16. 04 / 14

エスキスが

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sekimoto

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先週からはじまった大学の非常勤。関本クラスはお約束通り、いつもダントツのびりっけつ。定時になってもエスキスが終わりません。

迷える子羊たちはこう言うのです。プランが決まらないと。形が浮かばないと。どれどれと覗けば、メモ帳の片隅に、画用紙の裏側に、それさっき描いたでしょ?というようなテキトーな図面。スケールは無視。敷地線もなし。ちなみにそのテーブル直径5mはありますけど?

あのねえ。

これまで通算100軒くらいのプランをまとめてきたプロの私でも、ひとつのプラン考えるのにウンウン唸って3日とか1週間はかかるの。わかる?その間に何枚も、何十枚もエスキスするわけ。わかる?

それが、2年生の君たちが1時間くらい悩んで「できない」って、何それ。建築なめんな。

という話をしているから終わらない。
ほんと、建築なめんなって思うんだよね。

遅くまでやってると、昔教えていた学生がいろいろ会いに来てくれる。今日はM1の学生からニューヨークのお土産をもらいました。ぶんちゃんありがとう!

16. 02 / 16

ふたたび日大へ

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sekimoto

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来期より母校である日大理工の非常勤講師に2年ぶりに復帰します。同じタイミングで着任となるのは同期の仲條さん(同期って言うと歳がバレると怒られるのですが…)、そして竹中の関谷さんとも実は同期になります。写真は同級生トリオということで。

私が初めて着任したのは今から8年前のことで、一昨年まで任期を6年務めさせて頂きました。着任当時は私も36で、講師陣の中でも最年少でしたが、今では半数くらいは同じか歳下になるのかもしれません(もっとも私よりも活躍されている方ばかりですが)。

時間を感じるといえば、私にとって初めての教え子だった加藤さんが助手になっていたり、当時助手だった長谷川さんと非常勤としてご一緒することになったり、はたまた同じく再任組の田井さんと顔を合わせたり、私よりも後に着任された先生を今度は見送る立場になったりと、時制入り乱れての感慨もありました。

今日も「ベテラン」と紹介されてしまいましたが、講師は何年やってもちっとも慣れませんし、全然うまくいきません。専任の先生は本当にすごいと思います。

でもごく一部の学生とは信頼関係が結ばれ、人間同士のお付き合いが今でも続いていることにやりがいと誇りを感じます。関係者の皆さま、引き続きの任期、ご指導をよろしくお願い致します。

学生ってある意味義理堅いなと思うのは、過去に半期教わっただけの先生のところに、いまだにエスキース(設計指導)にやってくるということ。もう非常勤は1年以上前に退任したというのに。

学校では一人10分くらいのエスキースが、うちでは4時間コースになるわけですが、これはわざわざ足を運んだ子へのご褒美みたいなものでしょうか。もっともエスキースは1時間、あとはずっと脱線話でしたが…。

でもこういう話を、きっと彼らはずっと覚えているものなのかもしれませんね。

山形から来ていた学生Sさんの,のべ8日間に及ぶオープンデスクが昨日終了しました.同時に我々も今日から束の間の夏休みに突入です.

以前も書いたように,今年のオープンデスクは現場からクライアントの打合せに至るまで同席させ,住宅が作られてゆくリアルな空気を学んでもらいました.

この短い期間で彼女は,それぞれ別々のプロジェクトではありますが,『設計打合せ→見積調整→基礎工事→木工事→竣工検査→オープンハウス』とほぼ全工程に立ち会ったことになります.これは本来設計事務所に入って,1年以上実務を経なければ体験できないことです.

加えて彼女にはその前段階のプロセス,現在進行中のとある住宅の要望書を渡し,プランニングから立案という作業も行ってもらいました.

スタッフのデスクは現在満席のため,彼女の定位置はミーティングデスクの隅っこ.毎日現場とこのデスクを往復し,時に現場ではリアルなスケールを採寸し,夕方には私の指導を受けるという日々でした.


そして昨晩は最終案の発表と講評会.
スタッフからは容赦ないツッコミが飛びました.けれどもどうしてどうして.これは彼女の案がようやく我々の批評に載るレベルに達したということを意味しているのです.(前日は宿泊先で明け方まで作業していたようです)

彼女には特別に(門外不出?)私のエスキーステクニックからプランニング手法に至るまで,余すところなく伝授しました.最初はシングルラインで頼りなかった彼女のプランニング(この時点ではまだお施主さんの描く間取り図レベル)は,みるみる変貌し,日々バージョンアップを繰り返してゆきました.もちろんまだまだなところはいっぱいあるのですが,一週間でここまで人は成長できるのだということに,正直私も感動を覚えました.


初日に渡した新品のエスキース帳は,最終日には1冊とはいきませんが半分以上は使われていたでしょうか.この一週間で彼女が作成したプランは計8案.スタディを含めると10案以上は考えたのではないでしょうか.実のところこれが私が最もやらせたかったことなのです.

大学の課題では,ひと課題につき2ヶ月以上を費やして設計指導をします.けれども学生の図面がようやく図面らしくなるのは最後の1~2週間がやっとというところです.

けれども我々はそんな悠長な仕事はしていられない.時間を惜しんで集中すれば,わずか1週間で8案も作れるということ.千本ノックのように手先を動かせば,それが頭と連動して空間が肉体化するということ.そしてそれが自信となり,最後に揺るぎないプレゼンができるのだということ.


それを経験してもらえたことは,今後の糧にもなるはず.一度できたことは,次からもできるはずだからです.大学の課題も,出題から最初の一週間でここまでできれば,きっとライバルには大きな差を付けられるでしょうね.

「もう一度2年生に戻って,住宅課題をやり直したい!」
そういう彼女には,少しは住宅設計の面白さがわかってもらえたかもしれません.今日は東京見学をして帰るそうです.どうか楽しんでいって下さい.今後の活躍を楽しみにしています!

14. 01 / 16

任期を終えて

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sekimoto

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6年間お世話になりました,母校日大理工学部建築学科での非常勤講師も,今日の授業を最後に任期終了となりました.今日は本来やるべきカリキュラムを,私のわがままで急遽変更し,学生へエールを送るようなお話しをさせて頂きました.

授業後,教室会議の終了を待っていたとおぼしき学生達に呼び止められ,寄せ書きを渡されました.突然のことにびっくり!なぜなら,この学生達は私のクラスの学生ではないからです.そのサプライズと学生達の優しさに,思わず感激して涙が出てしまいました.

また他にも,お小遣いで買ってくれたのであろう私の代名詞となっているエスキース帳や,お菓子やメッセージなどもいろいろ頂きました.最後に撮った写真は,私の大学最後の思い出になりそうです.どうもありがとう!


他クラスの学生達からの寄せ書き-
思えば,これは私の非常勤講師としての6年間を象徴しているような気がします.

私のエスキース(設計指導)は毎回深夜にまで及んでいました.他を眺め回しても,毎回夜11時過ぎまで指導をしている非常勤講師など誰もいませんでしたので,私はよほど異例だったのだと思います.自分の担当クラスは決められた時間内に,それが終わると放課後のエスキースがはじまります.他のクラスから他学年の元教え子まで,夜が更けてもなかなか解放してもらえませんでした.

何より私がその時間が好きだったこともあります.授業を離れると,多少話が脱線しても時間を気にする必要がありません.設計の話はそこそこに,仕事の話や自分の学生の頃の話をしたり,学生の悩みの相談に乗ったりしているとあっという間に深夜に突入してゆくのでした.

色紙に寄せてくれたのは,そんな深夜エスキースの常連組だったり,ブログやSNS等で私のことをフォローしてくれている学生達であったり.私の何気ない一言が彼らの支えとなっていたことを知ったり,私の方が励みをもらったような気がします.



大学での非常勤を振り返ると,楽しかった思い出と同じくらい,苦い思い出もいっぱいあります.そのほとんどは私自身の失敗です.学生の才能や個性をうまく引き出すことができず,凡庸な結果に終わったときなど,自分の指導の至らなさにいつも深く落ち込んでいました.

でもその中でも奮起して,講評会などで最優秀賞を取る学生が出てくると本当に嬉しくて,少しはまともな指導ができただろうかと救われる日もありました.(ただし,そんなことは本当に希なことです)

また毎回20人弱の学生を受け持つのですが,毎回クラスに1~2人くらいは,学年が変わっても変わらず私の指導を受けに来たり,事務所に遊びに来てくれる子もいて,そういう学生達とは「人として」のお付き合いを今なお続けさせてもらっています.それが私にとって何よりの財産となっています.

私は一度教えた学生は,ずっと自分の教え子だと思っています.他クラスであっても,私の指導を受けてくれた子は皆私の教え子です.設計ができる子ばかりではなく,中には放っておけない子もいます.たまにそういう子のことを思い出して,あの子は大丈夫だろうかとか,困っていないだろうかと,お節介にも連絡を取ったり励ましたりすることもありました.そういう意味では皆我が子のようでもありました.

今後も困ったことがあったり,相談したいことがあったらいつでも遊びに来て下さい.また課題のエスキースもやりますよ.ただ,こちらはあくまで趣味としてね笑


最後に,大学では専任の佐藤慎也先生,そして山中新太郎先生に本当にお世話になりました.特に慎也先生には大学時代からのご縁もあり,経験も知名度も乏しい私を非常勤として引き立てて下さり,このような機会を与えてくださったことに心から感謝しています.そして山中先生とは後半の3~4年ほどをご一緒させて頂きましたが,切れ味鋭い講評や仕切りにいつも感心させられることばかりで,ひそかに尊敬していました.

また第一線で活躍されている建築家の先生方とのお付き合いや講評会の席は,刺激に溢れ,いつも身が引き締まる思いでした.皆さま最後までご指導頂きありがとうございました.

学生の皆さん,またどこかでお会いしましょう!
皆さんの活躍が,風の便りで届く日を楽しみにしています.