author
sekimoto

category
> OPENHOUSE
Warning: Undefined array key 1 in /home/riotadesign/riotadesign.com/public_html/wp-content/themes/rd/blog/cat_sekimoto.html on line 48



昨日、「FP」オープンハウスを無事終えることができました。
今回はオープンな告知としたこと、観光地である川越市街地からほど近かったこと、春の気配を感じられる季節だったことなど、いろんな要素があったと思いますが、事前の問い合わせも大変多く、来場者も過去最多の57組で、のべだと120人以上は軽くいらしたのではないでしょうか。

嬉しい反面、こんなに来てしまうと我々も対応しきれなくなってしまい、次からはもうちょっとセーブしようかとも考えているところです・・。

ともあれ、昨日は大変賑やかなオープンハウスとなりました。今回はクライアントがオープンな方で、ソファやテーブルなど家具も入れた状態で是非お披露目をとおっしゃって下さったこともあり、今回は異例中の異例、”ほぼ入居”の状態でのお披露目となりました。来場された方は、生活シーンとあわせてこの家のコンセプトをより深く理解して頂けたことと思います。クライアントのご理解とご協力に感謝致します。



今回の住宅は、ご夫婦お二人の住まいであったこと、デザインを生業とするクライアントであったことなどもあり、隅々までクライアントの美意識を反映させた「大人の家」に仕上がったと思います。

シンプルな構成、そして仕上げの素材も最小限に絞り、ディテールの処理もなるべく表に出すぎないように抑制を利かせましたが、来場者の方達には高い施工精度と、それでも随所にちりばめられたさりげないディテールについても高いご評価を頂きました。

特に施工精度に関しては、今回私も「工芸品」と表現しましたが、いつもと同じように見えて全く異なる次元のものです。これはもはや我々の設計の手を離れて、優れた職人さんの手の力に依るところが大きく、いつも以上に作り手の重要性や存在感を強く感じたところです。

奇しくも大工さんも現場でこうおっしゃっていました。
「これは仕事じゃなくて、もはや趣味みたいなもんだ」

仕事をする方が、仕事を離れて「趣味」だと言って頂けるような境地、つまり自分の家や趣味の模型飛行機を作るように、当事者意識を持って仕事に向かって頂ける状態を作ることが、最良の結果に繋がるということも今回あらためて認識した次第です。



またクライアントの”車好き”は、この住宅の個性を大きく担っている部分ではありますが、必ずしもこの家の本質ではないような気もします。

それよりも、クライアントはジウジアーロがデザインしたランチアやパンダを所有されていますが、ジウジアーロのデザインの根底に流れる思想のようなもの、これはクライアントよりお聞きしたことですが『デザインのためのデザインではなく、本質を見極めながら、突き詰めた結果がカタチになる』といったことが、今回の住宅にも流れているような気がします。そういう意味で、今回は「ジウジアーロのような住宅」になった、とも言えるかもしれません。(ちょっとおこがましいでしょうか)


最後はやっぱりお約束の打ち上げ!
クライアントの計らいで、今回の打ち上げのコンセプトは”イタリアン”。おいしいワインも開けて頂きました。いろんな裏話や今だから言える話?に花が咲きました。今回は新しいスタッフも加わり、いつもと少し違う新鮮な会でした。夕暮れの外観もとってもきれいでした。

Sさん、お疲れさまでした。そしてごちそうさまでした!
まだいくつかの宿題も残っていますので引続き通うことになりそうですが、どうか末永くよろしくお願いします!



author
sekimoto

category
> 仕事
Warning: Undefined array key 1 in /home/riotadesign/riotadesign.com/public_html/wp-content/themes/rd/blog/cat_sekimoto.html on line 48



ここのところ週末は雨続き.
ずっと流れ続けて、三週目の正直。晴れろ晴れろと念じつつ、今日はいい光です!
新澤さんの写真に期待します。昨年竣工「トンガリの家」にて。

さて、以前よりこのブログで経過をご報告してきましたタニタプロジェクトも、いよいよ最終章に突入です。(タニタさんからも、ようやく”モザイク”解除の許可が下りましたので、このブログでもようやくその全貌が明らかとなりました!)

【これまでの経緯はこちら】
・タニタプロジェクト(会社訪問編)
https://www.riotadesign.com/blog/11398.html
・タニタプロジェクト(作戦会議編)
https://www.riotadesign.com/blog/141031.html


そもそもこのプロジェクト、昨年竣工の「竹林の家」に取り付けた”くさり樋”がうまく機能せず、水をまき散らしてばかりいるといったクライアントからのご指摘から、タニタさんが当時試作をされておられた新型のくさり樋を、特別にモニタ使用させて頂くことになったという経緯で現在に至ります。

ここでもたびたびご紹介しているように、タニタ(正式にはタニタハウジングウェア)というのは雨樋のメーカーさんなのですが、社長以下社員は皆情熱の塊のような会社です。うちのような設計事務所のオープンハウスにも、毎回社長以下3~4名の社員が見学に来て下さいます。もちろん休日にですよ?そんなメーカーさん聞いたことがありません。(しかも社長は毎回自転車でやってくるというのもオドロキです)

それはさておき、ようやく試作品が上がってきました!
交換の前に、まずは現在のくさり樋の持つ問題点から。



はい、見ての通りです。
なかなかモダンなくさり樋なのですが、くさりを伝った水が、その勢いそのままに外側に飛び散ってしまい、なかなか真下に落ちてくれません。結果、床の上はこのようにビチャビチャになります。カタログだけでモノを選んでしまうとこういうことが起こります。これには我々も深く反省するところです・・。

次にタニタの試作品を取付けてみました。



え?これって水流れているんですか?
ハイ、流れていルンです!(川平慈英風に)

飛び散りゼロです。これにはびっくりです!
よく考えられた製品というのはこうも違うんですね。で、この写真からは伝わらないと思うんですが、これすごくいい音がするんです。サワサワサワ・・って。

あぁ雨の音ってこういう音なんだって思いました。そして雨粒が整理整頓されて、まっすぐ下に落ちていく様は本当に見ていて飽きません。雨粒がね、キラキラしてるんですよ。雨をタテ樋に隠してしまうなんて、なんてもったいない行為なんだろうとすら思います。


でですね、私が本当にイイなと思ったのはそれだけじゃないんですよ。

タニタの担当者である岡田さん、関口さんと打合せをしていた時に、他の試作品も見せて頂いたんですね。で、他にも凝った形状のくさり樋はあったんです。でも今回のサンプル品はその中でも一番シンプルなやつでいこうということになりました。正直、私は単体では別の凝った形状の方でも良いかなとも思っていたんです。

でもこっちで正解でした。
すごくしっくりはまるんです。もともと建物の一部であったかのように馴染んでいました。大きさもちょうどいい。主張を抑え建物に寄り添う、とても品の良いデザインです。これならどんな住宅にも合うのではないでしょうか。


とまあベタ褒めなわけですが、今回は本当に良いものを見せて頂きました。開発には直接関わったわけではありませんが、末席ながらその開発プロセスに関わらせて頂けたことを光栄に思っています。

本プロジェクトに気長にお付き合いして下さいましたクライアントのIさん、お時間かかってしまい申し訳ありませんでした。そして、快く協力を申し出て下さいましたタニタの谷田社長、そして担当の岡田さん、関口さん、その地道な努力と誠実な対応には頭の下がる思いでした。本当にありがとうございました!


最後にですが・・
このくさり樋は現在製品化に向けて、実際に動いているそうです。発売予定の時期などはしかるべき時期にタニタさんより発表があることと思います。

ただタニタさんにご迷惑がかからないように申し上げておきますと、今回ご協力頂いたくさり樋はすべてサンプル品であり、まだ製品化されていませんので、このブログを見たからといって、タニタさんから同製品をお出しすることは現時点ではできないようです。

また写真に写っているモデルも試作品ですので、実際にこの通りのものになるかは私にもわかりません。どうかタニタさんからの製品リリース情報を首を長くしてお待ち下さいますよう。

ご協力:
株式会社タニタハウジングウェア
http://www.tanita-hw.co.jp/

author
sekimoto

category
> 仕事
Warning: Undefined array key 1 in /home/riotadesign/riotadesign.com/public_html/wp-content/themes/rd/blog/cat_sekimoto.html on line 48



本日FPの引渡しがありました。
しかーし!まだまだ終わりません。ここはこうしよう、ああしよう。クライアントとの”より良くする”ための議論に終わりはありません。

来週も相も変わらず現場に通うことになりそうです。
堀尾建設さん、巻きこんじゃってごめんね笑


15. 03 / 05

置いてきぼり

author
sekimoto

category
> 生活
Warning: Undefined array key 1 in /home/riotadesign/riotadesign.com/public_html/wp-content/themes/rd/blog/cat_sekimoto.html on line 48


去年のちょうど今頃、津田ホールで建築家の内藤廣さんの講演会があった。人気の高い講演会で、スタッフ全員で申し込んだところ一人だけ抽選に外れた者がいた。新人の山口くんだった。彼とは現場で別れて、彼以外の全員で講演会に出かけた。

そして今年も津田ホールで内藤廣さんの講演会があった。今年も抽選らしい。山口くんが現場帰りに漏らす。「いよいよ来週ですね」なにが?「講演会の当選がわかるの」そうか、彼は今年こそは置いてきぼりを食らうまいと思っているのだ。

翌週当選が届いた。私と、山口くんに。他のスタッフはどうやら去年行ったから今年は応募しなかったらしい。そうか、だから山口くんにもくじ運が回ってきたのかもしれない。

今日はちょうど彼と現場に行く日。今年は現場終わりにも別れることなく、そのあとハシゴして一緒に講演会に出かけた。山口くんと二人で講演会。なんだか風邪ひいてお留守番していた可哀想な末っ子を連れて、一緒に映画館に来たような気分だ。

そういえば20年ほど前、僕が山口くんくらいの時、建築会館に内藤廣さんの講演会を聴きに行ったことがあった。所長に講演会があるから早めに上がらせてもらいたいと言ったら、過去にそんなスタッフはいなかったのか、ちょっと嫌な顔をされた。そんなことを思い出した。20年越しで、まだ私は内藤廣さんの講演会に通っているのだな。隣にスタッフを連れて。