14. 01 / 10
[日大2年生]集合住宅講評会
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sekimoto
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昨日は大学2年生の最終課題「集合住宅」の全体講評会がありました.
今回は講師陣も認めるように,やや難しい敷地でした.三面道路と残る一面も緑道となっているため,どの面にも”ウラ”を作ることができない.居住者間のコミュニティを育みつつ,プライバシーや日照にも配慮し,街にも開くためには?というかなりハードルの高い設問となりました.
そのため,いつもならもう少し考え方のバリエーションが出るところ,比較的いくつかの類型に収斂したような印象です.ただ講評会で票を集めた上位案は,それでもオーソドックスな解決を深く掘り下げることで現実性のある提案まで昇華させたものや,「土間」や「中庭」といった中間領域を魅力的な建築提案にまで引き上げたものなど,講師陣も唸らされるものもありました.
2年生はこの課題が必修最後の課題となり,3年生からは設計コースに進む者と,不動産・構造・環境系に進む者とに別れます.そのためこの後期は学生の温度差もはっきり分かれ,何度も案を作り直して本気で向き合う者もいれば,一方であからさまな”やっつけ”で提出する者もいて,指導する側も困惑する場面も多々ありました.
もっとも設計コースに進むつもりのない者にとっては,設計課題は苦痛なほどに時間と手間が取られるもので,それも仕方がないところかもしれません.そういう学生のやる気に最後まで火がつけられなかったことは,ひとえに私の力不足だと思います.
一方で,最後まであきらめずに案を考え続けた者も少なからずいて,最終的に結果が思うようについてこず,悔しさを浮かべている子もいましたが,その粘りと諦めない気持ちがあれば,きっと遠くない未来に”ご褒美”のような結果を残せる日が来るでしょう.私の過去の教え子たちがそれを証明しているところです.

最後に講評会について.
講評会で厳しい批評にさらされて,中には傷ついている人もいるかもしれません.私もかつては学生で,厳しいコメントに悔しい思いをしたこともありました.ただ批評する立場になってわかったことは,講師陣は皆心を鬼にして批評をしているのだということ.講評会に出てきている時点で素晴らしい案であることは皆わかっているので,あえて褒め言葉は封印しているのです.学年が高くなるにつれて,この傾向は顕著になってゆくでしょう.
野球の野村元監督が選手の育成は「無視・賞賛・非難」であるとおっしゃっていました.「三流は無視する.二流には褒める.一流は非難する」ということのようです.非難される立ち位置に自分が今いるのだということを自覚するべきです.
そして時に”良い”と思っていても”良くない”と言うこともあります.講評の場が同じ意見にまとまりかけていると,あえてバランスを取るために反対意見をぶつけるのです.こういうことは大人社会の中では軋轢を生みますので,日常ではほとんど見ることがありません.
そんな場面を講評会で目にするにつけ,先生方は優しいなあと思うのです.実際中途半端に褒められたり何も言われないよりも,批評をより多く集めた作品の方が最後に受ける評価は大きいという経験則もあります.
来週は今期最後の授業(そして私にとっても大学任期最後の日)となります.
気が抜けて休みたくなる気持ちをぐっとこらえて,皆さん学校には来ましょうね笑

13. 12 / 07
インフィルを考える
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sekimoto
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非常勤を務める大学の設計演習では某集合住宅のスケルトン図面を渡して、インフィルを考えさせるという即日課題。
演習課題はいつも講師は手持ち無沙汰。暇なので私も一案考えることにしました。学生案の方がよっぽど斬新ですが、私は住むならこういうのがいいです。
13. 10 / 28
桜建コンペ
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sekimoto
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隈研吾さんを迎えての今年の日大桜建コンペ。二次審査、楽しく観戦させてもらいました。学生の表現の巧みさに脱帽。ただ一方で、それに溺れているのでは?という疑惑も。百戦錬磨の隈さんにはズバリと見抜かれていましたね。
また隈さんのツッコミにタジタジになってる学生、もったいない!ああいう時はね、論点をすり替えてでもいいから反論しないとダメ。表現が饒舌なのにびっくりするくらいみんな口下手。ああいうのはプロでは通用しないよ。
それにしても、市庁舎というわかりにくいプログラムにそれなりの答えを用意した学生と、それをズバッと切った隈さんのクリティック、古澤さんのフォローも良かった。皆様お疲れさまでした!
学生を指導していていつも思う.もっと普通にやればいいのに.
誤解のないように言うと,普通じゃないのをできる子はどんどんやればいいと思う.でも普通じゃダメだなんて誰が決めたんだろう.
彼らは「普通だ」と言われることを何よりも怖れている.その瞬間に自分の存在価値を否定されたような気持ちになるのだろう.その気持ちはとてもよくわかる.
でも普通にやるということと,考えを放棄するということは違う.まったく違う.
住宅でも美術館でもなんでもそうだけど,どんな建物にも利用者がいて,建てられる目的というものがある.少なくとも建築は自分のお金ではなく,クライアントのお金を使って建てられるものだ.だから設計にあたっては,その敷地と向き合い,その目的や利用者の幸せを一番に考えなくてはならない.
じゃあ”普通に”どこにであるような退屈なハコにすれば良いのかといえばもちろん違う.何度も言うように,その目的や利用者の幸せを一番に考えたら,絶対に単純なただのハコにはならないはずだ.丁寧に丁寧に,愛情をこめて設計をしていったら,教科書通りの作り方であっても結果的に”普通”にはならない.なぜならプロセスが違うし,なにより自分は他人とは違うのだから.
なのにどうして現実離れしたプランをいつまでも捨てきれないのか.それは自己満足を得たいからだ.先生から褒められたかったり,周りからすごいと思われたいからだ.気持ちはわかるけれど,それってエゴだと思う.エゴからはじまった建築は自分を苦しめる.どうしてそれが成立するのかを他者の視点で語れないからだ.それは愛情のない建築だと思う.
学生に言いたい.もしプランがまとまらなくて延々と悩んでいるのだったら,エゴを捨てて普通にやりなさい,と.敷地の中にはなにもないよ.敷地の外に目を向けてみなさい.自分ではなく,利用者やその前を通る人たちのことを考えてみなさい.そうしたら普通に素晴らしい建築になるよ.
誤解のないように言うと,普通じゃないのをできる子はどんどんやればいいと思う.でも普通じゃダメだなんて誰が決めたんだろう.
彼らは「普通だ」と言われることを何よりも怖れている.その瞬間に自分の存在価値を否定されたような気持ちになるのだろう.その気持ちはとてもよくわかる.
でも普通にやるということと,考えを放棄するということは違う.まったく違う.
住宅でも美術館でもなんでもそうだけど,どんな建物にも利用者がいて,建てられる目的というものがある.少なくとも建築は自分のお金ではなく,クライアントのお金を使って建てられるものだ.だから設計にあたっては,その敷地と向き合い,その目的や利用者の幸せを一番に考えなくてはならない.
じゃあ”普通に”どこにであるような退屈なハコにすれば良いのかといえばもちろん違う.何度も言うように,その目的や利用者の幸せを一番に考えたら,絶対に単純なただのハコにはならないはずだ.丁寧に丁寧に,愛情をこめて設計をしていったら,教科書通りの作り方であっても結果的に”普通”にはならない.なぜならプロセスが違うし,なにより自分は他人とは違うのだから.
なのにどうして現実離れしたプランをいつまでも捨てきれないのか.それは自己満足を得たいからだ.先生から褒められたかったり,周りからすごいと思われたいからだ.気持ちはわかるけれど,それってエゴだと思う.エゴからはじまった建築は自分を苦しめる.どうしてそれが成立するのかを他者の視点で語れないからだ.それは愛情のない建築だと思う.
学生に言いたい.もしプランがまとまらなくて延々と悩んでいるのだったら,エゴを捨てて普通にやりなさい,と.敷地の中にはなにもないよ.敷地の外に目を向けてみなさい.自分ではなく,利用者やその前を通る人たちのことを考えてみなさい.そうしたら普通に素晴らしい建築になるよ.
13. 10 / 04
わかるわかる
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sekimoto
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大学2年生の設計演習がはじまりました.今年ははじめての担当になりますが,はじめは本間至さんの「久我山の家」の図面トレース.なかなか良い課題です.
本間さんと言えば枠廻りのスペシャリスト.さりげなく描かれた細部にはびーっしりとそのノウハウと思想が詰まっています.学生に渡しているのはまだまだ初級編なわけですが,そこにしたためられたさりげない情報に「ですよね」「なるほどね」「わかるわかる」と一人ほくそ笑む怪しいわたしです.
学生の作業中,ひまになる私はホワイトボード一面に張られた本間事務所の実施図面に片っ端から目を通して行きます.よく描かれてます.もうね,ずっとニヤニヤしてるわけです.「ですよね」「なるほどね」「わかるわかる」
実は別のコマで本間さんとご一緒しているので,そこで感じた疑問を矢継ぎ早に質問の嵐.返ってくる返事には,やはり「ですよね」「なるほどね」「わかるわかる」.
あぁ幸せ!この領域に早く彼らを連れて行ってあげたい.まぁ10年はかかるけどね.
