昨日は今期部会長を務めるJIA住宅部会による6月の特別企画、タニタハウジングウェア社屋見学とあわせた、板金職人新井勇司さんによる特別実演レクチャー付きの板金勉強会を実施しました。

まずはタニタHW謹製の人工降雨装置「フラセール」にて、軒先における雨の戻り方、葺き方の違いによる雨の流れ方の違いなどを学習。そののち実際に板金を切ったり折ったりのワークショップを実施しました。

板金の板厚t0.4と0.35は(折っても曲げても)全然違うということは、頭では知っていても体感として落としていないと現場での説得力がなくなってしまいます。そしてなんといっても、簡単そうで奥の深い立はぜ葺きの世界!

私が知る限り、もっとも最高峰の軒先処理である”リオタハゼ(新井さんが命名)”を全員で折らせて頂きました。
この処理はプロの板金屋さんに言っても上手く出来る人は少ない技術なのですが、新井さんの指導のもと、なんと全員リオタハゼの作り方をマスターするという神回でした。次からは現場でも参加メンバーは「俺でも出来る」と豪語できることでしょう!

懇親会では住宅部会名物、中澤さんによる生ハムスライスと、前日に採ってきたばかりのアサリの酒蒸しが振る舞われました。もう何年ぶりだろうというくらいのリアル懇親会も賑やかに盛りあがって、涙が出そうなくらい嬉しくまた楽しい時間となりました!

タニタハウジングウェアの皆さま、新井勇司さん、本当にありがとうございました!部会の皆さま、お疲れさまでした。









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2週間ほど前に引渡した「鎌倉の家」にようやく植栽が入りました。造園はいつもの小林賢二さん。濃色で控えめな外壁に緑が眩しく映えています。建物6割、造園4割。本日をもってようやく竣工です。

今日のもう一つの楽しみは建て主のHさんとの会食。敷地近くの静かなお店をご予約下さり、計画を振り返りながら楽しく歓談させて頂きました。Hさん、ご馳走様でした!

また造園の小林さんもお疲れさまでした。鎌倉らしい佇まいになったと思います。これからの経年変化も楽しみですね!




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日銀総裁の先日の失言ではないけれど、こういう見出しを見ると「え、どういうこと?」って思ってしまう。我々庶民の肌感覚とあまりに乖離していると思ってしまう。

ウッドショックで木材価格は昨年だけで約2倍になった。価格高騰は建築価格のほぼすべてに及び、工事期間中に契約価格を大きく超えて高騰する原材料費に、建て主への価格転嫁ができない工務店はその差額をある程度呑み込まざるを得ない状況だ。実際に悲痛な声を上げている工務店経営者を何人も知っている。もちろん、これから家を建てようという方も、こういう状況では尻込みしてしまうというのも頷ける話だ。

材料を握っている商社は強気だ。皆横並びで値段を吊り上げれば、それがなくては家が建てられない現場は言い値でそれを買わざるを得ない。まるで戦後の闇市のようだとすら思う。

そんな材料の川上にいる大手建材商社が今期、軒並み過去最高収益だという。

これは業界新聞の記事なのでむしろめでたい空気すら漂っているけれど、消費者の受け止め方は真逆ではないだろうか(商社の社員さんを除けば)。そんなに儲かっているのなら、値上げしすぎた分の価格を今すぐ下げて欲しい。

原材料費が高騰しているから、ウクライナが、石油が、円安が、北米の木材が、と我々は必死に建て主さんに説明をしているというのに、これでは説得力がないではないか。

唯一の救いは、このウッドショックで潤った商社の社員さんのお給料が2~3割増しになって、巡り巡って潤沢な予算でマイホームを建ててくれることだろう。

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先週末ですが、「鎌倉の家」につき無事引渡しを終えました。

見積もり調整をしていたのはちょうど去年の今頃でした。着工した後もウッドショックの影響から上棟が何ヶ月もずれ込み、その後も想定外のことが次々と、、。一言で「忍耐」の現場でした。

そんな中、気持ちを切らさず前を向き続けた建主さんは本当に素晴らしかったと思います。また綱渡りの現場工程の中、大きなミスなく精緻にハンドルを握り続けたデライトフルさんにも、心から感謝します。

今回オープンハウスはできませんでしたが、一部の方を個別にご案内させて頂きました。急なお誘いにもかかわらず、お越し下さった皆様ありがとうございました!また建主のHさま、ご竣工おめでとうございます!!お心遣いの数々にも感謝致します。

造園工事はこれからです。外観写真はまた造園も整ったらアップしたいと思います。

22. 05 / 23

撮影の流儀

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新緑が映える5月は我々にとっては絶好の撮影の季節到来!です。6月の梅雨入りまでに、可能な限り前年に竣工した住宅の写真撮影を重ねてゆきます。

リオタデザインの撮影の流儀は、竣工して数ヶ月経ってからとしています。竣工直後のがらんどうの住宅は、例えれば料理の載っていないお皿のようなものですので。

もちろん中には、料理は盛り付けられずとも、皿単体の美しさから床の間や美術館のガラスケースの中に置かれるようなものもあるでしょうが、リオタデザインのお皿は日常使いのお皿です。そこに盛られた思い思いの料理(生活)とともに記録に残したいと思っています。


今日は昨年竣工の「大屋根の家」の撮影がありました。

「大屋根の家」は”家”という文字が入っているものの、実際には住宅ではなく寺院の増築棟です。こちらは竣工からすでに1年が経ってしまったのですが、諸事情から延び延びになっていた造園工事が先日ようやく完了し、ようやく一年越しの撮影となりました。

撮影はいつもの新澤一平さん。
新澤さんとはもう10年ほどのお付き合いになります。当時は新澤さんも独立したてで、「川風の家」という住宅の撮影をして頂いたのがはじめてでした。

世の中にはいろんな写真家さんがいらっしゃいます。著名な建築家の作品を多く撮っている大御所のような方もいれば、竣工撮影というより雑誌などの取材で編集者さんやライターさんの指示のもと、的確にシャッターを切る方もいらっしゃいます。

とある方の写真が美しかったからといって、自分の写真も同じようになるとも限りません。これは建て主さんと建築家との関係ともよく似ているような気もします。つまりは相性だということですね。


「同じ方向を見ているからといって、同じものを見ているとは限らない」

少し哲学的ですが、私は日常でもそう感じることが多いです。たとえば目の前に撮影してもらいたい建物があったとします。建物の正面に立って、当然こういう画角でこういう絵を撮るのだろうと思っていても、往々にして写真家さんは思い思いの感覚で、「え、そこから!?」という角度で撮り始めることもあります。

その後仕上がった写真を見て愕然とすることも。もちろん、先入観がなければ「これはこれで良し」なのでしょうが、設計者目線から見たら「そうじゃない」と思うこともあります。設計者に要望をすべて伝えて出てきた間取りが、すべて盛り込まれているのに思っていたのと違う、というのとよく似ているかもしれませんね。

新澤さんとの撮影ではそれがないのです。もしくは限りなく少ないと感じます。私が見ている空間の姿を、高い精度で写真に再現して下さる。私のように感覚にシビアな人間にとって、これはある種の奇跡だとすら思えます。

これが私が新澤さんにずっと撮影を依頼し続けている理由です。今となっては、リオタデザインの今のビジュアルイメージを作りあげたのは新澤さんだとも言えるかもしれません。


一方では新澤さんとの撮影において、私がその場に立ち会うことはとても大きな意味を持っています。たった一枚の写真のカットを決めるために、どこを撮るのか、なぜそこから撮るのか、そこを撮る意味は何か、タテイチなのかヨコイチなのか、などなど。現場で対話と吟味を重ねて最小限のカットに納めてゆきます。

中には何十枚も撮って、好きなカットを選んで下さいという方もいらっしゃるようですが、私はそういう撮り方は好きではありません。プランニングにおいても十案作ったので好きなプランを選んで下さいとはしないように。何十案作ろうとも、建て主さんに見せるのは吟味を重ねた一案だけです。

すでにサイトに載せている写真も、前述のやりとりから、これしかないというカットでシャッターを切ってもらっています。すべて意味のあるカットです。竣工撮影はまさに設計者との二人三脚の作業であり、ガチンコ勝負の場といえそうです。

「大屋根の家」の写真の仕上がりもどうかお楽しみに!
今週末以降も撮影は続きます。こちらも天気が持ちますように。