我々が設計し2007年に竣工した「空の家」という住宅が、諸事情により建主さんが手放すことになり、建築家住宅手帖さんの仲介により売り出されることになりました。

「空の家」は東武東上線の上福岡駅と新河岸駅の中間地点にあります。線路際に建っており、東上線に乗って川越方向に向かっていると「あっ」という感じでいきなり現れるので、もしかしたら「あの建物か!」とご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

2007年というと、私の自邸OPENFLATと同じ年の竣工で、内部仕様のいくつかは当時の私のマイブームにより、私の自邸と同じような作りになっているところもあります。

ところが違うのはその維持管理ぶり。久しぶりに訪問させて頂いて、我が家との比較で心から反省せざるを得ませんでした。そのくらい美しく住みこなして下さっています。

本当に愛情溢れる建主さんで、この家を売ることになった時には、涙ながらにお電話をくださり胸が締めつけられる想いでした。だから、この家を住み継いで下さる方には良い形でお渡ししたいと思っています。

ただ単に売りに出したら、あっという間に更地にされて、建物の価値なんて解体工事が必要な分だけマイナス評価にしかなりません。建築家住宅手帖さんの深いご理解に心より感謝致します。この建物を含めて、心から気に入って下さった方がどうか現れますように!

◾️空の家(2007年竣工) 3,100万円 (2022.5.3現在)

建築家住宅手帖
https://archi-techo.com/architects/15?fbclid=IwAR0oOULbrAIsDjMHC89ll0t5LfKzYIfBggfgZd4YrtcX0e-5fw2n0i8xq0g