12. 06 / 04

つもり

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sekimoto

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> 思うこと
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いつも頼んでいる酒屋から,上棟式のお酒が届きました.しかし見ると,いつもは社名を書いて張ってくれている”のし”がない.今回はちょっとイレギュラーな注文で「いつも通り”のし”付きのお酒」と,「何も書いていない”のし”をもう一枚」ということだったのですが,届いたのは「何も付いていないお酒」と,「何も書いていない”のし”が二枚」.

届けてくれた酒屋さん曰く,うちの担当者からは確かにそう言われたと.ノンノン.話はここから始まります.うちの担当は確かに私に言われたとおり伝えた「つもり」だったに違いありません.けれども先方は勘違いして受け止めている.これは誰が悪いか.もちろん勘違いした方にも責任はありますが,伝え方が悪かったのだと思います.

お酒ごときで目くじらを立てているのではありません.これは現場でも十分に起こりうることなのです.担当者は伝えた「つもり」.しかし現場は勘違いしている.こうなると話は平行線です.「言った」「言わない」.人間は間違える生き物だと口を酸っぱくしてスタッフに説いているのはこういうことなのです.きっとこういう勘違いをするだろう,というところをどこまで先読みして,どこまで言葉をかみ砕いて説明するか.これが仕事におけるコミュニケーション能力であると思うからです.

いや待てよ.ここまで書いてよぎった考えは,私もスタッフにそう伝えた「つもり」で,スタッフもこの時点で既に勘違いしていたとしたら・・・オソロシイ.いやはや,これは自分も肝に命じないといけないことですね.

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sekimoto

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> 大学
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昨日は大学2年生前期の住宅課題の全体講評会がありました.
日大は学生数が多い(1学年約300名)ため,奇数と偶数で曜日を分け,それをさらに7ユニットに分けて設計指導を行なってゆきます.全体講評会では各ユニット2~3名ずつ代表者を選出し,約20名前後の学生が発表し,主に他クラスの先生方からの講評をもらいます.



発表では緊張のためうまく説明にならない学生から,開き直って堂に入る学生までさまざま.それに対して先生方からは情け容赦ない批評が浴びせられる,ということはほとんどなく,もちろんプロの目から見たら言いたいことはいろいろありつつも,学生なりに一生懸命考えたことについて,先生方も一生懸命理解しようという空気感があるような気がします.実際他の先生方からのコメントには愛情が感じられて,皆さん優しいなあと思う場面や,スルドイなあとうならせられる場面も多々あり,私も一講師としてとても勉強になります.

個人的には,敷地に覆い被さるように生える桜を逃げながら建てたこの案とか.

全体構成が明快で,ダイナミックな構造を持つこの案とか.

公園側と積極的につながるために,1階をすべてピロティにしたこの案とか.

吹抜けを中心に,らせん状に空間が発展してゆくこの案とか.

などが見ていた中でも発想が斬新で,また学生らしい爽やかさもあり好感を持ちました.
あくまで2年生の演習課題.先日の「コンセプト教育」の話もありましたが,現時点では住みやすいとかそうでないとか,それはひとまず置いておいて,瑞々しい感性をそのまま伸ばしてあげたいと強く感じます.


さてそのあとは別室に移り,優秀作品集に掲載するための作品を選出します.全体案の中から講師陣が投票するのですが,この票に学生たちの命運がかかります.う~ん,重い・・・.

そこからは学生の前で公開審査がはじまります.票が1票でも入った案をすべて並べて学生の前で再投票を行い,最終的にようやく2作品が選出されました.ちなみに選ばれたのは前出の4作品のうち,前半の2作品です.この作品は優秀作品集に掲載されると共に,9月に開催されるゲストクリティークを招いてのスーパージュリーへも出場することになります.

まずは2年生前期最初の”お祭り”が終わって,来週からは第二課題がはじまります.この一部始終を見ながら,選出されずに悔しい思いをしていた学生も多いはず.後半戦に是非リベンジを誓ってもらいたいと思います.

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> イベント
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本日のSPHオープンハウスにお越しくださいました皆様,誠にありがとうございました.天気にも恵まれ,開放的なリビングとウッドデッキとのつながり,そして大きなテーブルを造り付けたダイニングが人気スポットになっていました.

今回はクライアントの方を中心に,学生さんや他の事務所のスタッフさんなども多く見えて,なんだか途中から講義のようになってしまいましたが笑,楽しんで帰って頂けていたら嬉しいです.

上の写真は,オープンハウスの最後に恒例?のクライアントとの打ち上げの席でプレゼントして頂いた,[SPHケーキ・リオタデザインバージョン].

SPHというのは実は「食パンハウス」の略なのですが(この話は長くなるので割愛),このケーキ,スポンジの部分が食パンでできていて,頂部に我がリオタデザインのロゴマークをあしらってあるという素晴らしく凝った趣向のケーキ.この日のために作って下さったということで,思わず感激してしまいました.

クライアントお手製の特製パエリアをみんなでつつきながらの,楽しい打ち上げのひとときとなりました.Hさん,本当にありがとうございました.これからも末永いお付き合いをお願いします!





12. 05 / 26

隅切りの家

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> 仕事
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写真はとある計画中の敷地.
右奥に住宅が建っている場所がその敷地で,川沿いの桜並木を独り占めにする家にしたい,というのが敷地を見てまず最初に考えたことでした.

ただ,この敷地を見たらきっと誰でもそう考えるでしょうね.我々はそこから踏み込んで思案に思案を重ね,この眺めの良い敷地の魅力を120%引き出すために,建物の角をすべて隅切りにしたプランというものを考えてみました.

▼上から見るとこんな感じ.

▼土手沿いからの眺めはこんな感じになります.

▼通り側からはこんな感じ.

街との向き合い方にいろんな表情が生まれると同時に,視線があらゆる方向に抜ける拡がりのある空間が生まれます.とても個性的な建築のありかただと思います.

プランはクロスした十字形の1階プランの上に,八角形の2階プラン.そしてその上に多面形の屋根が乗るというとても複雑な構成ですが,でもこの形何かに似てるな~と思っていたらこれでした.


そのスケール,約1/6.

そして今日は敢えてこのテーブルの上でプレゼンテーションをすることにしました.我ながらベタなアイデアでしたが,お互い実に深いレベルで(?)理解と共感を深めることができました,というお話.

Tさん,今日はありがとうございました!
気が早いですが,完成したら一緒に桜を見ながら一杯やりましょう♪





12. 05 / 24

美大と日大

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sekimoto

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> 思うこと
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現在事務所で研修中の吉里くんは元多摩美生.いろいろ話をしていると,わが母校の日大とは気質がずいぶん違うようだ.

かつては学生として,今は非常勤として関わる日大(理工)の建築は,良くも悪くも「コンセプト教育」という気がする.つまり実際に建つ/建たないは別として,まずは建築への向き合い方や考え方をみっちりと教え込む(ように感じる).そして実際,私もそういう切り口で学生に接している.

建築のスタイルも,素材感や空間の”匂い”のような情緒的・感覚的なアプローチよりも,論理的で竹を割ったようにダイナミックな案がおしなべてウケが良い.内部というよりは,建築を都市との関わりなど外側から考える.学生に図面よりもまずは模型から作らせるという方針にも,そういう考え方は表れているかもしれない.まさに「構造の日大」である.

美大系の建築は,理屈よりも先に手を動かして考える.工房を持ち,竹を裂き,木を削ることから素材との向き合い方を学んでゆく.語弊があるかもしれないけれど,どちらかというと感覚的で直感的なアプローチとも言えるかもしれない.

学生の気質にもそれが色濃く反映されている.日大の学生はおしなべて堅実で安定志向だ.就職はこぞって大手に行く傾向にある.設計が優秀な学生ほどその傾向は強く,著名アトリエで武者始業を積もうという者はごく一握りだ.

美大生の場合は卒業してから就職活動をはじめるというケースも珍しくない.「建築」以外へ就職する者も多いようだ.そこまで焦りがないというのは,手に技術を身につけている者の自信や余裕なのか,単に世間知らずなだけなのかはわからないけれど.

最近の日大生を見ていると,私たちの時代以上に「建築好き」な学生が増えたような気がする.もちろんそれはとても良い傾向だと思うけれど,最近ではスポーツ系サークルに入る学生は少ない(理由は「課題が忙しいから」)こととも併せて考えると,学生には「おたく」になりすぎず,もう少しバランス良くいろんな経験を積んでもらいたいとも思う.

美大系の「奔放さ」と,理工系の「堅実さ」を兼ね備えた建築や建築家が,今社会では最も求められているのだから.