DECO 家族構成:ご夫婦(30代)+長女(幼児)
https://www.riotadesign.com/works/17_deco/#wttl
[はじめに]
家づくり中には交わせない建て主さんの本音を深く聞いてみたいという思いと、それを広く共有したいという気持ちから、建て主さんとの対話を記録してみることにしました。今後続くかどうかはわかりません。今回はまずは実験的なものだと思ってください。
趣旨はなにもリオタデザインを持ち上げる記事を載せようということではありません。家づくりを設計者目線で語ると、どうしてもキレイゴトばかりになってしまうような気がします。実際に建てられた方のお話をお聞きして、そこにどんな葛藤や苦労、楽しさがあったのか、これから家を建てようという建て主さんにも参考にして頂けたらと思っています。
◇
Q1. リオタデザインをどのような経緯で知りましたか?
渡辺篤史さんの「建もの探訪」でリオタデザインが設計した住宅「FP」のOAを見て知りました。建もの探訪は当時から毎週欠かさず録画していて、気になった住宅があると最後のエンドロールに出てくる設計事務所をいつもチェックしていました。
いいなと思っても事務所が遠方だったり、なかなか条件が合わなかったのですが、FPを見て気に入り、調べたら事務所が自宅のすぐ近くだったこともあり、それが直接のきっかけになりました。
Q2.設計事務所と家づくりをしようと思ったのはなぜですか?
当初奥さんは設計事務所に頼むことに消極的でした。建築家の家というのは、会社の社長さんとかお金持ちが頼むものであって、自分たちのような普通の家族の家づくりには縁のないものだと思っていましたので。
それでも(ご主人は)建築家が設計した住宅に住むことが夢だったこともあり、奥さんと相談して一度リオタデザインに相談に行くことにしました。奥さんとしては、自分たちの予算では絶対に断られるだろうと思っていたので、会ってはっきりと断られれば(ご主人も)諦めるだろうとも思っていたようです。
どうして設計事務所に頼みたかったかというと、格好良い家に住みたかったという気持ちもありましたが、自分たちの「味方」が欲しかったという思いが強かったように思います。
ハウスメーカーさんなどに頼むと「自分たち VS 業者さん」になってしまうので、その中間に入って自分たちの味方をしてくれる人が欲しかった。ある意味、弁護士さんのような人が欲しかったのだと思います。
Q3.リオタデザインに決めた理由は何ですか?
関本さんにメールをすると、すぐに返事をくれて安心しました。たまたま忙しい時期だったようで、面談時期が約1ヶ月後くらいになったのですが、自分たちも急いでいたわけではないのでそれは問題ありませんでした。
きっと断られるだろうと思っていたのですが、おもいのほか前向きな言葉が聞けたので、希望を持つことができました。
それとホームページがわかりやすかったことも大きかったです。コンテンツもそうですが、ちゃんと設計料も明記されていたのでイメージがしやすかったです。ほかの設計事務所は、設計料についても「ご相談ください」など曖昧に書かれているところも多かったので。
それとなんといっても更新頻度が高く、最新の仕事まですべて写真がアップされているので、検討もしやすく安心感がありました。ほかの設計事務所は数年前に竣工した”代表作”しか載せていないところも多く、それ以外の住宅はどうなんだろう?と勘ぐってしまうところもありました。
Q4.依頼前と依頼後で、印象が変わったことはありましたか?
最初リオタデザインのサイトを見たときの印象は、この人は「デキる人」なんだろうということ笑。”完璧主義者”のようにも感じました。それゆえに、会う前は関本さんは「怖い人かもしれない」と緊張していました。
一方でブログ記事などを読むと、とてもユーモアもあり、親近感も感じていました。毎日の通勤ではブログのバックナンバーをかなり過去まで遡って読んでいました。
実際に会ったら印象はかなり変わりました。ブログの印象そのままだと思います。ただ完璧主義なところはあるし、打ち合わせ中に隣の担当スタッフに図面のダメ出しをする瞬間もあって、そんな時は「こわっ!」と思ったこともありました笑。
Q5.リオタデザインのほかに検討した事務所はありましたか?
当初は他の建築家さんを検討していた時期もありました。ただ、作風の好みが夫婦で分かれたことと、ホームページが少しわかりにくくて、更新頻度が少なく掴みどころがなかったことなどがネックになっていました。
ただ、(ご主人が)建築家に頼む以外の選択肢を考えなかったこともあり、ハウスメーカーのショールームなどには一切行きませんでした。
Q6.家づくりのプロセスはどうでしたか?
リオタデザインとの打合せは月に一度程度の頻度だったのですが、毎回とても楽しく、次の打合せが待ちきれない!というのが目下の悩みでした笑。
ハウスメーカーさんで建てた知人は、打合せがほぼ毎週のようにあり、膨大なサンプル帳から壁紙などを選ばなくてはならず大変!と言っていましたが、リオタデザインは「壁紙はこれを張ります」と選択肢は一つでした笑。厳選されたものだけを提案してくれたので、その点ではとても楽だったと思います。
ただ打合せは楽しみではありましたが、ハウスメーカーさんのようにあの濃密な打合せが毎週あったらと思うと、それはそれでしんどかったと思います。月一くらいの頻度は、我々にはやはりちょうど良かったかもしれません。
一方で関本さんとのメールのやりとりでは、自分はメールが得意ではないので文面を考えるのが毎回大変でした。関本さんはいつも返信が早いので、それはとても助かったのですが、自分も早く返さなくちゃ!とプレッシャーになっていました。
唯一気持ちが大きく落ち込んだのは、見積もりが出てきて自分たちの支払い能力を大きく超える金額が出てきてしまったときです。その時ばかりは家が建たないと思いましたし、自分たちのような一般の人が建築家に頼んだのはやっぱり間違いだったんじゃないかという思いが頭をよぎりました。
(※結果的には、弊社が別の工務店での見積もりの仕切り直しを提案し、結果としてその別の工務店による見積もりと調整によって、ようやく着工することができました)
Q7.リオタデザインに改善してもらいたい点について
先の予算超過では、ハウスメーカーで建てた知人からは「予算を言ってあるのに、どうして予算オーバーするの?」と素朴な疑問を投げかけられました。
確かに設計と施工が一緒になっているハウスメーカーや工務店の場合は、最初のプラン提案時に見積書まで付いてきて、その金額と設計両方を見て契約できますから、高い業者とは契約をしないということはできますよね。
ただ設計事務所の場合は、設計する人が建てるわけではないので、すべて設計を終えてみないと見積もりが取れず、そういう意味では不安はあるかもしれません。我々はそれは最初から理解していたことだったので、それは仕方がないとは思っていますが。
また、ホームページには設計料は明記されていましたが、工事費がどのくらいかかるかはわからず、その点は不安でした。(※弊社設計の場合、工事費で坪単価@90~95万(税別)の価格帯が多いです。もちろん、それ以上もそれ以下もあります)
あと思ったのは、毎週現場に行かれていたと思いますが、問題があったときだけでなく、何もなかったときも簡単な報告をメールで入れてもらえると、状況が理解できてもっと良かったと思います。我々も正直毎週のようには現場に行けませんし、行っても素人には何が起こっているのか理解ができなかったので。
Q8.リオタデザインの良かったところは何ですか?
とにかくいつもレスポンスが早かったこと。そして質問に対して、その都度いろいろ調べて丁寧に回答してくれたことはとても安心感がありました。
建て主というのは、ほかにもたくさん仕事を抱えているであろう設計事務所に対して、自分たちの家はもしかしたら、ないがしろ(後回し)にされているんじゃないかという懸念を持つものだと思います。そこを丁寧に対応してもらえたことは、そうではないと思うことができて満足度につながっている気がします。
担当スタッフの砂庭さんも、当時入社1年目とは思えないくらい打ち合わせの席でもテキパキしていて驚きました。関本さんの教育もあるでしょうが、リオタデザインのスタッフさんは皆さんとても気持ちの良い方たちばかりで、こういう人材が集まっているというのは関本さんの恵まれているところだとも思います。
◇
[お話を聞いて] ~関本から~
いつも穏やかなUさんご夫婦。自分たちのような普通の会社員が建築家に頼むなんて、という迷いがあったというくだりは、まさに世の中の、建築家に頼みたいけど頼めないという人たちの意見を代表しているように思いました。それでも、それを乗り越えて事務所に足を運んでくださったその”勇気”には、心より感謝申し上げます。
それにしても、「建もの探訪」を見ていなかったら我々の事務所を知ることはなかったというUさん。テレビの影響力をあらためて感じました。建築家をどう探せば良いかわからなかったというUさんですが、検索サイトやポータル系サイトなど、いまどき建築家を探す方法なんていくらでもあるのでは?と思ってしまうのは、それを知っている設計事務所側の人間が思うことなのかもしれません。
建て主さん側のホンネをたくさん知ることができて、とても参考になりました。また久しぶりの語らいの時間もとても楽しかったです!お話をお聞かせくださり、どうもありがとうございました。
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18. 02 / 08
TOPWATER 1年点検
author
sekimoto
category
> 仕事
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先週末、昨年竣工のTOPWATER(I邸)の1年点検がありました。
住宅も1年経つといろいろあるものです。住宅は竣工したときは建て主さんと手を取り竣工を喜び合いますが、本当の評価が下されるのは実際に1年間住まわれた”この時”とも言えるかもしれません。
大丈夫だろうという期待半分、もしかしたら予期せぬ問題が発生しているんじゃないかという不安半分。さて今回は…?
お風呂に張ったレッドシダーがアクを流して、その下の白いタイルに染みを作っているという件をご指摘頂きました。
ですが、こちらは既に以前ご報告頂いていた内容でしたので、工務店さんとあらためて対応方法の確認をさせて頂きました。こちらは薬剤で問題なく落とせそうです。
それ以外は「全く問題なし!」とのこと。ほっと胸をなで下ろしました。
実際高い吹き抜けもあって、冬の寒さとか大丈夫だったかな?と思っていたのですが、とっても温かいそうで、私も滞在中ほとんど寒さを感じることはありませんでした。随所の設えも大変便利に活用下さっているとのことで、こちらも大変嬉しかったです。
あと何が嬉しかったって、
書斎に私の本が2冊も笑
一冊は献本で差し上げたのですが、それ以外にも自分のお金でもう一冊買って下さったそうです。曰く、保存用と閲覧用なのだとか。
そしてシャツも、
水玉シャツ!
最初に玄関からにゅっと顔を出したときに、水玉シャツを着ていたので思わずツッコんでしまいました。なんとこの日のために用意して下さったのだとか。(業界では私は水玉シャツ好きで知られています)
またこの建て主のIさん、毎日お風呂からあがるたびに壁のレッドシダーを上から下まで全部拭き上げるんだそうです。(シンジラレナイ…)
うちの設計する浴室では木製建具を使うので、このドアの下はカビ防止のために毎日拭いてくださいとはお伝えしていますが、中の壁まで拭き上げるという方には初めてお会いしました。おかげでレッドシダーは底光りしていました!
もちろん扉もこの通り!引渡しの時と全く同じ状態を保っています。
実のところ、これはリオタデザインあるあるみたいなもので、うちの建て主さんはこのような方が多くいらっしゃいます。本当に家に愛着を持って、隅々まで慈しむように暮らしてくださっているんですね。こういう姿を見ると、嫁に出した娘が幸せになっている姿を見るようで本当に嬉しくなります。(私には娘はいませんが…)
Iさん、これからも愛着を持って暮らしてください!
この時期二つの大きな環境住宅系シンポジウムをコンプリート。
建築知識ビルダーズ主催の「日本エコハウス大賞」と、東京ガス主催の「住まいの環境デザインアワード」。うちは過去、後者の環境デザインアワードでは「DONUT」で優秀賞を頂いたことがある。10年以上続く環境デザインアワードに対し、エコハウス大賞はやや後発のアワードになる。
昨今の環境指向型住宅への興味から、先週はエコハウス大賞シンポジウムへ、そして昨日は後者の環境デザインアワードの受賞者シンポジウムへと足を運んで来た。
◇
エコハウス大賞は工務店系の人、環境デザインアワードは建築家系の人という棲み分け。同じ会場と思えないくらい空気の温度が違う。でも両方参加して良く分かった。これ絶対両方のシンポジウムを聴くべき。どっちが正しいとか間違ってるというのもない。両方正しい。
性能を定量化することも大事。でも、高性能住宅作ってるということで、自己満足しちゃってる人も多い気がする。建築家住宅は悪だって思ってません?だって温熱は正義ですから。
一方で単体の断熱性能やパッシブ的設計手法だけでなく、もっと大局の住まい手の嗜好や街並みのストーリーに寄り添う思想も大事。でも、饒舌に歯切れ良く説明することで、自己満足しちゃってる人も多い気がする。工務店住宅はダサいって思ってません?だって高尚は正義ですから。
住宅にはどっちも大事。建築にはどっちも必要。
今回環境デザインアワードシンポジウムのファシリテーターを務めたのは、日本エコハウス大賞でも進行を務めた建築知識ビルダーズの木藤編集長。木藤さんが、“建築家の祭典”に乗り込んで行ったのは今回意味があったと思う。何より建築家の審査員に一生懸命食らいついていたのが良かった。(木藤さん、グッジョブ!)
同じ「環境」語ってるのに、全く交わらないこのパラレルワールド。でもこの交点こそに絶対次の住宅があると思った。すごく勇気づけられた。
[補足]
建築家住宅=寒い、ではないですよ。意識高い方もたくさんいらっしゃいます!そして、工務店住宅=デザインいまいち、でもないですよ。最近はそこらの設計事務所より優れた設計をする工務店もいっぱいあります!じゃあどんな住宅が理想か?って考えたら、もう皆さんわかりますよね。
リオタデザインの冊子を、このたびMEME PARERさんより「スタッフいちおし冊子10選 2017年版」に選んで頂きました!
【MEME PARER|スタッフいちおし冊子10選 2017年版】
https://www.memepaper.jp/lp/2017selection
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リオタデザインに資料請求を頂いた時にお送りしているA5版の冊子があるのですが、こちらはプロに頼んで製作しているように見せかけて、ウェブ上で簡単に作れるMEME PAPERというサービスを利用しています。
実は以前はとある別のサービスを利用していたのですが、こちらが提供の判型を大きく変えてしまったため、MEME PAPERさんに乗り換えて再製作したものでした。
作成は至って簡単で、掲載したい写真を用意して、テンプレートに写真を載せてゆくだけ。あとはセンスと編集能力でしょうか(しかしこれが意外とハードル高い!)。
単価はA5サイズ(12P)で@600/冊(税別)で注文冊数に応じて割引があります。意外と安いですよね。中身はこちらからもご覧頂けます↓↓
[リオタデザインの仕事]
https://www.memepaper.jp/MEME-6012971707281934570
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家づくりをご検討の方には、別刷りのリオタデザインの仕事の流れを記した「設計業務のご案内」とセットで差し上げています。ご希望の方はどうか関本までメールください。 (riota@riotadesign.com)
寒い日が続きますね。低温注意報なんて、これまでそうそう聞かなかった言葉です。冬らしい冬というのも久しぶりですね。
さて、こんなに寒いとそこそこ断熱性能の高い家に住んでいても、どうしても住宅の中の温度ムラは出やすくなります。家中どこでも一定の温度という住宅は、それなりにコストをかけて、相当意識的に設計をしないと難しいのです。
我が家では陽当たりの良いリビングは日中は暖房いらず。ポカポカとまるで天国です。一方の廊下や陽の差さない洗面・脱衣室などは最も寒い部屋となり、ここ数日は朝には10度くらいにはなります(もっとも、これでも断熱少なめの昔の住宅よりはマシでしょうが)。
うちのクライアントからは、基本的には温かいのだけれど、2階にリビングを設けると1階が相対的に寒くなりますので、「1階が寒い」との声もよく頂くことになります。
ということで、既に建ててしまった家でも、一工夫することで家中の末端まで苦痛のない温度まで上げられる方法はないかと、ここ1週間ほど様々な方法を試して自邸で実験していました。今日はその結果をご報告したいと思います。
◇
まず冒頭に書きましたように、我が家は一番奥の洗面所で朝は10度くらいまで下がります。別に耐えられない寒さではありませんが、寒いっちゃ寒い。この温度をベースアップするためには当然追加の熱源が必要です。といっても、あらたに暖房器具を買うことなく、今家の中にあるものを使いたいと思います。
我が家の場合はこちらです。
「太陽光」と「エアコン」
だいたいどの家庭にもありますよね。
まずは太陽光の利用。
太陽光はタダです。素晴らしいですね。こんな熱源は太陽しかありません。我が家は道路側にかなり大きなガラス面があるので、リビングに関して言うと前述のようにとっても温かいです。どのくらい温かいかというと、
これは低温注意報が出ていた今週の某日、午前10時くらいの温度です。
上が室温、下が外の気温です。室内はこの時点では無暖房。太陽が出たら最強な部屋になります。(ちなみによく心配されますが、夏もそんなに暑くないですよ。遮熱ガラスを使っていることもありますが、我が家の7不思議の一つです)
この熱の塊をどう使うか。簡単です。引戸を開けておけば良い笑。熱は水と同じで、温度が高い方から低い方に向かって流れます。
その際に、扉が天井いっぱいまであると天井付近にたまった熱が移動しやすくなります。こうしたのは意図的かって?(あ、あたりまえじゃないですか…)
でもこれだけで家中温かくなるほど甘くはないんですね。我が家の場合、ガラス面積の大きい廊下がありますので、残念ながらここでかなり空気が冷やされてしまいます。そこで廊下の向こう側にも追加熱源が必要になってきます。
そこで出てくるのがエアコンです。
ここでは主寝室のエアコンを使います。温度設定は消費電力を抑えるために仮にこのくらいに設定。
ところで、いまだにエアコンを使うことに罪悪感を感じる人がいます。
そういう方に限って電気カーペットなどをガンガンに使っておられる。おそらくエアコンは家中のどの家電製品よりも群を抜いて省エネだしエコな設備です。
発電所から送られてくる電気の2/3程度は送電ロスによって失われますが、エアコンはヒートポンプの働きでその熱効率を各家庭で3倍くらいに増やしてくれるのです。(誤解のない表現が難しいですが、ざっくり言うとそういうことです)
そしてその使い方ですが、よく電力会社のCMなどで流れる「電気はこまめに消しましょう」という意識があるのだと思いますが、エアコンも寒いと付けて、部屋を出るときや温かくなったらすぐ消してを繰り返す方が多いと思います。ただ、おそらくこれは意外と電気を食います。
エアコンは立上がりにすごく電気を使いますので、設定温度を低くして、なるべく長時間付けておくのが一番効率の良い使い方です。
◇
さて、まだここで終わりではありません。このままだと、部屋からの熱の出口(扉)が小さいので、部屋の末端まで暖かい空気を届けるのがやはり難しくなります。ここで使うのがこちらです。
サーキュレータです。扇風機でもいいです。
これをどこに置くか。正直この調整に苦労しました。空気って正直なんですが、ちょっと気まぐれで、なかなか人間が考えたとおりに動いてくれません。まるで猫のようです。
結論から言うと、我が家の場合、サーキュレータを子ども室方向に向かって吹くことで、廊下をまわってぐるりと空気の循環の流れができることがわかりました。この辺は想像力を豊かにする必要があります。
また温かい空気は天井付近に溜まりますので、サーキュレータの角度も重要になります。私の場合、よくわからなくなってしまったので、上下の首振り運転にしました。
まとめるとこんな感じです。
この効果はてきめんで、室温が10度だった洗面所もエアコンとサーキュレーターを併用することで、約1時間半後には15度くらいまで上がりました。これまでどんなにやっても寒かった洗面所や浴室の温度環境が劇的に改善されました。
廊下も朝は10度くらいだったのですが、やはりこのくらい(下の写真)になります。床は以前は氷のように冷たかったのですが、かろうじて素足で歩けるようになりました。
ここで重要なのは、自分の快適温度は何度くらいなのかを知るということです。家族が長時間滞在するリビングは、寒がりの私は20度でも少し寒く感じ、22度まで上がるとちょうど良いと感じます。これは個人差があると思いますが。
ただ一時的に滞在して顔を洗ったり、洗濯をしたりする空間を常に20度に保つことには個人的には意味がないように思います。ただ私の場合、そんな部屋でも10度だと苦痛を感じ、15度だとストレスがないこともわかってきました。
そのためには温度計を各部屋に置くなどして、現在の室温が何度くらいなのかというのをこまめにチェックすると良いと思います。特に設計者は、感覚を定量化する(数字に置き換える)ということが、性能と感覚を近づける近道なのだなと最近つくづく感じることです。
◇
まとめですが、この実験で検証したかったことは、そこまでの高断熱住宅ではなくても住宅のポテンシャルを引き出す方法はいろいろありますよということ。そしてその工夫を生活しながら考えることは結構楽しいことですよということです。(まるで小学生が夏休みの自由研究をしているかのようです笑)
冒頭に書いた、2階が温かくて1階が寒いという方は、2階のエアコンをガンガン付けるのではなく、1階のエアコンをつけて下から上に向かって温めてゆくイメージを持つと良いと思います。もちろんサーキュレータも必須アイテムですね。
また熱源としてのエアコンはもう少し見直されるべきかもしれません。寒い部屋に一つずつ電気式の小型ヒーターを置いている家庭も多いと思いますが、局所暖房ではなく全体で考えた方が良いですし、省エネにもつながると思います。(ただし、ベースとして一定以上の断熱がされている住宅であるということが前提ですが)
でもその上で、別に寒くても構わないという方(寒さに耐性の高い方)はもちろん無暖房で良いのではないでしょうか。エアコンがいくら省エネだと言っても、付けない方が省エネになることは間違いありませんから笑
でもそうやって我慢して暮らすのは私は嫌だなと思うので、今ある住宅のポテンシャルを引出しながら、最小限のエネルギーで冬を乗り越える方法を考えたいと思います。皆さんも各家庭で工夫してみて下さい!
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