完成度の高い住宅になったと自負しています.ご来場下さった皆様,誠にありがとうございました.

最後のお施主さんご家族との打上げでは,お子さん達に私からデザインの特別講義を.前日に高校生に向けて実施した授業内容をちょっとばかり再現してみました.ちょっとは建築に興味を持ってもらえたかな?

TREEHOUSEはこれからの生活によって,どんどん空間が良くなって行くと思います(リビングにはうちのお施主さん憧れのウェグナーソファが置かれる予定とのこと).今後の生活ぶりと数ヶ月後の竣工写真撮影を今から楽しみにしています!





[caption id="attachment_8525" align="alignnone" width="560" caption="関本先生によるデザイン特別講義中!"][/caption]

13. 09 / 15

デザインって

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sekimoto

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> 建築・デザイン
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土曜日は富士見丘学園という中高一貫校の特別授業ということで,異例ながら私が建築の授業をさせて頂きました.授業の内容はまたおいおいレポートさせて頂きますが,授業終わりに生徒さんからこんなにたくさんの感想を頂きました.

日々当たり前と思っていることも,視点を変えるとデザインとなり,建築を考えるきっかけになるのだという話をしたのですが,生徒さんにも響いたようで「デザインって楽しい!」という声が多く聞けたのもとても嬉しかったことです.

また授業で話したことから触発されて,具体的なデザイン提案を描いてきてくれた子まで笑.この中から一人でも今回の授業が将来デザインの道に進むきっかけになったと語ってくれる子が出てきてくれたら言うことないですね.

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sekimoto

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> メディア
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掲載誌のお知らせです.

〇ミセス10月号(文化出版局)|オープンテラスの家(F邸改装)
〇MY HOME 100選 Vol.13(扶桑社)|FILTER(U邸)/池上の家(A邸改装)

ちなみに「MY HOME 100選」の方は過去に「住まいの設計」誌に掲載された記事の再収録分となります.特にFILTERは当時掲載されたときはかなりの反響がありました.いろいろな意味で家づくりを考えている人達の共感を集める住宅だったのかもしれません.「住まいの設計」誌さんにはいつも丁寧に掘り下げた取材と,限られた誌面で住宅の魅力を余すところなく紹介する誌面構成力にいつも感心させられます.

ミセス掲載の「オープンテラスの家」は初取材分となります.こちらも当時は大いに苦労して作った家でしたので,こうして良い媒体に美しい写真を撮って頂けて大変嬉しく思います.いつも思うことですが,こうした取材は記事として残り,ご家族にとっても貴重な思い出となります.取材を通して当時の状況や,どうしてこうなったのかを思い出したり考えたりすることにも意味があるように思います.

こうしてたまに建築専門誌や家づくり系雑誌以外の一般誌の取材を受けると,これまでつながらなかったような方がコンタクトされてきたりと,不思議な出会いがいろいろあります.ちょっと皮肉な結果ですが,家づくりを真剣に考えようと思って買った雑誌よりも,なにげなくパラパラめくっていたときに目に飛び込んできた情報の方が,インパクトとしては勝るのかもしれません.(実際に過去には「歯医者さんの待合室で見て来ました!」という方もいらっしゃいましたので笑)

本誌は書店で是非お手に取って頂き,そしてどうかレジまで持っていって下さい!